白騎士物語 覚醒する魂の物語   作:神無 龍希

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今回はほんとの最終決戦への準備のようなお話だよ


最終決戦レッドホーン島5

 

 

                 ◇クライマックス◇

 

 

 イシュレニア帝国の本拠地レッドホーン島に攻め込んだ同盟軍

 

 同盟軍は順調に攻め上がり、ついにレナード達はグラーゼル達を倒すことに成功した

 

 しかし悪霊マドラスの罠にかかり全てのシンナイトが奪われてしまう

 

 

 全てのシンナイトのアークを飲み込んだ漆黒の卵のような入れ物は拡散していた闇を完全に取り込むとゆっくりと鼓動を刻み始めた

 

 

 -とくん

 

 

 アークを奪われた契約者達の表情に絶望の陰が差す

 

 だが絶望を越えて足掻く者も確かにいる

 

 (シズナ)

 「奪われたアークなら取り戻すことが出来ます、だけどそのためには準備をする時間が必要です、どうか時間を稼いでください」

 

 シズナが起死回生の一手を打つために祈りに入りシズナの体から神々しいくらいに白いオーラが立ち上る

 

 広間の四隅の床が開くとそこから巨大な異形の像がせり上がってきた

 

 その異形の像の外見は髪のない人間型の上半身の腹に大きな口がついたもので先っぽにカニのハサミのようなものがついた触手が四本と天使をイメージして失敗したような神々しさを威厳も感じられない羽が一組ついていた

 

 異形の像はそれぞれの属性をあらわすように茶色・赤・水色・黄緑色の四色に分かれていてどこぞの宇宙世紀の下半身のないMSと同じように浮かんでいた

 

 この四色の異形の像は魔像王という属性に特化した魔物である

 

 魔像王にはそれぞれ名前がついていて茶色はベヒモス、赤はイフリート、水色はクラーケン(月姫の封印を守っていたのは同じ名前の別物)、黄緑色がルドラと呼ばれている

 

 魔像王が出てきた四か所から光が溢れ出てきてそれが収まったときには上空を包むように赤い色をした結界が張られていた

 

 

 (レティシア)

 (これは結界か、この感じからして逃げられないようにするためと存在の安定のためか、何かあるの)

 

 

 -とくん……        とくん……

 

 

 状況はレティシア達を置き去りにしてどんどん進行していた

 

 (レナード)

 「時間を稼げと言われてもいきなりこんなに出てきてどうすればいいんだ」

 

 (レティシア)

 「一つ一つ潰していくしかなかろう、カーラ一つ任せてよいかの」

 

 (カーラ)

 「なら赤いのは任せろ」

 

 アークナイトのおかげで騎士でいられるとはいえカーラはシンナイトを奪われても気落ちせずやる気に溢れている

 

 それら比べてグラーゼルは未だに這いつくばったままである

 

 それを見てさすがにレティシアもイラッときたのかグラーゼルの元へ歩いていく

 

 (レティシア)

 「汝はいつまでそうしておるつもりよ」

 

 (グラーゼル)

 「私は…、私が皇帝ではなかったのか…」

 

 (レティシア)

 「見ての通りよ、イシュレニア皇帝マドラスの魂は輪廻を巡らず悪霊となって復活の時を虎視眈眈と待っておったのよ」

 

 (レティシア)

 「第一汝が生まれて太陽王の契約者として調整されておった頃はマドラスは生きておったわ、その計画の発案者はマドラスであろうしの」

 

 (グラーゼル)

 「なん…、だと…」

 

 (レティシア)

 「よお思い出してみよ、セティと名乗ってバランドールで妾達に話したことを」

 

 

 (セティ(回想))

 「はい、契約者が魂を騎士に捧げることで騎士は強大な力を振るうことが出来る真の騎士になるのです」

 

 (セティ(回想))

 「しかしその力が大きすぎたためか騎士を作り出したイシュレニアの権力者は騎士の契約者が反乱を起こすことを恐れました」

 

 (セティ(回想))

 「そのためか権力者は契約者を自我のない赤ん坊にすることで自分に都合のいい操り人形にしたと言われています」

 

 

 (レティシア(回想))

 「だけどそれは量産型騎士と共に頓挫したはずよ」

 

 

 (グラーゼル)

 「あ…ああ…」

 

 (レティシア)

 「量産型騎士計画が順調に進んでおればマドラスの奴はシンナイトの契約者であるワイルド達を皆殺しにしてスペアとして調整しておった赤子達に契約させておったであろうな」

 

 (レティシア)

 「そのスペアとして調整された赤子達というのが今の契約者達というわけよ」

 

 (レティシア)

 「マドラスが生きておる時に生まれたというのに生まれ変わりとか皇帝を継ぐとかあるわけがなかろう」

 

 (グラーゼル)

 「うわあああああああー!、なんでだ!、なんで気づかなかった!、そんなの当たり前ではないか!、なのになぜ私は気づかなかった!」

 

 (シャブール)

 「グラーゼル様は…、騙されていたのか」

 

 グラーゼルはあまりのショックに両の拳で力の限り地面を叩き続けで自分の中にたまっている何だかんだを吐き出している

 

 シャブールはグラーゼルが騙されていたことが悔しくて拳を握りしめて震えている

 

 そしてレナード達は周りが動くのに急かされるように近くにいたクラーケンと対峙していた

 

 そんな中でシャブールは拳を握りしめすぎて強張ったのかグッパグッパして解してから剣を抜いて茶色の魔像王ベヒモスと戦うために対峙していた

 

 (レティシア)

 「シャブールとかいったの、何をするつもりぞ」

 

 (シャブール)

 「決まっているグラーゼル様を騙し躍らせ道化にしたマドラスを叩き潰す」

 

 (レティシア)

 「いくらなんでもそれを一人でやろうとするのは無茶であろう、それにマドラスの居場所はおそらくあそこぞ」

 

 レティシアの示す先には広間の中央に設置されている黒い卵のような入れ物が鼓動を刻んでいた

 

 (シャブール)

 「それくらいわかっている、だから今は邪魔になりそうなザコから片付けてやる、マドラスにグラーゼル様の無念を叩き込まねば気が済まない」

 

 レティシアはため息を一つついてグラーゼルへと向き直る

 

 (レティシア)

 「よい部下だの、して汝は這いつくばったままでよいのか、汝の部下は前を向いて一歩も二歩も歩き始めたと言うのに主である汝がそのままでよいのか」

 

 (グラーゼル)

 「くぅううううううう、ふうううううううううぅ…、いいわけがないな、それに思い出したよ」

 

 レティシアはグラーゼルの様子が変わったことに気づいて更に注意深く見ることにした

 

 (グラーゼル)

 「私は太陽王を手に入れる前から戦っていたということを」

 

 グラーゼルは剣を杖代わりにして立ち上がる、その目は強い意志の光が宿っていた

 

 (グラーゼル)

 「太陽王を奪われたくらいで戦えなくなるほど落ちぶれてはいない、私も行くぞ!」

 

 (レティシア)

 「どうやら立ち直ったようだの、ならば妾も行くか」

 

 レティシアは両手剣ファングを抜いて天へ掲げる

 

 (レティシア)

 「憎悪の空より来たりて 邪悪蔓延る大地に突き立たん

 妾と汝が力持て 邪悪を砕く牙となる

 現臨せよ 機械仕掛けの神

 妾が示す名に応えよ エビルブレイカー・ファング」

 

 レティシアは常々使うべきではないと自重していた力を躊躇わずに解放した

 

 最終決戦であるが故に全力を出すことを躊躇ってはいけないと理解していたのであろう




(作者)
「毎度お馴染み後書きコーナーだよ」

(レティシア)
「とはいえ新しい技の類もなく何を語るというのかの?」

(作者)
「ここから「原作なにそれおいしいの?」なオリ展開になることをお知らせしておこうと思って」

(レティシア)
「確かに原作ゲームでは色々と蛇足があったり(前回参照)、レナードでこれでいいわけないだろなことになったり、グラーゼルとシャプールがあまりにもあっさり人生退場になったり随分とファンの間で扱き下ろされたろくでもないシナリオをバッサリ切り捨てて不遇な三人も出来るかぎり活躍させるようにするのであったな」

(作者)
「レッドホーン島からのあの原作は正直三流でも足りないとおもうからな(ため息)」

(作者)
「それじゃ、また次回お会いしましょう」
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