短編  1-Aクラス全員ヴィラン!?   作:蜜柑ブタ

5 / 15
ヴィラン化理由が、ウィルスによるものという設定での、オールマイトとの戦い?



お茶子が若干ヤンデレかも。




それでもOKって方だけどうぞ。









いいですね?




短編5  ※短編3設定で、vsオールマイト?

 

 オールマイトは、パソコン画面を見つめながら愕然としていた。

 その画面に映されているのは、黒い血についての情報。

 

 

 未完成のウィルス兵器。

 国家。

 本体宿主。

 親しい人間への感染。

 悪の心の増幅。

 感染者同士の吸血による身体能力や個性の強化。

 

 

「緑谷少年……、1-Aの子供達…!」

 

 

 

 

 オールマイトは、がっくりと項垂れながら、ヴィランチーム『SMASH』のトップをしている緑谷出久との戦いを思い出す。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 度重なる破壊で廃墟のように壊れ、燃えてしまった街中で、デクこと、緑谷出久と、オールマイトが対峙していた。

 

「なぜだ…、緑谷少年!」

 

「……。」

 

「あれほどヒーローに憧れ、信念を持っていた君が! なにゆえ今、ヴィランとして私の前に立つ!? なにが君をそうさせたのだ!?」

 

「……。」

 

「私では、君を救えないのか!? 答えるのだ、緑谷少年!!」

 

「……じゃあ…。」

 

 黙っていた緑谷出久がようやく口を開いた。

 震える唇から漏らされた言葉は…。

 

 

「オールマイトが、治してくれるんですか…?」

 

 

「?」

 

「無理なことは分かりきってるんだ!!」

 

「み…。」

 

 緑谷出久は、泣いていた。

 泣きながら攻撃を仕掛けてきた。

 圧倒的だった。

 いつの間にこれほどに力を付けたのか。

 全盛期の頃の自分でも勝てるかどうか怪しいほどに。

 

「ぐ…っ!」

 

「タイムアップですね…。」

 

 あっという間にトゥルーフォームへと戻ってしまったオールマイトは、吐血してその場にへたり込んだ。

 緑谷出久は、泣いていた。

 オールマイトの一撃を頬に受けて、口の端から、黒い血が垂れている。

 

「その…黒い血が…。」

 

「血の色なんて、後付けみたいなものです。」

 

「緑谷少年…なぜだね……。あの時…、私は君の勇気ある行動を…。だから私は…。」

 

「……。」

 

 オールマイトは、思わず緑谷出久へと手を伸ばそうとした。

 そんなことで彼を救えるわけではないけれど、彼の涙が助けを求めているようにしか見えなかったのだ。

 すると、尖った細い鉄パイプが飛んできて、オールマイトの肩に刺さった。

 

「ぐああああああ!」

 

「ウラヴィティ。」

 

「デク君に触らないでください。」

 

 フワリッと緑谷出久の傍に降り立ったウラヴィティこと、麗日お茶子が、オールマイトを見おろす。その目は本気でオールマイトを殺すと言わんばかりの冷たい物だ。

 

「…オールマイトの戦いは僕がやるって言ったじゃないか。」

 

「ごめん…。見てられなかったの。あっ、もったいない。」

 

 ションボリしていたお茶子だったが、出久の口の端から垂れる黒い血を見ると、パッと顔を輝かせて出久の肩に両手をおいて掴み、顔を近づけて口の端から垂れている黒い血を舌で舐め取った。

 

「麗日少女…! その血は…。」

 

「ん…、美味し!」

 

「……好きだねぇ。」

 

「えへへ。」

 

 仕方ないなぁ…っと苦笑する出久に、お茶子は人懐っこくすり寄っていた。

 その後間もなく、ヒーローの応援が来たため、出久達は撤退していった。

 オールマイトは、パイプが刺さった状態で搬送された。(抜いたら出血酷いからね)

 治療を受けたオールマイトは、疑問に思ったので上層部に情報を求めたが、なぜか断られた。

 その上層部の歯切れが悪い態度に悪い予感がしたオールマイトは自身の人脈による情報網を駆使して、緑谷出久達に関する情報と彼らがヴィランの道を選んだ理由を求めた。

 

 

 結果…、得られた答えが最初の場面である。

 

 

 『オールマイトが、治してくれるんですか?』

 

 

 それは、出久の精一杯の助けを求める声だったのだろう。

 しかし、治す手立てをもたないオールマイト含むすべての大人達も何もかもが、出久にとっては救いにはならないのだろう。

 出久の性格を考えると、おそらく感染が発覚した時に死を望もうとしたに違いない。しかし、本体宿主として感染した結果、体を蝕むウィルスが死なせてはくれなかったのだ。

 そんな中で追い打ちを掛けたのが、クラスメイト達の感染だ。きっと絶望したに違いないだろう。死ねぬ身で身を引き裂かれる思いをしただろう。

 だが、クラスメイト達は出久を恨むことなく、あくまで自分の意志で反逆の道を選んだ。

 

 すべては出久のために。

 

「すまない…! すまない、緑谷少年達…!」

 

 なにが平和の象徴だ。

 結局あの時目の前で泣いていた子供の助けを求める声に応えることすらできなかったじゃないか。

 オールマイトは、ガリガリに痩せた真実の姿のまま、ただただ項垂れるしかなかった。

 

 

 

 




ウィルス案だと、出久は、死ぬに死ねない状態になっています。
治療方法(もしくは死ぬ方法)を求めている。
なお、隔離研究施設を破壊したのは、体内に宿ってしまったウィルスが身の危険を感じて破壊の衝動かられたという理由です。

また、自分を案じて同じ道に堕ちてくれたクラスメイト達のこともあるので、死ぬよりも、命がある状態での治療を優先しつつあります。


うーん…、なんだかあえてヴィラン設定にする必要性が無くなってきたような…。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。