白騎士物語 覚醒する魂の物語   作:神無 龍希

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早速感想を書いてくれて嬉しいよ

これで更に頑張れる

今回はクライマックスバトルだからダイジェストじゃなくて第三者視点の台本形式だよ


フォーリア2(クライマックス)

                    ◇ ◇ ◇

 

 

 フォーリア公国反乱軍が占拠したローレウス邸の執務室

 

 執務室では赤地に金の縁取りをした鎧の中年の男が腹立たしげに唸っていた

 

 

 (中年)

 「ええい、奴らはまだ見つからんのか!」

 

 上がってきた報告きどれを見ても芳しくないもので魔力を吸い上げてユグラを封じるゾアクリスタルが破壊されたという報告もあった

 

 執務室の椅子に腰かける緑髪のフォーリア人であるシャブールは呆れたように応える

 

 

 (シャブール)

 「ローレウス卿達に逃げられるだけではなくゾアクリスタルまでも破壊されるとはどうなさるおつもりですかなナナゼル卿」

 

 (中年→ナナゼル)

 「ミウを助けた奴らの中にはお前達が逃がした巨大な白い騎士の姿もあったと聞くが」

 

 (シャブール)

 「ゾアクリスタルを破壊した者達の中には白い騎士の姿がなかったようですがこれの意味するところは…」

 

 (ナナゼル)

 「わかっている!、陽動だということぐらいはな」

 

 その時反乱軍兵士が急いで駆け込んできた

 

 (反乱軍兵士)

 「ナナゼル様、残党どもが正門に総攻撃を仕掛けてきました」

 

 (ナナゼル)

 「持たせろ、用事を済ませたらすぐ行く」

 

 それを聞いた兵士は現地にその言葉を伝えるために急いで出ていく

 

 (シャブール)

 「用事…ですか」

 

 (ナナゼル)

 「ああ、陽動を仕掛けてきたならば必ず精霊宮を狙うはず、そこを叩き潰す」

 

 (ナナゼル)

 「ゾアクリスタルの事といいイシュレニア帝国の助力がなければここのでくることが出来なかったのはわかっている」

 

 (ナナゼル)

 「そのことには感謝している」

 

 (シャブール)

 「構いませんよ、新たなるフォーリアの誕生は新生イシュレニア帝国にとっても喜ばしいことなのですから」

 

 (ナナゼル)

 「だが、古きフォーリアの象徴である奴らの首をとるのは儂でなければならんのだ、白い騎士とやらも儂が倒してくれるわ」

 

 そう言ってナナゼルは出ていく

 

 

 それを見送ったシャブールはぼつりと呟く

 

 (シャブール)

 「無理だな…」

 

 そばに控えていた兵士にはその呟きが聞き取れなかったらしく「はあ?」と聞き返す

 

 (シャブール)

 「あの屑には無理だといったのだ、白騎士を倒すのは俺だからな」

 

 (シャブール)

 「そろそろ潮時だな、撤退するぞ」

 

 (イシュレニア兵士)

 「はっ!」

 

 そして執務室は無人になった

 

 

                    ◇ ◇ ◇

 

 

精霊宮入り口

 

 (スカーダイン)

 「やっとここまでこれたな」

 

 (ミウ)

 「ええ、やっとです」

 

 (レティシア)

 「早くユグラを助けねばな」

 

 と言いつつもレティシアはスカーダインの男声に違和感しか感じられなかった

 

 生命波動という形で魂の個性を知ることが出来るレティシアにとってどれだけ上手く誤魔化そうとしても正体を隠すことは出来ず

 誰も違和感を感じないほどの見事な男声と中の人とのギャップの大きさに違和感しか感じられなくなっていたのだ

 

 それだけスカーダインの鎧を作った人の変声機能が見事という証明にもなるが

 

 (レティシア)

 「雑魚どもは妾達が走りながら潰す、汝等二人は周りを気にせずユグラの元へ向かうが良い」

 

 (スカーダイン)

 「わかった」

 

 (ミウ)

 「はい」

 

 そのまま全員で駆け出して精霊宮のユグラの前の広場までくると赤鎧の男が待ち構えていた

 

 (ナナゼル)

 「これはこれは自らおいでくださるとは光栄ですな、探す手間が省けるというものです」

 

 (レティシア)

 「白々しい」

 

 レティシアの言葉を示すかのように待ち伏せして隠れていた反乱軍兵士がレナード達を取り囲む

 

 取り囲まれて一旦止まることで周囲を確認するとユグラの大樹の近くにゾアクリスタルが二基設置されておるユグラの樹の葉が茶色く変色し始めていて今にも枯れそうに見える

 

 (スカーダイン)

 「キサマ!」

 

 (ミウ)

 「ユグラ様になんてひどいことを」

 

 (レティシア)

 「ゾアクリスタルに直接命を吸われとるのか、このままでは一刻を争うぞ」

 

 (ナナゼル)

 「ふん、儂の治める新しきフォーリアにはこんな古いしきたりなど必要とせぬわ、ミウ貴様もな」

 

 (スカーダイン)

 「ナーナーゼールー」

 

 スカーダインの低く呻くような声は地獄の底から聞こえてくるようだ

 

 (レティシア)

 「たかがその程度の理由で妾の友を苦しめたと言うのか?」

 

 (ナナゼル)

 「なに?」

 

 レナードはレティシアの様子が何かおかしいと思いそっとレティシアの顔を覗いたがすぐに引っ込めてユウリの方へ逃げてきた

 

 その顔色は青白く情けないほど怯えていた

 

 

 それも無理はない、レティシアは顔は笑っていたけど目は笑っておらず光は消え眼光は冷たく怜悧(れいり)で刃のように鋭くナナゼルを睨んでいて随分と剣呑な雰囲気を纏っていた

 

 それはナナゼルに向けられた純粋な殺意でありレナードはその殺気に当てられただけで殺されると思いこまされ逃げ帰ることになつたのが真相だった

 

 (レティシア)

 「たかがその程度の理由で血も通わぬ冷たい鉄の塊で妾の友の命を吸い取り苦痛を味あわせていたのかと聞いておる」

 

 その声は地獄の底どころか底のない奈落には存在しないはずの奈落の底から響くような背筋の凍るような声だった

 

 普段は古臭い口調と鈴を転がすような可愛らしい声とのミスマッチが魅力を醸し出してるだけにその声の悍ましさはむしろレナード達の方が堪えた

 

 ナナゼルはその声に圧されて何か言い返そうとしたがレティシアに遮られる

 

 (レティシア)

 「汝には地獄も生ぬるいがこの世界には一秒とていて欲しくはない、故にただ死ね、消滅しろ」

 

 (レティシア)

 「時空間支配(クロノマスター)

 

 その力ある言葉と共に世界から色が消える

 

 世界の色が消えると共に全ての動きが止まる

 

 落ち葉さえ世界の色が消えてからはピタリと空中に張り付けられたかのように止まっている

 

 色のない世界の中で詩が流れる

 

次に示すのはこの色の無い世界の詩の全文でありこの詩を最後まで詩いきるとこの色の無い世界は終わる

 

 

                   ◇ ◇ ◇

 

 

 体は時で出来ている

 

 肉体(からだ)は過去 血潮は未来

 

 幾度もの事象をこえて不敗

 

 ただ一度も屈することはなく ただ一度も折れることはない

 

 その(まなこ)は尽きえぬ想いで無限の未来を映し出す

 

 ああ きっとこの体は無現の時で出来ている

 

 

                   ◇ ◇ ◇

 

 

 世界の時が止まり色が消えると共にレティシアの周囲を囲むように無数の武器がふわふわと宙に浮いた状態で現れる

 

 レティシアの魔力のみで作られたこの色の無い世界で使える純魔力武装のクロノウェポンである

 

 レティシアはその中から大剣を掴むとぐるりと横に一回転して振り切った時に放たれる衝撃波はナナゼルに向けて撃つ

 

 (レティシア)

 「ソニックブレード!」

 

 その衝撃波はナナゼルに当たる直前でピタリと止まり色を無くす

 

 それを気にせずに大剣を手放して今度は周囲に浮かぶ武器群から弓を掴み取る

 

 手放した大剣はさりげなく武器群に戻りふわふわと浮いている

 

 弓を構えて適当な兵士に狙いをつけて撃つ

 

 (レティシア)

 「裁きの矢!」

 

 強大な魔力を纏い矢と言うよりはエネルギー弾そのものと言っていいくらいの射撃が兵士に当たる直前で止まり色を無くす

 

 レティシアはくるくると踊るように舞っては武器を掴んで技を撃ち武器を手放してはまた掴むということを繰り返す

 

 (レティシア)

 ((えいしょう)が終わる前に片付けねばならぬな)

 

 (レティシア)

 (それにあれを忘れてはならぬ)

 

 反乱軍全てに一撃ずつ狙い撃つことが終わった時には詩は最終節に入っていた

 

 レティシアは武器群の中から斧を掴んでゾアクリスタルを狙って跳んだ

 

 (レティシア)

 「宙下大木断(ちゅうかだいぼくだん)

 

 空中から振り下ろすことで勢いのついた斧がゾアクリスタルに突き刺さる

 

 だが斧は何事もなかったかのようにゾアクリスタルをすり抜けて斧の軌跡に沿うように色を無くした衝撃波だけがゾアクリスタルに刺さったままになっている

 

 だがレティシアはそれを気にしないで斧を手放して杖を手に取る

 

 (レティシア)

 「これで最後よ」

 

 杖をもう一基のゾアクリスタルへ向けて周囲の魔力を回収し始める

 

 クロノマスターの間に繰り出された技の数だけ魔力が撒き散らされている莫大な魔力がすぐに集まる…って

 この魔砲はそのままの名前で言ったらやばいって

 

 (レティシア)

 「大丈夫、名前は少し変えるしの」

 

 そういう問題じゃ

 

 (レティシア)

 「これが妾の全力全開 スターラストブレイカー!」

 

 地の文の抗議を無視して台無しなセリフと共に圧倒的に膨大な魔力を凝縮した赤色の砲撃はゾアクリスタルの直前でピタリと止まって色がなくなる

 

 今はいいけど時間が元に戻った時が怖いな

 

 そして詩が終わると共に広場の中央に戻って締めの言葉を口にする

 

 (レティシア)

 「そして時は動き出す」

 

 ズガアァドゴゴコゴゴゴオーン!!

 

 クロノマスターの中で繰り出された技の数々が時が動き出すと共に全て一斉に直撃して反乱軍を吹き飛ばしてゾアクリスタルを叩き潰す

 

 特にゾアクリスタルの一基を狙った砲撃は魔力を吸収することも出来ずに圧倒的に暴力的な魔砲にさらされて蒸発した

 

 その砲撃の軌跡は精霊宮を撃ち貫いて遥か彼方の地平線が見えるまでぽっかりと穴を開けた

 

 ユグラに砲撃が当たらなかったのは不幸中の幸いだと言えるだろう

 

 (レナード)

 「えっ、あっ、れ?」

 

 (ユウリ)

 「えっ、ちょっといったい?」

 

 レナード達は何が起こったのか理解できずに戸惑っている

 

 エルドアだけは「お前何かやったのか?」と言いたげな目で見ていたが

 

 反乱軍は全て広場の端の方へと吹き飛ばされていたがその中で一人だけふらつきながらも起き上った人物がいた

 

 (ナナゼル)

 「ぐ…ぬぬぬ、いったい何が起きた」

 

 (レティシア)

 「ほう、まだ動けるのか」

 

 これは後でわかったことだがどうやらクロノタイマーの中での攻撃はゾアクリスタルへの攻撃以外は戦闘不能にはしても死なない程度には手加減していたらしい

 

 それ故にナナゼルだけは指揮官用の上等な鎧を着こんでいたために戦闘不能になるほどのダメージは受けなかったようだ

 

 (レティシア)

 「なら止めを刺してくれよう」

 

 (ナナゼル)

 「そうはいかん、この切り札で返り討ちにしてくれる」

 

 そう言ってナナゼルは一枚のカードを取り出す

 

 レナード達はそのカードを見て慌てて止めようとした、あまりにも見覚えのあるカードだったからだ

 

 (レナード)

 「待て、それを使うな!」

 

 (エルドア)

 「命を捨てる気か!」

 

 (ナナゼル)

 「なに、それは…」

 

 ナナゼルがその言葉に何か聞き返そうとしたがカードが発動し邪悪な光がナナゼルを包み込む

 

 その光が収まって現れた巨体は一年前に虫の谷のマグスの巨石で一度だけ見たことのある姿

 

 それは両手に二振りの剣を持つ異形の巨人、デュークギガースであった

 

 (ミウ)

 「そんな、人が怪物に」

 

 見るのは二度目のはずだが慣れてないのかその現実を受け入れられないのか人が魔に変じる悍ましさに悲痛な声を上げる

 

 デュークギガースがどう動くのか様子を見ているとやがてデュークギガースが口を開いた

 

 (デュークギガース)

 「俺を呼び出したということはここは戦場か、俺と戦えるほど強き戦士はここにいるのか?」

 

 (レナード)

 「な、なんだ、戦闘狂(バトルジャンキー)か」

 

 (ユウリ)

 「とにかく戦いたがってるみたいね」

 

 (レティラ)

 「こっちの方が性格がましなんじゃない?」

 

 (ミウ)

 「いくらなんでもそれを言っては」

 

 (スカーダイン)

 「だが否定は出来ん」

 

 (エルドア)

 「むう…」

 

 レナード達がデュークギガースの言葉になかなか答えないことに苛立ったのか声荒げてもう一度問いかける

 

 (デュークギガース)

 「どうした、ここに強き戦士はいないのか!」

 

 (レナード)

 「俺が出る」

 

 (ユウリ)

 「レナード」

 

 (レナード)

 「あのギガースと対等に戦えるのは俺かレティシアしかいないしレティシアのあれは出来るなら出したくないんだろ」

 

 (レティシア)

 「うむ、使わずにすめばそれにこしたことはないの」

 

 (ユウリ)

 「でもあんなのをいちいち相手にしなくても」

 

 (レナード)

 「それは違うぜ、男なら応えなくてはいけない時だろ」

 

 (ユウリ)

 「そういう…ものなの?」

 

 (ミウ)

 「私にはよくわかりません、ですが」

 

 (スカーダイン)

 「弱いままでいたくないなら貪欲に強さを求めるしかないだろう、その意味ではいい機会かもな」

 

 レナードが前に出てデュークギガースの言葉に応える

 

 (レナード)

 「俺が相手だ!」

 

 (デュークギガース)

 「よかろう、小僧名は」

 

 (レナード)

 「白騎士の契約者にしてバランドール王国女王シズナが騎士レナード」

 

 (デュークギガース→フレイド)

 「俺の名は双炎のフレイド」

 

 (レナード)

 「我に力を、変身!」

 

 レナードが光に包まれて白騎士へと変わる

 

 

 (フレイド)

 「これはなかなか、楽しくなりそうだな」

 

 レナードが変身して構えをとったのを確認してからフレイドは右の剣で斬りつけてきた

 

 白騎士はそれを盾で軽く弾いてフレイド弾く力が想定以上の大きくてたたらを踏むことになった

 

 (フレイド)

 「むう…厄介な盾だな」

 

 (レナード)

 「これでも伝説に残る盾なんでな」

 

 だがフレイドが再び双剣を構えた時その気配とか気迫とか…、そう、一言でいうなら剣気がぐんと強くなった

 

 (フレイド)

 「だが、その程度で防げると思うな」

 

 フレイドが今度は双剣で猛攻に出る

 

 右の剣を盾で弾かれてもそれさえ計算に入れて体勢を保ちつつ左の剣を隙を消して更なる攻撃を仕掛ける

 

 白騎士がいくら盾で弾いてフレイドの隙を作ろうとしてもそれ以上の剣技で持ち直して連撃を仕掛けてくる

 

 これはフレイドの武器がマグスの巨石で戦ったデュークギガースとは違って剣が重すぎも軽すぎもしないから出来ることである

 

 フレイドの双剣はデュークギガースにとってありふれたもので特別なものではない

 

 だがその大きさは大きすぎて持て余すこともリーチが足りなくなるほど小さくもない

 

 それに威力を乗せるには十分な重さがあり軽すぎて簡単に弾かれることもない

 

 フレイドにとってこれほどしっくりとくる武器はないのだ

 

 それほどまでに一分の隙もなく使いこなしている武器だからこそ白騎士の盾に弾かれても体勢を崩すことなく猛攻を加えることが出来ていると言える

 

 

 (ユウリ)

 「レナード…」

 

 (ミウ)

 「騎士様が圧されていますわね」

 

 (スカーダイン)

 「あの剣捌きを見る限りレナードが強いのは確かです」

 

 (ユウリ)

 「ならなんで」

 

 (エルドア)

 「それ以上にフレイドが強い」

 

 (レティシア)

 「レナードがいくら強かろうとまだ剣を手に取ってから一年しかたっておらぬ、人を殺したその重さもの」

 

 (レティシア)

 「あのフレイドという者はおそらくはその命の全てで持って戦いに明け暮れておったことであろう」

 

 (スカーダイン)

 「戦いの経験が一年しかないレナードのそれはフレイドからすれば付け焼刃にすぎないということか」

 

 (ユウリ)

 「そんな、それじゃレナードに勝ち目は?」

 

 (レティシア)

 「薄かろうな、だが…」

 

 (エルドア)

 「この戦いは戦士として、一人の男として引くことは出来んだろう」

 

 (ユウリ)

 「そんなの…、そんなの関係ない、このままじゃレナードが死んじゃう!」

 

 ユウリは軽く精神を集中させてレナードを助けるべく呪文を紡ぎだす

 

 (レティシア)

 「待てユウリ、邪魔をするでない」

 

 だがユウリはレティシアの言葉を無視して呪文を発動させる

 

 (ユウリ)

 「クロックダウン」

 

 感覚の鋭い何人かはその時魔力の鎖がフレイドに絡みついて動きを阻害するイメージを幻視した

 

 その甲斐あってか白騎士が僅かに盛り返して体勢を立て直した

 

 フレイドは己の状態に異常に顔を(しか)めて力を込めて体を震わせる

 

 すると当事者であるユウリとフレイドと感覚の鋭い者達はフレイドに絡みついた鎖がバラバラに引きちぎられたのを幻視した

 

 (フレイド)

 「小娘きさまか!」

 

 フレイドが一騎打ちの邪魔をしたユウリに気がついた

 

 (レティシア)

 「まずい」

 

 レティシアはとっさに魔力のシールドをユウリに張って守りを固める

 

 (フレイド)

 「邪魔をするな!」

 

 フレイドがユウリに向けて左手の剣を振り下ろすと炎を纏った衝撃波がユウリに叩き込まれる

 

 (ユウリ)

 「キャアアー!」

 

 レティシアがとっさに張ったシールドのおかげで炎の衝撃波が直撃することは避けられたが広場の壁に叩きつけられて動かなくなる

 

 (レナード)

 「ユウリ!」

 

 (フレイド)

 「ふん、女子供が戦いの邪魔をするからだ」

 

 その言葉を聞いて白騎士がピクッと震える

 

 どうやら今の言葉がレナードの何かをえらく刺激したようだ

 

 (フレイド)

 「男と男の戦いに水を差す奴など等しく屑よ」

 

 (レナード)

 「ふざけんな、俺は仲間を守るために戦ってんだ、てめえみたいな戦闘狂と一緒にするな!」

 

 レナードの想いに応えてか左手の盾の形状が変化する

 

 持ち手の部分が腕と一体化した盾のような小手のような形状になった剣、守るための護剣(ごけん)に変化した

 

 そこからはレナードの戦い方が変化した

 

 左手の護剣で双剣の攻撃を受け流し捌いては隙を見て右手の剣で隙の少ない突き攻撃でチクチクとダメージを重ねていくようになった

 

 (フレイド)

 「ぬうぅ、こんなチマチマしたやり方でつまらなくはないのか」

 

 (レナード)

 「知るか、てめえの攻撃なんて一発だって通しゃしねえ!」

 

 事実盾が護剣に変わってからはフレイドの攻撃は全て避けずに受け流すか捌くかして無力化している

 

 (スカーダイン)

 「あの男、随分と無理してないか?」

 

 (レティシア)

 「守ることに拘りすぎて躓かねばいいがな」

 

 そう言ってる間にも徐々に形勢は白騎士へと傾いてきているがひれに比例してフレイドの苛立ちは募っていった

 

 (フレイド)

 「下らん、今すぐに決着をつけてくれるわ!」

 

 フレイドは双剣で猛攻をかけてすぐに大きくバックジャンプして距離をとる

 

 (レティシア)

 「大技で決めるつもりみたいだの」

 

 (エルドア)

 「仕掛けてからのバックジャンプは時間を稼ぐためか」

 

 フレイドは双剣に炎を纏わせつつ大きく振りかぶる

 

 (フレイド)

 「ツインブレイジングバー…!」

 

 白騎士はその技の出がかりが隙になると本能レベルで感じた

 

 技が出てしまえば全てを避けずに受け流すのは難しいということも

 

 (レナード)

 「隙ありー!」

 

 なら技の出がかりを潰してしまえばいい

 

 白騎士はフレイドが双剣を振りかぶることで刹那の間出来ている隙を突いて無拍子でフレイドが離した距離を接敵距離まで詰めて右手の剣の柄でフレイドの顎を打ち上げる

 

 (エルドア)

 「これは決まったな」

 

 (ユウリ)

 「だね」

 

 (レティシア)

 「勝負ありよな」

 

 (ミウ)

 「あのぅ、どういうことでしょうか?」

 

 (ユウリ)

 「レナードの決め技が入ったのよ、派手になるわよ」

 

 その言葉を裏切ることなく剣の柄でフレイドを打ち上げた白騎士はハイジャンプでフレイドに追いつき追撃の空中シャイニングレイヴを叩き込んで兜割りで地上に叩き落とす

 

 そのまま止めを刺すために五月雨突きからスターダストレイヴに進化させながらフレイドを追いかけて急降下する

 

 最後に着地する時にエネルギーを纏った突きで胸に風穴を開けてフィニッシュを決めた

 

 (フレイド)

 「み…見事だ、貴様のような…強者と戦えて…悔いは…ない」

 

 最後にそう言い残して息絶えるとフレイドの体は縮んでナナゼルの死体だけが残った

 

 その死体も黒い塊になって風に吹き散らされてしまった

 

 (ミウ)

 「ナナゼル卿はああなることを知らされていなかったのでしょうか」

 

 (スカーダイン)

 「イシュレニアにとって人間は利用できる道具にすぎない、それが奴らのやり方だ」

 

 (レティシア)

 「だからこそ世界をイシュレニアの好きにさせるわけにはいかぬというものよ」

 

 (レナード)

 「ああ、みんなを守るためにもイシュレニアは叩き潰さないとな」

 

 (ユウリ)

 「レナード無理はしないでね」




(作者)
「毎度お馴染み後書きコーナーだよ」

(レティシア)
「今回はクライマックスバトルとなっておるからダイジェストではなく前作と同じ台本形式で一気に書ききっておるの」

(レティラ)
「それだけに説明することが多いね」

(作者)
「最初はレティシアが切れて使った時空間支配だね」

(作者)
「これは無限の剣製のパクリ第二弾な詠唱が流れてる間全ての時が止まり術者だけ好き勝手ができる秘奥義だね」

(レティラ)
「その詠唱は女の人の声だけどレティちゃんじゃないね」

(レティシア)
「いったい誰が詠唱しておるかなどどう考えてもわからぬ、第一作者はそういったとこまでは考えておらぬしの」

(作者)
「ちょ、そんなことばらさなくてもいいじゃない」

(レティラ)
「じゃあ、なんで時空間支配の設定をこんな設定にしたの」

(作者)
「だって時の止まった世界で詩が響き渡るのってなんかかっこよくない」

(レティシア)
「中二病乙」

(レティラ)
「あっ、ザックリ逝った」


ー作者が立ち直るまでお待ちくださいー


(レティラ)
「作者が立ち直ったところで次の説明だけどソニックブレードと裁きの矢は原作ゲームで出てる技だから割愛するね」

(レティシア)
「(時間が押してるのはわかるが立ち直ってから休みなしとは意外と鬼よな)この二つの技はどんな技かわかる程度には本文で描写しておるのでそれがよかろうな」

(作者)
「その次の宙下大木断は原作ゲームの斧スキルの大木断の上位技として考えたオリジナルの技だよ」

(レティシア)
「しかしよく考えてみれば斧を構えたまま敵の真上まで跳んで唐竹割りに真っ二つに切り下すなど無茶苦茶よな」

(レティラ)
「普通は斧を構えたままそんなに跳べないよね」

(作者)
「それは気にしてもしょうがないと思う」

(作者)
「その次のスターラストは…、魔砲と言うべきパクリ技だよな」

(レティラ)
「セリフも見た目もそのまんまだし説明することないよね」

(レティシア)
「しょうがないであろ、GOD編のランダム召喚に巻き込まれて協力した時に本家本元のブレイカーを見て覚えたのだからの」

(レティラ)
「そんなに簡単に覚えれるものなの?」

(レティシア)
「術式自体は簡単だからの、後は素質の問題よ」

(作者)
「その次はユウリのクロックダウンだけどこれも原作ゲームに出てるから割愛だしフレイドのツインブレイジングバーストも不発だったから説明はいらないね」

(レティシア)
「後はレアメタリカの盾が変形したことだが、あの盾には想い応える性質があるからそれが形を変えるとこまで影響が出ておるのであろう」

(作者)
「砂漠の遺跡で盾を手に入れた時だって敵を討つ力がほしいなんて想っていたら盾じゃなくて剣として出ていたと思うしね」

(レティラ)
「後ね、活動報告でアンケートやるそうだから確認してみてね」

(作者)
「それじゃ、また次回お会いしましょう」
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