嫉妬とテストと召喚獣   作:陸鷲

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友香の決意

「よし。姫路も戻ってきたことだし、これより作戦会議を行う」

 

坂本はそう言うと、作戦の説明を始めた。

それにしても姫路の様子が先ほどとは全く違う。

幾分か落ち着いたように見える。

一体、Cクラスの代表は何をしたのかしら?

数分間で彼女をこのように変化させられる能力が妬ましい。

 

「・・・・・といったところだ。まぁ、昨日と作戦内容はあまり変わらない」

「雄二。それで大丈夫なの?」

「問題ない。Cクラスの参戦のおかげで、敵はそっちにも戦力を割かなければならなくなるからな。昨日より楽になるのは間違いない。だが・・・・・一つ問題がある」

「何が問題なのじゃ?雄二」

 

隣で秀吉が、首を傾げながらそう尋ねた。

・・・・・なんで男なのにそんなに可愛いのよ。

妬ましいわ!!

 

「ぱ、パルスィ?ど、どうしたのじゃ?」

「・・・・・別に」

 

私は彼から顔をそらした。

しまった。顔に出してしまったわね。

でも・・・・・うん。私は悪くない。

女性ならみんなそうなるに決まっている。

 

「あー・・・・・二人ともいいか?で、さっきの秀吉の質問なんだが、Cクラスに先を越される可能性があるということだ」

 

坂本に言われ、あっ、と気づく。

確かにCクラスが参加することによって戦いは楽になるかもしれない。

しかし、Cクラスの目標は打倒Bクラスであって、別にFクラスと協力する気はない。

だから、 「Bクラス VS C・Fクラス連合」 が行なわれているのではなく、  「Bクラス VS Cクラス」「Bクラス VS Fクラス」 が同時に行われている状態なのだ。

ここで重要なのは、二つの戦争が同時に行われていながら、倒すべき相手は一人しかいないということ。

つまり、CクラスとFクラスのうちどちらかは勝ち負けがつかないことになる。

そして、CクラスはFクラスに比べて学力が非常に高い。

Cクラスが有利なのは一目瞭然だ。

 

「大丈夫なの雄二!?」

「あぁ、一応対策は考えている。それに関しては俺に任せてくれ。だが、Cクラスよりも先に根本のもとへたど「あのー、すいません」」

 

坂本の声を遮り、教室の入り口から男子生徒が現れた。

人の会話の途中で声をかけられるその勇気。妬ましいわね。

 

「ん?お前は?」

「あ、俺はCクラスからの使いです。代表に落し物を渡すように言われまして」

「落し物だと?記憶にないんだが・・・・・」

 

坂本は心当たりがないといった様子だったが、男子生徒は坂本に近づき、何かを渡した。

坂本はそれをじっと見つめた。

この席からは何を見ているのかわからないが、手の平を見ているように見えるからかなり小さいもののようだ。

一体、何かしら?

そんなことをかんがえていると、坂本は突然、はっ、と何かに気づいたような顔をした。

そして、その男子生徒に向かい、ニヤリとあくどい笑みを浮かべた。

 

「わかった。代表にはありがとうと伝えておいてくれ」

「分かりました」

 

男子生徒は満足そうに頷き、教室を出て行った。

 

「さて、お前たち。俺は今、Fクラスの勝利を確信した」

 

は?

 

坂本は私たちの方に向き直り、そう高らかに宣言した。

途端に教室がざわめき出す。

それはそうだろう。

今のやり取りの中でどうやったら勝利を確信できるというのだろうか。

皆が不思議に思うことも無理はない。

でも、どうやらあの渡されたものにヒントがありそうね。

 

「坂本、どういうことなの?」

「島田か。悪いが、今は話せない。Bクラス戦が終わってからだ。・・・・・それにもう時間だ」

 

坂本は少し間をおいて、私たちを見渡した。

 

「なぜ俺が勝利を確信したか気になるやつも多いと思う。だが、それは終わってからだ。今は目の前の戦いに専念してほしい。俺はお前たちを信じている。俺たちなら必ずAクラスを倒せると信じている。そのために、もまずは邪魔なBクラスを倒そうじゃないか。野郎供!!Fクラスの力を見せつけてやれ!!」

『おおーっ!!』

 

クラスの男たちが叫び終わると同時に戦争二日目の始まりを告げる鐘がなり、一斉に教室から飛び出していった。

何を渡されたのか気になるが、坂本の言う通り今はBクラス戦に集中しよう。

私は友香とともに行こうと思い、友香の席を見遣った。

すると、友香はそこにはおらず、坂本の方に向かって歩いているのが視界に入った。

どうしたのかしら?

 

「坂本くん。悪いけど、お願いがあるの」

「小山か。どうしたんだ?」

「・・・・・私だけで根本くんと戦わせてほしい」

「友香!?」

 

驚きのあまり思わず聞き返してしまう。

友香が自分の手で根本を懲らしめたいのはよく分かる。

しかし、FクラスとBクラスの学力は雲泥の差だ。

しかも、根本は仮にも代表。

Aクラスに近い点数を叩き出している。

そんな相手に一人で戦うのはあまりにも無理がある。

 

「・・・・・本気で言っているのか?」

「本気よ。それに、私の実力ならBクラスに入れるわ。だから勝算はある」

 

・・・・・え?友香がBクラスの実力?

ちょっ、ちょっと!?そんな話聞いてないわよ!?

 

「わかった。本来は姫路に任せるつもりだったんだが・・・・・お前に任せよう」

「本当?ありがとう」

「あぁ、別に勝負を挑むだけでいいから勝敗は気にしな「何言ってるの?」」

 

坂本の声を遮ると友香は不敵に笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「勝つに決まってるでしょ?いえ、勝たなきゃいけないのよ」

 

 

 




長い間を開けてしまい申し訳ありません。
これからはできるだけ早く投稿したいなぁと思っています。
次はいよいよBクラス戦決着です。
でも、長くなるようでしたら分けるかもしれません。


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