対魔忍NARUTO   作:イシグロ

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最期がようやく書けた

だから上げるよん(唐突)


ダラダラ続けるよりかはね、最期を示しとけば後はifだろうか日常だろうが書ける!
NARUTO成分多いけど、備え付けの魔界騎士さんは美味いぞ




エピローグ
終わりの話 


「ここに、カグヤ様の依り代となる人間が居るのか?」

「ええ、フュルスト氏によればこの里に。…ようやく、悲願は達成しますな」

「あぁ、ようやくだ。…これで、ようやくこの地の神樹は、カグヤ様のモノに」

 

月を背に、木の葉の里を見下ろす二人の男たち。

青白い肌を持ち、一人は細身の身体を持ちもう一方は巨体な身体で、道士服を身に纏っている。

共通として、二人とも白眼を両目に宿していた。そんな二人の背後で、一人の女性がその背を見つめている。

褐色の肌を持ち、背後に長剣を背負った桃色の髪の女性。かのエドウィン・ブラックの側近、イングリッドであった。イングリッドは二人を見ながらこう、思い馳せていた…此度のこの男たちの任務についての悪態であった。

ブッラクの指示で、この男たちの護衛役を受ける事になったのだが…如何せん、この男たちは魔族はおろか、自身とブラックに対し見下した態度で接していた。偉大なる一族としてのプライドがそう表していたのだった。

「…さて、おい女」

「イングリッドだ、いい加減覚えろ。その頭はダチョウ並みか?」

「ふん、口の悪い女だな。まぁ、いい…ようやく悲願が達成されるのだ、その失態くらいは許そう。

キンシキ、招来せよ」

「はっ」

キンシキと呼ばれた男は手を添え、身体のチャクラを使いマサカリへと変化させる。キンシキはそのまま、マサカリを振り上げ地面へと叩きつけた。地面に亀裂が走ると、その亀裂が開き十の腕と思わしきモノが天へと突き上げる。亀裂がさらに広がると、十の腕の本体、獣のような姿が現れた。

月を背後に、男はこうつぶやく。

「ようやくです、大筒木カグヤ様。末裔、大筒木モモシキ…貴女を世に降ろしましょう」

モモシキはそう笑みを浮かべたのであった。

 

 

 

終わりとは、案外呆気ないものだ。

そこは地鳴り、地震、獣の咆哮と、人の悲鳴が…ひっきりなしであった。

硝煙の匂いと、焦げ臭さ、錆びついた鉄の匂い、ガスの匂いと言ったあらゆる匂いが混じり合っている。

辺りを見わたせばそこは火の海に包まれ住宅のほとんどは崩壊し、土煙と黒煙を上げていた。木の葉の里の中心地、ツギハギだらけで人の腕のような尾が十も生え、頭部は幾多の目玉がギョロギョロと動き、視線が定まっていない。合成獣、キメラとも言える強大な獣は、咆哮を上げ、里を暴れ回っている。

「頭領!もう、里は…!」

「しまっ…ぎゃああ!!?」

「たすけ…!」

忍びたちの声が聞こえては、途絶えるを繰り返す。

目の前の獣は、厄災の象徴…あの獣に太刀打ちできる存在はいないだろう…それでも、この里の為に命をかける、忍び、対魔忍たちは存在していた。

「撃ち方はじめぇ!!」

獣の前方に数、十基を超える大砲が並んでいる。壮年の忍びの指揮に、砲台の照準は獣へと定められる。獣はそれを物ともせず、前進していく…ナニカに、誘われるかのように。指揮官である忍びは、目を張りながら機を窺い、地が裂けるように声を上げた。

「六式徹甲弾、撃てぇええい!!」

全ての砲台に、徹甲弾が発射される。

六式徹甲弾、米連にて開発された対魔族に所属する竜種への特攻策として開発された貫通力ある弾とされる。工作員が密かに、このデータを持ち帰り木の葉の里および、各里の切り札の一つとして極秘裏に開発され…試験段階であった六式が完成された。

試運転を待つことなく、この場に使用される悲運な代物。

それでも、効果は絶大であった…もっとも、この獣に効くかはもはや、神頼みであった。

土煙、轟音を響かせその徹甲弾は獣へと前段命中。獣はその衝撃に、身体をわずかに後退させる。指揮官は直ぐさま、装填を急かし装填中の攻撃に備え、控えていた忍びたちは印を素早く結ぶ。

獣の視線が、砲台へと注ぐ。

獣は大口を開き、口内が青白い光が輝くと…一気に放出し、光線は砲台と忍びたちを飲みこんだ。声は聞こえない、砲台があった土地は…黒ずんだ大地しか残っていなかったのだから。

 

「はぁああ!」

「ふっ」

里に構えられた舎は崩壊し、そこはうねった木々が生い茂っている。頭領、柱間による木遁だろう…その木々の上で、数人の忍びと魔族が対峙している。

褐色の肌に桃色の長髪をなびかせた騎士、青白く額に角を生やした異形たちだ。

金属同士のぶつかり合う音が響き渡り、肉体がぶつかり苛烈なまでの戦闘が行われていた。

対魔忍マダラは両目を見開き、写輪眼を発動させる。

「瞳力回転開始!『タケハヤスサノオノオオカミ』」

マダラの背後に、戦甲冑を纏った三面六臂のガシャ髑髏が顕現した。二つの空洞の光が灯り、ガシャ髑髏は咆哮を上げ六つの獲物を持った腕を振り上げ騎士と異形の者たちへと振り上げた。

一気に振り下ろされた腕に、騎士たちは散開するが…一体の異形がその場に残る。

ピタリ、と腕の動きが止まった。異形、大筒木キンシキと呼ばれる者はその身体一つ、腕を受け止めたのだ。

「…ぐ、中々だ。だが」

「ちぃ」

キンシキは腕を弾き返し、地面を蹴りあげ宙に浮くとガシャ髑髏の面の一つを殴り飛ばす。

一度、身体の重心が崩れるガシャ髑髏に攻め入るようにキンシキは連続で殴りつけた。

ガシャ髑髏の顔面に一つが、砕け散り…その破片が砂粒のように宙へと散る。ダメージが返ってきたのかマダラの額がぶちり、と血を吹き出す…顔半分を血まみれに、キンシキを睨み舌打ちをかます。

すぐさま武器を構えキンシキへと向かいチャクラを放出し、宙を蹴りあげ膝蹴りを一つ、キンシキの顎へと突き上げた。腕を使い庇うキンシキに、マダラは印を結ぶ事なく頬を膨らませ火遁を放出。

無防備になった両足を掴み上げ、勢いよく下へと向かい放り投げた…射線上には、扉間と騎士が対峙していた。

騎士はキンシキの存在に気付く、が扉間は避けさせない様にとばかりにクナイをひとつ投げる。騎士はクナイを剣で弾いたばかりに、その場に留まった事でキンシキと衝突し木々を突き破り下層へと墜落していった。

 

「……」

 

それを見下ろす、一人の異形…大筒木モモシキ。

「魔界騎士と謳われ、少し興味が出ていたが…所詮はその程度か」

「余裕だのぅ」

「…忌々しい魂め、虫唾が走る」

こめかみを釣り上げ、柱間へ向け憎悪を込め、声を荒げる。

両手を柱間へと向け、手を開くと手のひらには眼球が植えられており眼球、輪廻眼はギロリ、と柱間に視線を向ける。目が見開かれた瞬間、柱間の背後から瓦礫等が勢いよく迫りくる。

柱間は印を結び、自身の足元から木を突出させその場を逃れる。再び印を結び終える頃には、隈取の刺青が浮かび上がった。

仙人モードだ。

柱間はそのまま、弾丸が如くモモシキへと突進し肉弾による連撃を繰り広げた。モモシキは、柱間の連撃に対抗すべく両目に宿りし白眼を見開き応戦。

扉間は直ぐさま、モモシキに攻撃を仕掛けようとするが…キンシキが騎士を抱えながら下層から這い上がりそれを阻害。騎士、イングリッドは黒炎を纏わせた剣を振り上げ扉間へと攻め立てた。

「雷遁霹靂(かみとき)」

扉間は印を結び、身体全体に稲妻を帯電させると同時に姿を消し、轟音と共にイングリッドへと無数の根のように轟雷を落とす。轟雷が落ち続けるイングリッド周辺には、目を凝らしてやっと見える極細の千本が刺さっている。それらが避雷針としての役割を持ち、轟雷はそれめがけ降り注いでいたのだった。

イングリッドはそれに耐え忍び、一振り剣を振り切った。

 

ピシリ、と空間に“ヒビ”が入った。

 

ヒビをこじ開け無数の炎を纏いし多頭の龍が姿を現した扉間めがけ迫りくる。

「退け、扉間」

マダラに首根っこ掴まれ、扉間は後退させられる。

ガシャ髑髏は正面の大口を開き多頭の龍を食い千切った。口元から炎と火種が零れ、風に吹かれる。

「次元すら切り捨てるか」

「…ここまでやるとはな」

「中々、ここまでの人間は居なかった。だが、…もはや堕ちるが定めよ」

 

 

所かわって、とある一室。

地面には縁を模る様に達筆な文字が刻まれた陣が描かれている。その中心には、一人の人間と周りに宝剣と鏡、勾玉等が設置されている。

縁の中心でうずくまる一人の女性、千住襖間の姿があった。

周りには、対魔忍と思わしき忍びたちの死体が散乱している。だが、木の葉の里の対魔忍ではない…彼らは魎魔忍。

それも、うちはカガミと同じ祖先を持つうちは一族の者たちであった。どうやらモモシキたちが魔界で雇った者たちだったが、今や死体はもはや、何も言わない。

「ぐ…」

『何ゆえワラワを拒むか、異端の魂よ』

「うる、さい…。さっさと身体から、…ガァ、ぁぁあああ!!?」

ぶちり、ぶちりと身体から肉を裂くような嫌な音が部屋に木霊した。

それもそのはず、襖間の身体は全体に掛けて『彼女<カグヤ>の望む姿』に変えられているのだから…。額には天を突き刺すような角、額には第三の目が見開きその瞳から血が流れ落ちる。

肉を内側から突き破り剥き出しの骨は光沢を持っている。纏わりつく血肉と血は、異様に艶やかだ。くすんでいた筈の白髪は、光を取り戻し月光のように輝き足先まで長く伸びきった。

両目は赤かったものが一気に、色を褪せ白眼へと変異する。

モモシキたちの目的であった大筒木カグヤの召喚、それは成功してしまった。

襖間の体を用い、カグヤになるための儀式…。

しかし、召喚に成功したとはいえ魂までは完全下せていない、不完全なもののため襖間はなんとしてでも阻止しようと、贖っていた。

しかし、主導権はカグヤ側が優勢であった。

「ぐぅ、が…ぁぁあ!これ以上、お前、になって、たまるか」

制御の利かない身体を無理やり、力づくとばかりに動かし額の目に手をかける。眼球をつまみ、歪む眼球などお構いなしにグチリ、と指を隙間へとめり込ませ…勢いよく引き抜いた。

どぼり、と額に開いた空洞から血液が漏れ出る。

手の中には、眼球が一つ転がっている。

『余計な事を』

「く、ふ…ふふ、はは……輪廻写輪眼は、使わせないよ」

『所詮は衰退を辿る世界の出で、何が出来る?お主は、この世でも所詮は弱者であろう』

「うる、さい。うるさいうるさいうるさい…そんなの、解っている!」

ガバリ、と身体を立ちあがらせ宝剣へと手を伸ばす。

手に触れる寸前、腕と身体が止まり腕の筋肉もろ共破裂し骨が剥き出しと成った。しかし、直ぐに腕は再生した。

伸ばされた腕と共に襖間は力なく地面へと倒れたのだった。

『自決などさせぬ。この身体を持って、ワラワはこの地に舞い降り…この世に宿る神樹をモノとするのじゃ』

「そんなの、あるわけ」

『宗像の女神ども宿りし島、路の交差点であるあの島に…すべてに根を張る神樹が存在するのじゃ』

神宿りし島、その島全体が宗像と呼ばれる女神たちの宿り先であったとされる。

人の立ち入りが許されず、ましてや天の末裔でさえその島に立ち入る事は冒涜と称されるほど厳格で、純潔なる島であった。

「なるほど、貴方は…そこへ向かうというわけですか」

静けさが漂う空間に、凛とした一つの声が渡る。

暗がりの中に二つの三つ刃の手裏剣、逆さの五芒星が描かれた写輪眼。その写輪眼を持つモノは一人だけ、うちはカガミ。しかし、ここにたどり着く前に獣と他の対魔忍と相手取っていたためか、カガミの身体は立っているのがやっとであった。そのためか全身に掛け重傷を負っており、目に見える変化としては、右腕が肩ごとゴッソリ無くなっていた。

『…』

襖間に寄生し、己の思う身体へと作り変えている途中での余計な邪魔もの。襖間に宿りし、異物…大筒木カグヤと言う存在は、襖間を通し睨みつけている。

カガミはただ無感情にまるで機械のような顔で口を開いた。その声は、冷え切っており恐ろしい。

「返してもらいますよ。その人は大事な人だ、…月の俗物」

 

 

「ごふ…くそ、これじゃあジリ便じゃねぇか」

「泣きごとを言うなマダラ、来るぞ!」

両腕を吹き飛ばされ、満身創痍の状態のマダラを抱え迫りくる無数の矢を避け続ける扉間と柱間。しかし、扉間と柱間も片目と腕一本犠牲になっている分、マダラが言った通り、ジリ便の状態であった。

「どうした、キンシキの半身を抉り取ってそのザマか…」

モモシキはそう溢し、腕を振り上げ宿りし輪廻眼の力で突き刺さった矢を回収し、再度柱間達へと降り注ぐ。

「不味いな、あの輪廻眼…厄介すぎるぞ」

「……兄者、済まぬがあの男を頼む。マダラ、お前の目を借りるぞ」

「移植か?この場で何を言って……まさか」

「禁術だ、なぁにワシが失明するだけよ」

扉間は抱えていたマダラの首に噛みつき肉に歯を立て、血を啜る。片腕と成った手で慎重に印を結び、片目に突き刺した。指を引き抜き、閉じられた目を再度開けると…そこにはマダラの写輪眼が埋め込まれていた。

「トンデモねぇ禁術生み出しやがって。馬鹿か?」

「チートなんぞ、馬鹿なものばかりよ」

禁術と呼ばれたこの忍法の名は、『秘術瞳転降臨』。写輪眼等の魔眼や邪眼持ちのDNAを自身が直接摂取したのち、陰陽遁の一部の印を使用し自身の目に降臨させる術。失明者や、隻眼の対象者にとっては禁術ではないにせよ、健常者である者にとっては己の目を潰し、再度新たに目を誕生させるという効率の悪い代物。

しかも、適性の有無がある写輪眼は一か八かの大博打である為、扉間がこの術を使用したのはひとえに、己の勘であった。

「兄者、矢の方は何としても防ぐ。頼む」

「その覚悟、受け取った」

「……瞳力回転開始『オオヤマツミノミコト』」

扉間の写輪眼が発動し、あのガシャ髑髏とはまた別の戦甲冑を纏った鬼の姿が顕現する。手には十文字槍を持ち、一度振り上げると迫りくる無数の矢は全て粉砕され、モモシキに向かい一突き、入れる。モモシキは片手でそれを制するが、自身の瞳力では耐え切れない様で一度弾き、体勢を立て直した。

抱えていたマダラを扉間に預け、再び仙人モードとなるとモモシキへと接近。モモシキは無駄な事を、と溢しながら両手を再度掲げ、柱間を迎え撃つ。片腕となっても、最強の名は伊達ではなく両腕であった同様、モモシキに優勢を取れる程。

 

その時、里の中心で暴れていた獣が突如強大な方向を上げた。

モモシキは柱間をひと蹴りし、獣の方へと視線を向ける。白眼を発動し、行きつく視線の先にニヤリと口元を上げた。

「カグヤ様…!」

「カグヤ?」

柱間達も目を凝らし、獣に視線を向ける。視線の先には、獣が静かに佇んでおり視線は地面へと見下ろしている。地面には、白髪の女性とその彼女に肩を借りている状態の男性が居た。

襖間とカガミであった。

「あぁ、やっとカグヤ様が降臨なされた!!我らが祖、カグヤ様!」

モモシキは歓喜に沸き上がり襖間達へと近づく。だが、…獣は襖間太刀を一目見た瞬間に一度、暴れ回るとしばらくして段々と落ち着き始め、無数の目玉は一つ、また一つと閉じていった。最後の一つが閉じると同時に、地面の底から幾多の鎖が獣に向け縛りつけ地面の中へ、引きずり込んでいく。

「ど、どういうことだ!?カグヤ様、カグヤ様ぁあ!」

モモシキの叫びに対し、襖間は何も反応をしない。

尾の最後が飲まれようとした…が、尾の一本はまるで自我を持ったかのように襖間を貫こうとする、咄嗟にカガミが前に出るが勢いが弱まる事なくそのまま襖間もろ共貫いた。

 

 

「…ゴブッ……襖間さ、ん」

「カガミくん、もういいよ。もう、いいの」

「襖間さん、……印が、弱まって…がふ、ゴホ…」

二人の腹部から尋常ではない程の血液が流れ落ちる、視界はかすみ血の気が引き力も思うように出せないだろう。

このまま、死を待つのみ…そんな状況であった。

二人の前に立つ獣は、鎖の縛りが弱まっているのか…尾を使い這いあがり頭が地面から顔を出すと、無数の目が二人を捉えた。それでも完全に全身を引き上げる事が困難のようで、時折咆哮を何度も上げている。

「何としてでも、…こいつを」

「…カガミくん、印を教えて。今の身体なら、どんな術でも結べる…」

「一緒に、やり、…ましょう。あなた、一人には…させません」

残る力を全て振り絞り、互いの手が重なる。

「お前は、俺の目を見とけ…。『アメノサギリノカミ』、迷え、延々と」

ぐるり、と回転する写輪眼をその目に捉えてしまった獣はまた、静かになった。

 

「させぬ、なんとしてでも、…この世に大筒木の栄光を!!!」

異変に気付いたモモシキがすぐさま駆けつけ、二人の印を阻害しようとする。モモシキは輪廻眼の力を用いようとするが、後を追うように駆けつけて来たマダラの突進で、モモシキは吹き飛ばされる。

「野暮ったい事するんじゃねぇ…ぐぶっ!」

そんなマダラの胴体に長剣が貫いた。長剣の持ち主、イングリッドがマダラに止めを刺さんとした…だが、マダラはイングリッドを睨み、写輪眼を発動させようとした。

「…貴様、剣で貫いてもまだ!?己、こんな場でなければ貴様を讃えていたぞ…!」

その悲痛な声と共に、そのままイングリッドは剣をマダラから引き抜き、一太刀入れる。

肩ごと一刀両断されたマダラは、写輪眼が発動する前にその場にて絶命。すぐさま、イングリッドは剣を構え、印を結ぶ襖間達に向かい振り降ろす。立て続けに襖間たちの邪魔をさせんと、扉間が前へ出るとクナイで受け止める…だが衝撃に耐えきれず、切り捨てられた。

「ふ…す、ま」

その最期との言葉と共に、扉間は一つ、襖間たちに微笑みを向けながら息を引き取った。

二人の犠牲と共に、印を結び終えた二人は…口を開いた。

 

『外道法 屍鬼封尽』

 

カガミは言い終えると同時に地面へと倒れ一足早く出血多量の末に、息を引き取った。二人の背後に白装束を纏った般若のような恐ろしい形相を持ったモノが現れる、口元には匕首(あいくち)を加え二つの空洞は深淵を表していた。

般若の腕が獣へと伸びる。般若は這い上がった部分を引き千切り残された半身は物言わず、地面へと飲まれていった。引き千切り終えた半身を匕首で更に引き裂き、その口へと次々と運ばれ腹へと収まっていく。

獣の半身で腹に満たし、最後に…般若の手が物言わぬ襖間へと迫る。

その時、…不運にもカグヤは襖間の魂亡き今身体を乗っ取り、意識を浮上させてしまった。

目の前に般若の手が迫るというのに。

「おのれ、あの小娘…ぬ?離せ、貴様…!やめろぉ!!!」

襖間の身体に宿りしカグヤは、ようやく表に立てるが…すでに般若の手は身体を掴み、暴れるカグヤを物ともせずに口へと運び、腹へと納めた。般若は二体の存在を腹に収めると、代償をすべて満たしたらしく、消えていく。

…その異様で恐ろしい光景に、モモシキとイングリッドは恐怖の顔を浮かべていた。

「…もはや、カグヤ亡き今何も出来ん。引くぞ、モモシキ」

「嘘、だ。カグヤ様…カグヤ、さま」

「クソ、壊れたか」

イングリッドは何度もうわ言を呟くモモシキに向かい腹に拳を叩き込むと、担ぎ上げその場を離れようとする。

「待て!」

時すでに遅し、柱間が駆け付ける頃にはイングリッドは剣で空間を切り裂きその隙間へと踏み入れてしまった後だった。

残されたのは、カガミたちの死体だけであった。

柱間は三人の死体を眺めながら、一人…無言のまま唇をかみしめ涙を流す…。零れ落ちた涙は地面へと吸い込まれるように消え、その跡を残すのみ。

 

 

かくして、木の葉の里襲撃事件は多くの犠牲を出し、幕を閉じる事と成る。

襲撃後の夜明けは、木の葉の里の生き残った住人たちにとっては清々しく憎たらしげな青空であった…。

 

 

 




ようやく最期をかけて満足した
このあとはポツポツ話を書く次第です

エロい話とか書いてないし、チキンレースやりたいし
とりあえず本編完結タグ入れます、はい

なんか呆気ないけど、意外と呆気ない最期は存在すると思うんや


そんなこんなで
見切り発車なこの対魔忍NARUTOをお読み下さり、ありがとうございます
ラストは書きましたが、先も言った通り話自体は思いつき次第上げていくかと。短いのか長いのかはわかりませぬが、本当に重ねありがとうございます


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