そして何とか全員が集まれていた。
リサ「も、もうやだぁ…!! なんでこんなに難易度高いのぉ…!!」
飛鳥「そ、そうですね…」
勝手に動いたらそりゃそうなるだろと言いたかったが、それを言うと蘭あたりがかみついてきそうなので何も言わなかった。
飛鳥「とにかく、皆さん落ち着いて着実にゴールに向かいましょう」
香澄「うん…」
こうして飛鳥が先頭を歩くことになったが、それ以外のメンバーはもうガチガチになっていた。イヴに至ってはずっと目を閉じている。
飛鳥「若宮さん。ずっと目を閉じてたら危ないですよ」
イヴ「うぅぅぅぅ」
千聖「一丈字くん。あなたが皆の目になって頂戴」
飛鳥「あ、はい」
飛鳥が懐中電灯で周りを見渡すと、お化けに遭遇した。
飛鳥「止まってください」
「ひいぅ!!!」
飛鳥が声をかけると皆が驚いた。そして飛鳥は懐中電灯をお化けに向けると、お化けは見えなくなった。
飛鳥「あー。ライトを向けるとお化けが見えなくなる仕組みなんですね」
「え!?」
飛鳥の言葉に香澄たちが正面を向くと、確かにお化けが見えなくなっていた。
飛鳥「結構考えてますね…」
飛鳥がライトを下に向けると、おばけが姿を現して悲鳴を上げると、ライトをまたお化けに当てて見えなくした。
蘭「一丈字。次やったら殴る…」
飛鳥「そんな無茶苦茶な…」
蘭の言葉に飛鳥が困惑した。
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モニタールーム
つぐみ「あはははは…」
モカ「ダメだよ蘭~。そんなこと言ったらまた蘭におばけが襲い掛かってくるよ~」
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そして予感は的中して、3階のゴールに近づいたときに蘭の周りにおばけが3体もまとわりついた。しかもそのうちの1体が2階で千聖が見た白いお化けだった。そして今度は全員がそれに気づいて、飛鳥以外の全員がゴールに向かって走って、4階に向かって登っていった。
飛鳥「あーあ…」
ドロップアウトできる状況を自分たちで捨ててしまって、飛鳥は困惑した。階段からちょっと離れたところに、ドロップアウト用のエレベーターがあったのだ…。
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モニタールーム
モカ「あーあ…」
モカも飛鳥と同じ反応した。
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4階
ドロップアウトを投げ捨ててしまったことに対し、激しく後悔して涙を流す蘭たちだった。
蘭「ていうか一丈字どこ!!?」
ひまり「も、もしかして先に帰っちゃったんじゃ…」
巴「えええええ!!?」
ひまりの発言に困惑した。
蘭「最低…!!」
ひまり「いや、私たちが一丈字くんを置いて逃げたんだから、最低なのは私達でしょ…」
薫「なんという事だ…。彼にどんな懺悔をすれば…」
千聖「……」
千聖が後ろを振り向いた。
香澄「千聖さん?」
千聖「一丈字くんは私たちを置いて逃げたりしないわ。そうでしょ?」
千聖の言葉に飛鳥が現れたが、突然4階の階段の扉が閉ざされてしまい、入れない状態になってしまった。
飛鳥「置いて逃げたりはしませんが、どうやら私はここまでのようですね…」
「はぁ!!?」
飛鳥の言葉に蘭と巴が発狂した。
香澄「そんな嘘だと言って!! 私たちを置いてかないでよ!!」
リサ「そうだよ!! 飛鳥くんがいなかったら上の階登れる気しないよ!!?」
イヴ「私たちを見捨てないでください~!!!」
飛鳥「……」
飛鳥が困惑すると、蘭が近づいた。
蘭「見捨てたらあんたを一生恨む…」
千聖「そうね。このシリーズの座長も降板…」
飛鳥「2人とも、絶対に後ろを振り向いたらダメですよ」
「ひぃいいいいいいいいいいいいい!!!」
蘭と千聖の後ろには鬼の形相をしたおばけがいて、二人に対して怒っているようだった。
もう完全に香澄たちは腰を抜かしていた。香澄たちの様子を見て、蘭と千聖は青ざめていた。
飛鳥「それと安心してください。私は絶対に見捨てません」
「!?」
飛鳥「見捨てたら、間違いなくおばけよりもずっと怖い目に逢いますから」
薫「ど、どういう意味だい?」
飛鳥「あなた方からの信頼を失くします。そうなると、もうこの学校にもいられなくなるばかりか、昔からの知人達も、私を見限るでしょう。そうなれば、私は完全に終わりです」
飛鳥がそういうと、階段の柵が開いて前に出た。
飛鳥「他人とのかかわりなくして、この世は生きられないのですから。さあ、行きましょう」
そう言って飛鳥が正面を見つめると、端っこを覗いてはガラス張りになっていて、真下が見える状態だった。それを見て薫が青ざめた。
薫「み、皆。折角だからこの下の景色を一番よく見るために側面から歩かないかい?」
飛鳥「おそらく仕掛けありますよ。そう来るだろうと思って」
千聖「確かに言われてみればそうね…」
飛鳥(まあ、脅かさないとお化け屋敷にならないから、どっちにしろ何か仕掛けがあるんだろうけど…)
飛鳥の提案で皆がガラス張りの床を歩くことにしたが、後半に進むにつれて突然3階が見えるようになった。幽霊たちが天井からうようよしていた。
ひまり「ひぃいいいいいい!!!!」
飛鳥「皆さん。下を向いてはいけませんよ」
千聖「…痛いんだけど」
薫「何も気にすることはない。しっかり私に捕まっていたまえ」
薫が千聖の腕にしっかりしがみついていた。
千聖「それだったら怖くなくなる魔法の言葉を教えてあげるわ。あなた限定で」
薫「魔法の言葉…?」
千聖「かおちゃ」
薫「さあ皆。早く5階に向かおうではないか!!」
(めちゃくちゃ足が震えてる…)
4階から5階に上がったが、香澄はもう限界寸前だった。
香澄「お、おしっこ漏れそう…」
千聖「香澄ちゃん。男の子がいるからそういうこと言っちゃダメよ」
5階、電気がついていて、トイレがある以外はごく普通の空間だった。
イヴ「一安心ですね…」
ひまり「はぁ~。怖かった~」
薫「ここまでくれば一安心だね…」
千聖「……」
千聖は何となく嫌な予感がした。5階が何もない部屋だという事は、恐らく最上階はかなり恐ろしい仕掛けがあるのだと…。
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モニタールーム
沙綾「…どう思う?」
有咲「いや、これは嵐の前の静けさだな…」
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香澄「はー…すっきりした!」
香澄が用を済ませて、全員が集まった。
飛鳥「さて、そろそろ行きますか?」
薫「どこにだい?」
飛鳥「6階です」
薫「もうちょっとここでゆっくりするのもいいんじゃないか? ハハハハハ」
薫は完全に現実逃避した。そりゃそうだ。こんな安心できるのだから、離れたくないわけがない。
千聖「分かったわ。薫は後で来て頂戴ね」
薫「待ってください」
リサ「ほ、ほんとに行くのぉ…?」
すると香澄があるものをみつけた。
香澄「またなんか手紙がありますよー!」
千聖「読んで頂戴
すると香澄が手紙を読んだ。
香澄「最上階は懐中電灯が使えません。部屋の真ん中に、エレベータのカードキーがあります。それを使って下に降りてください」
そんなこんなで5階から6階へ行くことになったのだが、全員が階段を上ると、誰かが5階の扉を閉めた。
「!!?」
自分たち以外誰もいなかったのに、扉の音がしまった為、飛鳥以外がビビった。
飛鳥「さあ、クライマックスですよ。心の準備はよろしいですか?」
リサ「全然出来てないっていうか出来ない~」
蘭「もういや…」
ひまり「蘭しっかりして~!!!!」
リサは泣きじゃくり、蘭は放心状態だった。
イヴ「ですが、このままではいけませんね」
「!!?」
イヴが口を開いた。
イヴ「ずっとアスカさんが私たちの為に頑張ってくれてるんです! このままでは『ブシドー』の精神が失われてしまいます!」
千聖「イヴちゃん…」
飛鳥「……」
飛鳥は何も言わなかったが、イヴの言葉に皆が励まされた。
香澄「皆で行けば怖くないよね! きっとね!」
巴「もうここまで来たんだ! 行くしかない!!」
蘭「うん…」
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モニタールーム。階段を上ろうとしている飛鳥たちを皆が応援した。
まりな「皆頑張って…!!」
たえ「あ、まりなさんだ。どうしたんですか?」
まりな「出番が欲しいのよ!!」
つづく