設定ミス(入学式が月曜日で始業式が木曜日は現実的に考えておかしい)が見つかったので、前回の話を修正しました。(入学式を月曜日→水曜日に変更)
どうする。考えろ。
俺は脳細胞を総動員して、文のことを考えていた。
「文と付き合うのは、まだいいとして・・」
「そうなると魔理沙は当然嫌がって・・」
「で、文と仮に付き合うと・・」
にとりに電話で助言を求めたものの、結局状況は変わっていないことにやっと気づいた。あいつ、からかってるだろ。
と言っても、もう一回電話して聞くのは気が引けた。
「兄貴~、どうしたんだよ?」
「え?」
「朝から考えごとか?体に悪いぜ。」
半分はお前のせいだけどな、とはさすがに言えなかった。
「・・私のことなら、別にすぐ答えくれなくてもいいけど。」
「あぁ。それは分かってるけど。」
「なんだよ、兄貴らしくないなぁ。」
「うるさい、あっち行ってて。」
「はいはい。」
だが、結局答えは出ないまま午後になってしまった。
いっその事、魔理沙と付き合ってみるか。そんなことも頭によぎったが、さすがにそれは駄目だ、と本能が告げた気がした。
こうなったら仕方ない、にとり以外のやつに聞くか。俺と文のことを知ってる奴ーさすがに妖夢は文の名前しか知らないから駄目。となると、咲夜くらいしかいない。
魔理沙がいないことを確認して、咲夜に電話した。
『もしもし?どうしたの、急に。』
『実は相談があってさ。』
『相談?射命丸さんじゃダメなの?』
『文のことなんだから聞けるわけないだろ。にとりは絶対からかってるし。』
『そう。で、何?』
『簡単に言うと、文と、あと一人別の女子に告白された。』
『良かったじゃない。』
『良くないだろ。どっちか断らないといけないんだぞ。』
『そのもう一人の女子って誰なのよ。にとりじゃないでしょうね?』
『まさか。』
『その子とは仲はいいの?』
『分かんない。』
『何よ、それ。・・仲いいほうと付き合えば?』
『そう言われても・・』
『あのね。これは貴方が決めることでしょ。私に聞いてどうするのよ。』
『そうだけど・・その女子がさ・・』
『はっきり言いなさいよ。どうせ魔理沙ちゃんの友達とかじゃないの?』
『いや、その魔理沙なんだよね。』
『・・え?』
咲夜が答えに困っているのはすぐ想像できた。
しばらく待って、咲夜が口を開く。
『・・じゃあ、貴方は妹に告白されたってこと?』
『・・そうなるね。』
『はぁ・・真面目に考えてた私が馬鹿みたいじゃないの。それなら、射命丸さんしかないでしょ。それか、両方断るか。』
『あ、やっぱり?』
『やっぱり?じゃなくて・・答え分かってるなら電話しなくてもいいじゃない。』
『ごめん。とにかく、これで答えが出たよ。ありがとう。』
『どういたしまして。』
しかし、電話を切るときに、俺は咲夜が何か言ったのが聞こえた。
『健介君、モテるのね・・』
ーその後数日は何事もなかった。この日は水曜日、入学式だ。
「じゃ、入学式行ってくる。そんなに長くはならないけど、バイトあるから。」
「はーい。行ってらー。」
いつも通りの会話をして家を出る。
少し行くと、妖夢がこちらを見て手を振っている。
「おはよう。」
「おはよう。入学式、楽しみ?」
「別に。知り合いばっかだし、校長の長い話を聞かされるのは分かってるしな。妖夢は?」
「うーん、何人か新しい友達が出来ればいいかなって。」
「そういうもんだよね。」
俺は妖夢と話しながら、文にいつ伝えるか考えていた。
「誰がどこのクラスか確認したいから早く出たんだけど、妖夢は?」
「私も。健介君と同じクラスだったらいいなって思って、ちょっと早く出たよ。」
妖夢の話を聞きながら、この後咲夜のお父さんに会うことを思い出した。
「それでね、お母さんがやけに化粧させようとするの。口紅塗って、つけまつ毛をして、髪を綺麗にしてって・・時間かかるから、健介君と約束してるって言って逃げてきたの。」
「それは災難だったね。」
「ホントだよ、お母さん、どこかズレてるんだから。入学式って、化粧していくものではないと思うし。」
「そうだよね。」
「それでね、体温はどうとか、制服が汚れてないかとか、ずっと聞いてくるの。もう嫌になっちゃうよね。」
「あぁ、俺だったらすぐに家出てる・・と、もう見えたね。」
「うん。せっかくだし、校門で写真撮らない?」
「俺は別に・・撮りたい?」
「うん。」
「じゃ、スマホ貸して。」
「えっ、健介君も映るんだよ?」
「え?」
「二人で撮るの。ダメ?」
「いや、いいけどさ。・・すいません、写真撮ってもらえませんか?・・・ありがとうございます。」
今回はちょっと短いですが、実は次話へ伏線張ってます。
暇な方は探してみてはどうでしょう?(ヒント:咲夜とは関係ありません)
次話は・・いつだろう(遠い目)