全グループ一貫! ラブライブ学園! エンドレス! 作:ダシマ
第2話「戦う高校生」
それはある日の事だった。
「大丈夫ですか?」
「う、うゅ…」
秋葉原の人気の少ない場所で飛鳥は暴漢を撃退し、襲われていた少女に話しかけてきた。男はすっかり伸びている。
「安全な場所に行きましょう」
と、飛鳥は少女を連れて行き、警察に駆けこんで仕込んでおいたボイスレコーダーを提示した。
「それでは後お願いしますね」
飛鳥が帰ろうとすると、
「あっ、あの!!」
「?」
「お名前…」
「名乗るほどの事はしてないので、それでは」
飛鳥が交番を去っていった。
「……」
「ふぅ…」
飛鳥は一息ついた。
「最近また治安が悪くなってきたなぁ…。気のせいか」
事の顛末は一時間前である。飛鳥が買い物ついでに道を歩いていると、少女が一回りも体のでかい男に絡まれていた。特にイケメンという訳でも不細工という訳でもないが、目がどう考えても堅気の人間ではない。
「……」
その事を瞬時に見抜いた飛鳥はボイスレコーダーを起動して、男と少女に近づいた。
「あ、すみませーん」
「!」
「あ?」
飛鳥がやってきて、少女と男が飛鳥を見た。
「ごめんなさい遅れまして…。行きましょう」
「うゅ…」
「おい、何だてめぇは! 邪魔してんじゃねぇよ!!」
「私の知人に何か御用でしょうか」
飛鳥が口角を上げると男は下衆な笑みを浮かべた。
「よく考えたらこっちの方が美人じゃねぇか…」
「!」
「二人とも来い!! オレが可愛がってやる…」
と、男が飛鳥の肩に触れようとしたその時、飛鳥は男の手を取って、合気道の要領でぶっ飛ばした。
「!!?」
突然の展開に少女は驚いた。
「後ろに下がってて」
男が起き上がった。
「いきなり何しやがる!! もう我慢ならねぇ!! 意地でも犯してやる!!」
と、男が錯乱した状態で飛鳥に襲い掛かろうとしたが、強烈な蹴りを入れてそのまま相手を壁までぶっ飛ばしてしまったのだ。
「……!!」
少女は真っ青になっていた。
「あ、やば…。やり過ぎた」
飛鳥がそう思って考えた後、少女を見た。
「大丈夫ですか?」
「うゅ…」
そんな事を思い出して飛鳥はため息をついた。
「バレない事を祈ろう…」
と、とぼとぼと帰っていった。
後日
「……」
飛鳥は苦笑いした。理事長室に呼び出されている。
「一丈字くん…。警察から報告がありました」
「申し訳ございません…」
飛鳥は観念して頭を下げた。
暫くして飛鳥は自分の教室(2年1組)に戻ってきた。
「聞いたよ飛鳥くん。女の子助けたんだって?」
穂乃果、ことり、海未が飛鳥に話しかけた。
「そうだよ」
飛鳥は開き直った。
「飛鳥くん怪我してない?」
「そうです。何か変な事されませんでしたか?」
「されなかったよ」
ことり、海未に聞かれて飛鳥はそう答えた。あれ? よく考えたら普通女性の方心配するよね…? と考えていた。
「首とか舐められたりしなかった?」
「されてませんね」
穂乃果が謎の質問をしてきたが、飛鳥は普通に返答した。
「まあ、本当は男と女の子の間に立って、女の子を普通に逃げるように言うだけでも良かったんですけどね…」
「何でそうしなかったの?」
「あの子逃げろって言われても足元が竦んで逃げれなさそうだったので…」
穂乃果の問いに飛鳥はまずそうにしていた。
「音ノ木坂に連絡が来てるって事は、あの女の子にもバレてるな…」
飛鳥が静かに目を閉じた。
その時、穂乃果が後ろから抱きしめた。
(ラブライブ関係者の皆さん。本当にごめんなさい)
飛鳥は真っ先に心の中で関係者への謝罪をした。
「大変だったね。飛鳥くん」
「すみません。今が一番大変な事になってます」
当然クラスメイト達も飛鳥と穂乃果を見ていた。男子に至ってはガン見である。
「やめてー」
飛鳥は突っ込んだ。
「ホ、ホノカチャン!!!//////」
「破廉恥です!!///////」
(ああ。この辺は真面なんだな…)
と、飛鳥が安心していると海未が
「私に代わりなさい!!!」
「何でじゃ!!!(大汗)」
海未が自分に代わるように言ってきたので、飛鳥は思わず突っ込んだ。
「いや、園田さん。おかしいでしょ」
「そうだよ。穂乃果がダメで自分はいいっていうの、そろそろやめようよ」
「と、とにかくダメなんです!!!///////」
ちなみに何故飛鳥に言わないのかというと、「あ、南さんと園田さんってそういう人なんだね」って嫌われる可能性が高いからである。飛鳥、女々しい外見の割に結構はっきりしている為、嫌いな人間にはとことん冷たいのだ。
(でもそういう所も好き!!!!)
こうなってくると完全にご都合主義だろと思うかもしれないが、恋は盲目なのである。冷めてくると完全に拒絶反応が凄まじいのだ。でも冷める様子がない。
(冷めたら有難いけど、それはそれで色々ダメだよな…。そう、色々と)
このシリーズが終わります。漫画『ドラえもん』でのび太がドラえもんに頼らないで自力で何とかするようなものであり、ゲーム『艦隊これくしょん』でいうと、提督が全く船が擬人化した娘「艦娘」にモテないようなものだ。面白さが半減する。
話は戻って穂乃果が飛鳥に後ろから抱き着いた。それによりある事が起きた。
そう、女の子のおっぱいが男の子の背中に当たっているのだ。高校生であれば色々と嬉しかったり恥ずかしかったりする。
「……」
しかし、この男は全く反応しなかった。
「どうして反応しないの?」
穂乃果が聞いた。
「もしかして…そういう病」
「怒られるからやめなさい」
飛鳥が諫めた。
「じゃあ何で反応しないの?」
「耐性がついてるので」
「た、耐性って…穂乃果以外の女の子にもして貰ってる訳!!?」
穂乃果が飛鳥に詰め寄った。ことりと海未も不安そうにしていた。
「だいぶ昔の話です」
「いつ!!?」
「小学生の時。アメリカに留学してたからハグとか普通だったんですよ」
「あ、そっか。飛鳥くんアメリカに住んでたって言ってたね」
「そういう事」
飛鳥が一息ついた。
「じゃあハグしても大丈夫なんだね!」
「日本人同士は流石にダメですよ」
「何で?」
「文化の違い。あれはねアメリカの人だから許されるんだよ」
「そんなの偏見だし、ずるいよ!!」
「ずるくはないでしょ」
飛鳥は困った顔をした。
「ていうか、興奮してたらしてたで、どうするつもりだったの」
「既成事実が出来るから大丈夫」
「ごめんなさい。最近の女の子ってみんなこんな感じですか?」
「違うよ!!!(大汗)」
「コラ男子!! 露骨にドン引きすなっ!!!」
穂乃果のエロ発言に飛鳥は女子に確認を取った。すると女子達は慌てて否定した。
「別にしてもいいよ? 男の子の生理現象だって聞いた事あるから」
「私以外の人がしてたら?」
「それは…」
穂乃果が困惑した。
「別にしてもいいけど、穂乃果には心に決めてる人がいるので!!」
飛鳥は何も言わない事にした。
「穂乃果。そんな事言ってたらもうアレですよ。破廉恥な事をする女だって…」
「え゛」
「穂乃果ちゃん…。飛鳥くん、そういう人苦手だと思うよ…」
(二人がなんか結託し始めた!!!(大汗))
(女やっぱ怖っ!!!)
飛鳥は空を見上げた。
(あの子が一秒でもオレの事を忘れてくれることを祈ってる)
その頃あの少女は…。
「うゅ~~~~~。カッコよかったぁ~~~~~///////」
すっかりメロメロになっていた。
おしまい