俺と男勝りの妹と幼なじみと   作:石ころ革命

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コロナで予定が無くなったので書けるようになりました(詳細は活動報告に書いてあります)
設定集は次回投稿時に前書きを編集して書く予定です


第七話 坂道

「ほらほら、早く追い付いてみろよ~。」

「早いよ~。大人げないんだから・・」

「普通に追いかけても追いつけないし・・どうする?こいし。」

「うーん・・」

 

二人がそんなことを話しながら後ろを走ってくる。最初は全力疾走だったが、もうペースを落として省エネモードで走っている。が、二人との距離はほとんど縮まらない。

俺は電話を取り出した。

 

「もしもし。」

「もしもし?どうしたんだ兄貴?」

「フランとこいしが、付いて来たいらしい。てゆーか追いかけられてる。」

「あー・・まぁ、いいんじゃね?」

「軽いなぁ・・小学生二人を相手にすんのは面倒なんだから、もっと言うことあるだろ。」

「頑張れ!じゃ!」

「あ、ちょっと!」

 

魔理沙は勝手に電話を切った。

 

「あいつ・・あとで絶対やり返してやる。っと、追いかけられてるんだった。」

「はぁはぁ・・フラン、もうちょっとで追い付くよ。」

「分かってるよ・・でも私ももう疲れてきた~。」

「早いよぉ・・私もだけど・・」

「ハハハ、二人とも体力がないな。もうちょっと体力つけた方がいいぞ。」

「だってお兄ちゃんは高校生じゃん・・私たち、五年生だよ?しかも女子の。」

「そりゃそうだが、魔理沙たちは割と体力あるよ。」

「じゃあそのうち体力付くの?」

「たぶんな。」

「やった!」

「ほら、もうすぐ家なんだから早く俺を捕まえないと。」

「分かってるよ。フラン、もう一息だから、がんばろ!」

「うん!」

 

ーそう言うと、少女たちは駆け出した。少年もまた、走り出す。

 

「見えた!あそこだな。下り坂だからスピードを落としてっと・・」

「もうすぐ追い付けそうだよ、こいし!」

「うん!・・わっ!」

 

俺が振り返ると、こいしが倒れた。と同時に、泣き出した。

 

「どうしたどうした!転んだか?」

「痛い・・痛いよぉ・・」

 

そういいながらこいしが顔を上げる。顔は涙でクシャクシャだ。フランが戸惑って左右をウロウロしている。

 

「あーあ・・こりゃ血が出てるなぁ・・」

「ど、どうするの?」

「もう霊夢の家近いし、ひとまずそこで傷を洗わないといけないな。立てるか?」

「う、うん・・痛い!」

「ダメか。しょうがない。ほら、おぶってあげる。乗りな。」

「うん・・」

「ハンカチ持ってるか?」

「うん。ポケットの中・・」

「フラン、こいしのハンカチ出して。」

「これ?」

「えっ、それハンカチにしては小さいな。じゃあ俺の使うか。フラン、これ。」

「これをどうするの?」

「それでこいしがすりむいた所を抑えてやって。」

「分かった!」

「こいし、ちょっとだけ我慢するんだぞ。」

「うん・・」

「よし、ゆっくり行くからな。フラン、ハンカチを離すなよ。」

「分かってる。大丈夫なの?」

「あぁ。ちゃんと処置すれば大丈夫。」

 

俺達はゆっくりと歩き出した。数分もしないうちに霊夢の家に着く。フランにチャイムを鳴らさせた。ほぼ同時に声が聞こえる。

 

「はーい。」

「俺だ霊夢。」

「待ってました!さぁどうぞ。って、どうしたんですか?」

「こいしが転んで擦りむいた。傷口を洗わないといけない。」

「先に言って下さい!ほら、こっち。さとり!ちょっと来て!」

「何・・?」

「こいしが転んでケガしたの!」

「えっ?こいしがケガ?」

 

さとりは急いで走ってきた。

 

「こいし、大丈夫?」

「まだ・・まだ痛いよ・・」

「さとり、こいしを洗面所かどこかに連れていって、傷口を洗うのを手伝ってやって。」

「は、はい。こいし、ほら、こっち。」

「こいしは大丈夫なの?」

「大丈夫だよフラン。霊夢、後でハンカチだけ洗わせて。」

「いいですよ。それで、どうしますか?魔理沙とレミリアは部屋で待ってますけど。」

「たぶん二人はすぐ戻ると思うけど。ちょっと見てくる。先に行って待っててくれ。」

「分かりました。洗面所はあっちです。フラン、行くよ。」

「うん。」

 

洗面所に行くと、水が何かに当たる音が聞こえた。

 

「大丈夫か?」

「大丈夫です。もう洗い流したので。」

「ならいい。こいし、走る時は気をつけろって前にも言っただろ?」

「うん。ごめんなさい。」

「俺じゃなくて、霊夢に後でお礼言っときな。」

「うん。」

「よし。ほら、ずっと泣いてたら、顔が台無しだ。顔を拭いて。」

「うん・・」

「笑うんだ。ずっと泣いてるのはダメ。」

「うん!」

「よし、いつものこいしに戻ったな。」

「ありがとうございます、健介さん。」

「いいよ。四人が待ってるから、行こうか。」

「そうですね。こいし、行くわよ。」

 

ーとある家の洗面所。そこには、満開の花が咲いていた。




久々に長くなりましたね。
次回は5日か6日です。
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