Fate/Grand Order 東方人理奪還戦線 作:シントウ
「で?聞いてんだけど……、あんたが私のマスターなのよね?」
数秒程、立花は突然現れた彼女に驚き呆けていたが彼女の言葉でハッと我に返った。
「え〜と……多分だけど、そうだと思う……」
「ハッキリしないわねぇ……、まあいっか。魔力パスは通っているしあんたがマスターってことは本当なんだろうし。」
そして彼女はため息をしながらまた前を向いた。
「まさかこの土壇場でサーヴァントを召喚するなんて……、思ってもいませんでしたよ。」
先ほど彼女によって吹き飛ばされたランサーはなんとか体勢を立て直し再び戦闘態勢に入った。
「こっちも同意見よ。まさかこんな切羽詰まった場所に喚ばれるなんて………」
愚痴を言いながら彼女もお祓い棒を手右手に左手には数枚のお札、そして横には巨大な陰陽玉が現れた。
「さぁーて、始めますか。見た感じ、あんた妖怪とかそういう類のやつでしょ。妖怪退治は巫女の仕事!」
そう言いながら彼女はお祓い棒をランサーに向けた。
「私のクラスはルーラー、『楽園の素敵な巫女』の実力、特と魅せてあげるわ!!」
この時ランサーは突如現れたルーラーのサーヴァントから感じる異様な雰囲気に違和感を感じていた。本来ならば『ルーラー』というクラスは聖杯戦争に異常がきたした時に現れる特殊なサーヴァント。確かにこの冬木の聖杯戦争は現在異常だらけ、ルーラーが召喚されるのはおかしくない。だがそれは聖杯戦争が行われている場合、今この冬木で行われているのは聖杯戦争にあらず。ならば何故?
「よそ見してんじゃないわよ!」
ルーラーが打ち出した光弾がランサー目掛けて飛んでくる。ランサーは一度思考するのをやめて戦闘に集中することにし、飛んできた光弾をハルペーで切り裂く。ルーラーはランサーの周りを旋回しながら、何度も光弾を出しその光弾が弾幕となりランサーに襲い掛かる。ハルペーで光弾を弾きながらランサーは自身の切り札である魔眼を使う機会を伺った。
ランサーの真名は『メドゥーサ』。ギリシャ神話に登場する世界的にも有名な怪物。彼女の魔眼はその伝承通り『見た相手を石にする』と言う能力。これは彼女が相手を見ていさえすれば発動するがルーラーの絶え間なく打ってくる弾幕がその機会を許さない。これでは埒が明かないと思ったのかランサーはルーラーから少し距離を取るために後ろへ跳んだ。
ルーラーはそれを見逃さずすぐさまランサーに近づき、お祓い棒をランサーに向けて真上から振りかぶる。
ドンッ!!という音がその場に響いた。ランサーはハルペーでとっさにお祓い棒を受け止めたがその一撃はあまりにも重く、通常なら考えられない威力だった。
「っ……!?くっ……、ハァァー!!」
余りのことに魔眼を使うことを忘れたのかランサーはルーラーをお祓い棒ごと吹き飛ばした。
「おっと…?!英霊の出来損ないの癖に中々やるじゃない。」
「貴女は一体何者なのですか、ルーラー?先ほどの一撃といい、普通のサーヴァントではありませんね?」
「まぁね、本来はこの世界に喚ばれることはないんだけど……、どういう訳かこんなところに喚ばれたのよね。」
ランサーの問いにルーラーは何気ない雰囲気で答える。まるでこの出来事が当たり前であるかの様に。
「あと、さっきも言ったけどよそ見していると危ないわよ?」
どういうことだ、と答えようとした瞬間。
ドッッカッァァァァーーンッ!!
「ギャァァァァーーーーーッ!!!!??」
突如、ランサーの足下から眩い光が現れ、ランサーが大爆発に巻き込まれる。
「えっ?えっ!?何が起こったの!?!?」
突然の爆発に2人の戦いを少し遠目で見ていた立花は動揺した。
「落ち着きなさい、あれは私が戦いの最中に設置しておいた時限式のお札と術式よ。妖怪や魔の存在に対して絶大な威力を発揮する術を組んだとっておきのね。」
「ど、どう言うこと?」
「さっきも言ったけど、あいつは魔の存在……つまり日本でいう妖怪とかそう言う類のものなのよ。私はそれらを退治する専門家。あいつらの弱点はある程度は知っているの。けどまだ殺してはいないわ、聞きたいことがあるからね。」
爆発が収まり煙から満身創痍のランサーが現れた。体のあちこちは火傷で爛れており、長い髪も焦げて一部が短くなっている。辛うじて生きてはいるが霊器はもうボロボロ。保ってあと数分だろう。
「さぁーてと、それで?アンタはなんで
消える前にランサーからいくつか情報を拾えれば何か分かるかもしれない。そう思ったルーラーはランサーに質問をした。
「ふふふ、私も詳しいことは何も分かりません。しかし、私がこの様になった元凶は知っています。」
先程では考えられないほどの穏やかで優しい口調でランサーは語り出した。この街で行われていた聖杯戦争の途中、突如として街が燃え上がり、マスターを含めた多くの人が姿を消した。残ったサーヴァントたちは呆然としていたがセイバーのみが聖杯戦争を再開、あっという間にランサーを含めたアーチャー・ライダー・アサシン・バーサーカーを倒し、この様な姿にしてしまったのだ。
「もし何か他に知りたいことがあるならキャスターを探しなさい。彼はまだセイバーに倒されていない唯一正気を保ったサーヴァントですから。」
そう言うとランサーの体は少しづつ崩れ始めた。
「ランサー!?体が……!?」
「座に還るのね。ありがとう、おかげで色々分かったわ。」
立花は崩れ始めたランサーの体に驚き困惑したがルーラーは落ち着いた口調でお礼を言った。
「それでは、縁があったらまた会いましょう……。ルーラー。」
「うん?何よ?」
「私を止めてくださり、ありがとうございました…」
そしてその言葉を言ってランサーは完全に消滅した。
「…………たく、妖怪なんかにお礼言われても嬉しくないわよ。」
素っ気ない態度をとるルーラーだったがその表情は少し晴れやかな顔をしていたことを立花は見逃さなかった。
立花がルーラーに話かけようとした時。
「先輩!!」
カルデアに来てから初めて聞いた声がした。後ろを振り向くと。
「マシュ!!」
自身を『先輩』と呼び、先程逸れてしまった自身のサーヴァント『マシュ・キリエライト』が武器である巨大な盾を抱えながらこちらに走ってきた。
「ちょっと!!マシュ、私を置いて行かないで!私をこのセクハラサーヴァントと2人きりにさせないで!」
「おいおい、酷いいい様だな魔術師の嬢ちゃん。俺が助けなきゃお前さんたちはライダーとアサシンにやられていたんだぜ。」
「それとこれとは話が別です!いきなり女性の体を触ってくるなんて……現代では考えられないことです!」
後ろに色々すごいの連れてきて………
色々と悩んでいますが一番悩んでいるのは「どの東方キャラをどこに登場させるか」です。アンケートでも取ろうと思っています。