Fate/relation   作:パープルハット

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深層編4『巧一朗Ⅳ』

【深層編④『巧一朗Ⅳ』】

 

「おらぁああ!」

 

シムーンが両手を振り下ろし、無風状態の砂漠に竜巻が発生する。

何度目かの熱砂の嵐に、セイバーは慣れを感じ始めていた。

対セファール戦闘兵器である彼女には、類まれなる学習機能が備わっている。

敵の攻撃がたとえ自然由来のものだとしても、想定を逸脱するものだったとしても、彼女は瞬時にパターン化し、解析、そして攻撃を先読みする。

最初は押していたシムーンだったが、徐々に、攻撃の多くが見切られていった。

焦りを感じながらも、嗤い続けるシムーン。意思を持つはずの無い自然災害が、英雄との力比べに心躍っている、ように見える。

 

「我にその攻撃が通用すると思ったか。」

 

セイバーは巨大なトルネードを真っ向から叩き切った。

もう手品は見飽きた、そう言いたげな表情である。

俺は、自らが引き当てた最強の英霊の戦いぶりに、興奮を隠せなかった。

シムーンが敵であると知った時は絶望したが、ディートリヒは諸共せず、一切の躊躇なく力でねじ伏せた。

その堂々たる英雄の眩しさに、俺は心を鷲づかみにされていたのだった。

だが、俺は気付いていなかった。

セイバーには、一つの弱点があった。

それは俺だ。

彼女は強力な英霊である。だがその分、消費される魔力の量は通常の英霊の何倍にもなる。

俺の身体から搾り取られていく魔力。彼女はそのことを気にし、なるべく魔力消費を抑えようとしていたのだ。

だから、宝具などもっての外だった。自らの剣技のみで、場を切り抜けようとしている。

セイバーの思慮深さに、このときの俺は何も気付いていなかったのだ。

そしてあらゆる手が封じられたシムーンは、彼女の弱点に気付いていた。

虫である俺は、熱に途方も無く弱い。

シムーンが近くにいる状況というだけでも、俺の肉体は疲弊し、徐々にか細い『糸』を溶かしていく。

俺が人間として振舞う為の身体が崩壊するまで猶予は残されていなかった。

 

「ケリを付けるぞ、シムーン。」

 

セイバーは瞬間的な加速で、シムーンのレンジに突入する。

そして彼の露出した肌に、所持していた剣を突き刺した。

当然、その皮膚や内臓が砂そのものである彼には通用しない攻撃。

シムーンは薄ら笑いを浮かべている。

だが。

セイバーは不敵な笑みを浮かべると、貫いた魔剣の形状を変化させる。

勝利の剣でも、失墜の剣でも、巨人族の剣でも無い。

俺も、現れた聖剣の種類が何かまでは理解できなかった。

シムーンも同様に。

 

「これは……!?」

「クラウソラスだ。模造剣ではあるがな。この剣は特殊な相手に対して、エレメントを用いた変幻技を及ぼすことが出来る。例えばこのように、な!」

 

ケルト神話の聖剣『クラウソラス』、そのコピー品。だが、セイバーの手にあれば、それはまるで本物であるかのように力を発揮する。

シムーンを貫いた箇所から全身に向かって、ボコボコと『岩』が侵食し、隆起した。

シムーンを構成する砂の一粒一粒が、巨大な重量の岩と化していく。

彼は自分の身に何が起こっているのか、ようやく理解したようだ。

セイバーがやろうとしていることは、質量の変換により、シムーンの構成材料そのものの重量をオーバーさせること。

吹き付ける熱風では、堅牢な岩はびくともしない。故に、シムーンという概念そのものを封じ込める。

当然、砂漠という性質上、シムーン側には無限のリソースが存在する。

だから再起動される前に、アトランティスのマナを大気中に霧散させるのが目的だ。

 

「流石は天下の大英雄様だ!ぎゃはははははは!良い戦いっぷりだったぜ!」

 

危機に瀕しても、彼は笑うことを辞めない。

俺にはそれが酷く不気味に映った。

だが、シムーンがそういう態度だったのには訳があった。

それを俺は直ぐに、思い知らされることとなる。

 

「セイバーちゃん、強い女の子。」

 

俺のすぐ耳元で、誰かが呟いた。

その気配に、俺は一切気付かなかった。

だが身体は即座に反応するもので、俺は腰を抜かしながらも、何とか飛び退いた。

視界の先には、アラビアンテイストの女が立っている。

黒髪に褐色の肌。そしてその露出した腹部には、シムーンと同様の刺青が施されていた。

一目で、その正体は判明する。

この女は敵で、そして、彼と同じ存在だ。

 

「シムーン……!?」

「貴方に、私はどう映る?男か、女か、若者か、老人か。」

「若い、女…………」

「なるほどね。それは良い。ロマンティックな風にはピッタリよ。」

 

男のシムーンと、女のシムーン。

他にも、彼らと同質の存在が複数存在しているのかもしれない。

ここはサハラ砂漠、奴らはこの砂漠を故郷とするつむじ風。

必然、彼らはどこにでも居て、どこででも笑みを放つ。

俺は彼女をどうにかする術を持っていなかった。

出来て、足止めが精々だ。

抜けた腰で、ゆっくりと後ずさりながら、様々なことを考えた。

まるで走馬灯のように、時間をかけて思考する。

俺を満たしているのは、死への恐怖だ。

そしてそれが、亜弥や、俺の遊びに巻き込まれ犠牲となった人々の呪いのように感じられる。

砂漠にはよくある、アリジゴクのような、半径数センチほどの穴、不意に俺はそこに支えにしていた指を捕られる。

すると、それはまるで砂から這い出た無数の手のように、俺を奈落へと誘う。

そんな錯覚、いや、幻覚。

ホラー映画のような演出が、俺の脳内をジャックし、離れない。

暑さによる思考の麻痺、そして絶対的な死への恐怖。

冷静さを失った俺は、錯乱し、救いの手を求め続けた。

 

「た……たすけ…………て……」

 

その姿は実に情けないものだ。

女シムーンの快楽愉悦の眼差しに、自分はこれより死ぬのだと悟ってしまう。

その悟りは、こと戦場において『諦め』に等しい。

何を差し出しても良い、だから命までは奪わないでほしい。

そういう類の、祈り。

状況が最悪であっても、戦う意思を損ねていなければ、と後に後悔する。

俺は醜く、弱い生物だったのだ。

 

「セイバー……助け……」

「あと十秒待てるか!?」

 

セイバーはクラウソラスの輝きに照らされていた。

男のシムーンはもう、今にも殺されようとしている。

十秒後には、消滅しているだろう。

だから、十秒。

セイバーは、俺に十秒間耐えろと言っている。

あぁ、出来る。

十秒ならば、出来る。

腰が抜けていようと、それぐらいならば稼ぐことは出来る。

仮にでも俺は魔術師だ。

戦局を読み切ったセイバーが俺に期待したならば、それは実現可能なことなのだ。

 

……本当に…………?

 

彼女は俺の弱さを見誤っていた。

俺は女シムーンに怖気づき、戦う気力を失っていた。

じりじりと近寄る死神の口角は徐々に上がり、歪んでいく。

怖い、ただ、怖い。

身体が溶け落ちていくような感覚。視界が揺らぎ、匂いは消え、口は乾き切っている。

あと十秒。

待てる、わけが、ない。

 

『令呪を以て命ずる』

 

そして俺は、己が救われたいと願うばかりに。

与えられた切り札の一つを、くだらないことに使用してしまった。

 

「おい!?」

 

セイバーの驚愕と怒号の混じった声が届いた。

その命令は、俺を助けろ、というもの。

あと三秒後には死んでいた筈の男シムーンから強制的に離される。

敵前逃亡とも取れる、セイバーの戦線離脱。

俺を抱え、シムーンたちから走り逃げるセイバーは

一体、どんな表情を浮かべていただろう。

 

「おうおう、逃げるか、剣士。」

「あらセイバーちゃん、つれないわね。」

 

どこまで彼女は走って来ただろうか。

二人のシムーンが、俺たちを追って来ることはしなかった。

オフロードと、ガンマの遺灰はそのままに、どこかへと辿り着いた。

ほんのりと緑の香りがあるその場所は、監督役の憩い場、テルジットのようにも思える。

姫のように担がれた俺は、その場で振り落とされる。

俺が彼女を見上げた時、彼女は、俺を冷たい目で見下していた。

侮蔑と呼ぶにふさわしい眼差し。

聖杯戦争が始まって、最初の戦いで、勇者の中の勇者、その人に、逃亡という選択肢を強制してしまった。

俺は彼女の願いを知っていた。

強者と戦い、己の価値を証明したい。

ただそれだけの祈りを、俺は易々と踏みにじったのだ。

 

「我は、言った筈だぞ。『自分の身は自分で守れ』と。」

 

それは無茶な要求では無い。

たった十秒、己が生き延びるために全力を出せば、少なくとも、生み出せた時間だ。

クラウソラスを抜いたセイバーは、その後、女シムーンすら殺してみせた筈だ。

彼女は俺を絶対に救ってみせた。

俺は究極の所で、彼女を信頼することが出来なかった。

そして、みすみす貴重な令呪一画を消費してしまった。

俺は、何も言うことが出来なかった。

 

「我は、これより汝とは別行動をする。我の戦いに干渉される訳にはいかない。」

 

サーヴァントは、マスターがいなければ成り立てない。

それを理解し、それでもセイバーは俺を捨てる判断をした。

己の消滅より、何より、敵に背中を見せたことが、許せない。

殺されないだけ、マシか。

 

「汝には、心底ガッカリだ。」

 

セイバーは踵を返した。

俺は砂のベッドに横たわりながら、彼女の背中を見届けることしかできない。

戦場というものを、俺は舐めていた。

死というものに、余りに無頓着だった。

亜弥は、どれほど恐怖しただろう。

どうして俺は、あんなことが平気で行えたのだろう。

 

「畜生……っ」

 

俺は泣いていた。

止めどなく、涙を零していた。

桜が、俺を突き放した理由も、今ならばわかる。

胸が痛い、張り裂けそうなほどに、痛い。

もしかしたら、この痛みは、人間特有のものなのか。

ほんの少しだけ、彼らに近付くことが出来たのかもしれない。

 

 

不意に、意識を取り戻す。

眠っていたかのようだが、そんなことは無い。

俺はテントの中で棒立ちになっていた。

目の前には、ほぼ裸同然の女が一人。

赤い髪に、怪しい瞳、グラマラスな身体つき。

妖艶という言葉を体現した女だった。

 

「え、えぇえ!?」

 

俺は思わず叫ぶ。

何がどうして女と同じテントに立っているのだろうか。

と、焦る俺に、彼女は優しく微笑みかける。

そしてそこで一度冷静になった。

彼女は、聖杯戦争の監督役、ルーラーだ。

ならば俺がここにいるのも、辻褄が合う。

 

「助けて、くれたのか?」

「ええ。テルジットの付近で倒れていた貴方を運んできたの。」

 

聖杯戦争の監督役は、サーヴァントを失ったマスターを保護するのだと聞いた。

正確には、セイバーが消滅した訳では無いのだけれど。

まぁでも、似たようなものか。俺はマスター失格なのだ。

 

「えっと、有難う、ございます。」

 

俺は取り合えずお辞儀する。

正直、意識を失っていたのか、何故俺がここにいるのかを何も覚えていない。

外は太陽が眩しく照り付けている。

俺はここで一晩過ごしたのか。

目を奪われる圧倒的な美少女が傍にいながら、眠りこけていたようだ。

……少し悔しい気持ち。

 

「あ、私は別のテントにいたから大丈夫。」

 

あぁ、成程。彼女が傍にいてくれた訳では無いのね。

ちょっとがっかり。

俺はこほんと咳払いし、雑念を取り払う。

やるべきことは分かっている。

俺はセイバーを追いかけなければならない。

彼女に見限られたのは事実。でも、俺はちゃんと謝らなければ。

もう一度マスターとして認められるつもりは無い。

俺はきっとこの砂漠で野垂れ死ぬ。

でも、それでも、今の俺はそうすべきだと思った。

俺は自身がマスターとなった証、三画の令呪を見つめる。

歪な紋様だが、きっとこれは俺自身を深く表しているのだろう。

…………ん?

あれ?三画?

俺の手の甲には、確かに令呪が三画宿っていた。

昨日、一画を使用した筈なのに。

 

「あれ?え?」

「あぁ、それ、私からのプレゼント。」

 

ルーラーはあっけらかんと言い放つ。

裁定者はマスターごとの令呪を有していると聞くが、そうホイホイと譲渡して良いものでは無い筈だ。

 

「今、聖杯戦争とは関係のないところで、シムーンが暴れ回っている。私はこれを緊急事態だと認識し、これの討伐に当たるマスター達に令呪の補填を行っているの。だから、その一画は私からのプレゼント。」

 

成程、そういうことか。

ならば他のマスターやサーヴァントも、シムーン討伐に駆り出されているのだろうか。

セイバーとの合流を安全に果たすチャンスかもしれない。

無論、俺がシムーンに殺されたら元も子もないが。

 

「有難う。色々と、助かったよ。」

 

俺はルーラーに礼を言い、テントの外へと出ようとする。

すると彼女は俺の背後に立ち、そして、俺の袖を摘まんだ。

俺はその行動の意味が理解できなかった。

振り返ると、至近距離に整った美しい顔がある。

何を考えているのか全く分からないその瞳に、訳も分からず吸い寄せられる感覚。

だが、何も言わず見つめていると、彼女はゆっくり目を閉じた。

 

「いえ、ごめんなさい。昔の知り合いによく似ていたものですから。」

「あ、あぁ。」

「セイバーを探すのね。彼女はシンゲッティの方面にいるみたい。」

「え、あぁ、有難う。向かってみるよ。」

 

俺はルーラーに背を向け、歩き出した。

テルジットからシンゲッティか。移動手段が無ければ、長い旅にはなるだろう。

セイバーだって長期滞在する訳では無い。

でも、ヒッチハイクしてでも、行くしかないよな。

オフロードもどこへ置いてきたかなんて分からないし。

俺は憂鬱とした気持ちのまま、オアシスを出た。

後ろ髪を引かれるような感覚だ。テルジットはそれだけ過ごしやすい場所なのだろう。

 

「さて、行くか。」

 

薄汚れたローブで身体を覆う。

古びた地図を広げ、方位磁針を手に取った。

そして過酷な砂の世界へ、孤独に、その一歩を踏み出す。

 

 

テルジットを離れてから一日。

セイバーの召喚から数えれば、もう三日が経過する。

長いようで、短い時間が、砂風と共に消え去っていく。

俺はシンゲッティの方角へ、一日中歩き続けていた。

今俺がこうして歩いている間にも、セイバーは何者かと戦闘を続けているようだ。

圧倒的なまでの魔力消費。

近くにいる気もするし、果てしなく遠い気もする。

通常の聖杯戦争がどうだかは分からないが、このサハラの戦争においては、俺がサハラにいる限り、彼女はその力を思う存分振るえるようだ。

ずっと変わらない景色の中で、自分が今どこにいるのか、セイバーがどこにいるのか、判断が付かない。

何処を見たって一面砂世界だ。サボテンなんて目印になる訳も無い。

そして一日歩き続けていると思考も移ろいやすいもので。

今は、俺を見捨てたセイバーに文句の一つでも言ってやろうという気分。

確かに俺の判断は彼女の逆鱗に触れるものだったが、命の危険があったのは事実だ。

サーヴァントは、マスターを守るものの筈だろう。

自由気ままに第二の生を謳歌している(かに見える)彼女に、段々と苛立ってくる。

暑さとはかくも思考を乱すものなのか。気持ちを揺るがすものなのか。

 

「くそ……セイバー……」

 

このサハラの広さは、異常と言っていい。

日本が何個収納できるんだ。

俺はどこまでの距離を一人で歩いているんだ。

というか本当にまだ三日目なのか、色々あり過ぎて脳がおかしくなる。

虫で構成された人形の身体。

もう水分は尽きている。水が飲みたい、水を浴びたい。

 

「あ」

 

俺は不意に、太陽光から身を護る安地、小さな暗がりの洞窟を見つけた。

動物の住処、のようにも見えなくはないが、今はなりふり構っていられない。

俺は残された最後の体力で走り出す。

そしてそこへ辿り着いたとき、俺は多幸感で溢れていた。

この陽射しから身を守ることが出来る、ただそれだけが有難い。

洞窟内部は入口よりも遥かに広がっていて、鍾乳洞のように見て取れる。

こんな場所に、自然発生するものとは思えない。

その証拠に、洞窟内部の大気は、外よりも濃密なマナで満ちている。

この空間にい続けると、思考だけでなく、肉体までもが徐々に蝕まれていきそうだ。

だが、毒を負ってでも、今は水を求めていた。

本当に作りが鍾乳洞と同じであれば、地下水が湧き出ている箇所がある筈なのだ。

警戒心を捨てることはしない。けれど、立ち止まることだってしない。

俺はただ真っ直ぐに、内部へと歩いて行った。

 

そしてそこで、人の気配を察知する。

 

しまった、と思う。

もしかするとこの場所は、魔術工房だったのか?

今最も警戒すべきは、敵マスターとそのサーヴァント。

シムーンから逃れることを最優先に考えてしまっていた。

俺の視線の先に、溜池のようなものがある。

そしてそこで、水浴びをする誰かがいた。

羨ましいという感情が先に出たが、無論、近付くことなどしない。

ゆっくりと、ゆっくりと、洞窟入口へ向かって引き返す。

その途中で、不意に、水浴びをする主の姿が目に入った。

透き通るような白い肌をした、余りにも美しい少女。

この神々しさは、今を生きる人類のそれではないだろう。

彼女は、サーヴァントだ。

俺は思わず見惚れてしまう。

セイバーやルーラーも、当世では表せない美しさ、魅力にあふれた人物たちだった。

目の前にいる少女はそれと同等であり、かつ、どこか儚さまで感じられたのだ。

俺は魅了されたように釘付けとなってしまう。

そして、徐々に心臓が高ぶるのを感じる。

虚行虫の核が、激しい脈動を繰り返し、ことの異常さを訴えていた。

なんだ、これは。

いつまでだって、その柔肌を見ていられる気がする。

だが、女神の水浴びを除く不届き者には、神罰が下る。物語とはそういうものだ。

 

「誰?」

 

優しい声色だった。

俺の心臓は飛び跳ね、瞬時に警戒態勢へ移行する。

相手がサーヴァントならば、死は逃れられない。

令呪三画の使用も検討しなければ。

でも、セイバーはこの声に応えるだろうか。

女の裸を覗いて、逆鱗に触れたから助けろ、とてもじゃないが言えないな。

くそ、セイバー、今ここにいてくれたら、どれ程頼もしいか。

やっぱり、俺の所為だよな。自業自得だ。

 

「シグルド、なのかしら?」

 

シグルド、と言えば、えっと。

竜殺しの英雄、だよな。

『ヴォルスンガ・サガ』の戦士で、魔剣グラムの所持者。戦乙女ブリュンヒルデとの悲恋が有名だっけ。

即座に脳内データベースにアクセスできるほどには、冷静さを取り戻していた。

でも、北欧神話の関係者、なら猶更まずいよな?

肌を見るという行為が、それこそ神罰となり得る。

死で償う、ならまだマシというものだ。

俺がただ死ぬだけで、止まるのか?

今の俺は、彼女の言の葉を否定することすらままならない。

 

ゆらりと、彼女はその姿を見せた。

 

一枚の布を纏っているが、むしろその方が先程より情欲が駆り立てられると言える。

その手には彼女の背丈を遥かに超える槍が構えられていた。

命の危機に瀕すると、生殖本能が活性化するらしいが、まさに今の俺がそうだ。

摩訶不思議な感覚だ。目の前の女に殺されそうなのに、その美肌に思考が吸い寄せられていく。

そういえば、臓硯が言っていた。

俺は人間の生殖本能の二分の一以下に設定されている。

でも、ひとたび活性化すれば、特殊なホルモンが分泌され、肉欲と快楽に支配されると。

なんてもんを作り出してるんだ、あのクソジジイ。

徐々に息が荒くなる。

セイバーを呼び戻さねば、死ぬ。

でも、今の俺には出来ない。

大人しく、首を刎ねられるしかないのか。

 

「貴方は……」

 

えっと、

何て言えばいい?

呑気に自己紹介している場合か?

ていうか、敵マスターが単身で本拠地に攻めてくるなんて有り得ないだろ!

迷い込んだ、が正解、だけど、みすみす逃すことはしてくれないよなぁ。

兎に角、誠実さこそ必要だ。

多分嘘を付くメリットはない。

正直に話して、駄目だったら、ゲームオーバー、そうだろう。

ディートリヒの名を出せば、共闘の申し出とか、そんなのも叶うかもしれない。

今は丁寧な説明が求められている。

俺はなんとか口を開いたが、その瞬間、想定外のことが起こった。

再び俺の思考は停止する。

目の前にいた麗しき英霊が、俺のすぐ目の前に来ていた。

そして、その頭を俺の胸元に擦り付ける。

 

「は……え?」

「やっと会えました、私の、私のマスター」

 

ん?

え?

多分今の俺の目はグルグルしている。

どういうことだ?

一体何が起きている?

私のマスター?

マスター?

マスターって何だっけ?

あ、俺が、マスター……マスター?

 

「えっと」

 

俺は彼女の肩に手を置いた。

冷たい。人間の体温では無い。

武器の形状からしてランサーのクラスのサーヴァント、だろう。

でもそれをかなぐり捨て、俺を抱き締めた。

何だろう、何かとんでもない勘違いが起きている気がする。

えっと、説明すべきだよな。

でも、説明したら、死ぬか?

敵マスターが一人で迷い込んだ、助けてください、とは言えないよ。

というか、己の主人を間違えるなんてこと、ある筈が無い。

 

「すみません。嬉しくて、つい。」

 

彼女の目尻には涙が滲んでいた。

この英霊には、マスターが存在しないのか?

それか、召喚して間もなく、主人が何らかの事故に巻き込まれた、とか。

でも彼女が消滅していない以上、健在、だよな。

それにしても、まじまじと見ると、本当に綺麗だ。

宝石のような目に、果実のような瑞々しさ溢れる唇。

群青の髪も、毛先の赤色も、彼女によく似合っていると思う。

肌はきめ細やかで、触れれば砕けてしまいそうだ。

でも、サーヴァント、なんだよな。

俺が何かを間違えれば、一秒と経たないうちに首が跳ね飛ばされる。

マスターとは猛獣使いそのもの。管理を間違えれば、忽ち喰われる。

そう考えると、指先が微かに震え始める。

召喚した英霊がセイバーで良かった。

彼女は勇者の中の勇者だ。その行動理念と真意が理解できるだけ、遥かにマシだろう。

狂戦士との意思疎通など、俺には出来そうもない。

 

「私はランサーの霊基を以て、貴方の召喚に応じたサーヴァント、その名を『グズルーン』。」

 

彼女は胸を張って、自らの真名を明かした。

グズルーン、って言ったか。言ったよな。

えっと、シグルドの奥さんで、ブリュンヒルデとの永劫の愛を引き裂いた張本人。

色々しでかしてるけど、シグルド一途な乙女って印象だ。

うん、周りの人間を殺しまわっていた気もするけど、あまり考えないようにしよう。

ていうか、それならこの状況は輪にかけてヤバくないか?

シグルド以外の男に肌を見られたこの状況、俺がサガの登場人物なら秒で死んでいる気がする。

これ、嘘ついた方が良いよな?

マスターだからギリギリ許されている、だろう。

 

「あの、俺は」

 

俺は乾き切った喉から声を絞り出した。

自分でもわかる程に、酷く震えている。

俺が君の召喚者だ、そう答える。

そして理由を色々つけて逃げる。

そうすべきだ。

でも。

 

「俺は、君の、マスターじゃない。」

 

そう、俺は告げた。

嘘偽りなく、正直に。

どうして真実を告げたのか、自分でも分からない。

でも俺は彼女を一目見て、ときめきを感じた。

彼女の前で、偽りたくないと、そう思ってしまった。

我ながら、とても馬鹿だなと感じる。

 

「え」

 

グズルーンは目を見開いた。

駄目だ、怖い、逃げ出したい。

だが、無論、五体満足で離脱することなど不可能だ。

ならばもう正直に話し、与えられる罰を待つしかない。南無三宝。

 

「俺はセイバーのマスターだ。戦いの最中、俺の判断ミスで彼女を怒らせてしまい、主従関係はそこで終わった。俺は彼女に一言謝る為に砂漠を練り歩いている。この場所には水分を求めて立ち寄っただけだ。戦闘を意思は無いが、敵陣地へ土足で踏み込んだことの非礼は詫びたいと思っている。」

 

驚く程、すらすらと言葉が紡がれた。

彼女の裸体を見てしまったことも謝らなければならないが、いま、その部分を言うのは憚られた。

さて、彼女はどうするだろう。

怒るだろうか。まぁ、当然だ。

令呪を切り、セイバーを呼び戻す、ことは辞めておこう。

そういう姿勢では、俺がサハラに残っている意味が無いだろう。

人間なら、誠実に対処する。

人になりたいと願うならば、まずは見様見真似でも、頑張るべきだ。

俺は自分自身にそう言い聞かせる。

 

「マスターでは、無い?」

「あぁ。君のマスターでは無い。すまないと思う。」

 

彼女のマスターはサーヴァントを放置して、どこへ旅立ってしまったのか。

グズルーンにも認識できないならば、敵に捕らわれて何らかの魔術で阻害されているか、将又……。

無事、とは間違っても言えないだろうな。

戦争はルール無用かもしれないが、鉛玉の飛び交う戦地で裸一貫というのは想定し辛いだろう。

サーヴァントには常に傍にいて欲しいと思う筈だ。

もしかすると、シムーンの存在も何か関与しているのだろうか。

 

「そう。」

「えっと、もう一つ、申し訳ない。俺は君の、その、肌を覗いてしまった。そこも、悪いと思っている。」

 

ついでに、謝っておく。

これで後悔は無い。精一杯の誠意だ。

せめて命尽きるその瞬間まで、この麗しさを堪能しよう。

美しい女に殺されて死ぬ、それはそれで良い人生だ。

……まぁ死んだら元も子もないけど。

俺は所持していた二枚目のローブを彼女にそっと被せた。

サーヴァントは熱さも寒さも感じないけれど、肌を外気に晒し続けるのは、何か違う気がする。

俺が着ていたものは臭いし汚いが、もう一枚は新品同様だ。

でも…………うん、全然似合わないな。

 

「お名前を聞かせてくださるかしら?」

「俺?俺は間桐巧一朗。」

「巧一朗様、そう、私は貴方の剣では無いのですね。」

 

彼女はがっくりと項垂れた。

えっと、どうしよう。

怒られると身構えていたから、悲しませるとは思っていなかった。

戦乙女ブリュンヒルデであれば、主従関係の意味を深く受け取るだろう。

でもグズルーンはそうじゃない。彼女は戦士では無い筈だ。

シグルドは愛しても、他の男に仕えて忠義を成す精神は持ち合わせない。

うん、多分、そう。

実は俺も詳しいとは言えない。北欧関係はさっぱりだ。

文献が正しいとも限らないしな。

そもそも彼女は本当にグズルーンなのか?

先程手にしていた槍は、むしろ戦乙女の武器のような。

 

「それで、巧一朗様はこれから、どうされるおつもりで?」

「え、どうするって、そんなの……」

 

殺されます、貴方に。

その方向でしか考えておりませんでした。

もしかして、生き残る道はまだあるのか?

どう返答するのがベストかも分からない。

 

「あの、もし良ければ、少しだけ水を分けては貰えないだろうか?」

「水を?」

「あぁ。喉もカラカラだし、身体も干乾びそうだ。」

 

一瞬、命の危機が去ったかと思い、気が緩む。

すると忘れていた渇きが舞い戻って来た。

声を出すのも厳しい状態で、よくもぺらぺらと喋れたものだ、と自分自身感心する。

俺の訴えに、彼女はくすりと笑う。

良かった、悪い反応では無さそうだ。

俺は彼女の汲んできた地下水で喉を潤し、ボトル満タンに注ぎ切った。

これでしばらくは保つだろう。

 

「身体の汚れも、洗い流されますか?」

「え、いいの?」

「はい。」

 

敵陣地、ここは敵陣地。

死と隣り合わせの場所。それは重々承知している。

だが、彼女の言葉に甘えた。

向こうから提案されたのだ。無下にするのはかえって良くない、かもしれない。

セイバーなら、遠慮なく水浴びするだろうな。

俺はグズルーンの言うがままに、彼女がいた場所で水に浸かる。

奥には噴水のように勢いよく流れる場所があり、汚れを落とすには最適だった。

悪くない。むしろ、心地いい。

テルジットも水が綺麗だが、ここはなお清潔に見えた。

やはり、自然に生み出された場所とは言い難い。

グズルーンが掘ったのか?

それとも、聖杯戦争の生み出した『弊害』だったりするのだろうか。

俺は気にするのを辞めた。

どうせ考えても分からない。

今にも命の灯が吹き消されるところだったのだ。こうして心身が清められる今を精一杯噛み締めよう。

俺が水を楽しむその間に、彼女は戦闘衣装を着用していた。

こう見ると、ますます戦乙女っぽいな。

俺は数分間、地下水と戯れた後、布で身体を拭き取り、元の服に着替えを済ませた。

洞窟に入った当初の目的は果たせたと言えよう。

だが、この後はどうすればいい?

 

「巧一朗様、いえ、マスター」

「え?」

「私と契約を交わしては頂けませんか?」

 

グズルーンは真剣な眼差しだ。

もし彼女の召喚者が命を落としているならば、いくらアトランティスのマナで充ち溢れていようとも、一日と命は持たないだろう。

ならば、逸れマスターと再契約するのが、ある意味で正しいと言える。

だが当然、俺はその想いに応えられない。

俺はセイバーを現界させるので精一杯だ。

二騎の英霊と契約しようものならミイラのように枯れて死ぬのが必定。

そして俺は、セイバーを諦めるつもりは無い。

 

「ごめん。それは出来ない。ここまで良くして貰ったけれど。」

「……」

「俺はセイバーを信じることが出来なかった。だから、彼女に謝って、今度こそは一緒に戦えるようになりたい。」

 

俺の本心。

包み隠すつもりは無い。

俺の正体を知りつつも、関係ないと言い張ってくれたセイバー。

俺は彼女にマスターだと認められたいのだ。

人間になる夢と同じくらい大事なこと。

俺は真剣な眼差しでグズルーンを見つめ続けた。

 

「そうですか。そうですね。私たちは相容れざる敵同士。」

 

グズルーンは再び得物を手にした。

ここで俺は、ある提案を持ち掛ける。

ここでゲームオーバーは勘弁だ。

 

「でも、『共闘』というのはどうだろう?」

「共闘?」

「これから俺はセイバーの元へと向かう。その間に、俺が出来る限り、君のマスターを探す。もし可能であれば、一緒に外へ出て、暫くの旅路に付き合ってほしい。サハラには今『シムーン』と呼ばれる脅威が迫っているみたいだし。」

 

俺の提案は共闘の申し出だ。

グズルーンのマスターが生存していると信じ、セイバー同様にこの広い砂漠を練り歩き、探し求める。

その間のボディガードになって欲しいという、なんとも不躾な願いではある。

無論、これは現状で口約束に過ぎない。

セイバーと先に出会ってしまったらどうなるか。彼女からすれば危険極まりない状況となる。

だから、グズルーンが乗ってこないことは承知の上。

それでも俺は無茶な考えを押し通そうとした。

 

「本気で、それを提案しているのですか?」

「あぁ。」

「今の状況から考えて、命が惜しい。ということですか?」

「うん、それもある。でも、それ以上に……」

 

俺はたった一日と言えど、この砂漠で孤独を味わった。

セイバーとガンマの顔が浮かぶ。彼らとの余りにも短い旅は、屋敷の地下から這い上がれない俺に夢のような時間を与えてくれた。

知らない景色、知らない食物、知らない人々。

新鮮さと疎外感が同時に顕在する感覚。

今の俺は、グズルーンに恐怖している、それは間違いない。

でも、それと同じくらいには、出会えたことに感謝している。

この鍾乳洞に籠り、誰かを待ち続ける日々というのは、俺の感覚では、とても寂しい。

もしマスターが命を落としたならば、彼女は第二の生を謳歌することも無く、孤独に消滅する。

 

「我儘だが、一緒に旅がしたい、と思う。」

 

敵は得体の知れぬサーヴァント。

分かっているさ。

でも、俺だって得体の知れない虫風情だ。

人間のガワを被っているのは一緒だ。

正直に、俺は彼女に一目惚れしている。

セイバーやルーラーには感じなかったものだ。

ただ美しい、その地点を遥かに超えている。

俺の心臓の鼓動が、普段のものとは比べ物にならない。

 

「身勝手なのはわかっているけど、でも」

 

必死に言葉を紡ごうとする俺の手を、優しく握り締めた。

彼女はゆっくりと跪いて、俺の手を自身の額に当てる。

 

「え、あ」

「優しい人。」

「っ……」

 

冷たい、けど、温かい。

不思議な感覚。

何故か、俺の身体は火照っていた。

何だ、これ?初めての感覚だぞ。

 

「承諾しました。短い間ですが、私、ランサーは貴方の剣とも盾ともなりましょう。」

「え、本当に?」

「巧一朗様、いや、マスターの提案ですよ?ふふ。」

 

彼女は敢えて、俺をマスターと呼んだ。

それがどこかむず痒く感じる。

でも、少し嬉しい。セイバーにはしこたま怒られそうだけど。

こうして俺とランサーは一時的に共闘関係を築いた。

俺たちはこの洞窟の外へと出て、探し人を求める旅を始めたのだった。

 

【深層編④『巧一朗Ⅳ』 おわり】

 

 

 

『ベルリンへ!ベルリンへ!ベルリンへ!』

 

あぁ、戦争が始まる。

がらんとした部屋の中で、死ぬ間際の私は窓の外を見つめていた。

光の反射で、時折、それは鏡のように私の顔を映し出す。

それはかつての栄光とは程遠い、醜く歪んだものだった。

天然痘。

私を殺すもの。

私が知らぬ間に殺して来たものの集合。

骨と血と膿と腐肉の塊となった、見るも悍ましい廃棄物。

あぁ、呪いだ。

死肉の河の呪いなのだ。

 

「可哀想に、あぁ、ナナ、麗しのナナ、ここを通しておくれ。ナナを蝕む病とは何なのだ?」

 

貴族が言う。

俳優が言う。

数多の男たちが言う。

そして誰かが答える。

天然痘。

すると、誰もがぎょっとしていなくなる。

私という価値は、美にしか存在しない。

美しいから、求められるのだ。

知っている、私はそれを知っている。

それが私の武器なのだから。

 

「ああ」

 

たくさんの恋をした。

千夜一夜、シェヘラザードが王に話を聞かせたように。

私は一夜ごとに、様々な恋に落ちた。

男もいた、女もいた、若者もいた、老人もいた。

私は『ヒト』に恋し、愛し、そして彼らに見放された。

楽しかった、悔いはない。

ナナの物語は、煌びやかでいて、儚い。

誰かが私を語り継ぐ。

誰かがまた、私に恋をする。

そうして、ナナは永遠となる。

ならば、私にはもう願いも祈りも無い。

嗚呼、戦争が始まる。

 

────戦争が、始まる。

 

私は死に、そして、唐突に蘇る。

見たことも無い土地、同じ地球上の国なのだろうか。

与えられた情報は多くない。

私はどうやら『戦争の裁定者』であり、血みどろの殺し合いの監視者、ということだ。

背中に浮かび上がったのは十四画の痣。

硝子に映るのは、余りにも美しい自身の顔。

あぁ良かった。あの時の私だ。

 

「ここは、モーリタニア。」

 

黒い肌の屈強な男たちが、私の前を通っては凝視する。

彼らの気持ちは手に取る様に理解できる。

一目惚れ。

私を見る者全て、『ナナ』に取り込まれていく。

この感覚は、とても久しい。

フロンティアラインのような場所で、私はまた、自由を手に入れたのだ。

聖杯への望みも、この世への未練もない。

私は、私を繰り返す。

ヒトを消費し、財をまき散らす。

舞台上に立った踊り子は、全てを魅了し、ココロを変える。

この二回目の命で、私は何を手に入れ、何を手放すだろう。

 

「先ずは、ヤシの木の生い茂る場所へと向かいましょう。」

 

こうしてナナ(わたし)の物語の続きは始まったのだ。

でも、それは楽園への片道切符、では無かった。

このときの私は何も知らなかったのだ。

 

『世界を滅ぼす恋』が、始まりを告げていたことを。

 

【深層編は続く】

 

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