全グループ一貫! ラブライブ学園! エンドレス!   作:ダシマ

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第15話「勧誘される一丈字飛鳥」

 

 「ラブライブ!」 それは、女子高生達がアイドルになって、母校の廃校を防いだり、輝いたりする物語である。

 

 当然、アイドルという事もあるのか、出てくるヒロイン達は可愛い、綺麗。それでいて、個性豊かなので、人気もある。

 

 この物語は、そんなラブライブの世界で『もしもこういう事があったら…』というIFストーリーである。

 

「ゴフフ…ついにこの日がやってきた!」

 

とてつもなく気持ち悪い顔でで、校舎を見上げ佇む男。彼の名前はA。名前はない。顔と能力は優秀な方だが、人間性はド底辺であり、異性に対する性欲も尋常じゃなかった。ハッキリ言って異物…いや、汚物である。

 

 ここはダシマ高校。ざっくり言うと、ラブライブに出てくる主要スクールアイドルグループが一同に通っている学校である。初代の主人公グループ「μ’s」、そのライバルチームの「A-RISE」、二代目の主人公グループ「Aqours」、そのライバルチームの「Saint snow」、そして三代目主人公グループの「虹ヶ咲スクールアイドル同好会」。彼女たちがいるからなのかは分からないが、女子のレベルが高いという事で他校からも注目を集めている。

 

 

「ここでオレは天下を取る!」

 

そう言葉に発し、門をくぐるのだった。こんな事を言っているが彼の目的はただ一つ、元は女子校だったこの学校でハーレムを作るのが彼の夢である。

 

そして、Aと同じような考えを持った男が2人いた。

 

「女子校はどんな男でもモテるって言ってたからな…。なら、オレの能力と顔ですぐにものにしてやる!!」

 

「彼女たちは僕に落ちる。これは決まっている事だ」

 

 と、女性を何だと思ってるのだろうと言いたくなるような発言をしたのは、BとC。名前はやっぱりない。というか、名前を付けようものなら、同じ名前の人がいじめられないかどうか不安だ。

 

余談だが、ドラえもんでジャイ子というキャラがいるが、本名が明らかにされていないのは、彼女と名前が同じ子が虐められないようにしていた為という説がある。ジャイアンはどうなんだという声もあるだろうが、またの機会に。

 

 

 で、なんやかんやで彼らは現実を突きつけられました。

 

 

「ねー、飛鳥くーん」

「……」

 

 μ’sのリーダーである高坂穂乃果が、一人の少年に話しかけていた。彼の名前は一丈字飛鳥。超能力が使えること以外はごく普通の高校2年生である。

 

「あの、マネージャーの件ならお断りした筈ですが…」

「そうなんだけどー。やっぱり皆、君が良いって言ってるの。穂乃果もだよ!」

「そ、そうですか…」

 

 穂乃果の説得にも飛鳥は消極的だった。飛鳥が何故こんなに消極的かというと、超能力者であるが故に、トラブルに巻き込まれやすく、ましてやアイドル的存在である穂乃果達を巻き込めば、色々大問題になる為、飛鳥としてはマネジメントの仕事どころか、穂乃果達と距離を取りたかったのだ。

 

ただ、穂乃果達本人としては全く問題なく、寧ろそれでもOKであるが、責任を取るのも、怒られるのも飛鳥である。

 

「あの、飛鳥さん」

 

 穂乃果の友達の園田海未が話しかけた。そして後ろには南ことりもいる。

 

「無茶を言っているのは承知の上です。ですが…お願いして頂けないでしょうか?」

「おねがぁい…じゃなかった、お願い!」

 

 飛鳥が頭をかいた。以前、人手が足りなくなり、どうしてもと言うので穂乃果達に協力した事があったが、すっかり気に入られた。というのも、面倒な仕事も一人でこなし、仲間が困っていたらすぐに協力に応じるなど、申し分のない力を発揮していた。

 

「マネージャーの希望者は他にも沢山いらした筈ですが…」

「うーん…」

 

 飛鳥の問いに穂乃果が苦笑いした。

 

「ス、スカウトもしてるんだよっ!!」

「そうですが。それでしたら丁重にお断りします」

「う、う~っ…」

 

 飛鳥がはっきり断ると、穂乃果が苦虫を噛む顔をした。そしてそれをAは面白くなさそうに見つめていた。

 

(何でオレじゃなくてあいつなんだよ…!!)

 

 その時だった。

 

「あーっ!!!」

 

 と、誰かが叫んだ。

 

「あ、千歌ちゃん…」

「穂乃果ちゃん! 抜け駆けはダメだって言ったじゃん!」

 

 現れたのは「Aqours」のリーダー・高海千歌だった。千歌達Aqoursも飛鳥をマネージャーとして引き入れたかったのだ。

 

「海未ちゃんもことりちゃんもどうして止めてくれなかったの!?」

「ご、ごめんなさい…」

「……」

 

 ことりが頭を下げて謝り、海未は罰が悪そうに横を向いた。

 

「ちょっと千歌ちゃん!」

 

 と、Aqoursのメンバーである渡辺曜と桜内梨子がやってきた。

 

「あ、曜ちゃん、梨子ちゃん…」

「急に飛び出すからびっくりしたよ」

「また飛鳥くん…?」

「穂乃果ちゃん達が抜け駆けしようとしたから…」

 

 と、千歌が不満そうに言うと、曜と梨子がジト目で穂乃果を見た。

 

「ちょっと穂乃果ちゃん。それはダメだよ」

「そうよ」

「う…」

 

 穂乃果が苦笑いした。

 

「で…飛鳥くん」

「何です?」

 

 曜が飛鳥に話しかけた。

 

「Aqoursのマネージャーになる気は…」

「ないです」

 

 飛鳥があっさり突っ込んだ。そして更にAがイライラした。

 

「やっぱり忙しいの?」

「ええ。お陰様で…」

 

 梨子の問いに飛鳥が言うと、穂乃果と千歌が不満そうにする。

 

「そ、それじゃ空いてる時間だけでいいから…」

「そんな無責任な事出来ませんよ。マネジメントって毎日やらないといけませんから」

「うっ…」

 

 穂乃果の言葉に飛鳥が冷静に突っ込んだ。この一丈字飛鳥という男、仕事人間であり、とても真面目だった。

 

「飛鳥くん…。千歌達の事、嫌い?」

「嫌いじゃないですよ。ですが、マネージャーのお話はごめんなさい」

 

 と、キッパリ断った。

 

「それはそうと、何故そこまで私にこだわるんです? 希望者は沢山いる筈でしょう」

「そ、それは…//////」

 

 穂乃果達は頬を染めたその時、

 

「そうだよ!! オレがいるじゃないか!!」

 

 Aが叫んだ。周りは何事かと思い、皆がAを見た。

 

「オレの方が仕事出来るし、海未達だって見ただろう!? あの出来を!!」

 

 そう、実はA達も飛鳥と同じタイミングで人手が足りなくなった時に、力を貸していたのだが…。

 

「あ、う、うん…」

「えっと…」

 

 ことりと千歌が気まずそうに視線を逸らした。すると曜が

 

「Aくんさぁ。確かに仕事は出来てたけど困ってる時、女の子しか助けて無かったよね?」

「!」

 

「あれ、皆凄く怒ってたよ。人手も男の子が多かったし、時間が無かったのに」

「それもそうだけど…。女の子でも優しい人とそうじゃない人がいたって…」

 

 曜と梨子が言葉をぶつけると、Aは気まずそうに口をつぐんだ。

 

「あ、あれくらいだったら自分で…」

「Aくんはそうでも得意不得意があるの!」

「…悪いんだけど、そういう事が分からない人にマネージャーは任せられないわ」

 

 曜が怒鳴り、梨子が呆れたように言い放つと、Aは黙った。ことりはオロオロした様子で見ていたが、海未が肩を抱いて何も言うなと言わんばかりの態度を取っていた。

 

「あ、それはそうと飛鳥くん」

「!」

 

 梨子が飛鳥を見た。

 

「他のグループは分かんないけど、Aqoursはマネージャーの募集はしてなくて、自分達でスカウトして決めるの。Aくんと考えてることが同じ人が多くて…」

「そうですか…」

 

 穂乃果達はまずいと感じていた。自分達は特に制限をしていない為、このままだとAqoursに行ってしまう可能性があると考えていた。

 

「あ、あのっ!! 飛鳥くん!!」

「?」

 

「えっと、いきなりマネージャーになれなんて言わないから、今日空いてたら練習見に来てくれない!?」

 

 そう言い放った。千歌達は先制を取られたと慌て、海未とことりは「ナイス」と思っていた。海未が信じられなさそうにしていたのが気になった穂乃果だったが、今は飛鳥の獲得を目指した。

 

「依怙贔屓はダメだよ。そういうのはフェアじゃないと」

「真面目!!(大汗)」

 

 すると、

「もーっ!! じゃあどうすればいいのー!!」

「諦めろとしか言いようが…」

 

 穂乃果の叫びに飛鳥は困り果てた。こっちが折れてマネージャーになれば済む話なのだが、冗談抜きで忙しい上に、彼女たちが味をしめてしまっては、将来が不安である。まあ、もっとも今後マネージャーになってもらうために、脅迫まがいな事をしようものなら、全面戦争をするつもりでいるが…。

 

 その時

 

「あ、飛鳥さん!!」

「!!」

 

 と、虹ヶ咲スクールアイドル同好会のリーダー的存在である上原歩夢が現れた。

 

「歩夢ちゃん!!?」

「ま、まさか…」

「え?」

 

 歩夢が驚いた。Aが歯ぎしりしていた。

 

「も、もしかして歩夢ちゃんも飛鳥くんをマネージャーに!?」

「ライバル多いなぁ…」

「いや、そうじゃなくて…」

「じゃあ何!!?」

 

 歩夢が困惑した。

 

「ちーっす! 飛鳥、今日暇だったらどっか食事に行こうぜ!」

「ご馳走しますよ」

 

 と、歩夢のクラスメイトである宮下愛と優木せつ菜がやってきた。

 

 

(な、何で…)

 

 Aは震えて頭を抱えていた。

 

 

(何でこいつがモテるんだぁぁあああああああああああああああ!!!!?)

 

 と、心の中で絶叫した。

 

 

(こっちが聞きたい)

 

 飛鳥はAを見て、心の中で突っ込んだ。そして思う、この状況をどう収拾つければいいんだと。

 

 

 

おしまい

 

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