全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第316話「クリスマス2021」

 バンドリ学園にももうすぐクリスマスがやってきていた…。

 

「今年こそは!!」

「可愛い彼女と!!」

「クリスマスデートを過ごすんじゃ~!!!」

 

 とまあ、男子たちが張り切っていたが、女子たちはごみを見る目で見つめていた。

 

*******************

 

「でもやっぱり…」

「オレは○○ちゃんとクリスマスを過ごしたいんじゃあ~!!!」

 

 とまあ、男子生徒軍団はお目当てのバンドガールズにどんどんアプローチしていった。そしてそれを飛鳥は遠巻きに見つめていた。

 

飛鳥(まあ、今回は特に何も言わないでおくか…)

 

 飛鳥がそう言って何も言わずにその場を後にした。だが、この後本当に何もしなかったものなので…。

 

 

「飛鳥く~ん」

「なんでしょう」

 

 Afterglowの青葉モカに声をかけられた。

 

モカ「本当にこのまま何もしないってのもどうなの~?」

飛鳥「皆さんがそれぞれ楽しいクリスマスを過ごしている画を映して、私が最後に一言だけ言って締めるパターンを考えております」

モカ「お~。ちゃんと考えてたんだ~」

飛鳥「ええ。今回はもうお互い平和に過ごして終わらせましょう」

モカ「確かにそれが一番良いけど、なんかそれはそれで面白くないな~」

飛鳥「まあ、そうなんですけどね」

 

 飛鳥とモカがそういう会話をしていると、

 

「おーい。何してんだモカー」

 

 巴が声をかけてきたが、蘭、つぐみ、ひまりもやってきた。

 

モカ「お~みんな~」

飛鳥「……」

 

 Afterglowが全員集まったことで、飛鳥はとてつもなく嫌な予感がした。

 

巴「一丈字も一緒だったのか!」

飛鳥「どうも…。私はもう行きますので」

モカ「あ、そうそう皆」

「?」

モカ「今度のクリスマスパーティだけどさ~。飛鳥くんも誘わない~?」

 

 モカの言葉に皆が驚いた。

 

飛鳥「青葉さん。お気持ちはありがたいのですが…」

蘭「…5人でやるって話だったじゃん」

 

 蘭の言葉にモカと飛鳥が困惑した。

 

飛鳥「そうですよ。5人だけで積もる話もあるでしょうから」

つぐみ「い、一丈字くん…」

飛鳥「私のことはお気になさらず、楽しいクリスマスをお過ごしください」

ひまり「そういえば一丈字くん。クリスマスどうするの?」

飛鳥「実家に帰ろうと思います」

「!?」

飛鳥「そういうことですので、失礼します」

 

 そういって飛鳥は去っていった。

 

**************************

 

 そして何もないまま放課後を迎え、飛鳥が帰ろうとすると…。

 

「だからあんた達とは遊ばないって言ってるじゃん」

 

 蘭の声がして、飛鳥はまさか…と思いながら近づくと、そこにはAfterglowと男子生徒たちが揉めていた。というか、男子生徒たちが一方的にAfterglowに迫っていた。

 

「そんなこと言わないでさあ」

「オレ達と遊んだほうが楽しいよ?」

「こっちも5人いるしさあ」

 

 あからさまに下心が丸出しだったので、ひまり達も警戒していた。

 

「羽沢さんもそう思わない?」

つぐみ「え、えっと…」

蘭「だから、こっちはもう予定立ててるの!」

モカ「全部奢りなら考えてもいいけどさ~」

蘭「モカ!」

「もちろん全額奢るとも!!」

「だから…」

 

 男子生徒たちがもう少しだと言わんばかりに押していくが、飛鳥は存在感を消して超能力を放った。

 

「…って思ったけど、やっぱり嫌がってるからやめとこうか」

「え?」

 

 男子生徒たちが急にあきらめたので、蘭たちが驚いたが、モカは飛鳥がやってくれたと確信した。

 

巴「な、なんだったんだ…?」

ひまり「さあ…」

 

************************

 

飛鳥「はぁ…」

 

 飛鳥が河川敷で黄昏ていた。

 

飛鳥「今年ももう終わりか…」

 

 飛鳥はクリスマスよりも一年の終わりを気にしていた。

 

飛鳥「猪狩を卒業してバンドリ学園に来たけど、いろんなことあったなぁ…」

 

 飛鳥がバンドリ学園の思いでいろいろ振り返った。こころと出会って、モカや千聖に正体がバレて一時的にどうなるかと思ったが、彼女たちのやさしさにも助けられて、ここまで来たのだと感じた。

 

飛鳥「まあ、来年もここにいるのなら、これからも色んなことがあるのだろうな」

 

 そういって飛鳥はその場を後にしていった。

 

******************************

 

 そしてクリスマスイヴ。この日は金曜日で終業式していた。ポピパ、アフグロ、ロゼリアはグループでクリスマスパーティを開き、パスパレは仕事、ハロハピはというとこころの父親の仕事の関係で、弦巻家でパーティが行われる事になった。

 

 そんな中、飛鳥は本当にどのグループともクリスマスパーティをする事はなく、そのまま広島に帰ることになった。

 

 

飛鳥「おまけに最後の最後でコレだよ」

「ち、ちくしょ~!!!!」

 

 バスターミナルでひったくりを捕まえて、警官に身柄を引き渡していた。

 

飛鳥「こちらでお間違いありませんか?」

「ありがとうございます!」

 

 飛鳥が女性に財布を返した。

 

飛鳥「それでは私は行きます」

「あ、あの! ぜひお礼を…」

飛鳥「そのお気持ちがお礼ですね」

 

 そういって飛鳥がほほ笑んだ。

 

飛鳥「それでは、メリークリスマス!」

 

 そういって飛鳥は颯爽とバスに向かっていったが、翌日この事が新聞に載っていろいろ面倒なことになったのは言うまでもなかった…。

 

 

おしまい

 




cast

一丈字 飛鳥

青葉 モカ

美竹 蘭
上原 ひまり
宇田川 巴
羽沢 つぐみ
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