俺の迷い込んだ世界が… 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
月島柊
花里みのり
桐谷遥
桃井愛莉
日野森雫
以上5名


第18話 絆

 俺は前回歌ったときにツンデレ、愛莉と一緒に歩いていた。愛莉は最初嫌っぽかったが、本当は嫌じゃなかったらしく、今は手を繋いでいる。

 

「愛莉は比較的怒ってるみたいじゃないか?」

「そうした方が頭に入りやすいの!」

 

愛莉は熱血みたいだった。愛莉は俺に赤い顔を見せる。なんか恥ずかしかった?

 

「愛莉、とりあえず座るか」

 

俺はそこら辺にあったベンチに座った。

 

「柊くんはなんでMOREMOREJUMPに来たの」

「なんか、なんとなく。Leo/needに行ったのもなんとなくだし」

 

愛莉は少し引いたようだった。

 

「なんだよ、今は君たちがいいんだ。いいだろう?」

「なんというか、雑ね……」

 

雑かぁ?

 

「気のせいだ。ほら、戻るぞ」

 

俺は愛莉の手を掴んで来た道を戻る。

 

 練習場に戻ってくると、みんなが歌の練習をしていた。俺はその中にこっそり入った。

 

「あっ、柊くん!」

「みのり、練習しとけ」

 

みのりは練習を再開させた。遥はずっとこっちを見ていて、たまにウィンクしてくれる。

 

「……」

 

気まずい。遥がウィンクしてくる。

それにのって、みのりと雫もウィンクする。段々火照ってくる。

 

 練習が終わると、みのり、遥、雫の3人が俺に駆け寄る。

 

「ウィンクしたの気付いた?」

「遥ちゃんのこと真似ちゃった」

「うふふ~、柊くんだったら気付くと思って」

 

3人が口を揃えて言う。ああ、気付く。可愛かった。

 

「ドキドキした。かわいいよ」

 

3人は大喜びだった。愛莉だけしてなかったのが気になるけど……

 

「柊くん、デートしない?」

 

遥が俺を誘う。俺は軽く承諾した。

 

「いいぜ。んじゃ、留守番頼むよ」

「任せといてー!」

 

俺は遥と一緒に練習場を出て、第三棟から外に出た。

遥は外でも芸能人オーラが出ていて、遥が先導して、バスに乗る。ここのバスいつも混んでるからなぁ。

 

「げ……」

「……乗るよ」

 

遥は満員バスに乗った。俺も遥に付いていくように乗る。遥が奥になると、俺が痴漢から守れない。だから、乗った遥を俺の前にした。

 

「柊くん?」

「こうした方が、俺が守れるから」

「柊くん……」

 

遥は安心したように言った。俺は遥のすぐ横に手を付く。

 

「柊くん」

 

遥がこっちを向く。俺が壁ドンしているように見える。

 

「は、遥……こっち向くな──」

 

遥は俺の口を遥の口で塞いできた。俺は声を出しづらくなる。

 

「んんっ!?」

 

遥は一瞬口を離すと、すぐに俺の舌を絡ませてくる。

1分くらいしてから、遥は俺に言った。

 

「柊くん、壁ドンしたからそういう感じかなって」

「あ、あのなぁ、そういう気持ちでやったんじゃなくて……」

「冗談だよ。本気で捉えすぎ」

 

なんかからかわれた感じがする……

 

「きゃっ」

 

遥が揺れたせいでバランスを崩す。俺は急いで遥を守る。

 

ぎゅっ

 

俺は助けるためだ。助けるため。助けるためだが、遥にハグする形になった。

 

「は、遥、大丈夫か……?」

「うん……」

 

俺と遥がこんなやり取りをしていると、バスは降りるバス停に着いた。

降りるが、気まずかった。遥はたまにこっちを見るだけで、ずっと俯いていた。俺も目を合わせにくい。

 

「あ、あの、遥」

「……」

「ぺ、ペンギンのデカイぬいぐるみ買うか?」

「うん」

 

はやっ!そんなに即答しなくても……

 

「分かった。行こう」

 

遥はずっと呟いていた。少し怖くも思えてくるが。

 

「ペンギンペンギンペンギンペンギン……」

 

ペンギンってずっと言ってる。楽しみなんだろうけど、怖い。

 

 5分歩いて、ペンギンのぬいぐるみの店に着く。遥は早速1番大きいペンギンのところに行った。

 

「おっきい……」

 

遥は次に、平均辺りのペンギンを見に行った。

 

「……これのする」

「はいよ」

 

俺はレジに持っていって会計をする。

 

「1380円ね」

 

あれ、思ってたより全然安い。2000とかすると思ったのに。俺は2000円払い、620円のお釣りを貰う。

 

「ほら、遥。ペンギンとお釣りの2/3」

 

俺は少し大きめのペンギンと、2/3の420円を遥に渡した。全部とは言わないが、結構渡した。

 

「ありがとう、柊くん。けど、420円もいいの?」

「どうせ620しかお釣りないからいいよ」

 

遥は財布に420円をしまうと、財布をバッグの中に入れ、ペンギンを前に抱きかかえた。

 

「気持ちいいか」

「うん。すべすべしてる」

 

遥はペンギンを抱きかかえたまま言った。

 

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