〝勇者〟の肩書きに疑問を持った准尉が勝負に挑みます。
古参中のベテランです。旧日本軍の善行章持ちみたいな艦内のボス的存在。
相当、胡散臭く思われてますね。まぁ、当たり前ですが。
◆ ◆ ◆
「結局、《マイムーナ》預かりか」
艦長室でヤノ大尉はため息を付いた。
ぽんぽんと慰める様に肩を叩くのはエトナ中尉。
「お荷物を降ろしたかったのは判るのじゃ」
「海の者とも山の者とも、まして軍人でも部下でも無い一般人だからな」
「オマケに勇者じゃ」
副長の言に艦長は再び肩を下ろした。託されたのはお荷物である。
再び監視を言い渡され、加えて保護もせねばならないからだ。勇者の手前、露骨に言い渡される事は無かったが、エトナ中尉には別口で命令があったらしく、宰相の直筆で立派な書類が艦長宛てに届いていた。
「高級紙だったぞ。和紙で金の縁取りの入った。
私も任官書以来、初めて見た」
「宰相府からの奴か。他者に〝勇者の存在を秘匿せよ〟と記しておったな」
エルダでは紙は発明されている。しかし、東方渡りの和紙は高級紙で滅多に使われる事は無い。陰陽術の呪符にもなる魔紙なので西方では造り方が判らず、高価なのである。
普段使われている紙はわら半紙みたいな粗雑な品で、ようやくすべすべで丈夫な白い紙がお目見えを開始している程度の発展である。
ただ魔紙ではないので生産量は多く、一般的に普及はしており、雑誌とかも刊行されている。
「幸い、次の任務までは時間がありそうじゃ」
「勇者をいつまでもここに監禁するのは、不味そうだな」
二人のは頭を捻る。しかし、勇者をどう扱うかの結論が出ない。
独房にでもぶち込めば楽なのだが、相手は罪人では無いし、反発して貰っても困るが、ここで勇者が如何なる力を持っているのか、把握していない事に大尉は気が付いた。
「では、その能力の一端を披露して貰えば良いのじゃ」
「実験か」
「うむ。城の敷地を使うから、宰相府の許可が要るがの」
てな訳で、勇者のテストが行われる事となる。
勇者カスガは宰相の言葉に何か落ち込んでいたが、あっさりと「そうか」と了承し、次の日、エロエロンナ城の広場に姿を現した。
『向こうでは持てはやされたかも知れません。でも、先方は勇者のブランドだけ欲しかったのでは無いですか?』
勇者の頭に宰相の言葉が響く。それはユウが「勇者様。勇者様と大歓迎されて、何処でも引っ張りだこだった」事に対して、疑問を投げかけた言葉だった。
「まず魔法だな。幾種類かがあるらしいが、威力の低い奴から試してくれ」
「了解した」
ヤノ艦長が伝える。広い野っ原の前には藁人形の様な人型が立っている、
昨日、工作科の連中が夜なべしてせっせと作った代物である。数体、ヤシクネーやラミアみたいな物が混じっているのはエルダらしい。
「ラ・ブームっ!」
息を整えて、普段通りに魔法を繰り出したつもりであった。が、藁人形を薙ぎ倒す筈の衝撃波は発生しない。
数度繰り返すも、結果は全て同じであった。しびれを切らしたらしい彼は、別の種類ららしき名を連発するが、どれもこれも発動しない。。
「やっばり、ミキの言ってた事は正しかったのね」
ギャラリーとして《マイムーナ》以外のエルダ陣が見ている一角で、メイドに変奏したエロコ・エロエロンナは呟いた。
エルダとは魔法の法則が、システムが違うと宰相は指摘したが、その通りらしい。
「エルダの魔法は心の状態が重要だけど、あっちは違うみたいね」
ざわざわと騒ぐ物見遊山の見物人達に囲まれて、辺境伯は肩で息をする勇者の方を見詰めめ直した。《マイムーナ》側の反応を見ると向こうは予め予想していたらしく、〝やっぱり〟と言った風情で眺めている。
『貴方は勇者以外の瞳で捉えられていましたか?』
勇者の脳裏に唐突に響く、宰相の声。
彼女が言いたかった事は、『パンドーラでは貴方は春日 勇なる個人として扱われましたか?』との話であった。
すなわち、『勇者様とおだてられ、その道具として都合良く使われていませんでしたか?』』である。
「もういい。一寸休憩しよう」
来も絶え絶えの彼を見て、艦長が休憩を宣言する。
席が用意され、給仕役の兵が勇者の好みを尋ねる。ただの水、ココナッツジュース、お茶など数種類が用意されているらしい。
勇者は茶を選んだ。これから作成するらしく、
「ゼンマイ式の新型が欲しいわね」
「放って置いても攪拌するからね。あれ、温度保つ魔導式の奴も良いわね」
会話するのは烹水科のラム・ラムとチェナ・チェナだ。最近売り出された茶器をああでもない、こうでもないと論評しながら作業を行っている。
茶器は金属製で大きく、炭で内部を暖めるのは共通なのでサモワールと称しているものの、バター茶を作る為の
「魔法は駄目じゃな」
黒茶を飲み干したユウにエレナ副長が伝える。結果として予想は出来ていた。
スロットがあって機械的に選択するだけで覚えられ、一言発するだけで放てる魔法とかエルダの魔法常識ではあり得ないからだ。
敢えて言えば東方の陰陽師が使う術に近い。呪符に予め魔力をを込めて解き放つ道具的な。これは西方でも呪符があれば作用したが、パンドーラのそれは作用出来ないらしい。恐らく、別の魔法法則なのだろう。
「次は実技じゃ、武装は複数用意した」
続けて宣言すると、今度は武器を並べた台車が引っ張り出されて来た。
短剣、剣。槍、大袈裟な長柄武器もあり、西方で一般的な武器は概ね揃っている。
「実体剣ばかりか……」
ユウは武器を一瞥してそう言った。槍や斧には見向きもしない。
ダーク、サクス、ジャンビアみたいな短剣から、ロングソード、カトラス、シミダーの様な長剣、グレートソード、シャムシール級の両手剣まで揃っていたが、彼がパンドーラで使っていた〝ツヨイケン〟みたいな非実体剣は見付からなかったのである。
「仕方ないか」
その中からユウの選んだのはレイピアだった。
見た目でカッコイイと言う理由の他に、彼が非力で重量剣を振り回すのがしんどいのも理由である。
昔、勇者の装備として渡された〝ツヨイケン〟は魔法剣で、重さは約600グラム。使う時にビームソードの如く非実体のエネルギー刃が伸びる代物で、斬れ味は当然ながら抜群だった。
「では、先の標的をが相手だ」
勇者が武器を選んだのを確認したヤノ大尉が告げる。興味津々で皆が見守る中、脱兎の如く勇者が走った。
「ほぅ、素早いのじゃ」
「居合いか」
ヤノ大尉が指摘した通り、走りながら鯉口を切ってそのまま人形の中に飛び込む勇者。
巻き藁状の人形から藁が飛び散る。全て人形に万遍なく当て、一航過した時に静かに剣を鞘に収めた。
「うむ、なかなか。動きは合格点じゃ」
「が、あれは」
「ああ」
エトナ中尉に続いて、ギネス軍曹とフェリサ伍長が口を挟む。
はぁはぁと荒い息をするユウを見て、勇者の剣技の欠点を見抜いたのだ。
「一撃が軽い」
「加えてスタミナも無さそうだね。ラム・ラム、お前はどう見る?」
「あたしですか?」
突然、話を振られた上等兵はフェリサ伍長に「私見ですが……」と切り出す。
「多分、持久戦には向かないでしょう。人形も絶ち切られてない所から、威力も不足してます」
「相対したら勝てるか?」
「押されると思いますよ。但し、上半身の守りに徹せられれば……」
ヤシクネーは遠慮がちに答えた。彼女達の弱点は生身である人間体の上半身だが、他の部分は外骨格、すなわちカルシウムの装甲で防御している。突かれれば割られるかもだが、あのレイピア程度の斬撃なら多少、戦闘力は失っても致命傷にはならずに防御は可能だろう。
「持久戦に持ち込めば、恐らく勝てます」
「陸戦隊員なら更に有利か」
ラム・ラムは軍人だが白兵要員では無い。無論、移乗戦闘に備えて正規の白兵訓練は行っているが、あくまで本職はおさんどんを司る烹水員なのだ。
『成る程、モニーク准尉がどや顔するだけはあるか』
ギネス軍曹は傍らの陸戦隊長を見た。雑役船たる《マイムーナ》では冷や飯組だが、一応は配置されてはいる陸戦隊の長である。
滅多に起こらないだろう移乗戦闘。上陸戦の他に艦内の治安維持とかも担当するので、あまり乗組員達から評判は良くない。
『勝てると踏んでいるのだろうな』
憮然とした姿で勇者を睨んでいる女性はモニーク・アマネ。
この艦には珍しいヒト族の一員で、長い黒髪できつい目つきをした紅い瞳が特徴だ。身体はそれ程がっちりしていないが、常に
海軍で一般な
「勇者だか何だ知らないけど、役立たずは本艦から追い出すべきです」
准尉がそう言っていたのを思い出す。彼女はカスガ・ユウ否定派だった。
陸戦隊長だから、当然、剣技は艦一番で規律にも煩い。ここで初めて彼の力量を知って、ますますその思いを強くした様だ。
「では、模擬戦はここまで……」
「勝負しろ」
艦長がテスト終了を告げようとする矢先、すっと前に出るモニーク准尉。
つかつかと台車に近付くと、その中から木刀を二本取り出す。
「所詮は傀儡相手。戦士同士が戦ったらどうなるか」
放り投げられた木刀を勇者が掴み、突然、挑戦して来た相手を一瞥した。
さすがに模擬戦だから真剣は控える様だが、准尉からは殺気が湧き上がっていた。
「本気か?」
いぶかる勇者。しかし、准尉の様子を見て本気だと感じたのだろう。木刀を降って感触を確かめると、すっと構えた。
「一応。名前を訊いておこう。俺は……」
「カスガ・ユウだな。我が名はモニーク・アマネ准尉」
准尉は言い終えると木刀を片手に駆け出した。艦長は止めるつもりであったが、それを止める暇も無い。モニークの木刀が一閃し、ユウが受け流す。
「やるな」
にやっと笑みを浮かべ、漆黒のポニーテールをゆれ動かしながら連打を打ち込む准尉。それを悉く撥ね除けながら、ユウの手元が攻撃に変化した。攻守逆転。准尉からの打ち込みを受けで躱した一瞬、少し隙があるのを突いてユウの攻撃が始まった。
「今度はこっちだ」
両者の木刀は片手の長剣を模した物で、一般的なノーマルソード形態であるから、突きには向いてはいないのだが、モニーク准尉の斬撃に対してユウの剣技はレイピア風であった。
「それっ、キンキンキンキンキンキンキンっ!」
「何だ、その擬音は?」
「いや、今の状況ってそんな感じだったから、な」
無数に突きを入れる勇者の攻撃を、やはり全て木刀で打ち払うのは准尉も一緒である。凄い光景に皆が呆気に取られて見ていると、勇者が軽口を叩いて剣を引いた。
「止めいっ」
そこでヤノ艦長の命令が響く。肩で息をする勇者はほっとして木刀を下ろす。
「准尉も剣を引け。大体、勝負なんか認めておらんぞ」
「大尉の言う通りじゃ」
副長のエトナも口を出す。
上官達の言動に准尉は渋々ながら剣を下ろすが、不満そうな顔付きである。
「あのまま戦っていたら勝てました」
「おいっ」
「失礼します」
一礼するとモニーク准尉はそのまま去って行ってしまった。呆気に取られて見送る一行の中、はっとしてギネス軍曹がユウに駆け寄る。
「平気か」
「何とか、な」
肩で息を整えてる様子を見て、大分やばいなと感じた軍曹は声を掛ける。
「持久戦に持ち込まれたら、やばかったな」
「ああ……にしても、何で彼女は俺を目の敵にするんだ?」
艦へ引きこもってしまった准尉の後ろ姿を目で追いかけながら、ユウは呟いた。ギネスは「陸戦科はあまり親しくは無いけど、身内じゃない者を嫌う傾向があるなぁ」と呟く。
彼女は准尉だけあってベテランの古参兵で、多分、《マイムーナ》でも一番の古株である。
「この船が曳船だった頃から乗ってるって噂だ。ヤノ大尉の話ではな」
「ふぅん」
「あたしも嫌われたぞ。にわか下士官だってな」
この船に乗り組んでから二年と経っていない軍曹も、最初の頃は胡散臭く思われていたらしい。軍の命令だから口煩くは無かったが、ユウは軍の埒外って事情もあるから、目の敵にされている可能性もあった。
◆ ◆ ◆
ぽつぽつと雨が降っていた。
傘を差しながら、勇者とギネス軍曹は城塞の広大な中庭を歩いていた。地面は土と芝で覆われ、本来は石造である床がまるで荒れ地の様だ。
「わざわざ土を盛ったんだな」
「爆弾対策みたいだ」
石畳のそのままでは、炸裂弾が破裂する際に被害が大きくなってしまうらしい。近年では鉄のダーツを投擲するよりも、騎竜部隊は接地したら爆発する爆弾を用いるらしいので、その防衛策として土を盛っているのだろう。
「軍事技術が発展してるからなぁ。飛行船も見ただろう」
「ああ、地球の物とは大分違うけど」
エルダの飛行船は気嚢にガスが詰まっておらず、まるで軍艦みたいに金属製だった。
金属と言っても鉄では無く、あの食器みたいなアルマイトか何かの軽金属製だ。骨組みに薄くて丈夫な金属板を張り、内部に浮遊石と呼ばれる特殊な石塊を据え付け、それを制御する形で浮遊する仕組みである。
「浮遊石の入手が大変なんだよ。西大陸じゃゴロゴロ転がってるらしいけど……」
「石さえあれば、量産可能なのか?」
軍曹はしかめっ面しつつも頷く。「昔の戦争では飛行船は切り札だった。だけど、運航費が高くてね」とぼやく。
軍艦の何十倍もの経費。それは制御に多数の魔導師が必要な人件費だ。余りに高い経費に王国は音を上げ、大戦中に整備された大型艦は削減されてしまった。
「一隻に十名以上の魔導師が、しかも四級以上の奴が必要だからな」
「お高い?」
「一流で国に五百人居るかどうかだぞ。高給取りに決まってる」
一応、ギネスも魔導師だが市井にゴロゴロしてる六級である。五級になると職業、魔導師を名乗っても恥ずかしくないレベルになるが、それ以上はエリートだ。
まぁ、かつての第四次大戦では飛行船は新兵器として活躍し、空挺部隊を参加させるなどの新戦法でマーダー帝国を屈服させたらしい。
「商業利用とかも考えられた時期も有ったらしいよ。もっとも水運には叶わなかったけどね」
「運航費か」
「夢が無いけど、それが現実さ」
貨物を安価に運ぶと言う点で、一人の風魔法使いか蒸気技師があるだけでいい河船の方が圧倒的に安く物を運搬可能だ。内陸になると話は変わってくるかも知れないが、それでも馬車か何かで輸送した方が安く付くだろう。
「もっと安価な交通機関がないか、空の方では研究が盛んだよ」
「航空機?」
「正解」
雨に曇る中庭を歩きながら、ギネス軍曹は塔に係留されている《ファルグレン》号を眺めた。領主の専用機で副長が衝突したそうだが、船体に空いた大穴がその跡なのだろうかと考える。
「で、俺の監視役を受けた軍曹は良いのかよ?」
「お前の好きな所に行けば良い。もっとも領内限定だが」
「まぁ、この世界を物見遊山したいけどな」
最初に艦長が許可を下ろした時はビックリしたが、「お前の金貨二十枚分までは、好きにほっつき歩いてても良いぞ」と言ったのだ。完璧な放置である。
もっとも監視役にギネスが付けられたが、にしても無責任である。
「艦はドック入りするからな。艦が出港するまではユウを管理出来ないんだろ」
「あの部屋に閉じ込められるのは御免だな」
悪い部屋では無いが、工作艦の士官室は狭っ苦しいし、毎日過ごすには向きそうに無い。それでも航行していれば、窓の外の光景も変化するので楽しめるが、ドック入りしている間は造船所で停船しているだけだ。
金貨二十枚はギネス軍曹の年俸より高いから、民間の宿に泊まっても懐は厳しくないだろう。
「私の宿代も負担してくれるんだな」
「いいよ。だが、案内をしてくれ」
「やった。《スキュラ亭》に泊まろう」
聞くとその宿はキーラ曹長の実家だそうだ。
「烹水長の?」
「名店だぞ。領都一の老舗だ」
領都の元となった寒村にあった宿だそうで、格式も高い一流ホテルらしい。
無論、宿泊費は高いらしいが、ギネス軍曹はちゃっかりと宿代は勇者持ちにする気である。現金だなと感心している時に城塞の末端部、城の正面だがこちら側からは裏面に到着する。
「役所も兼ねているから大きいぞ」
「成る程、ごった返して客で一杯だ」
裏口の目立たない専用扉から、正面ロビーに抜けると数階層が重なった役所エリアに出る。ロビーには人、と言っても蛇の身体を持ったラミアとか。下半身がヤシガニのヤシクネーとかが沢山混じっているが、でごった返している。
「税務窓口は5番です」
「商工会議は3階なんだな」
「ああ、その案件は……」
客と職員の間に役所らしい会話が飛び交っている。と、ギネス軍曹が立ち止まった。視線の先を見ていると一人のヤシクネーが傍ら部下らしき者と雑談していた。部下らしきなのは両人共に制服を着ていたからだ。
「エクシー姉……」
「軍人か?」
「
幸い、雑談中でこっちには気が付いていないのをいい事に、ギネスは足早にロビーを突っ切った。ちらりと彼女がこちらを見た気がしたが、声を掛ける前に軍曹はロビーの外へ歩を進め、バタンと重厚な扉を閉めてしまった。
「知り合いなんだろ。仲が悪いのか」
「姉だよ。五十も年は離れてるけど」
「そーいや、エルダの暦ってどうなってるんだ。
時計の読み方と一日がどの程度なりは、前に教えて貰ったけど」
テラ時間とか言って、地球と同じく一時間が六十秒、一日が二四時間なのは知っている。
軍曹は「そうだな」と天空の一角を見て、曇り空で昼間には判りにくい白い物体を指さした。
「あれは〝月〟と呼ばれている。
そいつが東から西に沈むまでの時間、我々はそいつをひと月と呼称して目安にしている。」
「地球のそれと同じだな。具体的な時間は?」
「五週間。三十日だ」
エルダの一週間は六日。一ヶ月は五週間。休息日が週一あり、年末年始は五日程特別日が加わって一年となるらしい。休みが多いのは楽で良いなと思ったが、軍人とかは休息日も働くてはならないそうだ。
「月々、火、水、木、金々。てのを思い出した」
「何だ。それ」
長い橋に足を踏み入れたユウの台詞に、軍曹は聞き慣れない単語に突っ込みを入れた。
雨は晴れつつあった。
〈続く〉
キンキン事件は何かのパロ。向こうでも書きましたが、擬音だけで物事を表現するって真似出来ない。自分も擬音使うけどね(笑)。
飛行船は灯台に船体を係留してます。エンパイヤステートビルもかつては飛行船係留塔だったとか、まぁ、こっちの機体はガス式では無いんだけど。
昔、飛行船全盛時代がありました。でも、経済的な理由で廃れてしまいました。エルダって、わりかし世知辛い世の中なんです。