俺と男勝りの妹と幼なじみと   作:石ころ革命

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十四話で週末に出すと言い、活動報告で今日は出せないかもと言った。でもその日のうちに出した。
ただ読者の皆さんを混乱させただけだったという。



第十五話 頬

「あったかいね。」

「そう?」

「うん。」

 

俺達は、体を寄せ合って夜の道を歩く。

 

「そこのアパートだよね?何階?」

「3階。階段を上がってすぐだよ。」

「これ持って上がるの大変でしょ。エレベーターを使おうよ。」

「でも3階だよ?待ってるより、階段を上がる方が早くない?」

「じゃあエレベーターがすぐに来るなら乗ろう。・・って、今1階じゃん。乗った方が早いね。」

「そうだね。」

「階段はそこか。エレベーターも階段も近いって便利だね。」

「ここしか空いてなかったんだって。夜もエレベーターの音がするから、夜寝れないこともあるけど。」

「それ結構な問題だよ。」

「まぁね。でも慣れれば楽だと思う。」

「そっか。あっ、着いた。早いね、さすが新築。」

「そうなの?」

「うん、これ新築だよ。」

「そうなんだ。あっ、こっちね。」

「いや、家まで着いていくのは不味くない?」

「え、そう?私は何も思わないけど。」

「ならいいけど・・」

「ここ。すぐ近くでしょ。」

「ホントだね。荷物、中まで運ぼうか?」

「ううん、大丈夫。玄関に置いといてくれればいいから。」

「オッケー。じゃあこれで。始業式にまた。」

「あっ、ちょっと待って。忘れ物。」

「忘れ物?」

「こっち来て。」

「あぁ。」

 

その後どうなったのか、俺は覚えていない。ただ、右の頬になにやら温かいものが当たったこと、別れ際の妖夢の顔がまた赤くなっていたことは覚えている。

家に帰ると、すでに魔理沙は夕食を食べ終えていた。食べたものはそのままだが。

 

「ただいま。またカップラーメン食べたの?」

「それしかなかったし。早いから。」

「他にも食べるものあるだろ。カップラーメンは体に良くないし。」

「私は風邪引いたことないぜ。」

「そういう問題じゃない。あと、食べたものぐらい片付けろ。」

「はいはい。それより、早く食べたらどうだ?」

「口が減らないなぁ。」

「どうも。」

「褒めてない。俺が食ってる間に風呂入っといて。」

「はいよ。で、何食うんだ?」

「チャーハン。すぐ作れるから。」

「兄貴もいっつもチャーハンじゃん。」

「チャーハンとカップラーメン、どっちが体にいいかはすぐ分かるだろ。・・聞いてないか。」

 

俺がそう言った時には、魔理沙は部屋を出ていた。

 

「ふぅ~、いい湯だった。アイスアイス~。」

「あのなぁ・・体壊すぞ。」

「だーかーら、私は風邪引かないって。」

「じゃあもう勝手に食え。」

「公認っと。」

「俺は風呂入るからな。」

「はいは-い。」

「・・おい、お前、脱いだ服そのままじゃねーか。」

「あ、忘れてた。しまっといてくれ。」

「はぁ?いや、まだシャツくらいならいいよ。思いっきり下着が置いてあるんだが。」

「いいだろ別に。」

「良くない。ちゃんと洗濯機に入れろ。」

「うるさいなぁ。やっといてよ。」

「意地でもやらないんなら、こっちだって考えがある。」

「ほーう、どんな?」

「もうお前の部屋の掃除はしない。」

「えっ、それは困るぜ。」

「あぁ、困るだろうな。お前の部屋は半分ゴミ屋敷だから。お前は自分から掃除しないし。」

「分かったよ、入れるよ。入れるから。」

「ちょろい。」

「うっさい。別に問題ないだろ。兄妹なんだから。」

「お前、歳っていうものを考えろよ。」

「12と16だけど。」

「思春期だって言ってんの。とにかく、服は自分で洗濯機に入れろ。」

「はーい。早く入らないと湯が冷めるぜ。」

「誰のせいだと思ってんだよ。」

 

風呂あがり、個人的にはもうゆっくりしたいのだが。魔理沙はそうはいかないようだ。

 

「で、今日妖夢さんとはどこまで行った?」

「どこまでって言うのは?」

「キスはした?」

「してない。」

「ハグは?」

「してない。」

「なんだ、面白くない。」

「あぁ、そうだろうね。もういい?部屋戻りたいんだが。」

「ダメ。」

「なんでだよ・・」

「なんでって、そりゃぁ・・」

 

そう言うと、魔理沙はとんでもない行動に出た。俺に飛び掛かってきたのだ。

 

「ぶはっ!何すんだ!」

「へへへ、たまには甘えてもいいだろ。」

「とりあえず離れろ・・息が苦しい。」

「あぁ、悪い。」

「さっきも言っただろ。思春期なんだから。」

「そんなの関係ないだろ。兄妹だぜ?」

「だからこそ、だよ。」

「だって兄貴、最近構ってくれないじゃん。」

「お前が中学入って忙しくなったからだろ。」

「中学入ったらダメって誰が決めたんだ?」

「決まってない。道徳とか倫理とかの問題。」

「細かいことはいいって。」

「・・で、もういいだろ。」

「良くないぜ。まだある。」

「なんだよ。」

「これだぜ。」

 

まさか、とは思ったが、これは夢ではなかった。

魔理沙の息が顔にかかるのを感じたかと思うと、次の瞬間、左の頬に彼女の口が振れていた。




さてさて、健介はどうなるのか・・それにしても羨ましい。
次話はまた来週ですかね。(予定は未定)

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