月島柊
初音ミク
鏡音リン
KAITO
星乃一歌
日野森志歩
天野咲希
望月穂波
以上8名
俺は翌日、志歩、穂波、咲希だけを俺の部屋に呼び出した。一歌を呼ばなかったのには理由があった。それは
「穂波、最近どうだ」
「ドラムも楽しいよ。ただ…」
「私も。思ってること同じ」
「多分私もかな」
みんなが思ってることは分かっている。それは、最近一歌が元気なさそうに来ることだ。
「みんな、一歌のことだろ」
「一歌、最近バンドも休んでるから」
志歩も心配していたそうだった。解決策を考えないとな。けど、あんまり派手にするのも違う気がする。
「志歩、ラーメン食べないか」
「食べたい。そこで話すの」
「あぁ。行こうか」
志歩と俺はラーメンを食べに店に行った。
志歩はラーメン屋の前に着くと、目を輝かせて俺に言った。
「入ろ。美味しそう」
「はいはい」
俺は志歩についていくように中に入った。1番奥の席に座って、ラーメンを食べる。
「それで、一歌の件だけど」
「一歌、なんか悩んでるみたいだった」
最近まで志歩がそういう感じだったのに、今度は一歌がそういう感じになったか。
「よし、会いに行くか」
「けど、みんなで行っちゃったら」
「俺だけで行くさ」
俺はラーメンを食べ終わると一歌のところに俺は行った。一歌はうつむいて俺から目をそらしていた。
「一歌、どうしたんだよ」
「…放っておいて」
一歌は俺を追い出すように言った。
「一歌、嫌か」
「…………」
「正直に言えよ。嫌だったら」
「…………」
俺は一歌の横に座った。悩みだったら聞くのは得意だし、相談にはよく乗っていた。
「一歌、何かあったか」
「…別に…」
「話せば楽になるぞ」
一歌は俺のことをちょっと見て、話し出した。
「その…柊くんと…私…その…一緒に…寝たいなって…」
「俺と寝たいのか?」
「うん…けど、柊くん、みんなと仲良さそうだったから言いづらくて…」
あ、そういうことか。だったら今日からでも一緒に寝てあげよう。
「今日から寝てあげようか?一緒に」
「え、うん!」
一歌は喜んだ。悩みはこれだったんだ。
「よーっし、じゃあそこで待ってて。ちょっと行ってくるから」
「うん。待ってる」
俺は部屋から出た。第二棟のLeo/needからは全員が出ていった。第一棟はミク、リン、KAITOだけ残っていた。ミクはKAITOと一緒に、リンはレンを見送っていたからだ。
「ミク、KAITO。仲いいんだな」
「うん!KAITO優しいもん!」
「ありがとう。ミク」
KAITOはミクと仲良く話していた。そこに、リンが1人で残念そうに入ってきた。
「柊くん…レン帰っちゃったぁ…」
「そりゃあ帰るだろ」
リンは「わーっ」と俺に飛び込んできて、ミクとKAITOは帰った。
「リンも帰りなさい。もう」
リンを俺は帰らせて、一歌のいる部屋に戻った。今日の消灯時刻は23:30。その後1:40に第六棟のみ点灯、その後4:20に完全消灯、6:30に第六棟を除いた全棟が点灯、7:00に第二棟を暗くして、8:30に第六棟カーテンを全て閉め、9:00に暖色の明かりをつけ、17:30第六棟消灯、20:00に第三棟~第五棟までが白色に点灯、22:00に消灯。
「消灯までに布団の中入っててね。俺は第二棟消灯するから」
「はい」
俺は布団の準備をして、18:30に夕食。と言ってもどこでも売ってるカップラーメン。
「美味しいね、結構」
「慣れちゃったけどな。普通の料理も食べたいなぁ」
俺は完食すると、部屋に戻って休憩。一歌はまだ帰ってこなかった。その間に、俺はただ暇だからLeo/needの咲希とテレビ電話を繋いだ。
「咲希、もう寝室?」
《そうだよー。ありゃ、そっち暗いね》
「寝室だし。咲希もそういうの着るんだな、服」
ピンクのふわふわした服だった。
《まぁね。柊くんは部屋に同化してるじゃん》
「黒だからね。あ、そろそろ風呂はいる時間か」
《ん?あ、そうだね。じゃあ、また明日》
「また明日」
俺はテレビ電話を切った。すると、後ろから声が聞こえた。
「誰と話してたの?」
「うん?一歌か。咲希だよ」
俺はパソコンを閉じて枕に強く寝た。
「あのさ、俺の過去って、話してないよな」
「うん」
「じゃあ、折角だから今話すか」
俺は自分の過去を話し出した。この話は、したくなかったけど。
「会社に入って、まず最初の標的は俺の同僚だった。その同僚は、上司からの圧力やパワハラで自殺した。いなくなったからって、次の標的は俺だった。どうにか死にたくないって思ってさ、我慢してたんだけど、エスカレートしていって。やがて無休のシフトを入れられた。会社に行けば上司からのパワハラ。そんなのに耐えられなくなって、俺は現実から逃げた。無休を無断で週5で休んだ」
「そんなことしたら、今度は──」
「俺の家に押し掛けてきた。そして俺は、腹や肩を切られて、その後にこっちの世界に来れた」
「かわいそう」
かわいそう。そう思うのが人間として普通だ。いや、それ以外に思う人はいないかもしれない。だが、俺はいつの間にかこれが日常になっていた。
「こっちの世界に来ても傷は残るんだな。まだ痛みがあるよ」
「え、残る?私もこっちの世界に来る前に怪我してるけど、残ってないよ?」
残ってない?なんで俺だけが残るんだ?
「まあそこまで気にしてないから。寝よう」
俺は一歌を抱き寄せて添い寝した。