全グループ一貫! ラブライブ学園! エンドレス! 作:ダシマ
一丈字飛鳥です。ひょんな事から『ラブライブ!』の世界に転生しました。本当は生きてるんですけどね。
簡単に話すと、死んでもないのに急に神様が現れて、異世界で悪さをしている転生者がいるから、締め上げてほしいとありました。何故私かというと、私が一人でヤクの売人を十数人を倒したからですね。あ、僕色々鍛えてます。心も体も…。
で、主人公たちがいる音ノ木坂学院という所に転入しました。この物語は自分たちの母校が廃校になりそうなので、スクールアイドルを通じて学校の名前を上げて、廃校を阻止を成功させるという物語です。
ですが、色々イレギュラーが発生したせいで、廃校の話は失くなって、私も悪さをしていた転生者『フォー』も途方に暮れております。
で、この話はそんな私の生活がちょっとだけ変わった物語です…。
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何でか知らないけど、私は音ノ木坂学院の理事長に呼び出されました。この理事長は、この物語の主人公である高坂穂乃果さんの親友である南ことりさんのお母さんですね。理事長の娘だからって娘を甘やかさないあたり、本物の親だと思っていました。
そう、前まではそう思っていたんです。一旦私の語りは終わります。
「……」
飛鳥がインターホンを鳴らすと、理事長が出てきたが、どこかやつれていた。
理事長「来てくれたのね。飛鳥くん」
飛鳥「あ、はい…」
理事長の様子を見て、飛鳥は困惑した表情を浮かべた。
飛鳥「…大分やつれてますね」
理事長「そうなのよ。とにかく上がって頂戴」
飛鳥「あ、はい」
そう言って飛鳥はことりの家に入った。普通に考えて理事長が自分の学校の一生徒を家に招き入れるとかちょっと危ない図である。このご時世、女性が未成年の男子に手を出してもニュースになるのだ。
そしてリビング。
飛鳥「……」
理事長「……」
飛鳥と理事長がソファーで向き合っていた。
理事長「飛鳥くん…」
飛鳥「はい」
飛鳥が返事すると、理事長は目に涙を浮かべた。
理事長「もういや!! 何なのよあの3人!! 早く退学にしたい!! それなのに、ギリギリのゾーンで免れてくるし、何なのよもう!!!」
飛鳥「…心中お察しします」
あの3人というのは、フォーの事であり、ハーレムを作り上げる事を目的に『ラブライブ!』の世界に転生してきた冴えない男達である。今までも別の作品の世界でも好き勝手やってきて、遂にこのラブライブ!の世界にも乗り込んできて、色々変態的行為を繰り返してきた。しかもそのうちの1人が自分の娘と同じクラスになってしまい、娘がセクハラに巻き込まれてしまった。母親としては放っておけないが、あまり動き過ぎても色々言われるし、とがめても屁理屈こねて聞こうとしないし、教師たちの悩みの種だった。
理事長「もうあなたの担任である深山先生が羨ましい…」
飛鳥「落ち着いてください。本当に落ち着いてください」
いつもの凛々しい姿が見る影もなく、ただもう涙を流して愚痴をこぼす姿は哀愁が漂っていた。そして、事情を知っている飛鳥は何とも言えない気持ちになっていた。
飛鳥「娘さんが練習している間に私を呼んだのは…」
理事長「あなたに話があるからよ…」
飛鳥「……」
理事長が飛鳥を見た。
理事長「深山先生が言っていた癒しを頂戴」
飛鳥「癒し!!?」
飛鳥が困惑した。
飛鳥「いや、癒しなんて言われても…」
理事長「そうね。言い方が悪かったわ。私の愚痴を聞いてくれるだけでいいの…」
飛鳥「はあ…」
理事長の言葉に飛鳥が相槌を打つと、理事長はそのまま愚痴をべらべら喋っていた。まるで仕事で上司に理不尽に怒られて、酒を飲みながら店主に文句を言っているサラリーマンと同じである。飛鳥は黙って話を聞いてあげた。
理事長「…はぁ…はぁ…」
飛鳥「…おっしゃりたい事は分かりました」
理事長「ごめんね…」
飛鳥「いえ、ただ一つだけ気になる事があるんですよ」
理事長「なに?」
飛鳥「…ご主人にはお話しされてないんですか?」
飛鳥の言葉に理事長のテンションがダウンした。そして飛鳥は「しまった」と頭の中で思い浮かんで、色々覚悟を決めた。
理事長「うん。一度相談してみたの。でもね、あの人娘にとっても甘くて。『そんなにつらいなら理事長権限でクラス変えればいいんじゃないか』って」
理事長が一瞬笑うと、憤慨した。
理事長「それが出来るんだったらとっくにやっとるわ!! こっちも立場ってもんがあるんだよ!! しかも簡単に言ってくれちゃって!!! お前がやってみろよ!!!」
飛鳥「理事長! 本当に落ち着いてください! どんどん言葉が汚くなってます!」
理事長「もうどうすればいいのよ~!!! 部下からも文句言われるし、旦那は頼りにならないし、どうして私ばっかりこんなに攻められなきゃいけないのよ~!! もうやってられないわよ~~~!!!」
と、理事長は子供のように泣くと、飛鳥は静かに目を閉じた。
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河川敷
飛鳥「…神様」
「…なんじゃ」
飛鳥が河川敷の草むらで体育座りしながら夕日を見つめて、体内に憑依している羅城丸に話しかけた。
飛鳥「神様が元に戻せば簡単に済む話ですよね?」
神様「ああ…」
飛鳥「まだダメなんですか」
神様「わしだって心が痛い」
飛鳥「あれ、実質私たちのせいですよ」
神様「ああ…」
と、何とも言えない気持ちになった飛鳥と羅城丸だった。
おしまい