Fate/Grand Order 東方人理奪還戦線 作:シントウ
作者はコメントは毎回見ていますし、なるべくコメントしています。
今回は前回出てきたこの娘のメイン回それではどうぞ!
「お前らは……食べてもいい人間かぁ〜〜?」
暗闇から聞こえてくる声は幼い少女らしきものの声であったがその声から発せられた言葉はなんとも物騒な言葉であった。
「食べてもいいかだって…?冗談が上手い奴だぜ……」
「人間を捕食しようとするところから、恐らくは過去に人を何度も喰らったことがあるということか。敵はワイバーンだけを召喚したわけではないということか?」
戦闘態勢に移行したエミヤとクー・フーリンは己の武器を手に持ち、立香を中心に周りを警戒する。
「どうだアーチャー?テメェの目に何か写っているか?」
「いや、残念ながら何も見えない。これは恐らく我々の周囲を闇で覆い、あらゆる光などを遮断する結界の様なものだろう。そしてこちらの体力が無くなったところを狩る、というのが奴の手段なのだろう」
木々の僅かな隙間から見えた星あかりやマシュたちがいる焚き火の灯りなどの光を遮断、更にクー・フーリンが出したルーンの灯りも直ぐ消えてしまう。この空間は『光』を完全に飲み込んでしまう『闇』の空間であった。
『質問に答えろぉ〜、お前たちは食べてもいい人間かぁ〜?』
「残念ながら我々は食べられない人間だ。そもそもここにいる立香以外は人間では無い」
エミヤとクー・フーリンはサーヴァントである為、厳密には人間とはいえない。そもそもクー・フーリンは半神半人な為エミヤの言葉に嘘は含まれていない。
『……えぇ〜、人間じゃ無いし食べちゃ駄目なのぉ〜?そこのお兄さんもぉ〜?」
声の主は明らかに残念そうな声を出し、唯一の生きた人間である立香にに聞く。
「た、食べちゃダメだよ!!そもそも人間の肉ってあんまり美味しく無いらしいよ!それにそんなもの食べていたら変な病気にかかるかもしれないし!」
「立香、論点そこじゃねぇ」
少しズレた回答をした立香にツッコミながらもクー・フーリンは周囲を警戒する。視覚が封じられようと彼はケルト神話が誇る大英雄。相手が発する魔力の流れ、呼吸使い、服の擦れる音や気配など相手の位置を掴む方法は幾らでもある。
しかし……
スゥゥー……
「あっ?」
「むっ…」
「……へっ……?」
3人を囲んでいた闇が急に胡散し始め、少しずつ周りの風景が鮮明に現れていく。
困惑する3人、そして闇が完全に晴れ、立香たちの正面に居たのは………
「お、お腹が…空いて………力……が…でな……いの……だぁ……」
地面にうつ伏せになって倒れている金髪で頭に赤いリボンを付けた幼い少女であった。
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「………っで?何であんた達が『ルーミア』と一緒にいるのよ!?」
謎の少女発見から暫くして棒立ちしている男3人と倒れている少女を発見した女性陣は事の顛末を聞き、少女を保護したのだが…その少女にかなり問題があった。
「だから、俺たちも分かんねぇって!!周りが不自然に暗くなったらいきなり、俺たちのことを食べてもいいか?なんて聞いてきたと思ったら急に闇が晴れて、こいつが倒れていたんだぜ!?」
保護した少女____ルーミアの正体は
「あぁ〜んっ!モグモグモグモグ……ん〜〜美味しいぃ〜のだぁ〜!」
「ほら、口の中に物が入っている時は喋らない。あと口周りにカスがついてるよ。マシュ、お願い出来る?」
「はい、先輩。ルーミアさん口周りを拭きますのでちょっと失礼しますね」
「そうなのかぁ〜」
立香の足の上に腰掛け、携帯食を頬張り、口元に付いたカスをマシュがハンカチで拭いていた。
側から見たら近所の公園で少女が知り合いのお兄さんとお姉さんと一緒にオヤツを食べている図にしか見えない。
『そもそも、本当に彼女は人食い妖怪なのかい?霊夢君に聞いた話と今の現状を見ると全くそういうことをする様な娘には見えないんだけど……』
「はい、私もそう思います。むしろ、村にいる子どもたちに混ざっていても不思議ではありません」
ロマニとジャンヌが言う通り、現在のルーミアの状態は完全におやつで餌付けされた子どもそのものだ。あんなに明るい笑顔でリスの様に食べ物を頬張る彼女を見れば、誰も彼女の正体が人喰い妖怪とは思わないだろう。
「しかし、彼女から流れる魔力は間違いなく邪悪なものを感じます。闇を操るのに長けているのも納得です」
「それにまだ未遂とは言え、一度は我々の事を喰らおうとしていた相手だ。その手口は獲物を捉えるには理にかなっている。博麗霊夢が言う事は本当のことなのだろう」
アルトリアとエミヤはルーミアから発せられる闇の魔力に危機を感じた。幾ら霊夢たちの知り合いとは言え、結界で隔てられている幻想郷からどうやってこの特異点に来たのか謎の多い人物?を自分たちのマスターの近くには置いておけない。
「まあまあ、落ち着けよ。エミヤの旦那」
「霧雨魔理沙……しかしだな…」
エミヤの言葉を手で制し、立香たちの方に指を指す魔理沙。
全員がその方向に目を向けると…
「ルーミアは何でこんな森の中に居たの?」
「ん〜〜〜〜、分からないのだぁ〜!」
「分からない、ですか?」
「気づいたらここに居て、暫くあっちこっちをブラブラしていたらいつのまにか夜になって居てぇ〜、お腹も空いていたし、お兄さんたちが居たから食べようとして近づいたけど、人間はお兄さんとお姉さんぐらいしか居ないし、食べちゃダメらしいしぃ〜食べれないって思ったら急に力が抜けてぇ〜」
「つまり、ルーミアさん自身もジャンヌさんと同じで詳しい事は分かっていないのですね……」
「そうなのだぁ〜」
サーヴァント達の目には、立香とマシュに聞かれた事を特に嫌がりもせずに話しているルーミアが写っていた。
「あいつは幻想郷ではそれなりに名が知られている妖怪の一人でな……『人食い妖怪』としてよりも『大喰らい』の方で有名なんだよ……冥界の主、貧乏巫女、そしてあいつ………『人里大食い三人衆』が通ったあとは、里の飯屋は全て焦土と化すぜ」
「色々突っ込みたい部分もあるが、要するに奴自体の危険度は低いということか?」
「どういうことですか、アーチャー?」
魔理沙の説明を聞いてエミヤがルーミアの危険度はそこまでないと感じていることにアルトリアは困惑していた。
「霧雨魔理沙の言葉から彼女が人を喰うのは恐らく稀だ。頻繁に食っているのならばそもそも人間の集落と思わしき人里に入る事はまず不可能だ。そして、そんな不名誉な通り名が付くという事は幻想郷では彼女はそこまで脅威な存在では無い、もしくは簡単に対処出来る存在だという事だ」
エミヤの推測は当たらずとも遠からずだった。実際にルーミアは霊夢が巫女になる前から人食いをしていたし、現在でも普通にしている。しかし彼女は数百年生きてはいるが実はそこまで強くは無い。その為、彼女が異変を起こしたり、異変に加担したとしてもすぐに鎮圧される。さらに霊夢が博麗の巫女に襲名してから、ルーミアは人食いの数を減らしている。
まあ、要するに危険だけど他の妖怪に比べたら彼女の危険度は可愛い方なのだ。
『では、彼女を同行させるでいいのかい?僕は少し不安だよ。あんな見た目でも人食い妖怪と言われている存在なんだろう?』
ロマニが言う事は最もな事だ。レフ・ライノールにより所長は再起不能、多くのスタッフやマスター候補が死亡し、カルデアの機能は実質崩壊しているも同然な状態だ。
そんな中、唯一生き残ったマスターである立香を中心になんとか機能している。もしも立香に何かあれば今度こそカルデアは終わってしまう。ロマニはそうならない為に不安要素があるルーミアを連れて行くのは危険だと感じたのだ。
「…………ねぇ、ルーミア?」
「?……なんなのだぁ〜?」
ロマニが自分の事を心配しているのは分かる。世界を救う事ができるマスターとしても、
だからこそ立香はその心配をなくす為に行動する。見守ってくれる人たちを安心させる為に
「今、俺たちはこのフランスを救う為に行動しているんだけどね、俺たちだけじゃ色々大変な事が多いんだ。」
「?」
キョトンとした顔で立香を見てくるルーミアに微笑みながら立香は話しを続ける。
「だから、君の力を俺たちに貸してくれないか?勿論、手伝ってくれたら出来る限りのお礼はするし、流石に人間は無理だけど美味しいご飯とかも用意するけど」
キョトンとした顔をしたままだったルーミアだったが数秒もしない内ににまぁ〜と笑い、わはぁ〜といいながら両手を広げて立香の前に立つ。
「勿論、いいのだぁ〜!立香と一緒にいれば何か面白そうな事がありそうだし、霊夢たちも一緒だし退屈しなさそうなのだぁ〜」
そういって令呪が宿る右手に触れる。次の瞬間、赤い光が令呪から放たれ立香は魔力を吸われる感触を感じた。
「仮契約かんりょぉ〜。じゃあ改めて、サーヴァント『アサシン』真名は『ルーミア』。これからしばらくの間よろしくね、マスター♪」
今回はどうでしたか?
ロマニは基本見ることしかできないですが子供達を影から見守る保護者みたいな感じで表現したいんですが中々難しいです。
因みにルーミアは二次創作の要素が多く付いていますが能力云々は作者が様々な作品で見たルーミアの様々な要素を入れています。(幼○夢やp○xiv百科とか)
ルーミアのステータスも『サーヴァントステータス』に掲載しています。良かったら見て行ってください。
ボソッ)ちょっと匂わせ要素も入れてみたり………
それでは次回も楽しみにして待っていて下さい!
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正義の味方と道具屋の主(エミヤと霖之助)
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