全グループ一貫! ラブライブ学園! エンドレス!   作:ダシマ

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第4話「ポンコツかわいいエリーチカ」

 

 

Lv.1

 

 ある日の事だった。

 

「……」

「……(汗)」

 

 とある喫茶店で飛鳥とμ’sメンバーの絢瀬絵里が向かい合って座っていた。

 

「あの、飛鳥くん…」

「何でしょう」

 

 絵里が涙目で飛鳥を見た。

 

「お願い!! 誰にも言わないで!!」

「それは構いませんが…」

「!」

 

 飛鳥は困惑した。

 

「…他の方にバレている可能性も」

「少なくとも飛鳥くんは喋んないでぇ!! あれを知られたら私のイメージが!!」

「……(汗)」

 

 というのも、こういう事があった。

 

「あー…たまには運動しないとな」

 と、飛鳥が走り込みをしていると、絵里と出会った。

 

「あら、飛鳥くん」

「こんにちは」

「ジョギング?」

「ええ。ちょっと運動不足気味だったので」

「そう。頑張ってね」

「はい、ありがとうございま…」

 その時だった。

 

「は…は…」

「?」

 

「はっくしょい!!!」

 

 と、絵里が大きな声でくしゃみをしていた。この時口を押えていたが、問題はここからだった。

 

「うう…。今日は一段と冷えるわね…」

 と絵里が手を離した瞬間…。

 

 どろ~ん

 

 と、鼻水が鼻と手にくっついていて、女子高校生としてはちょっときつい光景になっていた。

 

「!!!//////」

 絵里も状況が分かって顔を真っ赤にした。

 

 実を言うと絵里のこういった行動はこれだけではない。

 

「でねー」

 と、仲良しの東條希とソフトクリームを持ちながら話している時、ソフトクリームに持っている事に気が付かないまま、手を動かし過ぎて、同じく仲良しの矢澤にこの顔面にソフトクリームをぶちまけたことがあったり、

 

 サンプルのチョコレートを本物と間違えて食べた事があったり、

 

 穂乃果と凛に騙されてよく分からないダンスをさせられたり、

 

 にこに騙されてわさびをそのまま食べたり、

 

 硬い瓶を開けようとして表情が崩れ過ぎてしまったり、

 

 他にも…

 

「もう喋らなくていいからぁ!!! ていうか何で知ってんの!!?//////」

「……(汗)」

 

 この時飛鳥は超能力で絵里の声が周りの人に聞こえないようにしていた。

 

「絢瀬先輩。お気持ちは分かりますけど静かにしましょう。他のお客様もいらっしゃいます」

「そ、そうね…」

 絵里が咳払いした。

 

「いいわね? 頼んだわよ」

「私からはお話しませんよ」

 飛鳥は困惑した表情を浮かべながらそう言った。

 

(大体誰かが聞いてたりして、その人が言いふらしてオレが酷い目に逢うってパターンかなぁ…これ)

 と、憂いていた。

 

「……」

「……」

 沈黙が起きて、気まずい空気になりながらも、飛鳥はコーヒーを飲んだ。

 

 店を出たのは数十分後である。

「ありがとう。付き合ってくれて」

「いえ」

 飛鳥が口角を上げる。

 

「それでは、失礼します」

「ええ」

 そう言って飛鳥は去っていった。絵里は口角を上げて飛鳥の背中を見つめた。

 

 そして帰宅後

「はらしょう~~~~~~~~~(泣)」

「お姉ちゃんどうしたの?」

 絵里は帰って来るなり毛布にくるまっていた。

 

「ほっといて…(泣)」

「朝ごはん作ったんだけど…」

「後で食べる(泣)」

 

 ちなみに余談だが、この絵里のポンコツぶりは結構学校でも有名になっていて、男子達からは「そこがまたいい!!」と言われている。

 

「エリーチカおうちかえる!!」

「ここおうちだよお姉ちゃん」

「私はポンコツじゃな~~~~~~~~い!!!!(泣)」

 

 

 Lv.2

 

「とまあ、こんな事がありましたが、こちらが今の絢瀬先輩の状況です」

 飛鳥がアナウンスしていると、横には髪を下ろしてボサボサにしながら、ラフな格好で寝そべっている絵里の姿があった。

 

「悲劇的ビフォーアフター…」

「悲劇的は言い過ぎじゃない!!?(大汗)」

 

 ここは絵里の家である。絵里が体調を崩してしまい寝込んでいたが、飛鳥がお見舞いに来ていたのだったが、変わり果てた姿に困惑するしかなかった。

 

「すっかり隠さなくなりましたね」

「…それは、あなただからよ//////」

 絵里が照れる。

 

「心を開いてくださって光栄ですが、少々ラフ過ぎませんか?」

「そ、それはそうなんだけど…」

「うーん…」

 絵里の妹である亜里沙が困惑した。

 

「飛鳥さんはそういう女性はどうですか?」

「問題ないですよ」

「だったらいいじゃない」

「問題ないんですけど、絢瀬先輩のキャラ変わったなーって思っただけですよ」

 飛鳥が頭をかいた。

 

「今まで生徒会長とかやってて、皆の前で気丈にふるまってた分、素の部分をさらけ出せるのはいい事だと思いますからね」

「流石飛鳥くんね」

 絵里が苦笑いすると、飛鳥が絵里を見つめていた。

 

「な、なに?」

「え?」

「いや…」

 絵里が頬を染めて、

 

「そ、そんなに見つめられたら…恥ずかしいんだけど/////」

「ああ、ごめんなさい」

 飛鳥が苦笑いした。

 

「何を考えてたの?」

「いや、寝てる姿が子供みたいで可愛いなって思っただけですよ」

「!!!//////」

 絵里がボンっと顔を真っ赤にした。

 

「それだけですよ」

「わ、分かった!! 分かったわ!! ちょっと髪とかしてくる!!//////」

 と、絵里が急に起き上がって洗面場に向かった。

 

「……(汗)」

 飛鳥は困惑して、亜里沙を見つめた。

 

「私…何か変な事言いました?」

「あ、あはははは…」

 

 洗面場

「あの子ったら~~~~~~!!!!//////」

 と、絵里は両手で頬を抑えていた。

 

 Lv.3

 

「飛鳥くん♪」

「ああ、絢瀬先輩。こんにちは…」

 学校で絵里が飛鳥に話しかけて、飛鳥が絵里の方を向いて挨拶すると、絵里はむっとした。

「絢瀬先輩じゃなくて、絵里って前にも言ったわよね?」

「いえ、他の方から苦情が来ますので」

 飛鳥が困惑した。確かに妙な視線を感じる。

 

「それはそうと飛鳥くん。今日暇?」

「どうされたんですか?」

「今日、お姉さんの家に来ない? 晩御飯ご馳走しようと思ってるんだけど…」

「!!?」

「あ、今日はやめときます」

「どうして?」

 飛鳥が苦笑いした。

 

「今日はビーフシチューっていう気分なので…」

「ビーフシチューが食べたいのね! 分かったわ!!」

「えっ」

「ご馳走様になりまーす」

「あなたたち!!」

 穂乃果、ことり、海未が現れた。

 

「抜け駆けはダメだよ絵里ちゃーん。だからPKEって言われるんだよー」

「わ、私はポンコツじゃないもん!!」

「ポンコツじゃなくても抜け駆けはダメだよ~」

「生徒会長ともあろう人がそんな事も分からないようでは…」

「だからポンコツじゃないってばー!!!」

 

 と、絵里が涙目で叫んだ。

 

(人は変わるんだなぁ…)

 飛鳥は静かに目を閉じた。

 

 

おしまい

 

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