設定集は次回投稿時に前書きを編集して書く予定です
「ほらほら、早く追い付いてみろよ~。」
「早いよ~。大人げないんだから・・」
「普通に追いかけても追いつけないし・・どうする?こいし。」
「うーん・・」
二人がそんなことを話しながら後ろを走ってくる。最初は全力疾走だったが、もうペースを落として省エネモードで走っている。が、二人との距離はほとんど縮まらない。
俺は電話を取り出した。
「もしもし。」
「もしもし?どうしたんだ兄貴?」
「フランとこいしが、付いて来たいらしい。てゆーか追いかけられてる。」
「あー・・まぁ、いいんじゃね?」
「軽いなぁ・・小学生二人を相手にすんのは面倒なんだから、もっと言うことあるだろ。」
「頑張れ!じゃ!」
「あ、ちょっと!」
魔理沙は勝手に電話を切った。
「あいつ・・あとで絶対やり返してやる。っと、追いかけられてるんだった。」
「はぁはぁ・・フラン、もうちょっとで追い付くよ。」
「分かってるよ・・でも私ももう疲れてきた~。」
「早いよぉ・・私もだけど・・」
「ハハハ、二人とも体力がないな。もうちょっと体力つけた方がいいぞ。」
「だってお兄ちゃんは高校生じゃん・・私たち、五年生だよ?しかも女子の。」
「そりゃそうだが、魔理沙たちは割と体力あるよ。」
「じゃあそのうち体力付くの?」
「たぶんな。」
「やった!」
「ほら、もうすぐ家なんだから早く俺を捕まえないと。」
「分かってるよ。フラン、もう一息だから、がんばろ!」
「うん!」
ーそう言うと、少女たちは駆け出した。少年もまた、走り出す。
「見えた!あそこだな。下り坂だからスピードを落としてっと・・」
「もうすぐ追い付けそうだよ、こいし!」
「うん!・・わっ!」
俺が振り返ると、こいしが倒れた。と同時に、泣き出した。
「どうしたどうした!転んだか?」
「痛い・・痛いよぉ・・」
そういいながらこいしが顔を上げる。顔は涙でクシャクシャだ。フランが戸惑って左右をウロウロしている。
「あーあ・・こりゃ血が出てるなぁ・・」
「ど、どうするの?」
「もう霊夢の家近いし、ひとまずそこで傷を洗わないといけないな。立てるか?」
「う、うん・・痛い!」
「ダメか。しょうがない。ほら、おぶってあげる。乗りな。」
「うん・・」
「ハンカチ持ってるか?」
「うん。ポケットの中・・」
「フラン、こいしのハンカチ出して。」
「これ?」
「えっ、それハンカチにしては小さいな。じゃあ俺の使うか。フラン、これ。」
「これをどうするの?」
「それでこいしがすりむいた所を抑えてやって。」
「分かった!」
「こいし、ちょっとだけ我慢するんだぞ。」
「うん・・」
「よし、ゆっくり行くからな。フラン、ハンカチを離すなよ。」
「分かってる。大丈夫なの?」
「あぁ。ちゃんと処置すれば大丈夫。」
俺達はゆっくりと歩き出した。数分もしないうちに霊夢の家に着く。フランにチャイムを鳴らさせた。ほぼ同時に声が聞こえる。
「はーい。」
「俺だ霊夢。」
「待ってました!さぁどうぞ。って、どうしたんですか?」
「こいしが転んで擦りむいた。傷口を洗わないといけない。」
「先に言って下さい!ほら、こっち。さとり!ちょっと来て!」
「何・・?」
「こいしが転んでケガしたの!」
「えっ?こいしがケガ?」
さとりは急いで走ってきた。
「こいし、大丈夫?」
「まだ・・まだ痛いよ・・」
「さとり、こいしを洗面所かどこかに連れていって、傷口を洗うのを手伝ってやって。」
「は、はい。こいし、ほら、こっち。」
「こいしは大丈夫なの?」
「大丈夫だよフラン。霊夢、後でハンカチだけ洗わせて。」
「いいですよ。それで、どうしますか?魔理沙とレミリアは部屋で待ってますけど。」
「たぶん二人はすぐ戻ると思うけど。ちょっと見てくる。先に行って待っててくれ。」
「分かりました。洗面所はあっちです。フラン、行くよ。」
「うん。」
洗面所に行くと、水が何かに当たる音が聞こえた。
「大丈夫か?」
「大丈夫です。もう洗い流したので。」
「ならいい。こいし、走る時は気をつけろって前にも言っただろ?」
「うん。ごめんなさい。」
「俺じゃなくて、霊夢に後でお礼言っときな。」
「うん。」
「よし。ほら、ずっと泣いてたら、顔が台無しだ。顔を拭いて。」
「うん・・」
「笑うんだ。ずっと泣いてるのはダメ。」
「うん!」
「よし、いつものこいしに戻ったな。」
「ありがとうございます、健介さん。」
「いいよ。四人が待ってるから、行こうか。」
「そうですね。こいし、行くわよ。」
ーとある家の洗面所。そこには、満開の花が咲いていた。
久々に長くなりましたね。
次回は5日か6日です。