戦闘描写は期待せず流してクレメンス、あと人を選ぶ描写あるから自己責任で
ライダーキックはロマンだろJK
自分の推しライダーは電王です
幕間な話
対魔忍アカデミー、それはまだ五車町にある五車学園が出来る少し前に出来た対魔忍育成機関兼学校法人。
まだ隠れ里が多かった時代、その隠れ里の代表格で合った木の葉の里の有力者であった、千住柱間と千住扉間、うちは一族が設立した教育機関である。このアカデミーの設立のおかげで、戦場上がりの対魔忍は減ったものの生存率の高く、任務においても優秀な対魔忍を生み出し続けてきた名門校へと変貌を遂げる。
その対魔忍アカデミーに通う生徒である波風ナルトは、その卒業生であり対魔忍のうちはシスイとうちはオビトを掴まえ、とあることを聞きだしていた。
「なぁ、なぁ!シスイのにーちゃんにオビトにーちゃん。やっぱ、アレって出来るってばよ?」
「んー、アレって言うと…ライダーキックか?」
「そうだってばよ!」
ライダーキック、某特撮で有名どころのライダー伝統の必殺技。
ここでも、そう言った意味で捉える事はあるが…対魔忍では立派な異能系忍法の代表格で、ロマン技であった。
コレを使える対魔忍、それこそ男性はヒーロー級の扱いを受ける。それに対して、女性は隼の術こと井河アサギの代表的な術が出来ればそれこそ有名となるだろう。どんなに年齢を重ねようとも、カッコいい技とかが出来れば皆、嬉しいものだし見たいものだ。
「シスイのはすげーぞ、俺も出来るは出来るが元祖であり本家のだからな」
「いやいや、元祖と言われてるけど実は元祖は千住ですよ。本家と言われるようになったのは、俺のじいさんの代からです」
「そーなんだってばよっ!?」
このライダーキック、元はとある正体不明…の対魔忍?から生まれたものだった。
何とも、あいまいな説明であるがライダーキックを見たものは、指で数えるほど少なく最初に見たのは、木の葉の里第三代目頭領、当時はまだ中忍であった猿飛ヒルゼンだった。
中忍であった猿飛ヒルゼンは、背水の陣に立たされていた。
彼の受けていた任務、その情報にはなかった相手側の悪辣な企業が上級の魔族を傭兵にと雇っていたことが要因であった。どうやら、企業は対魔忍を注視し、大枚をはたいて身の安全を優先した様子。
当時、彼はプロフェッサーの片鱗をのぞかせていた時期…だが、相手が悪かったのだ。
スリーマンセルで組んでいたうたたねコハル、うちはカガミも実力を伸ばし始めていた最中でもある。
「俺が囮になる。カガミ、お前はコハルを連れて離脱してくれ」
「ヒルゼン、馬鹿言うな。お前、自分の立場解って」
「誰がやるってんだ!…俺がやらなきゃ、おまえ達死んじまうんだぞ」
悲痛な思いを募らせ、言葉が続かない沈黙だけがそこにあり、時間は無慈悲に過ぎ去っていく。
沈黙を終わらせ、決断したカガミは半ば無理矢理にコハルに手を添え飛雷神の術を発動させようとしたその時、近くの使われていない廃倉庫あたりで轟音と振動が起き三人を襲う。強大な力、例えるならそれも大型の重機たちが猛スピードで追突するかのような衝撃であった。
「な、なに?!」
「様子を見てみよう」
三人は気配を殺し、発生源へと足を運んだ。
発生源である廃倉庫群の一部は、原形を留めておらず骨組みの残骸等が積もった状態であった。煙が充満する中、ようやく人影が露わになった。そこには仮面の人間、…対魔忍らしき姿とターゲットの企業が雇った上級の魔族が戦っていた。
仮面の対魔忍の獲物は精々忍ばせているクナイ等持っているが現状無手だけでやり合っている。対し、上級の魔族は自身に見合ったモノを持っている状況。
ハッキリ言って、仮面の対魔忍が無勢とも言える。
「…あいつ、強いぞ」
ヒルゼンは無意識に、その対魔忍の強さを察した。
両者はじりじりと間合いを詰め謀り、機を探っていた。しかし、動いたのは仮面の対魔忍であった。仮面の対魔忍、彼と呼ばせてもらうが地面を蹴りあげると同時に姿を消す、どうやら瞬神の術…簡単に言えば肉体を強化し、運動能力をあげ肉眼では捉えきれないスピードを出す術を繰り出す。
上級魔族は、一瞬だけ怯みを見せ硬直が出来る。
その硬直が仇と成った、魔族の顔面間近に彼の膝がめり込んだのだ。とび膝蹴り、それがモロにあたり魔族は地面をバウンドし吹き飛んだ。直後、魔族の手にしていた獲物が猛スピードで彼へと迫るが紙一重で躱すも、肩をかすめ血が噴き出す。
そこからだ、上級魔族と彼の激烈な攻防戦が始まった。
得物を投げ捨て、魔族もまた無手の状態となった両者は己の身体のみで戦った。
彼の繰り出す拳は、的確に人体への急所を狙っていた。彼自身、人体について詳細に知り尽くしている事が解る、それこそ本業の格闘家や別分野の医者のように。彼が使う技のほとんどは柔術と呼ばれる柔(やわら)によって剛を制す、その言葉通り自身の力が弱くとも相手の力を巧みに利用し剛、すなわち大きな相手を投げ飛ばす事の出来る術を指す。
今の状況にピッタリの技であった。
対し、魔族の方は己の力、筋力と強化だけで渡り合う無手格闘。
形は無い、ただの力任せの殴り合いに過ぎない…それでもそれが、それこそが魔族のスタイルであった。
そのスタイルで、己を生かし続けてきた立派な業であり術。
両者は、己を生かし続けてきた技で戦っている、それ以上でもそれ以下でもなかった。
魔族が拳を振れば、彼はその拳を手で受け流す。彼が蹴りを入れれば、魔族は腕で受け止め吹き飛ばす。
単純な動作、複雑な動作が入り混じり合う…そして、終着は訪れた。
彼の手に、一本の千本針が現れる…それは袖から引き出されたものだ。その千本針を魔族の腕に突き刺し、自身はその場を一旦離れるように消えた。
魔族はそのまま、構えを取り彼の奇襲へと備える…だが、魔族は考えを怠った。何故、一本だけ千本針を刺したのか…本来千本、千本針は殺傷能力が低く医療、主に人間のツボを刺激したりする道具である。
そんな千本針を一か所、それも腕だけに差すのは些か不自然すぎていた。
しかし、魔族はそれの理由を考えさえしなかった。それが要因となった、それだけだった。
チカリ、一瞬だけ光が見えると魔族はそちらに向け身体を向ける…が次の瞬間、地面へと押しつぶされた。
彼は瞬神の術…いや、飛雷針の術を使いさらには強化の術で極限までスピードを高めた…とび蹴り。それはまるで、ライダーキック…某特撮のような破壊力のあるとび蹴りだ。
これこそ、未来の対魔忍たちにとって憧れとも言えるとび蹴りライダーキックであった。
「か、カッケーッ!!」
猿飛は溢れる気持ちを抑えきれず、つい声を張り上げた。直後、コハルの拳に沈み指先、身体を振るわせ地面へ熱い口付けを落とす事になる。これが、猿飛のファーストキスと成ったのだった(無慈悲)。
そんな猿飛を除き、カガミは何とも申し訳なさそうな顔で口を開いた。
「……ねぇ、あの対魔忍…ってまさか」
仮面の対魔忍、その正体を明かさせないようにか…コハルはそれを遮った。
「…カガミ、女はね秘密で化粧するの。どんな秘密も、汲み取ってこそ憧れるような、それこそ好かれるような男になるのよ」
「はっ!…そっか、そうだよね」
「あんたの勘の良さ、好きよ。…はぁ、あの人も罪作りよねぇ」
「あの人は繊細だからね、誰かに頼る事が出来ないからかもしれない…頼って欲しいんだけどなぁ。もっと、もっと…」
かすれ、消えゆくような声で言葉を紡ぐカガミ。
どろり、と黒目が染みわたるように赤く変色し始める。鮮やかな赤ではなく、黒を含んだ深紅色…写輪眼が発動しようとしていた。
「ちょっとカガミ、トリップしないでよ。それとヒルゼン、さっさと起きな!」
「ちょ、それとどめ…そげぶ!?」
コハルは先程自身で沈ませた猿飛に喝を入れ、足を掴むとカガミと共にその場を離れた。
うちは一族はヤンデレだ
異論は認める
止まるんじゃねぇぞ…!ヤンデレを止まらせるな…