第304話
ある日のバンドリ学園。今日も今日とて…。
「飛鳥くん!」
「?」
3組の教室にPoppin’Partyがやってきたのだが…。
飛鳥「いや、多い!!」
Poppin’partyだけではなく1年生全員が来ていた。
飛鳥「急にどうされたのですか」
香澄「お昼ご飯一緒に食べよー!!」
飛鳥「あ、はい…」
飛鳥がそう返事したその時、校内放送が流れた。
『1年3組一丈字、1年3組一丈字! 大至急職員室!』
というアナウンスが流れて、3組の教室内はシーンとした。
飛鳥「ごめんなさい。また今度で」
そう言って飛鳥は教室を後にすると、男子生徒たちが飛鳥を笑っていた。
「残念だったな一丈字!」
「精々先生に怒られろ!」
「ザマーミロ!」
「そうやってイキってるから、こうなるんだ!」
その生徒の中には1組や2組の生徒もいて、香澄たちは心底苛立った。
飛鳥(あー…もうオレ、知らねぇぞ)
笑われる事よりも、香澄たちが怒っていて男子生徒たちがどうなるか心配になっていた。
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そして飛鳥は職員室に来たが…。
「最近君が女子生徒たちをたぶらかしているとあって…」
飛鳥「あー…」
生徒指導の中年男性が飛鳥に注意をしていた。
飛鳥「本当にそう思いますかね」
「とにかく、風紀を乱すような事はしないでくれ」
飛鳥「どなたがそんな事を仰っていたのですか?」
「色んな男子生徒たちからだよ。とにかく君も気を付けてくれたまえ」
飛鳥「気を付けるにしても、女子生徒たちにこの話はされたんですか?」
「人の事は良いんだよ!」
飛鳥がそういうと、机をバンと叩いたが飛鳥は動じなかった。
「お前も気をつけろ!!」
飛鳥「言ってる意味が分かりませんね」
「あぁ!?」
飛鳥の言葉に生徒指導教師が青筋を立てたが、飛鳥も動じなかった。
飛鳥「それでしたら私からも質問がございます」
「お前目上の人間に向かって…」
飛鳥「昨晩、正門前で生徒から何か物を受け取ってましたよね」
「!!」
飛鳥の言葉に生徒指導教師が青ざめた。ちなみに超能力で教師の記憶の中を覗き込み、そこから生徒から金を受け取って、飛鳥を陥れようとしている事を突き止めた。
飛鳥「あれ…何を受け取っていたんですか?」
「お、お前には関係な…」
飛鳥「ああ、言っときますけど、あなたと話してた人、実は私のちょっとした知り合いで…全部問い詰めて吐かせましたよ。生徒指導の立場を利用して私の社会的地位を損なわせることを条件に…金を受け取りましたね?」
飛鳥の言葉に他の教師たちは驚いた。
「そ、そんなでたらめな事を言うな!!」
飛鳥「でたらめかどうか試してみますか?」
「!!」
飛鳥「これでもしも本当だったら…」
飛鳥が超能力で圧をかけた。
飛鳥「落とし前…きっちりつけて頂きますよ?」
飛鳥の圧に押された生徒指導教師は、即座に土下座した。
「す、すまない!! 魔が差したんだ!! 金欠で貰った金額があまりにも高かったから…」
飛鳥「…そうですか」
飛鳥は一息ついた。
飛鳥「ここに来るまでに、皆私の事を笑ってたみたいだけど、今日私が消されることを知っていたからなんですね」
「……」
生徒指導教師はおそるおそる顔を上げた。
飛鳥「分かりました。それでしたら私から言う事はもう何もございません」
「本当に済まなかった! だからこの事は…」
飛鳥「ええ。私はもう何も言いませんよ。私はね」
「え?」
その時だった、
「〇〇先生」
「!!?」
女性の低い声がして、後ろを振り返るとそこには初老の女性がいたが、とてつもなく怒っていた。
「が、学園長!!!」
「生徒指導の立場を悪用して一人の生徒を陥れるとは、指導者として最低な事をしてくれましたね」
「申し訳ございません!!」
生徒指導教師が即座に土下座した。
学園長「謝る相手が違うでしょう?」
飛鳥「あ、もう謝らなくて結構です」
「!?」
皆が飛鳥を見た。表面は笑っていたが、もう内面は全然笑ってはいなかった。
飛鳥「謝るくらいなら、さっさと罰を受けてください」
「辛辣!!!」
学園長「ごめんなさいね一丈字くん。嫌な思いをさせて…」
飛鳥「いいえ。もう慣れましたよ。それよりも先生はどうなるんですか?」
学園長「生徒からお金を貰っているので、当然クビです」
「そ、そんな!!」
学園長「勿論その生徒も直ちに退学にします。さあ、午後からはとことん話をしましょうか!」
こうして、飛鳥は昼休憩が終わるころに解放されたが、昼食を食べ損ねた。
飛鳥「何だったんだろ…」
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放課後
飛鳥「やっと終わった…」
飛鳥は腹を空かせながら、帰ろうとすると…。
「飛鳥くん!!」
またしても香澄たちがやってきた。
飛鳥「お昼はすみませんでした」
香澄「ううん。大丈夫だった!?」
飛鳥「微妙ですね…」
本当に大丈夫だったとは言えない状況だったので、飛鳥が困惑していた。
飛鳥「ギャグ小説だから簡単に済んでますけど、普通だったら人間不信になってるレベルですね」
美咲「そ、そうね…」
飛鳥の言葉に美咲が困惑すると、有咲が腕を組んだ。
有咲「一丈字」
飛鳥「何でしょう」
有咲が飛鳥の肩を抱いた。
有咲「…お疲れっ」
飛鳥「あ、はい。ありがとうございます」
飛鳥は理解していた。有咲がこんなにやさしいのは、今のような役回りが自分に回ってこないようにするためでもあった。
つぐみ「あ、良かったら今日うちの店寄ってく? コーヒーサービスするよ?」
飛鳥「いや、ちゃんと自分のお金で払いますよ…」
香澄「そうと決まればいこー!!」
と、飛鳥は香澄たちと羽沢珈琲店に向かっていったのだった。
ちなみに飛鳥の事を笑った男子生徒たちは当面蘭たちに口を利いてもらえなかったという。
つづく