嫉妬とテストと召喚獣 作:陸鷲
「ん・・・・・・」
目を開けると朝日が目に飛び込んできた。
・・・・・・もう朝なのね。
もう少し眠っていたいという欲望に従いたくなったが時計を見ると起床予定時刻まで数分しかなかったので起きることにした。
「うーん・・・・・・」
両腕を上げて身体を伸ばし、顔を洗いに行こうと横を向いた時だった。
「・・・・・・すぅ」
私の隣で気持ちよさそうに眠っている恵子(昨日からこの呼び名)の姿があった。
・・・・・・あれ?なんで彼女が私の隣で寝てるの?
一瞬、訳が分からず焦ったがすぐに思い当たり、あぁそうだったと納得した。
私が彼女を家に連れてきたのだ。
私はスキマ妖怪と話した後リビングに戻り、今後の彼女たちの行動について話した。
まず友香(昨日帰り際に下の名前で呼び合うようになった)は少し時間がたてば元の状態に戻るので何も問題なかった。
困ったのは恵子だった。
彼女は嫉妬心に支配される寸前の状態なので、今このまま家に帰すと何かの拍子に支配されてしまう可能性があった。
そこでしばらくの間、私が彼女のそばで監視し嫉妬心をコントロールする必要があったのだ。
そのため、昨日から一週間私の家で泊まることになった。
両親が承諾するかが心配だったが、友達と勉強合宿をするとごまかしたようだった。
そういうわけで私の目の前に恵子がいるわけだが・・・・・・
「・・・・・・すぅ」
・・・・・・なんてかわいい寝顔なのかしら。
まさに天使と呼ぶのにふさわしいわね。
こんな寝顔ができるなんて妬ましい。
「・・・・・・とりあえず弁当と朝食を作らないとね」
今日は二人分作らないといけないから頑張らなければ。
私は寝てる恵子をそのままにして寝室を出た。
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「ふわぁー・・・・・・おはようございますー」
朝食がもう少しでできるというときに恵子が寝室から出てきた。
だぼっとしたパジャマで目をこすっている姿はどこか母性本能をくすぐる。
「おはよう。朝食がもう少ししたらできるから顔を洗ってきなさい」
「ふぁーい・・・・・・」
寝ぼけた声で返事をして彼女は顔を洗いに行った。
昨日の晩から思ってたけれども彼女って子ども扱いされるのを嫌うわりに言動が幼いのよね。
それに身長の低さが相乗効果を生じさせて余計に子供っぽく見える。
一度彼女にそのことを教えてあげたほうがいいかもしれないわね。
まぁでもまずは朝食の用意に専念しないと。
「「いただきます」」
恵子が席に着いたところで私も席につき私たちは朝食を食べ始めた。
朝食はいつも通り和食である。
「パルさん料理上手ですね」
「そうかしら」
食べ始めてすぐ彼女は私の料理をほめてきた。
そうすぐに人を褒めれる素直さが妬ましいわね。
ちなみに「パルさん」というのは私が彼女に年齢を聞かれたときに数百歳と答えた時に彼女に付けられたあだ名だ。
・・・・・・なんとなく気に入ってるのは彼女に内緒だ。
「そうですよ。正直、羨ましいです」
「まぁ、ずっと自分で作っているからね。でも私和食しか作れないわよ?洋食は何も作れないもの」
「そうなんですか?なら今度教えましょうか?」
「本当?じゃあ私は和食を教えてあげるわ」
「本当ですか!?ありがとうございます!!」
そんな他愛のない話をしながら私たちの朝食時間は過ぎていった。
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私と恵子は一緒に登校し学校に着くと放課後にCクラス前で集合する約束をして別れた。
その時、私は彼女に嫉妬心の暴走を抑えるためのお守りを渡しておいた。
Fクラスに入るとテスト前のためか教科書など勉強道具を聞いているものが多かった。
私は友香に話があるので教室を見渡した。
すると後ろの方で何やら代表と話しているようだった。
頭を下げていることから察するに何か謝っているようだった。
私は何を話しているのか少し気になったので彼らに近づいて行った。
「・・・・・・わかった。それなら俺は何も言わない。これからよろしく頼む」
「ありがとう坂本君」
「何を話してるの?」
「ん?あぁ、お前は確か転校生の・・・・・・」
「水橋パルスィよ」
「そうそう水橋だったな。知っていると思うが俺はクラス代表の
「こちらこそ。それで何を話してたの?彼女に少し用があるんだけど」
「あぁ、それは・・・・・・」
「私が昨日坂本君にFクラスのことを馬鹿にしたようなことを言ったからそのことを謝っていたのよ」
「そうだったのね」
「おいおい。他人に言って大丈夫か?」
「かまわないわ。馬鹿にしたのは本当のことだし」
坂本は少し心配そうに尋ねたが友香はさっぱりとした顔で言った。
それを見て坂本はそうか、と言っただけでそれ以上は何も言わなかった。
「それじゃあ坂本君。私はこれで。お互いテスト頑張りましょう」
「おう。Bクラス戦、頼んだぞ」
そういうと彼は自分の席に戻っていった。
「それで用っていうのは?」
「少し身体の調子のことが気になったのよ。・・・・・・一応丑の刻参りはなくなったとはいえね」
小声で友香にだけ聞こえるように付け加えた。
だがそんな心配は杞憂に終わったらしく彼女は笑顔で答えた。
「まだちょっとダルい感じはあるけど昨日よりかはマシよ。心配してくれてありがとう」
「それならよかったわ。恵子も心配していたわよ」
「そう。じゃあ、彼女に元気な姿を見せてあげないといけないわね。心配させたくないし」
昨日のことで友香と恵子はかなり仲良くなったみたいだ。
その友情妬ましいわね。
そこで私は彼女との話を終え、テストの準備をするため席に戻った。
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