月島柊
花里みのり
桐谷遥
日野森雫
桃井愛莉
東雲絵名
以上6名
第21話 取り壊し
みのりに連れていかれた俺は、なぜか人通りの少ない路地裏に連れていかれた。なんでこんなところに。
「みのり、なんでここに連れてきた」
「だって、柊くんとハグしてると落ち着くんだもん」
モアジャンのメンバーとハグしたのはみのりが初か。
「柊くん、私、ちゃんと出来てるかな」
「ダンスか?」
「うん。コメントで、何で入ってるんだろうとか言われるから……出来てるかなって……」
みのりは顔をうずめて言った。それに、俺は答える。
「大丈夫。出来てるよ」
「ホント!?」
「ホント。ほら、1番明るいみのりだろ?モアジャンの光なんだから。暗くならない」
みのりは「えへへー」と俺の胸に頭をグリグリ擦り付けた。
「ほら、戻るぞ。明日から休みなんだから」
「うん!」
俺はみのりと一緒に帰った。
明日から休みの理由は工事の関係だ。明日から1ヶ月、第一棟から第三棟の統合工事がある。だから、第四棟まで、1ヶ月の休みになる。第五棟、六棟は通常より早く帰宅することになっている。
「さて、今日までは16:00帰宅だが、明日から休みになる。また1ヶ月後、会おうね」
「はい!」
「うん」
みんな笑顔で言ってくれた。
工事内容は主に3つ。
1つ目は平屋化工事。2階建てから1階建てになる。
2つ目は統合化工事。第三棟まで統合させる。
3つ目が塗装工事。塗装をするだけ。
以上の3つだ。
「みんな、寂しくなるけど、元気でね」
「うん。柊くん、大好きだよ」
「私も!大好き!」
2人は多分それぞれ違う「大好き」だと思うけどな。
「またな、みんな」
「うん!じゃあね!」
みんなが外に出る形でお別れした。もう正直言うと、寂しくなった。
「……居なくなったな……」
俺は室内の掲示物を取り始める。なぜか卒業みたいな気がしてしょうがない。
「これが終わったら第二棟も行かないとな」
俺は全て綺麗に剥がし終わってから、まとめて第四棟の倉庫に閉まった。第四棟は工事しないから平気だ。
(一歌たちは帰ってるのかな)
俺は第二棟に向かった。もうみんな帰っていた。俺は練習場に残された、俺たちの写真を剥がす。そして、大切であろうぬいぐるみもそのまま第四棟の倉庫に閉まった。
「なんかなぁ」
「どうした」
「ああ、結人……なんか卒業みたいな気がしてさ」
「確かに、そういう気するよな。俺も第一棟の掲示物剥がしてて思った」
やっぱり同じことを思う人はいるんだな。そういえば、結人も同じ作業か。
「明日、頑張ろうな」
「あぁ。ってか、柊はどこに泊まるんだ」
「第六棟の個室を借りてる。今日は……絵名もいるけど」
「絵名がいるんだ……ハーレムにならないようにしろよ」
なんだその言い方は。俺はハーレムじゃない……いや、4人に囲まれてる時点でハーレムか。
「絵名、かわいいし……」
「ほら、柊。もうデレてんじゃん」
「事実だろ!」
俺はさっさと第六棟に向かった。今日から解体工事が第一棟から始まる。
第六棟の個室では、絵名と瑞季がベットの上で言い合っていた。あのなぁ、瑞季はもう帰れよ……
「瑞季、帰りな」
「いや、私も一緒に寝るから!」
絵名が追い出そうとしてもダメらしい。そこで、俺が口を開いた。
「今日ここにいると煩くて寝れないぞ?」
「だったら絵名だってそうじゃん」
「1人だったらまだ俺が抱いてどうにかできるだろう?いくら俺でも2人は無理だ」
そう言うと、瑞季はとぼとぼと帰っていった。
「柊くん、2人だね」
「あぁ……寝るぞ」
「抱いて音が聞こえないようにしてよ」
「あ……」
さっき言っちゃったか。俺は絵名のことを抱きしめ、絵名の頭を上の内側に付けた。
「ほらよ」
「な……やるんだ……」
なんだ、恥ずかしいんじゃないか。
俺はそのまま寝ることにした。