wonderlandwars 妄想置き場 作:Guilty EX
〜街から少し離れた森〜
「こっちからたくさん気配がする…」
創造主に生み出されしキャストは闇の力を感じ取る力があった。
ミクサはその気配を感じ、森までやって来ていた。
「少し…雪が少なくなってきた…」
森の雪の積り具合が減ってきた、即ち闇の力の影響か他の物語とつながる境が近いという事である。
(ちょっと深く来すぎちゃったかな…?)
ミクサがそう思った時であった。
「グォォォン…」
正面の木陰から黒き影が飛び出した。
「!」
その影は、かつて会った東の国の御伽人【侍】の風貌を象っていた。
闇はかつて、ミクサ自身やリンなど…対峙したり襲った物語の人物の形になり襲いかかってきた。
どういう理由でそうなるのかは、生み出されしキャストであるミクサ達にはわからない…
でも、形を模した闇は手強いという事だ。
ミクサは魔法の媒体を宿した燭台を構える。
「人型が…1つ…他は見当たらない…」
ミクサは目の前の人型の闇に意識を向けた刹那であった。
「ゲキャキャキャ!ドドメヲォ?!?」
背後からもう一体闇が突然現れた。
「!」
その影はキャスト【スカーレット】を模していた。
キャストを模した影通常の比にならない程強敵である。
ミクサが正面に意識を集中させてしまった刹那を狙われていた。
(ま、間に合わない…)
ミクサが諦めかけたその時であった。
???
「針穴さえ、射通してみせる!」
木々の合間を通り抜け飛来した一撃がミクサに迫る【スカーレット】を模した闇を撃ち抜いた。
「!…広がれ、炎の道!」
ミクサは瞬時の判断でラインフレアにて正面の侍形の闇を退けた。
「ゲキャ…Cw?p」
飛来した一撃に貫かれた闇は存在が崩壊しかけていた。
「あっちに行ってて…」
ミクサはヒートインパクトを発動し、闇を消した。
「危な…かったよ…。ッ!」
どうやら攻撃が掠っていたようで、左腕を抑え座り込むミクサ。
(リンちゃんと一緒に来なかったの…間違えたよ…)
己1人で街の皆を守るつもりで、闇の気配を感じ1人で駆け出した。
いつも声をかけてくれて、もう一人の物語の守り手であるリンに声をかけずに…
(うまく…いかないね…)
怪我の痛みか、己の未熟さを嘆いてか…ミクサの目には涙が溢れていた。
「あれ…?おかしいな…?グスッ…」
自覚し涙を止めようとするが、涙は止まらない…
そしてこんな時に限り【アグニ】との想い出が蘇り、涙を加速させる…
「グスッ…グスッ…(だめだよ…泣いちゃ…私…街のみんなを…守…)」