全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第347話「ユキコレ」

 

 

 それはある日の事だった。

 

「今日も練習に付き合ってくれてありがとー!」

 

 飛鳥は今日もRoseliaの練習に付き合う事になったのだが…。

 

リサ「そういえば友希那遅いなー」

紗夜「もうそろそろ来ても良いころなのだけど…」

 

 ボーカルである湊友希那は用事がある為、少し遅れるとの事だったが、到着予定時間よりも5分以上過ぎていた為、流石に心配になった。

 

 そんな時、友希那がやってきた。

 

友希那「お待たせ…」

「!」

 

 やってきた友希那はびしょぬれだった。

 

リサ「ど、どうしたの友希那! びしょぬれじゃん!!」

友希那「車に水をかけられたのよ…」

 

 実際は猫がかけられそうだったのを、友希那が身を挺して庇ったのだ。

 

紗夜「は、早く着替えないと…」

燐子「な、何か着替えとかは…」

 

 皆が友希那の替えの服をいかにして用意できないか考えていたが、

 

あこ「あ、そういえば飛鳥くん! 体操服持ってなかった!?」

飛鳥「え」

 

 あこの発言に飛鳥が驚いた。

 

あこ「しかも今日使ってないって!」

飛鳥「あるっちゃありますけど…」

紗夜「い、いったい何を考えてるの! 男子の体操服を借りるなど…ふ、風紀委員である以上見過ごせません!」

飛鳥「そういやサークルでシャツとか売ってませんでしたか?」

 

 サークル・売店

 

まりな「ゴメーン…。実は売り切れちゃって…」

紗夜「そ、そんな…」

 

 売店を訪ねたが、店員の月島まりなが苦笑いしながらそう言われた。

 

友希那「仕方ないわね。一丈字くん、体操服を貸して頂戴」

まりな「え?」

飛鳥「本当によろしいのですか?」

友希那「練習の時間が減ってしまうわ。じゃないとここに来た意味もなくなるじゃない」

飛鳥「わ、分かりました…」

 

 こうして友希那は飛鳥の体操服を借りることにしたのだが…。

 

友希那「練習始めるわよ」

「……!」

 

 飛鳥から体操服を借りたが、結構ぶかぶかだった。

 

紗夜「み、湊さん!!/////」

友希那「何よ」

紗夜「ちゃ、ちゃんときつく締めましたよね!? 下着が見えてしまっては…」

友希那「気にしすぎよ」

飛鳥「あ、私はもうここで引き揚げますね。後日返していただければ…」

友希那「気にしなくていいわ。それよりも刻一刻も争うわ。練習を始めるわよ」

 

 こうして友希那達は練習を始めたが、紗夜は友希那の体操服がずれ落ちないか不安で仕方がなく、演奏に集中できなかった。飛鳥もそれを感知したのか、何とも言えない顔で見ていた。

 

友希那「紗夜。いくら何でも気にしすぎよ」

紗夜「そんなこと言われたって…////」

 

 異性の間で服の貸し借りしている事が強烈すぎて、悶々とする紗夜だった。

 

 そんな中、

 

「友希那ちゃーん」

 

 まりながやってきた。

 

リサ「まりなさん!」

まりな「良さそうなのがあったから、これなら行けるんじゃないかしら」

 

 こうしてまりなに言われた通り友希那はその服に着替えたが…。

 

リサ「……!!」

 

 前にでっかく『音楽馬鹿』と書かれていて、後ろには『オレの夢は野垂れ死に』と書かれていた。それも服の色はピンク色で、ズボンもピンク色だった。

 

 友希那との普段のイメージと全く合わない上に、シュールな組み合わせにリサは吹き出しそうになっていた。

 

あこ「結構斬新だね…」

燐子「そ、そうだね…」

 

 あこと燐子は何とも言えないリアクションをしていた。

 

紗夜「……」

 

 紗夜も最初は無表情を装っていたが、やっぱり面白かったのか、後ろを向いて笑いをこらえていた。

 

友希那「一丈字くん。紗夜が笑ってる事皆にしゃべっていいわよ」

飛鳥「え」

紗夜「れ、練習始めますよ!!!////// あと一丈字くんは内緒にして!!」

あこ「リサ姉は何もないの?」

友希那「大丈夫よ。今度また肝試しさせるから」

リサ「友希那ぁ~!!! ごめんって~!!!!!」

 

 リサが涙目で謝罪して、このまま練習が行われた。

 

友希那「やっぱりRoseliaのイメージに合わないわ」

リサ「ま、まあそうだけど…。わがまま言うのは良くないよ」

燐子「あ、あのう…」

「?」

 

 燐子が話しかけた。

 

燐子「今度のライブの衣装のサンプルを持ってきたのですけど…。これも試してみますか?」

友希那「燐子。それを早く言ってほしかったわ…」

リサ「あの、まさかと思うけど本当に肝試しやらないよね…?」

 

 そんなこんなで友希那はサンプル衣装を着たのだが…。

 

友希那「……//////」

 

 ピンクを基調としたフリフリの衣装で、事もあろうにツインテールにさせられていた。

 

あこ「可愛い!!////」

燐子「素敵です…」

友希那「リサ。次回は肝試しよ。良かったわね」

リサ「燐子~~~~~~~~~!!!!!!」

燐子「ひゃあああっ!! す、すみません~~~~~!!!!!」

友希那「自業自得よ」

 

 友希那、リサ、燐子、あこのやり取りを飛鳥と紗夜は何とも言えない表情で見ていた。

 

リサ「あ、そうだ。燐子にはたくさんの人に囲まれる奴を…」

燐子「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

あこ「リ、リサ姉! りんりん死んじゃうよ!!」

リサ「アタシだっておばけがいるところにぶち込まれたら死んじゃうわよぉ!!」

友希那「はぁ…。もうこれじゃ練習どころではないわね」

飛鳥「いったん休憩にしますか?」

 

 こうして色々あったが、その日の練習は終わった。

 

 で、勿論最後はこうなる。

 

「友希那ちゃんのぬくもりをまとった体操服をよこせぇ~!!」

飛鳥「私からしてみればこれが一番ホラーです!!」

 

 

おしまい

 

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