嫉妬とテストと召喚獣 作:陸鷲
~♪~♬
・・・・・・もしもし?
突然どうしたの?
えっ?手伝ってほしい?
一体何を?
試召戦争?
・・・・・・嫌よ。
私はFクラスとして戦うわ。
・・・・・・うるさいわね。こんな時だけ彼女ってことを利用しないで。
・・・・・・それじゃあね。
ピッ
・・・・・・
・・・・・・そろそろ潮時かしら。
「さて皆、総合科目テストご苦労だった」
教壇に立った坂本が机に手を置いて皆の方を向いている。
今日も午前中がテストでついさっきそれが終わり、昼食をとったところだ。
昼食といえば昨日のことが鮮明に思い出される。
あの後、再び倒れた私は昼休みが終わるまでずっと寝ていた。
そのおかげで午後からのテストはお腹がすいて仕方がなかった。
・・・・・・姫路の手料理はしばらくトラウマになりそうだ。
「午後はBクラスとの試召戦争に突入する予定だが、殺る気は充分か?」
『おおーっ!』
Dクラス戦のときよりさらに上がったモチベーション。
全く。一体どこからこんな元気が出てくるのかしら妬ましいわね。
「今回の戦闘は敵を教室に押し込むことが重要になる。その為、開戦直後の渡り廊下戦は絶対に負けるわけにはいかない」
『おおーっ!』
「そこで、前線部隊は姫路瑞希指揮を取ってもらう。野郎共、きっちり死んで来い!」
「が、頑張ります」
周りの雰囲気についていけず、姫路が少し遅れて返事をする。
まぁ、そうなるわね。
『うおおーっ!』
姫路と一緒に戦えるからかクラスの男どもの士気は最高潮に達していた。
ただいるだけでここまで士気を高められるなんて妬ましいわね。
キーン コーン カーン コーン
昼休み終了のチャイムが鳴り響く。
Bクラス戦開始の合図だ。
「よし、行ってこい!目指すはシステムデスクだ!」
『サー、イエッサー』
男たちはほぼ全力でBクラスへと向かう廊下を駆け出した。
そのあり余るほどの勢いが妬ましいわね。
私も行かないと思い立ちあがると視界に友香が入った。
窓の外を見て何やら思案顔をしていた。
どうしたのかしら?
私は彼女に近づいていった。
「友香。Bクラス戦始まったわよ」
「・・・・・・」
「友香?」
「え?あっ!う、うん。わかったわ」
「どうしたの?何か考えてるみたいだったけど」
「な、何でもないわ。それじゃあ早く行きましょう」
「?」
友香の様子に疑問を抱いたが、まぁいいか、と思い彼女について戦場に向かった。
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「み、皆さん、頑張ってください!」
「やったるでぇーっ!」
「姫路さんサイコーッ!」
戦場に着くと姫路に応援されて活気づいていた。
・・・・・・ふふふ。
あなたたち、昨日の姫路の手料理を食べてもそんなことを言ってられるかしら。
「ぱ、パルスィ?ちょ、ちょっと怖いんだけど・・・・・・」
「あぁ、ごめんなさい」
いけないいけない。
少し妖気が漏れてしまったわね。
「あっ!小山さんに水橋さん、ちょうどいいところに!悪いけど前線でみんなの支援をしてくれない?」
私たちに気が付いた吉井がそう頼んできた。
姫路が吉井の近くにいることから彼女を下げたことが分かった。
彼女は学力が高いみたいだからBクラス代表と戦わせるために温存しておくのだろう。
私たちは二つ返事で引き受け前線に出て行った。
「くっ、すばっしこいやつめ!」
「何で全然当たらないのよ!?」
Bクラス側からそんな声が聞こえてくる。
どうやらFクラスの面々はなかなか善戦しているようだ。
私も頑張らないと。
補習を受けないために。
「そこの金髪の
3人の女が勝負を仕掛けてきた。
一人に対してこの人数。
相手は確実に一人ずつ消していく作戦らしい。
「パルスィ!私も手つだ「Bクラス
友香が助太刀をしようとするとBクラスの男が妨害しに来た。
どうやら私一人で立ち向かわなければならないようだ。
でも・・・・・・
「私は大丈夫よ友香」
「け、けど、その人数は!!」
確かに普通なら負けるだろう。
だが私には自信があった。
あなたたち。選ぶ教科を間違えたわね。
私は昔、古文を実際に使ってたから古典は得意なのよ!
「Bクラス 山本
古典 158点 & 174点 & 165点 VS 383点 」
『えっ!?』
BクラスだけでなくFクラスや隣にいる友香までもが驚いている。
当り前よね。
だってこの点数Aクラス並なんだもの。
これしか取れないけど。
「な、なんなのぉ!?あの点数!?」
「・・・・・・Aクラス並ね」
「・・・・・・まずいわね」
むこうは予想外の出来事に動揺しているようだ。
それなら悪いけど一気に終わらさせてもらうわよ!
私は召喚獣に指示を出し動かす。
ちなみに私の召喚獣は幻想郷の私の姿に獣耳としっぽがついたものになっている。
自分で言うのもあれだがとてもかわいい。
私は頭の中でイメージし・・・・・・
それを具現した。
「な、何なの!?この光の玉の数は!?」
オレンジ色のツインテールをした女(確か何とかかげろうだった)が叫んだ。
そう。
私は周囲に弾幕を張ったのだ。
ふふふ。弾幕ごっこに慣れていないあなたたちにこれが避けられるかしら?
「ふ、ふん、これくらい・・・・・・ってキャー!?」 ピチューン
「くっ!」 ピチューン
「こ、これは無理・・・・・・」 ピチューン
3人とも弾幕を避けきれずに戦死。
そして、西村先生に連れていかれていった。
いやー、ひさしぶりに弾幕ごっこ?に勝利したわね。
うん。やっぱり気持ちいいものね。
「・・・・・・あなたの召喚獣ってかなりチートね」
勝利の余韻に浸っていると友香が声をかけてきた。
どうやら彼女も勝ったみたいだ。
「そうかしら?」
「あんな攻撃避けられないわよ・・・・・・」
「いや、ちゃんと避けれるようになってるわよ?」
「・・・・・・本当?」
彼女は怪しいわねと言いたげに私を覗き込んだ。
確かに一見避けられないと思うかもしれないけど、実際は結構避けられる場所が多い。
だって私の召喚獣は弾幕ごっこを再現するだけなのだから。
落ち着いていれば簡単に避けられるだろう。
それに私の召喚獣は決してチートではない。
というのも私の召喚獣は弾幕張っているときはもちろんその後しばらくの間動けなくなるからだ。
もし相手が全部避けて攻撃することになった場合逃げることができないのでただ攻撃を受けるしかない。
「な、なんだアイツ!?強すぎるぞ!?」
「一旦引いて体制を立て直すぞ!」
私の戦いを見てBクラスが後退をし始めた。
それに乗じてFクラスの面々が前進する。
「水橋さん!!小山さん!!二人とも下がって!!」
私たちも前進しようとした時、吉井から声がかけられた。
指揮官は彼なので言われた通りに動くことにした。
「二人ともありがとう!いい意味で想定外だったよ!」
「最初の想定は何だったの?」
友香が尋ねると吉井は考えるそぶりをした。
「えーと・・・・・・そういや、何も想定してなかったね」
「「・・・・・・」」
「止めて!!そんなバカを見るような目で僕を見ないで!!」
「いや。だって事実だし」
「そうね」
「ガハッ!?」
彼は力なく地面に倒れ伏した。
・・・・・・こんなのが部隊長で大丈夫なのかしら?
「明久って、二人とも。なぜ明久は倒れておるのじゃ?」
そこに秀吉登場。
不思議そうな顔で倒れている吉井を見た。
「えーと、私たちが吉井君を『やっぱりこの人バカだ』っていう目で見たからかしら」
「なるほどのぅ・・・・・・すまぬ明久。ワシは何もフォローできぬ」
秀吉は申し訳なさそうに言った。
それを聞いて吉井は震えていた。
あら、よくみると顔の方に水たまりが・・・・・・
「そ、それで明久。ワシらは教室に戻るぞ」
「ん?なんで」
目をごしごしと拭きながら吉井は起き上がった。
意外と心は繊細なのね。
「Bクラスの代表じゃが・・・・・・」
「うん」
「あの根本らしい」
それを聞いた瞬間隣にいた友香がビクッと肩を震わせた。
「友香?どうしたの?」
「う、ううん。なんでもないわ」
「根本って、あの根本恭二?」
「うむ」
「なるほど。戻っておいたほうがよさそうだね」
「雄二に何かがあるとは思えんが、念の為にの」
「・・・・・・ねぇ、私もついていっていいかしら?」
「友香?」
なんだか今日の友香はおかしい。
常に何か違うことを考えているような・・・・・・
「別にいいよ。今の状態だと水橋さんと小山さんは必要なさそうだしね」
つまり今から残る人たちは必要なのね。
妬ましいわ。
って、それよりも友香は本当にどうしたのかしら?
そんな疑問を胸に抱きつつ、私たちは姫路に一言報告して教室へと引き返した。
「む?何か教室が騒がしくないか?」
教室まであと少しというところになったとき秀吉がそんなことを言った。
「ほんとだ。なんか声が聞こえるね。雄二と誰かが話してるのかな?」
確かに何やら声が聞こえてくる。
いったい何を話しているのだろうか。
さらに私たちが教室に近づいた時だった。
「な、何があっても放しませんからね!」
「しつこいんだよ!」
「きゃあっ!?」(バタン)
恵子の声が聞こえた。
「「け、恵子!?」」
私が動くよりも先に友香が動いた。
そして思いっきり教室のドアを彼女は開け叫んだ。
「恵子!?大丈夫!?」
そこには男が3人と私の筆箱を持った恵子がいた。
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