全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

142 / 492
第318話「サヨコレ」

 

 それはある日のことだった。

 

「今日は練習付き合ってくれてありがとー!!」

「いえいえ」

 

 飛鳥は宇田川あこに誘われて、湊友希那、今井リサ、白金燐子とスタジオで練習していた。ギター担当の氷川紗夜は遅れてくるとの事なので、飛鳥が紗夜の代役でギターを演奏していた。

 

友希那「それにしてもあなた、なかなかね」

飛鳥「いえいえ」

リサ「それにしても紗夜遅いね。そろそろ来てもいいころなんだけど」

 

 リサが時計を確認したその時だった。

 

「お、遅れてすみません…」

「!」

 

 紗夜がやってきたが、服がびしょ濡れだった。

 

あこ「ど、どうしたんですか紗夜さん! びしょ濡れじゃないですか!」

紗夜「その…。突然雨が降りまして…。やはり私は雨女…。そうなんですよ…私はやっぱり雨女なんです…」

 

 びしょ濡れになったことよりも、自分が外に出たちょっと後に雨が降ったことにショックを受けていた。

 

リサ「そ、それよりも紗夜。早く着替えた方が…」

紗夜「…無いんですよ。完全に晴だと思ってたし、取りに行こうにも微妙な所まで来ていましたから」

 

 完全に地雷を踏んだとリサは困惑した。そんな中友希那は飛鳥を見た。

 

友希那「そういえばあなた、今日体育あったわよね?」

飛鳥「ええ、結局自習になって使わなかったんですけど、まさか…」

友希那「体操服を貸してあげなさい」

 

 友希那の発言に皆が驚いた。

 

紗夜「だ、男子の体操服を!?」

飛鳥「氷川先輩が嫌がってますし…」

紗夜「い、いえ。嫌がっているというわけでは…/////」モジモジ

 

 年下とはいえ、男子に体操服を貸してもらうことに紗夜は恥ずかしがっていた。

 

友希那「びしょ濡れのままじゃ練習は出来ないわ」

リサ「た、確かにそうだけど…」

 

 女子校ではあり得なかった光景に、燐子、あこがドキドキしていた。

 

紗夜「そ、そうですね…。これ以上我儘をいうものではないですよね…」

飛鳥「氷川先輩。本当に無理しないでください。私が近くのコンビニまで替えの服を買ってきますので」

紗夜「いえ! 誠に申し訳ないのですが、体操服をお借りしてもよろしいですかっ!?」

飛鳥「あ、はい…」

 

 こうして紗夜は飛鳥の体操服を借りることになった。

 

*****************************

 

 そして、飛鳥の体操服に着替えた紗夜が友希那たちの前に現れた。

 

紗夜「お、お待たせしました…//////」

 

 紗夜はとても恥ずかしそうにしていた。

 

あこ「やっぱりサイズが合ってないですね…」

友希那「そうね。あなた170あるものね」

飛鳥「ええ…」

リサ「薫と同じくらいか。まあ、制服は練習している間に乾かせばいいよね」

紗夜「そ、そうですね…。それじゃ練習を始めましょうか」

 

 こうしてRoseliaが練習を開始して、飛鳥が見学していた。本番さながらの迫力あるライブに飛鳥も感嘆していた。

 

飛鳥(…二次創作とはいえ、主役をやるのは本当に申し訳ないよなぁ。こういうライブを見ると)

 

****************

 

 暫くして、Roseliaが休憩時間に入った。

 

あこ「あ、そうだ紗夜さん!」

紗夜「な、何かしら!?」

あこ「あこの服着てみてくださいよ!」

紗夜「嫌です!!」

 

 あこの言葉に紗夜が強く否定した。

 

あこ「そ、そんなに嫌がらなくても…」

紗夜「えっと、そういう意味ではなくてですね。私にそのような派手な服は…」

あこ「だから見たいんじゃないですか!」

紗夜「だから見たい!?」

 

 あこの発言に紗夜が困惑した。

 

リサ「アタシもちょっと見てみたいかも…」

友希那「そうね。それじゃ紗夜」

紗夜「えぇぇぇ!!?」

 

 こうして紗夜とあこの衣装を好感した。ちなみにあこも紗夜同様体操服がブカブカだった。

 

紗夜「ど、どうですか…?//////」

 

 紗夜があこの格好をして出てきた。確かに紗夜が言っていた通り、紗夜が着るには派手すぎるが、恥じらいが可愛さを引き出していた。

 

あこ「いや、可愛いじゃないですか。自信持ってくださいよ」

紗夜「これ、肩出てるし…/////」

 

 あこが褒めるが、紗夜はとにかく恥ずかしがっていた。

 

燐子「あ、あのう…」

紗夜「な、なんですか?」

燐子「実は今度の衣装のサンプルがあるんですけど、着てもらえませんか…?」

紗夜「え゛」

友希那「やりましょう」

紗夜「え゛ぇええええええええええ!!?」

 

 そして言われるがまま衣装を着てみると、めちゃくちゃフリフリしていた。

 

あこ「いや、ヒナちーと共演させてみたい」

紗夜「これ完全にパスパレの衣装じゃないですか!!」

燐子「だ、だめでしょうか…」

紗夜「いや、Roseliaのイメージとあってないような気が…」

燐子「そ、そうですね…」

 

 紗夜の言葉に燐子がしゅんと落ち込んだ。

 

リサ「あ、せっかくだから羽丘の制服着てみる?」

紗夜「え、別に…」

リサ「ちょっと見てみたくなってきたなー」

あこ「こうなったらどんどん行きましょう!」

紗夜「えぇぇぇ!!?」

 

 こうして紗夜のファッションショーが沢山行われたが、その時飛鳥の体操服はRoseliaメンバーが最低1回は着ていた。

 

************

 

友希那「もうこんな時間だわ」

紗夜「結局途中から練習してなかったじゃないですか!!」

 

 紗夜のファッションショーに夢中になっているうちに、終わりの時間になってしまった。

 

飛鳥「それはそうと、制服もそろそろ乾いたころじゃないですか?」

紗夜「そ、そうですね…」

 

 こうして紗夜は制服に着替えたわけだが…。

 

紗夜「その、これは洗って返します」

飛鳥「あ、はい。わかりました」

 

 紗夜が飛鳥にそう言ってジャージを預かった。

 

友希那「そういえばこの体操服はこれからも使うのかしら?」

飛鳥「…処分したほうがよろしいですかね。やっぱり」

友希那「そうね…」

 

 飛鳥の言葉に友希那が困惑した。

 

友希那「あの連中が私たちが着た奴を狙う可能性があるわね」

飛鳥「ですね…」

紗夜「…すみません。弁償します」

飛鳥「いえいえ…」

 

 こうして飛鳥とRoseliaが外に出ると、

 

「メリークリスマス!!」

「そのジャージをよこ…プレゼントしてくれ~!!!」

飛鳥「もうクリスマスは完全に終わりです!!」

あこ「キモーイ…」

 

 飛鳥がツッコミを入れると、Roseliaがドン引きしていた。

 

おしまい

 




キャスト

一丈字 飛鳥

氷川 紗夜

湊 友希那
今井 リサ
白金 燐子
宇田川 あこ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。