俺の迷い込んだ世界が… 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
月島柊
星乃一歌
日野森志歩
東雲絵名
暁山瑞季
以上5名


第24話 いっちゃん

 翌朝、俺は志歩の家を出ることにした。次に行くところは多分一歌の家だと思う。決めてもいない。

 

「志歩、また会おうな」

「会いに来てよ……」

「もちろん。じゃあな」

 

俺はスーツケースを持って、一旦建設中のところに向かった。

建設はまだ全く終わっていない。建築業の人が着来て工事している。

俺はそれを横目に、絵名のところに行った。洗濯だけ終わらせたかった。

 

「絵名、洗濯機借りるぞ」

「どうぞ~」

 

俺は洗濯機の中に洗濯物を放り込んだ。30分で終わるから、それまでコーヒーでも飲んで休むか。

 

「あ、コーヒー飲んでる人がいる」

 

絵名が奥から出てきた。なんか飲んでると悪いのかよ。

 

「いいだろ、別に」

「次いつでかけるの」

 

急に話題変えやがったな。絶対言い返せないからだろ。

 

「洗濯物乾いたら行く。絵名がいると気まずいし」

「何それ。じゃあ戻ってこなくてもいいじゃん」

「会ってやらないとうるさいじゃん」

「そうそう、絵名は弟くんにうるさいから」

 

そう言ったのは同じグループの瑞季だった。

 

「それどういうことよ!」

「そのままの意味だよ?ね、つっきー」

 

『つっきー』とは少し前に瑞季が付けた俺のあだ名。もうそうやって呼ぶんだ。

 

「そうだな。ほら、2人で話してろっ」

 

俺は2人を追い出して1人になった。あの2人がいるとうるさすぎる。

 

 俺は洗濯物が乾くと、スーツケースの中に入れ、この場所を後にした。俺はとりあえず一歌に連絡。無理だったら野宿かホテルだろう。

 

〈一歌、夜遅くにごめん。今日から泊まっていいかな。ご飯はなくていいんだけど〉20:40

〈今のところ何も用事ないから大丈夫だよ。いつまで?来週?来月?来年?どれくらいでもいいよ〉20:43

 

長すぎるものがある気がするのだが?来年ってあり得ないだろ。

 

〈できれば来月〉20:44

〈オッケー!迎えに行きたいんだけど、どこにいる?〉20:45

〈いつものところから1番近いバス停〉20:45

〈そこで待ってて、行く〉20:46

 

おぉ、気が利くな。さすが一歌だ。

5分くらいで一歌は俺の横にいた。家から走ってきたらしく、息を切らしていた。

 

「一歌、大丈夫か」

「だい……じょう……はぁ、ぶ……はぁ……」

 

まともに話せないほどだった。結構息切れしてる。

 

「俺が手を繋ぐから、自分のペースでね」

「うん……もう少し、休ませてぇ」

 

一歌はベンチに座り込んだ。よっぽど疲れていたんだろう。もう肩で息をしている。

 

「柊くん……心臓の鼓動、聞こえる?」

「聞こえる」

 

俺は耳を一歌の左胸にくっつける。どくん、どくんと一歌の鼓動が伝わってくる。

 

「柊くん、早いでしょ」

「早い。苦しくないか」

 

一歌は首を振る。本当に苦しくないんだろうか。俺は一応、優しくハグしてあげた。

 

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