嫉妬とテストと召喚獣 作:陸鷲
今回は小山友香視点です。
本当はパルスィ視点で統一したかったのですがこれがないとわかりにくいので。
今後たびたびパルスィ以外の視点が入るかもしれませんが基本はパルスィ視点です。
タグもそのままにしておきます。
「はぁー・・・・・・」
私はもう何度目かわからないため息をついた。
この頃身体がダルく何をやってもうまくいかない。
思えば振り分け試験の日からこの調子だ。
あの日、試験中に倒れ途中退席となったため私はFクラスになってしまった。
最も行きたくなかったあの最低クラスに。
そのせいか私は何をするにしても無気力になってしまった。
私にとってFクラスに行くことは人生の負け組を意味していたから。
さらに友達だけじゃなく恋人である根本君でさえどこか私を避けている節があるし、学力も落ちてしまったような気がする。
今日は今日でクラス代表である坂本の頼みを無視して戦争に参加しなかったためFクラスの人たちから嫌われたに違いない。
「・・・・・・私って本当に駄目ね」
私は自嘲の笑いをもらすことしかできなかった。
「ひさしぶり。友香」
ふいに名前を呼ばれハッとして顔を上げると、そこには去年同じクラスだった恵子がいた。
でも何で彼女がここに?
「えぇ、ひさしぶりね。でもどうして恵子がここに?」
「私ね。あなたが妬ましいの」
私の問いに答えることなく彼女は話し始めた。
私が妬ましい?
「私と違って身長は高いしバレーの才能もあって周りから期待されて・・・・・・」
彼女はそう言いながらゆらゆらとこちらに近づいてきた。
表情は下を向いているためよく見えなかった。
ただ私は何か得体にしれぬ恐怖を感じ、後ずさりをした。
彼女は私の知っている恵子ではない。
「・・・・・・どうしてあなたは私にないものを全部持っているの?」
私は彼女の問いに答えなかった。
いや、答えることができなかったのだ。
だって・・・・・・
「け、恵子!?お、落ち着きなさい!!」
「大丈夫だよ友香。私は落ち着いてるよ。不思議なくらい」
顔を上げて微笑む彼女にいつものかわいらしさはなかった。
あるのはただ狂気のみ。
そして何よりその手には・・・・・・
包丁が握られていた。
「ひぃっ!?」
私は腰が抜けて逃げることができなくなってしまった。
手を使って彼女から逃げようとするものの彼女の方が速いため距離は見る見るうちに狭まった。
このままでは私は殺される・・・・・・!!
「け、恵子!!と、とりあえず話しましょう!!」
「話すことなんてないよ。だからさ・・・・・・」
彼女は私の目の前に立ち包丁を振りかざした。
そして狂気に満ち溢れた顔で私に言い放った。
「シンデクレナイカナ?」
「あっ・・・・・・あっ・・・・・・!!」
私は声を出すこともできなくなっていた。
死への恐怖が迫る中、私は一方で考えていた。
最近のことは全て天罰によるものかもしれないと。
今まで自分より学力の低い者たちをバカにしてきたことに対しての。
私は目をつぶりわらにもすがる思いで神に祈った。
神様どうかお許しください!!
もう二度と誰かをバカにするようなことはしません!!
だから命だけは・・・・・・!!
突然、私の前から大きな衝撃音が聞こえてきた。
恐る恐る目を開けると恵子はいなくなっていた。
あたりを見渡すと少し離れた位置に倒れこんでいるのが目に入った。
一体何が起こったの・・・・・・?
「何とか間に合ったわね」
声のした方に顔を向けるとそこには・・・・・・
「・・・・・・水橋、さん?」
金髪で緑色の目をした転校生がいた。
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