俺の迷い込んだ世界が… 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
月島柊
星乃一歌
日野森志歩
望月穂波
天馬咲希
以上5名



第11話 内緒の別れ

 俺はLeo/needのメンバーに全員共通で空いているところを聞きに行った。

 

「みんなが空いてる日っていつ?」

「えっと、水曜日はみんなこれるよ」

 

じゃあ移動は木曜日か。じゃあ、来週目安がいいな。早く100になって、みんなが満足のいくバンドになってほしい。

 

「そっか…じゃあ、練習始めて」

 

俺は自分の個室に戻った。

 

【星乃一歌視点】

 

 柊くんはいつも練習の時だけいなくなる。一緒にいたくないのかと思うけど、私たち思いの柊くんがそんなはずはない。練習に柊くんがいないから、志歩か私がリーダー。

 

「柊くん、なんでいつもいなくなるんだろう」

 

私はみんなに相談してみた。すると、志歩が言った。

 

「柊くん、私が部屋出てから、100になるまで、だな。俺がLeo/needを担当するのは。って言ってた」

 

最初はそれが何?と思ってたけど、考えているうちに分かってきた。

 

「そのあとに、あと1ヶ月もないな。って言ってたから…」

 

志歩は「もう分かったでしょ」と言って私たちを見た。そう、もうみんな分かっていたことだった。前々から分かっていたことで、ただ、みんな口には出したくなかっただけだった。

 

「辞めるってこと?」

「柊くんの中で、私たちが100になったら辞めるんだと思う」

「じゃあ、100にならなければ!」

「それはそれで柊くん、悲しむよ」

 

結局避けられない道にあったんだ。柊くんがLeo/needから離れることは。

 

「とりあえず、みんなで頑張ろう」

 

志歩が先導して、私たちは練習を始めた。

 

【月島柊視点】

 

 俺は水曜日、記念撮影をみんなでした。真ん中から右側に一歌、志歩。左側に咲希、穂波。真ん中に俺がいた。

 

「撮るぞ」

 

まるで卒業写真のようだった。これを撮ったあとの明日、別のグループに行くのだから。

カシャッ

シャッターを切る音が鳴り、集合写真を撮るのは終わった。何か忘れ物をしたかのように、俺の中に名残惜しさが残った。ただ、自分で決めたことだ。

 

「みんな、見よう、写真」

 

俺はメンバーに撮った写真を見せた。

 

「わぁ…よく撮れてるね」

「志歩も笑ってる」

「はぁ!?わ、笑ってないし…」

 

Leo/needも楽しかったな。一歌とも出会えたし、志歩や穂波、咲希とも仲良くできた。

 

「みんな、練習聴かせてくれよ」

 

最後と言うのがバレないように俺は言った。みんなは喜んだ表情でいつもの場所に立った。

 

「じゃあ、行くよ!」

 

一歌が言って、みんな一斉に始めた。最初と比べて、音に一体感ができ、音にもバラつきがなくなった。聴いていて、早く終われとか、飽きることがない。俺は魅力的な曲を聴いていた。

 

 曲が終わると、一歌がこっちに寄ってきた。一歌は俺に感想を聞いてきた。

 

「どうだった?」

「すごかった。音に一体感があったし、最初と比べてかなり良くなったな。100点だ」

「やったぁ!100点!」

 

気付いてないよな。言ってないんだし。ここで100点って認めたってことはもう俺はLeo/needから離れることが確実になったのだ。

 

「さて、俺は部屋に戻るから。入るなよ、俺着替えてるかもだから」

 

本当は移動の準備を気付かれたくなかったからだ。Leo/needと一緒にいた約7ヶ月、とても充実していて、楽しかった。これ以上に楽しいバンドは無いんじゃないかと思うくらいに楽しかった。

部屋に戻ると、俺はスーツケースに使っていたものを閉まっていった。ただ、1つだけ置いていくものがあった。それは、おととい買ったものだった。

 

 俺はおととい、一歌に向けた指輪を買った。俺と一歌でお揃いの指輪だった。俺の指輪は普段付けて、一歌の指輪は置いていく。

 

 俺は置き手紙と共に一歌の分の指輪をテーブルの上に置いた。置き手紙には、

今までありがとう。またいつか戻ってくるさ。この指輪を手に付けていれば。それを付けている手を握りたいな、戻ってきたら。手を!手を!テオ!

と書いておいた。俺は次のバンドである、通称「モアジャン」については一言も書かなかった。だって、知られたくなかったからね。

俺は深夜になると、モアジャンの方にある俺の個室に向かった。

 

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