俺の迷い込んだ世界が… 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
月島柊
日野森志歩


第23話 志歩と添い寝

 俺は翌日、志歩のとなりから離れることなく付き添っていた。買い物から練習、料理までずっと一緒だった。

 

「志歩はどうして俺と一緒にいたかったんだ」

「……好きだったから」

 

ヤキモチでも妬いたのか?一歌とずっといるから。

 

「言えば一緒に帰ったりとかしたのに」

「一歌といるし……話しづらい……」

「なんかごめん……」

 

俺は志歩の後ろから抱きついて言った。

 

「許してあげる……」

「ありがと。志歩大好き」

 

志歩は恥ずかしくなりながら歩いた。抱かれたままだったが、志歩は嫌じゃなかったらしく、離そうとしない。

 

「柊くん、歩きづらくないの」

「志歩こそ、歩きづらいだろ」

 

志歩は首を振る。歩きづらくないってことだろう。

 

「柊くん、今日はどこにも行かなくていいの?」

「あぁ。行く理由もないからな」

 

志歩は興味がないようにベットに座った。いるんだったら興味ない、みたいな感じか。

 

「柊くん、電話鳴ってない?」

 

俺がポケットを確認すると、確かにバイブが鳴っていた。俺はその電話に出る。相手は遥だった。

 

「遥?どうした」

《柊くん、暇だから付き合って?》

「……ごめん、今日は無理かな」

《そう?じゃあまたいつか誘うね》

「おっけ。またな」

《は~い》

 

 

俺はそれだけ言って電話を切った。すると、志歩が切れたのを確認して言った。

 

「いいの、行かなくて」

「いいや。あとでにする」

 

俺は志歩のことを抱く。

 

「今は、志歩がいい」

「柊くん……」

 

俺は志歩をベットに押し倒す。普通に考えてセクハラか?訴えられたりするのか?そしたらどうしよう。

 

「あ……」

「訴えられるかもって思ったでしょ」

「あ、あぁ……」

 

志歩は手を広げ、ハグする前のような姿勢になる。

 

「訴えない。早く、来て」

 

志歩は少し顔を赤くして言った。俺は言葉に甘えて志歩に抱きついた。体は見かけよりも柔らかく感じ、クッションとはまた違った感触だ。冷たいところと熱いところ、温かいところが何ヵ所も点々とある。

 

「気持ちいい……」

「え、んな、なに言って……」

 

志歩はあわあわして、焦っていた。

 

「志歩、ここで寝ていい?」

「え、このまま……?」

「ダメかな」

 

俺は無理を言った気がするが、我慢もよくない。思わず言ってしまった。

 

「べ、別にいい……重くしないでよ」

「分かってる」

 

俺は志歩の上で目を瞑った。

 

 俺はしばらくして、志歩の体に包まれて起きた。志歩も寝ていて、志歩は俺のことを抱えながら寝ていた。

 

「志歩……」

 

俺は寝ている志歩の顔をじっと見る。いつもとは違う表情で、かわいらしい寝顔。少し笑っているようなところもかわいい。

 

「……うさぎ……」

 

育成ゲームの世界にいるらしい。うさぎはどんなんだろうな。

 

「寝言……かわいい……」

 

俺は志歩の寝顔を見て呟いた。いや、けど、一歌がいる……というか、一歌のことをこんな長時間見たことないな。最初が志歩か。

 

「んん……」

 

少し寝ている角度を変える。寝返りとまでは行かないが、少し変わった。

 

「なんか、また眠くなってきた……」

 

俺はうとうとし始め、たまに目を閉じそうになる。

 

(いや、寝ない!寝ないぞ!)

 

俺はそう言い聞かせて寝るのを耐えた。

 

「んん……」

 

志歩が俺の膝を枕代わりにする。ちょっと待って、今、この状況は、どういった状況で?

 

「……いっか」

 

俺は志歩の寝顔を眺めたままでいた。

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