今回の登場人物
星乃一歌
望月穂波
天野咲希
日野森志歩
日野森雫
以上5名
俺は一歌をカフェの中に連れていき、窓から結構遠い席まで移動した。あんまり見られると恥ずかしいのもあるし。
「ご注文お決まりでしたらお呼びください」
そう言って、店員さんは俺たちから離れていった。本当の2人きりだ。
「一歌、最近調子どうだ」
そんなにデートっぽい会話じゃない気がする。デートなんてしたことないし、どういう話がいいのかも知らない。
「あ、えっと、いい感じだよ。志歩も心開いてるし」
「そっちの方がいいからね。一歌も抱え込まないようにした方がいいよ」
どんな会話だよ…そんなことを心のなかで思いながら俺は言った。
「うん。というか、デートっぽい会話じゃない気がする…」
「…同感…」
デートってなんだろう。あ、けど注文しないと…
「何がいい」
「………………」
「………?」
「………っ………」
なんだろう、沈黙のこの時間は。俺は一歌が見ていたメニューを見た。そこには、ストローが2本合わせてハートになっているジュースがあった。ああ、カップルが飲むやつだ。
「…一歌、飲みたいか?」
「…うん…」
俺は恥ずかしながらもそのジュースを注文した。店員さんがきて、俺と一歌に言った。
「カップルですか」
『へっ!?あ、や、そ、そうです!』
言ってることとタイミングがバッチリ合った。合わせたわけでもないのに、自然にだ。
「ごゆっくり~」
店員さんが帰っていく。何を言ってしまったんだ、俺たちは。
「あ、悪い…」
「いや…カップル…いい…」
一歌は恥ずかしながらも嬉しそうに言った。こういうのが彼女だったんだ。
「柊くん、彼女はいた方がいい?」
「ん?あぁ。あいつは、俺の不注意だったから」
俺がよく道路を確認していたら、俺が彼女から目を離さなければ、彼女は生きていた。
「ちょっと、嫌じゃなければ聞きたいな」
「あぁ。いいよ」
俺はまた過去のことを話した。
彼女が亡くなってから、俺は墓参りに行った。墓からも、彼女が俺に囁くような声が聞こえたりした。日によって「あなたのせいじゃないわ」や、「新しい彼女見つけてね」など聞こえた気がいたが、俺の勘違いだろう。
今は一歌がいる。ひとまずは一歌のことを大切にしないといけない。
「私のことを、か」
「一歌が大切だから」
俺はサイトであることを調べ始めた。最近話題になってたから。
「柊くん、なに調べてるの?」
「なんか最近、ナイトコードが話題になってたじゃん。そのことだよ」
ナイトコードでは、バンドのグループとして
「25時、ナイトコードで」
というグループがあるらしい。メンバーは、
この4人か。ボーカルは宵崎奏かな。
「…この人、見たことあるな…」
23だから俺と同い年?俺より低めの女の子。……まぁいいか。今は一歌だ。
「一歌、飲もうぜ」
「うん」
俺は一歌が先に飲むと思い、ストローから離れて待っていた。
「柊くん、飲もう?」
「え、俺もいいのか」
一歌は頷いた。マジか。俺はストローに口を当てた。目の前には目を瞑った一歌がいる。俺はゆっくり飲み始めた。目を瞑らないと緊張してしまうため、俺も目を瞑った。
やがて全て飲み終わった。長いようで短かったじかんだった。
「じゃあ、この後どうする」
「帰って遊ぶ?」
「それでもいいよ」
俺と一歌は帰り道を歩いて帰った。
学校の目の前には今日調べた女の子、奏がいた。俺を見つめているようだったが、気にせずに通り過ぎた。前からは一歌を呼ぶ仲間の声。
「いっちゃーん!」
「一歌ちゃん」
一歌は走って仲間のところに向かった。俺だけ歩いて一歌より数秒遅れてたどり着いた。
「咲希。あれ、志歩は?」
確かに志歩だけいなかった。どこ行ったんだ?
「おっ、お姉ちゃん、やめてよ…」
「えぇ、だってしっちゃん可愛いもん」
姉か。
「柊くん!」
「えぇっ!?」
俺が止めるのかよ!俺はしょうがなく雫のところに行った。
「雫、止めてくれ、俺も困る」
「はぁい…しっちゃん、頑張るのよ」
雫はまた戻っていった。あ、そういえばバンドによって校舎違うんだっけ。校舎はHを横に重ねた感じ。Leo/needは第二棟。第一棟がミクやリンのVOCALOID、第三棟がMOREMOREJUNP!、第四棟がVividBADSQAD、第五棟がワンダーランズショウタイム、第六棟が今日調べた25時、ナイトコードで。
「先戻ってて。俺第六棟行ってくる」
「気をつけて。あそこ暗いから」
暗いって、どういうことだろう?俺は第六棟に向かった。
第六棟は廊下のカーテン全てが閉まっていて、真っ暗だった。俺は壁を触って部屋まで向かう。
その時、俺の手に柔らかい感触があった。
「…誰…」
俺がよく見ると、灰色の髪の人がいた。その人の肩を俺は触っていた。
「ああ、ごめん。俺、第二棟の月島柊」
「…宵崎奏…」
宵崎奏って、あのナイトコードのか。
「よろしく、宵崎さん」
「柊くん…いい…?」
「いいよ」
第六棟が端だから第二棟までちょっと遠かった。俺はすぐに第二棟に戻った。中を通っていく。第二棟に着いたときにはもうみんなぐったりだった。
校舎は├┼┼┼┼┤みたいな感じ。左から第一棟。