全グループ一貫! ラブライブ学園! エンドレス!   作:ダシマ

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世界観

浦の星女学院が男女共学。

登場人物

一丈字 飛鳥
毎度おなじみ主人公。

Aqours
ヒロインにして学園のマドンナ的存在。




第10話「Aqoursにモテるあの男」

 

 ある日の事だった。

 

「1,2,1,2!」

 

 と、スクールアイドルグループ「Aqours」が練習をしていた。そしてそんな彼女たちの練習する姿と、練習着姿を見にたくさんのギャラリー(ほぼ男子生徒)がいた。

 

千歌「疲れたー」

曜「やめる?」

千歌「やめません!!」

 

 練習を長くやっているせいか、疲れが出始めているメンバーもいたが、何とか特定の時刻までやり切った。中でもAqoursのリーダーである高海千歌はバテていた。

 

(あぁ…練習しているAqours…いい…)

(どうして美少女はこんなにも絵になるのだろう…)

(汗を舐めたい)

(それは気色悪い)

 

 と、男子生徒達はメロメロになっていた。そう、Aqoursは学園の中でもアイドルとなっていたのだ…。

 

 そんな中、

 

千歌「あ、飛鳥くんだぁ!!」

「!!」

 と、千歌が一人の男子生徒が歩いているのを確認すると、すぐにその男子生徒の所に駆け出して行った。

 

千歌「飛鳥くんっ♪」

飛鳥「高海さん」

 

 一丈字飛鳥。毎度おなじみダシマ劇場の万能調味料である。当然男子生徒達の嫉妬が凄い。

 

飛鳥「…どうされました?」

 飛鳥はひとまずファン達を無視して、千歌の相手をすることになった。

 

千歌「これからどこ行くの?」

飛鳥「帰る所ですけど…」

千歌「それだったら練習見て行ってよ!」

飛鳥「いやー…こんなにたくさんのファンがいるのに、その発言はどうかと」

千歌「確かにそうだけど…」

 千歌が唇を尖らせると、他のメンバーもやってきた。更に嫉妬の炎が燃え上がった。

 

飛鳥(今度から裏口から帰ろう)

 と、飛鳥は静かに目を閉じた。

 

曜「飛鳥くん。今帰り?」

飛鳥「ええ。相変わらず大人気ですね」

梨子「そ、そうね…」

飛鳥「さて、私はここで失礼しますね」

千歌「えーっ!! 見て行ってってば!」

飛鳥「そういう訳にはいきませんよ。あなた方を独り占めするわけにはいきませんもの。見てごらんなさい」

「!」

 飛鳥が千歌たちを誘導してファン達を見させた。

 

飛鳥「折角応援してくださってるんですから、私なんかよりも皆さんにファンサービスでもしてあげてください。それでは」

千歌「あっ…」

 と、飛鳥は去っていくと、Aqoursが寂しそうにする。

 

善子「いっつもあんな感じよね…」

花丸「ずら…」

ルビィ「うゅ…」

 

 と、善子は呆れて花丸とルビィは困った顔をしていた。

 

 

 帰り道…

 

千歌「あーあ…。飛鳥くんともっと仲良くなりたいなぁ」

 

 高海千歌。男女共学の「浦の星学院」に通う高校2年生。多方面で活躍する友人を見て、自分も輝きたいと思い、スクールアイドルの道へ。当然ながら身内や知人からは諦めるように言われ、途方に暮れていた所を飛鳥と出会い…まあ、なんやかんやでトップスクールアイドルへの道に。飛鳥はというと、千歌たちの態度は終始変わらなかったが、売れてからは接し方は変えずとも、距離を取っているというものだった。

 

千歌(何もあそこまで気を遣う事ないのに…)

 と、そんな時だった。飛鳥が反対側から自転車をこいでいた。かごにはぐったりしている猫を載せている。

 

千歌「飛鳥くん!!?」

 飛鳥は千歌に気づいていないのか、そのまま通り越した。

 

千歌「ど、どうしたんだろ…。そういえば籠に猫ちゃんが」

 

 飛鳥はというと、動物病院に向かって自転車を走らせていた。

 

飛鳥(まだ間に合う…!)

 

 林を抜けて街に出ると、皆飛鳥と猫に向けて注目していた。

 

「ねえ、あの子…」

「一丈字くんじゃない!?」

 

 街を歩いていた生徒達が飛鳥の存在に気付くも、飛鳥は構わず自転車を走らせた。そして動物病院にたどり着き、すぐに猫を抱きかかえた。

 

飛鳥「すみません!!」

「!?」

飛鳥「今すぐこの子を見て貰えませんか?」

 と、飛鳥が獣医に見せた。

 

「な、なんて怪我だ!! これは今すぐ手当てをしなければ…」

 獣医も怪我のひどさに驚き、手当てをしようとしたが…。

 

「ちょっと! うちの子が先よ!」

 

 と、太ったおばさんが口をはさんできたが、おばさんのペットはそんなに不健康そうに見えなかった。

 

飛鳥「……」

獣医「しかしだね…」

「そんなボロ猫よりもうちの子が大事に決まってるわ! あなた学生さん? 残念だけど、諦めなさい」

飛鳥「そこを何とかお願いできませんかね…」

 と、飛鳥が引き下がらなかった。

「出来ないわ! それにいきなり現れて何なのあなた! ここは予約制なのよ! 急患は受け付けてないわ!」

飛鳥「…そうなんですか?」

「いや、その…」

 そう話し合っている間も猫は苦しそうにしている。

 

飛鳥「分かりました。それでは手当はもう私の方でしますので、包帯と傷薬だけでも分けて貰う事って可能でしょうか」

「できるわけないでしょ! さっさと帰って頂戴!!」

 と、おばさんが飛鳥と猫を病院から追い出した。

 

飛鳥「…ハァ。動物病院に見てもらうのが一番良かったんだけど、仕方ない。こうなったら…」

 飛鳥が猫を知らない所に移動させた。

 

飛鳥「大人しくしててくれよ…」

猫「……」

 

 飛鳥は超能力を使って、猫に手当てを行った。ちなみに飼い主の判断で投薬をしたり包帯を巻いたりするのは良くないらしく、噛み傷やひっかき傷は動物病院で受診した方が良いそうだ。

 

 また一方で…。

 

善子「はー…今日も疲れた…」

花丸「ずら…」

 と、善子、花丸、ルビィの3人が歩いていると、

 

「おい、一丈字が慌てて自転車で走ってたけど何があったんだ…?」

「何か籠に何か載せてたけど…」

 

 生徒達が飛鳥の話をしていたので、善子たちは顔を合わせた。

 

善子「何やったのよ…」

花丸「大変ずら!!」

ルビィ「うゅ…」

 

 そして…

 

飛鳥「ふぅ…」

 飛鳥は汗をかきながらも、猫の手当てに成功して、猫は気持ちよさそうにしていた。

 

飛鳥「にしても危ない所だったな…。あと一歩遅れたら死んでたんだぞ」

猫「…みゃあ」

 猫の鳴き声を聞くと、飛鳥は苦笑いした。

飛鳥「まあ、無事ならいっか」

 その時だった。

 

「ねー君―」

飛鳥「?」

 声をかけられたので、飛鳥が後ろを振り向くとそこには千歌の姉である美渡がいた。

 

飛鳥「美渡さん」

美渡「どうしたの? 何かここに入っていくのを見たから…」

飛鳥「それがですね…」

 飛鳥が苦笑いして事情を説明した。

 

****************

 

美渡「あー…。あのおばさん、しょっちゅうあの動物病院に来てるけど、とにかく色々うるさいのよ」

飛鳥「そうなんですか…」

 飛鳥は美渡が運転するトラックに載せて貰っていた。ちなみに自転車は荷台に乗せている。

 

美渡「で、遂に旦那さんがブチ切れて、とっても厳しい親族があのおばさん引き取る事になったって。飼ってた猫は旦那さんが面倒を見るらしいわよ」

飛鳥「…その方が良さそうですね」

美渡「それにしても災難だったわねー」

飛鳥「そうですね…」

 

 飛鳥が苦笑いした。

 

美渡「けど、野良猫の為にあそこまで頑張れるなんて流石ね」

飛鳥「…まあ、放っておけなかったってのが一番なんですけどね」

 飛鳥が苦笑いした。

美渡「それにしてもよく治療できたわね」

飛鳥「まあ、講習で習ったんですよ」

美渡「ふーん…」

 美渡がへの字にした。

 

美渡「そうだ。今日は晩御飯食べていきなさいよ。サービスするわよ!」

飛鳥「えっ、でも…」

美渡「いいからいいから。あのおばさんのせいで動物病院の評判堕ちそうなんだって。だからさ」

飛鳥「…あー、そういう事ですか。分かりました」

 

 その夜

 

千歌「もー。そういう事するから、私達も飛鳥くんと仲良くなりたいって思うんだよ?」

飛鳥「それは光栄ですが…」

志満「飛鳥くん。おかわりは如何かしら?」

飛鳥「あ、すみません。頂きます」

美渡「おー食え食え」

志満「やっぱり男の子は食べるわね」

 

 十千万ですっかり夕食にありついたという。

 

 

おしまい

 

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