俺の迷い込んだ世界が… 完結   作:月島柊

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ついに最終回です!
30話にわたって続いたこのシリーズもついに最終回です。休止期間もありましたが、7月中に終了しましたね。
これが終わると新しい小説を投稿するか、別の小説を更新させるか悩みますがね。
それでは、あとはあとがきにしましょう。本編へどうぞ。



第30話 これからも、今までも

 ついに時間が来てしまった。

 

 俺はミクとルカと一緒にゲートのところに歩いた。ゲートから俺は現実世界に帰ることになる。

 

「柊くん、楽しかったかしら」

「あぁ。学ぶこともあったよ」

 

俺がルカとそういう話をしていると、いつのまにかゲートに着いてしまった。

そこでは、複数人が横に並んでいた。それは、俺が会ったことのない人もいたが、全グループがいた。その中にはもちろんLeo/needもいて、俺がゲートに立つと、みんながこっちを向いた。

 

「柊くん!なんで教えてくれなかったの!」

「悪い。一歌には成長してほしいから。直前に言おうと思って」

 

俺の体は少しずつ消えていっていた。

 

『バイバイ!柊くん!』

 

全員一斉にそう言うと、俺は現実世界に戻っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 家の時計は4時半を指し、俺は部屋で目覚めた。4時半ということは、あの時から時間は進んでいない。

 

「行くか」

 

俺はまたあのブラック企業に向かった。

 

 会社の前で佇んでいると、横から声をかけられた。

 

「柊くん、どうかした?」

 

俺が横を向くと、長い黒髪の女の子、一歌が立っていた。

 

「一歌!?」

「ふふっ、ミクもいるよ」

「ヤッホー、柊くん」

 

一歌とミクがいるなんて驚いた。どうしてここにいるんだ。

 

「どうしてここに」

「住んでるもん、ここの世界に」

「柊くんは何してるの」

 

言うか……?いや、けど悲しませるわけには……けどな……

 

「俺が勤めてる会社、ここなんだけど、ブラック企業でさ。中々帰らせてもらえないし、仕事の量も多すぎるし」

 

一歌は俺にくっついて、心配そうに見つめた。

 

「柊くん、セカイで学んだでしょ?」

「え?」

「柊くんみたいな上の人が見栄を張るんじゃなくて、一歌たちも教えてくれてたじゃん」

 

そうか。分かった。これで俺が何をすればいいか。

 

「ありがとう。行ってくるよ」

 

俺は強く握りしめて、会社に入る。

社長の前に立つと、俺は口を開いた。

 

「社長、俺、この会社嫌です」

「何を言っているんだ。ここの社長は私だぞ」

「上の人が見栄を張るんじゃない。俺たち社員が教えてもいい。それに、仲間を思う気持ちも大切だ」

 

俺は社長に強く言った。社長はひるんだかのようにしてから、俺に言った。

 

「いいか、社員は生き物じゃない。ロボットだ。働かせてなんぼだろう?それに、働くために生きてるんだ。君がやめたら残りの社員全員の仕事の量が増加するぞ」

「っ!」

 

俺が何も言い返せなくなった瞬間、後ろのドアが勢いよく開き、警察がぞろぞろと入ってきた。

 

「警察です。先ほどの話、全て聞かせてもらいました」

 

録音してあったらしく、録音機から社長の声が聞こえる。

 

「脅迫、及び労働基準法違反の疑いで現行犯逮捕します」

 

社長の腕に手錠がかけられ、社長は連れて行かれた。

 

「月島さん、ありがとうございます!」

 

社員から歓喜の声が。俺は笑って言った。

 

「いいさ。新しい社長見つけないとな」

「月島さんでいいですよ!」

 

全員一致だった。俺はしょうがないと思い、勢いで言った。

 

「しょうがないな。俺が社長になってやる!みんな帰宅!」

 

つらいと思い、俺はみんなを帰らせた。

 

 外に出ると、一歌とミクが待っていた。俺は一歌とミクに言った。

 

「警察呼んだの、一歌たちだろ」

「気付いてた?」

 

何となくだったが、そうだと思っていた。

 

「何となく」

「そっか」

 

俺は一人で家に帰ろうとした。今日くらいは楽に休みたいと思ったからだ。

すると、服の袖を誰かに引っ張られ、俺は振り向いた。それは一歌で、少し恥ずかしそうに言った。

 

「今日……柊くんの家、行きたい……」

 

一歌はうつむき気味に言った。

 

「いいよ。おいで」

 

俺は一歌の手をつないで家に帰った。

 

「私も行きたいな」

「いいよ。ミクも手繋ぐ?」

「お願いできる?」

 

 家に着くと、俺はお茶を出して、一歌とミクと話していた。正直言って話すことなんて無かったんだが、なんとなく全く関係ない事ばかり話していた。

 

「みんなはもう成人になってるのか」

「なってる。同居しても犯罪じゃないよ」

 

そんなことやる人じゃないんだが。

 

「うーん、まぁ」

 

俺は最後に少し空けて言った。

 

「これからもよろしく」

 




最後の後書き
どうも、柊です。もちろん偽名ですが。
30話にわたり投稿してきましたが、ついに終わりです。新しい小説だったら女子の視点
別の小説だったらかっこいいと言われるのは嫌。なのに付き合った を投稿したいですね。
女子の視点は初挑戦ですが、面白そうですよね。女子にアドバイスを貰いながら作りたいです。
今のところ溜まっている小説は3つくらいあるので、その内1つは今年中に最終回を迎えたいですね。
というわけで、この小説ではラストの後書きでした。みんなありがとう!

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