半島紛争が起きたのが十余年ならばこの頃は開発中としています
近々完成してオシャカになるでしょうけど
対魔忍の政策、大丈夫?と心配してしまうほどなんだが
東京キングダム、アミダハラ、ヨミハラと呼ばれる場所がある。
いずれも、この世界にとってアンダーグラウンドとして悪名高い場所である。ただ、自身も色々とごっちゃとした知識に成りがちでよく解っていない。
しかしこの時代では、アミダハラは“まだ”存在しておらず土台となる人工島は今もなお、建設途中である。発端となる米連と中華連合は未だ冷戦であるため、何かしらの刺激で起こっても可笑しくはない。
相変わらず前の世界と同様…、日本はその両者と板挟み状態であるため緊迫な状況である。
今の日本政府は、どんな状況になっているのか。
原作では、山本信繁と呼ばれる内務省公共安全庁(通称:公安)・調査第三部<セクションスリー>の部長(この部門のトップ)であり、対魔忍とのパイプ役が存在している。ただ、この時代では、彼は子供である。
現在のパイプ役は、彼の祖父とされる人物。
父が言うには、とんでもない曲者のようで政界からも言うに堪えない破天荒な手腕を発揮していると言う。周りの政治家たちは良い顔はしていないものの、この状況下の日本では、そう言った人物こそが頼りがいがあるのだと思う。
そんなトップ、どうやら木の葉の里に視察に来ている。里も、何かと緊迫している様子…それもそうだテレビやラジオで、このお方の情報は良くも悪くも嫌でも聞いているからだろう。
それだけ、影響力が大きすぎる人であった。
白髪混じりの黒髪、深く刻まれた右目の傷が異様に恐ろしく思える。骨格、恰好から見て、軍人上がりの政治家のようだ。鋭い眼光、それはまさに研ぎ澄まされた刀を思わせるほど異様に鋭い。
もはや、妖刀の類だ。
「お前さんが魔界医師か…まだ、小娘じゃあないか」
今、目の前にそのトップが居るというのは幻覚だろうか。
視察の資料では、こちらへの訪問は予定されていなかったはず…とは言え、機嫌を損なえばこちらの首が飛びかねん。
今も機嫌損ねているけど…。
「…小娘、では不安ですかな」
「はっ。生意気な口を利く…で、その技法、何処で学んだ?」
「…魔族の師に、教授させてもらいました。今何処に居るか分かりませんが、大方何処かの山に籠っているのでしょう…聞くにはしがない山伏のようでしたから」
「ほう、随分詳しいじゃないか」
嫌だな、警察の事情聴取みたいな圧迫感じゃないか。
まぁ、魔界技法を習得している人間なんて数少ないのは確かだが、そこまで威圧感出されるとなると、怖すぎる。この時代では未知の技法だから、仕方ないと言えば仕方ない話であるけど…ねぇ。
とは言え流石に、フュルスト先生の事を話すのは些かヤバい。
正直、死ぬ。けど、この日本の地で死ぬのであれば上々…魔界で死ぬなんて、嫌だし。あそこ、とんでもない厄ネタ…関わってきた魔族が居るから、嫌なんだよなぁ。
「お前さんの経歴を見させてもらった…空白の余年があるようだが、話してはもらえんかね?」
何でそんな事を聞くのだろうか、技法の方の有用性あたりが優先順位は高いと思う。理由を尋ねれば、技法もそうだが個人の事にも視野を向けると言う理由でやんわりとはぐらかされてしまった。
ちらり、と隣に座る頭領柱間さまの顔色を伺う。
小さく頷いている、話しても良いという回答だろう。私が魔界に行った事を知っているのは、上層部と僅かな人ぐらいだ。さらに魔界での詳細を知るのは、父と柱間さま、里の各一族の治め役であるマダラさまくらいだ。山本部長の質問に対し、私は嘘がない程度で話す事にした。
まぁ、ごまかしはする…国の政治家でも、あまり信用できないと言うのが本音である。
「あの娘は危険だ」
ポツリ、と選りすぐった職員が集まる小さな調査室で、山本はそう溢した。
彼らの返答を答える間もなく、続けるように紡ぐ。その表情は、いつもの仏頂面ではあるものの眉間のしわをより深くしている。
「魔界技法、確かにこの国にとっては脅威であり新たなる希望であろう。その技法で、より多くの病魔への対策、治療に役立つ。
…だが、あの小娘自身は…駄目だ。あの類は必ず、こちらに牙を剥くぞ」
「ど、どういうことですか。確かに、経歴からして注意すべき、目を張るべき人物には違いありません。ですが、山本さんの仰っている意味は…まるで、俺らが何かしようとする前提じゃないですか」
一人の職員が、若干声を荒げる。
それもそうだ、尊敬する男の口からそういう話が飛び出してきたのだから。だが。山本はそんな職員の声を聞きながらも、語ることを止めなかった。
「そうだ、俺たちはこの国の為なら対魔忍を切り捨てる手段を取るだろう。
この選択は、最終手段だ…そうならないようにするのが、俺らの仕事だ。しかしこの国には、魔族とまともに対抗できるのはもはや対魔忍以外に“侍衆”しか居らん」
侍衆、いわばナルトに登場する鉄の国出身の侍、武家の者たち。この世界では、日本国のお抱えの精鋭部隊であり、護国の守護者的位置に当たる。
「ならば、それは愚策…ではありませんか?」
「だがな、結局はどうしようもなくきったねぇんだよ前任たちの所業はな。おかげで、今もなお対魔忍の立場は下の方だ。
だからこそ、切り捨てられるんだ。
…そうなれば俺たちは、いやこの国は終わるさ。侍衆だけでは、もはや対抗できない…そんな技術は、無いに等しい。だが、対魔忍側にはある。あの小娘が生まれ、活動してきた間、対魔忍側の実力と技術は格段に上がっていた。
無論、あの小娘の親の世代は化け物揃いと聞くが…それ以上に、あの小娘の技法は厄介であり、異常なのだ」
山本は、そう長らく語ると一息つく。
集められた職員は、意外そうな顔で彼を見つめる。元々、この山本はそこまで饒舌に喋る性格ではなかった。だが、一人の危険因子によってここまで饒舌、危機感を覚える彼に、驚きを隠せなかったのだった。
「…あの小娘ほど、厄介な奴はいないだろうよ。だからこそ、手を出すような状況にしたくねぇんだ。
触らぬ神に祟りなし…だ」
そう山本は嘆息混じりの独り言を溢した。
時間が経ち、こぢんまりと静けさが漂う部屋に山本は一人立っている。
手には一つの資料があり、そこに記されている内容は木の葉の里の長老の戸籍、詳細等が細かく記されている。対魔忍ほどではないにせよ、彼らも諜報活動は引けを取らないほど持っている。
その資料には、一つの結末が標されていた。
長老たちの最期。それは、薬物の摂取で起こる中毒症状が深刻化、それに伴った衰弱死と書かれている。
主治医の欄には、千住襖間と言う先刻で出会った少女の名が記されていた。
それ以外にも、短くまとめられた内容がある。その内容は、不老不死…かつて、長老たちが求めていた延命であった。
「…不老不死、もしあるとすれば世はひっくり返るだろうよ」
政権側のキャラが居ないに等しい件について
まぁ、対魔忍やししょうがない話だが…
居てもズブズブな奴しかおらんぞ。大丈夫なのか?対魔忍ワールド