全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第329話「T O M O R R O W」

 一丈字飛鳥です。なんだかよく分かりませんが、気分がすこしだけスッキリしています。なんか頭の中で本気でキレてやりたい放題やったら、なんかスッキリしました。だけど、実際にやると本当に取り返しがつかないことになりますので、皆さんも気を付けましょう。

 

「なんでだよぉおおおおおおおおおおお!!! オレの言ってることが信じられないのか!!? 日本の女子はオレのようなイケメンにあいさつ代わりにパンツを見せるんだよぉ!!」

 

イヴ「や、やめてください~!!!」

 

 …おっさんが若宮さんのスカートを必死にめくろうとしている。しばこ。そして語りは終わります。

 

**********************:

 

 バンドリ学園のとある会議室

 

イヴ「ひっく…ひっく…」

 

 Pastel*Palettesと飛鳥がいたが、イヴは泣きじゃくっていた。抵抗はしてみたが、格闘技をたしなんでいたのか、全く通用せず絶望しかなく、そんな状況で助かったので安心して涙が止まらなかった。

 

 飛鳥は千聖に連絡して、千聖が彩、麻弥、日菜に対して召集をかけて今に至る。

 

飛鳥「…以上です」

千聖「教えてくれてありがとう」

 

 千聖は微笑んだが、目は完全に笑ってなかった。

 

彩「迷惑行為は珍しくはないけど…」

日菜「遂に痴漢行為が出たか…」

麻弥「イヴさん…」

イヴ「いいえ…私の精神が未熟なばかりに…」

飛鳥(またオレのせいにされるんだろうなー)

 

 飛鳥はこれから起こりそうな事に、困惑を隠せなかった。

 

 

イヴ「アスカさん…」

飛鳥「?」

 

 イヴに名前を呼ばれて、飛鳥はイヴの方を向いた。

 

飛鳥「なんです?」

イヴ「助けて頂いてありがとうございました」

飛鳥「いえ、お気になさらないでください」

 

 イヴがお礼を言うと、飛鳥が苦笑いして返事をした。

 

日菜「飛鳥くんも家から出ていきなり痴漢現場に遭遇するなんて…」

飛鳥「まあ、そういう日もありますね」

 

 日菜にそう言われると、飛鳥の目が死んでいた。そんな飛鳥に対して彩は心配していた。

 

千聖「うちのクラスの男子達にも嫌味を言われてるし…」

飛鳥「あー…嫌味を言われるのは昔からなので、その辺はあんまり気にしてないですね」

 

 千聖の言葉に飛鳥はあっけらかんとしていた。

 

日菜「…言ってて悲しくならない?」

飛鳥「もう悲しくないです」

麻弥「もう悲しくないって!!」

 

 麻弥は飛鳥の言葉の重さを感じ取って、慌てて突っ込んだ。

 

飛鳥「そんな事よりも今は若宮さんですよ」

彩「そんな事よりで済ませたらいけない気がするけど…」

飛鳥「教室には行けそうですか?」

イヴ「は、はい。本当にありがとうございました」

 

 こうしてイヴは少しだけ元気を取り戻した。

 

イヴ「あ、そうだ。アスカさん」

飛鳥「なんです?」

イヴ「今度お礼をさせてください」

飛鳥「お礼ならもう受け取りましたよ」

イヴ「え? 私何も…」

 

飛鳥「『ありがとう』という一言です」

「!!」

 

 飛鳥の発言に皆が驚いた。

 

飛鳥「その言葉が一番聞きたかったんです」

イヴ「アスカさん…」

 

 飛鳥の言葉に彩・日菜・千聖・麻弥が笑みを浮かべた。

 

飛鳥「人から感謝されると、アスファルトに咲く花のようになれます」

彩「ア、アスファルト…?」

 

 飛鳥の変な言葉にすぐにキョトンとしたが…。

 

飛鳥「冗談はここまでにして、今後は先生方や黒服の人たちに見回りをしてもらって、ほかの人たちにも呼びかけをしましょうか」

千聖「そ、そうね…」

 

 こうして、6人だけの会話が終わったが、飛鳥の『アスファルトに咲く花』の意味が理解できないパスパレだった。

 

千聖「…さっきのアスファルトに咲く花ってなに?」

飛鳥「ご存じないですか? 岡本真夜の『TOMORROW』」

千聖「ああああ!!!」

 

***********************

 

 そして、イヴが教室に帰ると香澄たちクラスメイトから心配された。ちなみに飛鳥からは自分が助けたという事は伏せるように言われたので、名前は言わないようにした。香澄たちは素直に納得した。

 

 Afterglowにも同じような話がされたが、モカは飛鳥が助けたものだと確信していた。

 

******************

 

 昼休憩、イヴは飛鳥のところに行きたくてそわそわしていたが、行くとバレやすくなるから行かないように言われた。

 

「イヴちゃん」

イヴ「!」

 

 男子生徒たちが近づいてきた。

 

「今日はオレたちと一緒に昼飯食べようよ」

「ストーカーが心配だからさ」

 

 などと、理由をつけて一緒にランチをしようとかこつけた。イヴが困っていると美咲が割って入った。

 

美咲「あ、ごめん。先約があるから」

イヴ「ミサキさん!」

「な、なんだよ奥沢」

美咲「いこ。若宮さん」

イヴ「あ、はい…」

 

 美咲がイヴを連れ出すと、ほかの女子たちも続いた。

 

「く、くそう…!!」

「あいつ、邪魔しやがって…!!」

 

 そして1組の女子たちで食事をしていたが、イヴは落ち着かなかった。というのも、自分を助けた飛鳥の姿がなかったからだ。ちゃんと飛鳥が食事をとっているか不安で仕方なかった。

 

 

香澄「イヴちゃんどうしたの?」

イヴ「な、何でもありません!」

 

 香澄に聞かれてイヴは気丈にふるまった。

 

有咲「やっぱり無理してるんじゃねぇか?」

沙綾「そうだよ」

イヴ「そんなことありませんよ」

 

 有咲と沙綾の言葉にイヴは苦笑いした。

 

こころ「なんていうのかしら」

「?」

 

 こころが言葉を発すると、皆がこころを見た。

 

こころ「なんかどうしても言いたいことがあるけど、何かに遠慮して言えない感じよね」

イヴ「!!?」

 

たえ「もしかして誰かに脅されてるの?」

香澄「そ、そうなの!!?」

イヴ「そ、そうじゃなくて…」

 

 本当の事が言えないイヴが困惑した。

 

イヴ「チサトさん達からはまだしゃべるなって言われてまして…」

香澄「どうして?」

こころ「千聖たちが知ってるなら安心ね!」

有咲・美咲「……」

 

 こころの言葉に美咲と有咲が困惑していると、すぐに飛鳥が関わっていたことに気づいた。

 

有咲(あー…道理で言えんはずだわな…)

美咲(でもいったい何があったんだろ…)

 

***************************

 

 放課後。イヴはいてもたってもいられず、飛鳥の所にやってきた。

 

イヴ「アスカさん!」

 

 珍しく飛鳥は教室にいて、イヴに声をかけられて彼女の方を振り向く。

 

飛鳥「若宮さん」

イヴ「あの、今日空いてますか!?」

飛鳥「ええ、空いてますが…」

イヴ「す、少しだけお付き合いいただけますか!?」

飛鳥「構いませんよ」

 

 そう言って飛鳥はすぐに承諾して、イヴの所に向かうと、超能力で感づかれないように細工をした。

 

****:

 

 3組の廊下の前で話をしていた。

 

飛鳥「何かありました?」

イヴ「そ、その…。やっぱりお礼をさせてください!」

飛鳥「……」

 

 イヴの言葉に飛鳥は沈黙した。

 

イヴ「そ、その…迷惑だというのは理解しているのですが、やはりこのままだと…」

飛鳥「そうですね…。それじゃ一つ聞きたい事があるんですよ」

イヴ「な、なんですか? 何でもおっしゃってください!!」

飛鳥「TOMORROWって曲知ってます?」

 

 飛鳥の言葉にイヴがキョトンとした。

 

イヴ「トゥモロー…?」

飛鳥「岡本真夜っていう人が作った曲なんですが、ご存じないですか?」

イヴ「す、すみません…」

飛鳥「ああ、知らないんですね…」

イヴ「どんな曲なんですか!?」

飛鳥「そうだね…。強く生きようって思える曲ですね。Youtubeとかで聞いてみてください。それでは」

イヴ「えっ…」

 

 そう言って飛鳥は去っていき、イヴが取り残された。

 

**********************

 

 その夜、イヴは飛鳥に言われた通り、岡本真夜の「TOMORROW」を聴いてみた。

 

イヴ「……!!」

 

 感動して号泣した。

 

******************

 

 翌日…

 

「貴様ぁ!! 昨日イヴちゃんと一体何の話をしてたんだ!!」

「教えろー!!」

 

 飛鳥は今日も男子生徒たちに絡まれていた。飛鳥はほかにやる事はないのかと考えていた。

 

イヴ「アスカさん!」

 

 イヴがやってきた。

 

飛鳥「若宮さん…」

イヴ「大丈夫ですか?」

飛鳥「ええ、大丈夫ですよ」

「イ、 イヴちゃん!」

「どうしてこんな奴なんかを…」

イヴ「アスカさんは痴漢にあっていた私を助けてくれたんです!!」

 

 イヴは思い切りしゃべってしまい、飛鳥は真っ白になった。

 

「ち、痴漢から助けただと…」

「も、もしかしてアレか…。助けたのをいいことにあんな事やこんなことを…」

「ファアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!」

「もう許さんぞ一丈字ぃ!! ぶっ殺してやる!!」

イヴ「え? え?」

 

 男子生徒たちがさらに興奮し、イヴが困り果てると、

 

香澄「え!? イヴちゃん痴漢にあったって本当なの!!?」

ひまり「大変じゃない!!」

 

 香澄達も出てきて、有咲と美咲がご愁傷さまと飛鳥に向けていた。

 

「一丈字くん! あなた痴漢にあっていた若宮さんを助けたんだって!?」

「ちょっと色々聞きたいから職員室に来なさい!!」

 

 そんなこんなで飛鳥は今日一日大変な目にあったという。

 

********************

 

 放課後、河川敷…。

 

飛鳥「来るかなぁ…明日…」

 

 飛鳥は一人で黄昏ていた。そしてそれを陰で見ていたパスパレ。

 

千聖(飛鳥くん…)

麻弥(ファイトです!!)

彩(か、かわいそう…)

イヴ「あわわわわわわ…」

 

 千聖、麻弥、イヴは飛鳥に同情の涙を流し、イヴは青ざめていた。

 

日菜「なんていうか…本当にアスファルトに咲く花って感じだよね。飛鳥くん」

 

 すると飛鳥がスッと立ち上がった。

 

日菜「立ち上がった」

飛鳥「次回は市ケ谷さんと奥沢さんに頑張ってもらうか…」

 

 そう呟いて飛鳥が帰ろうとすると、有咲と美咲が即座に後ろから追いかけてきたが、飛鳥は即座に逃亡した。

 

有咲「ふざけんなぁ~~~~~~~~!!!!」

美咲「待ってぇ~~~~~~~~~!!!!!」

飛鳥(そしてその回のエンディングは「TOMORROW」にするか…)

 

 そう叫ぶのをパスパレメンバーは聞いていた。

 

彩「あわわわわ! 大変なことになっちゃった!」

日菜「なんていうか、平成初期のオチだよね」

千聖「そんな事言ってる場合じゃないでしょ!」

イヴ「せ、切腹したほうが良いでしょうか…」

麻弥「お、落ち着いてくださいイヴさーん!!」

 

 

有咲「待てつってんだろぉ~~~~~~~~!!!!」

 

 

 明日は来るよ。お前のためかは知らんけど。

 

 

おしまい

 

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