俺の迷い込んだ世界が… 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
月島柊
花里みのり
桐谷遥
日野森雫
桃井愛莉
山上
以上6名


第13話 約束

 俺は遥と一緒にみんながいる部屋に戻った。しかし、みんないるわけではなく、みのりしかいなかった。

 

「愛莉は」

「どっかいっちゃった」

「雫は」

「志歩ちゃんに会いに行ったよ」

 

そうか…元気にやってるんだろうな、一歌たちも。

俺は遥から離れ、雫のところに向かった。志歩に会いたい訳じゃない。ただ、癖で。

雫は途中にある階段から降りたらしく、降りてすぐのところに雫はいた。そこには、雫に抱きつかれた状態で顔を赤くしている志歩がいた。

俺は雫に近づいた。

 

「雫」

「あらぁ、柊くん」

 

雫はいつも通りおっとりした話し方で言った。雫が言った言葉に志歩も気付いたらしく、志歩はこっちを見た。

 

「っ!」

 

志歩は少し驚いたようだったが、驚いた顔をしていたのは一瞬だった。すぐにいつもの顔に戻り、こっちを見つめた。

 

「柊くん、何してたのさ」

 

志歩は少し起こった口調で言った。俺はそれに答える。

 

「何してたって、モアジャンの付き添いで──」

 

俺が途中まで言うと、志歩は食い気味に言った。

 

「たまには会いに来て。一歌、元気なくなる」

 

そんな状態になっていたことに、俺は今さら気付く。

 

「分かった。明日くらいに行くって伝えておいてくれるか」

「うん」

 

志歩は雫から力ずくで抜け出し、第二棟に戻っていった。志歩も口に出さないだけで、実は俺に会えて嬉しかったんだろう。

 

「雫、明日は副担当の山上に代わるって言っておいて」

「分かったわ」

「12:00~13:00の昼だけだからさ」

 

俺は雫にそう言ってゆっくり空を見上げた。昼間で、真っ青に透き通っている空は、まるで大海原のようだった。俺がLeo/needのメンバーと集合写真を撮った日もこんな真っ青な空が広がっていた。

俺は空から目を雫の方に向けた。雫の水色の髪が風によって靡く。俺は雫の横を通ってモアジャンの個室に戻った。雫からはいい匂いがして、雫も微笑んでいた。気付いているのか、たまたまか、分からなかったが、俺は個室に戻った。

 

 個室は俺だけしか入ることができないため、最後に出た時のままだった。俺は個室にあるカレンダーに「一歌と会う」と書き、個室から出た。そして、みんなが集まっているダンスの練習場に向かった。みんながいるかは分からないが、いることが多いためそこに行くことにした。

 

「みんな、入るよ」

 

俺は予告してからドアを開けた。しかし、中はもぬけの殻。しーんとしていた。

 

「どうしました、月島さん」

 

そう言ったのは副担当の山上だった。明日の手伝いで先に入っているんだろう。

 

「あー、えっとね、モアジャンのみんなどこいるか分かるかな」

 

俺は山上に聞いた。山上は俺の横から練習場を見た。中にいないことを見ると、山上は言った。

 

「さあ、どこでしょうね」

 

山上も知らなかったらしい。じゃあどこにいるって言うんだ。

 

「サンキュ。探してみるよ」

 

俺は練習場から離れ、俺も含めた休憩室に向かった。ここにいるかな。

 

「あ、柊くん」

 

俺が入ろうとすると、後ろから愛莉が話しかけてきた。

 

「愛莉。みんなここにいるか」

「えぇ、みんないるわ」

 

愛莉は俺の代わりにドアを開けた。みんなが中にいた。珍しいな。

 

「みんな、明日の12:00~13:00まで副担当の山上に代わるから」

「分かった!」

 

みのりが言った。別に今までの傾向から見ても不安な人材ではないし、役立っているような話は聞いている。山上もLeo/needは担当してたし、そこで何の問題も起こしてないから山上にした。

 

「じゃあ、今日はみんな帰ろうか」

 

俺は休憩室から自分の個室に移動した。明日はそこまで早く起きなくてもいいだろう。

 

【山上視点】

 

 月島さんも気付いてないらしいな。俺がやろうとしている計画に。この計画が成功すれば、モアジャンもろとも吹っ飛ぶ。俺が前から計画していたことだ。成功するに違いない。もうモアジャンの様なバンドの癖にアイドルは不要だ。そんなグループなんて、失くなればいい。迷惑だしな。さて、まずは誰を苛めてやろうかな。血も流してやる。

 

【月島柊視点】

 

 俺は何か寒気がした。だが、嫌な予感がしたと思っても何もないから、俺は眠った。

 

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