Fate/Grand Order 東方人理奪還戦線   作:シントウ

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お待たせしました、第一特異点突入前の間話です。
文才がない私の作品を見てくれて、本当にありがとうございます!!
おかげさまでお気に入り登録が60人突破、UA数が7000を突破しました!!!
これからも『Fate/Grand Order 東方人り奪還戦線』をよろしくお願いいたします!!


新たな出会い

人理焼却

 

レフ・ライノールの裏切りにより、カルデアは甚大な被害を負ってしまった。配備されていた優秀なスタッフは半数が死傷、レイシフト可能なマスターは一人を残して皆がコフィン内部で冷凍保存。物資はいざという時の為に貯蓄されているのがせめてもの救いだ。

 

「これから、大変なことになるね」

 

「はい……先輩」

 

人類最後のマスターである『藤丸立香』、そのサーヴァント・シールダー『マシュ・キリエライト』はカルデアの廊下を歩いていた。ドクターロマンから伝えられたこれからの事。

 

世界中に散らばる7つの特異点。人類史を狂わす歴史のバグ。

 

その特異点を解決し、全ての歴史を元に戻す果てしない旅路

 

 

『人類守護指定・グランドオーダー』

 

所長であったオルガマリー・アムニファスは辛うじて息はあったものの意識不明の重体。未だ予断が許されない中、所長代理となったロマニ・アーキマンをトップに現在いる残りのスタッフがその対応に追われている。立香とマシュは特異点が発見され次第すぐさまレイシフトを行わなければいけないため、現在は休憩中である。

 

「世界を救うか………ハァ……まさかこんな事に巻き込まれるなんて……」

 

「先輩、元気を出してください!私も精一杯先輩のことをサポートします!」

 

藤丸立香は日本の一般家庭の男子高校生。魔術とは一切関わってこなかったただの一般人だ。まだ学生の身である一人の少年に世界を救えなど、はっきり言って正気の沙汰じゃない。

マシュはそんな重荷を立香一人に背負わせないために自分も頑張りますとアピールする。

 

「ハハハッ、ありがとう、マシュ」

 

マシュにあまり心配をかけたくないと思った立香は頬を叩いて気合いを入れ直した。

 

「よっし、じゃあドクターのとこに行こうか」

 

「はい、行きましょう先輩!」

 

 

 

======

 

「やあ、立香君、マシュ、待っていたよ」

 

ロマンに指定された部屋についた立香とマシュは部屋を見渡す。部屋の中にはロマンの他にも特異点Fからついてきた霊夢ともう一人、派手な格好をした美女がいた。

 

「お待たせ、ドクターロマン。それで、この部屋は……?」

 

「ここは召喚ルームといって、サーヴァントを召喚するための部屋だ」

 

ロマンの説明によると現在のカルデアの戦力では特異点を解決するには圧倒的に人材不足。特異点Fで回収した聖杯のリソースを使いサーヴァントを召喚しようと言う事らしい。

 

「今のカルデアの戦力は後衛のマシュとオールラウンダーの霊夢君の二人だけだ。現状あらゆる物質が不足しているが背に腹は変えられない」

 

「あの〜、ドクターロマン?さっきから気になっていたんだけど、霊夢の隣にいる女の人って誰?」

 

一通りの説明を終えたロマンに立香は先程から気になっている事を聞いた。ロマンは苦笑いをしながら件の女性の方を向く。女性はロマンを見て、頷き立香の方に歩む。

 

「やぁあやぁあ、人類最後のマスター君。私のことが気になったかい?まぁ、仕方ないよね、部屋に入ったら全く知らない美女がいたらそれは驚くよね」

 

明るい口調で立香にグイグイ歩みよる美女に立香は少したじろいだ。

 

「では自己紹介をしよう。私はレオナルド・ダ・ヴィンチ。カルデアに召喚された召喚英霊第三号。この頭脳を用い、様々な分野で協力している天才さ。気軽にダ・ヴィンチちゃんと呼んでくれ」

 

「あっ、分かりまし…………え?」

 

レオナルド・ダ・ヴィンチ?立香は自分の耳を疑った。

 

レオナルド・ダ・ヴィンチ

 

ルネサンスの時代を代表する人類史にその名を刻んだ偉人。芸術家であり、科学者であり、発明家でもあった『万物の天才』。歴史に疎い自分でもよく知る人物だ。しかし、レオナルド・ダ・ヴィンチは確か男性(・・)だったはずだ。アーサー王が女性だったという前例があるが彼は肖像画も残っているし、女性であったなんて話は聞いたことがない。しかし、目の前にいる人物は紛れもなく女性だ。

 

「あ〜立香君、気持ちは分かるよ。非常に分かる。けどね、そこにいる人物は紛れもなくレオナルド・ダ・ヴィンチ本人だ」

 

混乱している立香にロマニは助け舟を出した。

 

「この天才はね、自分の理想の女性である『モナ・リザ』を実現させる為にね、自分を(・・・)モナ・リザ(・・・・・)にしたんだよ(・・・・・・・)

 

「・・・・・・・・」

 

この時、立香は、考える事を放棄した。

 

 

 

==========

 

「さあさあ、それでは気を取り直して、召喚タイムといこうではないか!!」

 

「言っとくけど、あいつがフリーズしたのあんたが原因だからね」

 

立香が現実逃避から帰り、しばらくしてからようやく本題が始まった。

 

「立香君、さっきも言ったけどここは『召喚ルーム』。この部屋にリソースを入れてカルデアの召喚システムを使い、味方となるサーヴァントを呼び出すことがこの部屋の目的だ。現在のカルデアは人材不足、スタッフたちが半数も死亡し、マスター候補となる人たちもレフ・ライノールの暗躍により君を残して全員危険状態に陥りコフィンの中でコールドスリープ状態だ。だから、僕らに今必要なのは『人材』。そのため君にはここでサーヴァントを喚び出してもらう。本来、サーヴァントの召喚にはその英霊を呼び出すための触媒が必要なんだけど、カルデアの召喚システムではそれはできない。完全に運頼みだ。中にはとんでもないサーヴァントが喚ばれるかもしれない」

 

「いや、怖いこと言わないでくださいよ」

 

「ドクターロマン。不用意に先輩を怖がらせないでください」

 

「ああ、ごめんごめん!でも心配しないで、ここに来るということは皆んな人理焼却に対して共に戦ってくれるという人物たちが喚ばれるはずだ。それに、サーヴァントの召喚は召喚者の『縁』が少なからず関与する。君に賛同してくれるサーヴァントが基本的には喚ばれるはずだ」

 

ロマンの説明に若干不安が残る立香だが確かに特異点攻略には戦力が必要だ。向こうの戦力は未知数。対してこちらの戦力はマシュと霊夢の二人だけ。いくら何でも他勢に無勢だ。

 

「カルデアの現存する物資と冬木の特異点で回収したリソースを可能な限りこちらに回した。全部で5回の召喚が行える。できれば前衛を任せられるセイバーやランサーのクラスを喚び出してほしいが、まあ、そこまで緊張しなくても大丈夫。今はとにかく数を揃えたい。さて、話が長くなったね。早速召喚してくれ!」

 

「はい!」

 

立香は腕を上げて、目の前にある召喚サークルに掌を向ける。そして魔力をサークルに向けて込めると召喚サークルから眩い光が現れ三つの輪が回転し始めた。

 

「サーヴァント反応確認!!これは、高ランクのものを引き当てたぞ!!」

 

光が収束し、立香の目の間には………

 

 

 

 

「……問おう。貴方が私のマスターか?」

 

 

冬木で立ち塞がった騎士がいた。

 

「え、もしかして………アーサー王?」

 

「貴方は………なるほど、そう言うことですか」

 

セイバーは立香を見て一瞬目を見開いたがすぐに元に戻る。

 

「改めまして、セイバー、真名、アルトリア・ペンドラゴンです。これからよろしくお願いします、冬木では世話になりました。人類最後のマスターよ」

 

「よ、よろしくアルトリア。俺は藤丸立香。立香って呼んでほしい」

 

「わかりました、リツカ」

 

「ちょ、ちょっといいかい、セイバー!?」

 

二人が互いに自己紹介をしている最中にロマンが急に間に入ってきた。

 

「セイバーは今立香君のことを人類最後のマスター(・・・・・・・・・)と言ったかい?つまり君は覚えている(・・・・・)のか?特異点での出来事を」

 

ロマンの問いに立香とマシュは気づいた。サーヴァントは召喚されてから座に帰還するまでの記憶は次の召喚には持ち越せない。前の記憶は記録となり知識に成り下がる。例えるなら自分が出てくる小説を読む第三者視点になる。しかし、セイバー___アルトリアの発言は記録ではなく記憶を持つ実感を感じるものだった。

 

「その問いの答えは是とも言えますし否とも言えます。私は確かに冬木で貴方たちと戦った事を記憶として覚えています。しかし、それは酷く曖昧なものです。戦った事は覚えていても何故あのような事をしたのかは全く覚えていないのです」

 

申し訳なさそうな表情を浮かべるアルトリアを立香とマシュはフォローした。

 

「ねぇ」

 

ここで今まで口を閉じていた霊夢が声を発した。

 

「なんか動いてるわよ」

 

霊夢が指差す方を向くとそこには再び召喚サークルの光の輪が回転を始めていた。

 

「ああ、そうだった!!この召喚サークル一度に大量のリソースを入れると自動的に連続召喚を始めるんだった!」

 

ロマンの声とほぼ同時に召喚サークルから眩い光が放たれ、召喚サークルから二人の男が現れた

 

「サーヴァント・アーチャー。召喚に応じ参上した」

 

「よぉう、サーヴァント・ランサー。召喚に応じ参上した。ちゃんとランサーとして読んでくれたか、ありがとよ」

 

「クー・フーリン!!」 「クー・フーリンさん!!」

 

赤い外套を身に纏った白髪の男、冬木で立香たちの前に立ちはだかった無銘の英雄『エミヤ』と青い衣に身に纏い、紅い魔槍をその手に持つ男は冬木ではキャスターとして共に戦ってくれたアイルランドの光の神子『クー・フーリン』の二人だった。

 

「アーチャーにランサー!!貴方たちもここに呼ばれたのですね!!」

 

「っ!!……ああ、久しいなセイバー」

 

「おっ、セイバーじゃないか!懐かしい顔ブレじゃないか!」

 

アルトリアは二人を見ると声を弾ませて二人に話しかけた。エミヤはアルトリアを見てわずかに目を見開くがすぐに穏やかな雰囲気でアルトリアに話しかけ、クー・フーリンはアルトリアとエミヤを交互に見て口角を上げて笑いだす。

 

立香はそれを見てこの3人は大丈夫だなとひとまず安心した。ロマンの発言のせいで内心少し不安を感じていたがこの調子なら大丈夫だろうと。

 

「立香君、親睦を深めるのはいいけど、まずは目先のことをやろう。今、リソースの供給を一時的に止めたから君の準備が出来次第、召喚を始めれる。残り2回、どんどんやっていこう!」

 

「はい!」

 

再び召喚サークルの前にたち、立香は腕を掲げる。サークルの輪が回転を始め、3つの輪が現れ、光出す。

 

立香たちが目を開くとそこには…………

 

「よう!私は『霧雨魔理沙』だ!クラスはキャスター、よろしくな!」

 

「同じくキャスター、真名『森近霖之助』だ。今後ともよろしく」

 

小さい子供が思い浮かべる魔女の姿をした白黒の少女と銀髪で眼鏡をかけた青と黒を基準とした青年が現れた。

名前からして日本人だと思うが全く聞いたことのない名前だった。

立香が混乱している中、霊夢がワナワナと体を震わせているのにマシュは気付き、「霊夢さん?」と声をかけたが反応がない。その顔を見ると今までにないくらい驚いた顔をしている霊夢をマシュは見た。

 

「ま、魔理沙?霖之助さん………?」

 

「ん?おっ!?霊夢じゃないかこんなところでどうしたんだ?」

 

「霊夢!?君が何故ここに?」

 

「それはこっちのセリフだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

霊夢の怒号がカルデア中に響いた。




今回もいかがだったでしょうか?
アンケートをとった通り、東方キャラから霊夢と対を成す主人公魔理沙が登場しました!
ついでに東方キャラで数少ない男性キャラこーりんこと霖之助さんも登場。
霖之助さんはこの二字小説を書こうと思った時の初期から登場させようと考えていました。
また、次回も楽しみにしていて下さい。
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