ある日の夜。弦巻家にバンドガールが集まっていた。
まりな「えー、今回も皆にはホラー映画を見て貰います」
「は?」
まりな「気持ちはわかるけど、一言に圧縮するのやめて。こわい」
司会進行を務める月島まりなだったが、香澄達の静かなるブーイングに萎縮した。
リサ「き、肝試しって言ったじゃん…!!」
燐子(人込みに巻き込まれたりしないよね…?)
リサと燐子は涙目で震えていた。
香澄「えええ、もうイヤなんだけどぉ…」
有咲「前はあんなに面白がってたのに」
香澄「皆と一緒に映画を見るのは楽しかったんだよぉ!」
有咲「だから抱き着くなってのー!!」
香澄「…ところで、有咲のおっぱいって」
有咲「気持ち悪い事言うなぁー!!!!」
香澄の発言に有咲がとてつもなく青ざめて叫んだ。
蘭「あれ? また一丈字がいない…」
まりな「ああ。一丈字くんなら選択方式で連れてこれるわよ?」
巴「選択方式?」
まりな「女子だけで楽しみたい場合は今回出番なしだし、いてほしいなら連れてこれるわよ?」
蘭「連れてきてください」
巴「アタシらが怖がってる中、一人だけ楽しようとか絶対に嫌です」
まりなの発言に対し、蘭と巴が無表情で突っ込んだ。
まりな「あ、ちなみになんだけど…」
「?」
まりな「男子25人…」
蘭「絶対いやらしい事する気満々でしょう!!」
ひまり「あれだけの事しといて、一緒に映画見る訳ないじゃないですか!」
巴「下手すりゃ男子の方が怖がりそうだな…」
モカ「どさくさに紛れて体触ってきたりしますも~ん」
そんな時だった。
「なんでだよぉ!!」
と、どこからか声がして皆が驚いた。
「オレ達香澄ちゃん達と一緒に映画見れるの楽しみにしてたんだぞ!!」
「そうだそうだ!」
「ひどい!」
蘭「いや、映画を楽しみにしてたというより、アタシ達が怖がって自分たちに甘えてくるのを楽しみにしてるんじゃないの?」
ひまり「本当に趣味悪いよ?」
蘭とひまりの口撃を受けて、男子生徒たちは萎縮した。
「何とでも言えぇ!!」
「オレだって甘い時間を過ごしたいんだよぉ!!」
「どうしてあいつばっかり!!」
モカ「あたし達も忙しいし、飛鳥くんも忙しくてそれどころじゃないよ~?」
蘭「少なくとも一丈字に対する嫌がらせをやめない事には何も進まないけどね」
「み、美竹さん!!」
「そんなに一丈字の事を…」
蘭「そういう所が嫌つってんの!!!//////」
男子生徒の言葉に蘭が頬を染めた。
蘭「と、とにかく退場させてよ!」
こころ「あら、本当にいいの?」
巴「アタシが許す!!」
「許さないで!」
「こころちゃ~ん!!!」
だが、結果的に皆の総意で男子生徒たちは退場させられた。ちなみにオーディションがあって勝ち上がった25人である…。
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まりな「えー。そういう訳で、飛鳥くんがいてもいい人」
そう言うと、全員が手を上げた。
『純粋に飛鳥と一緒に映画が見たい組』
日菜・イヴ・あこ・こころ・はぐみ・モカ
『一人だけ逃がすわけねーだろバカタレ組』
香澄・有咲・蘭・巴・千聖・リサ・友希那・紗夜・薫
『皆手を上げてるから私も手を上げとこう組』
たえ・りみ・沙綾・ひまり・つぐみ・彩・麻弥・燐子・花音・美咲
そんなこんなで飛鳥が連れてこられた。
飛鳥「お疲れ様です」
リサ「ねえ飛鳥くん」
飛鳥「…ええ、おっしゃりたい事は分かり案すよ」
リサ「ホラーネタ多くない!!?」
モカ「まあ、怖がってるリサさんが可愛いからじゃないですかね~」
リサ「可愛くないもん!!!」
友希那「いや、可愛いわよリサ」
リサ「もぉ許して~!!!!」
リサが涙目で叫んだ。というのも、何故今回ホラー回のリメイクをすることになったかというと、友希那のフリフリ衣装姿を見てリサが笑ったからである。
友希那「人の事を笑うと痛い目にあうという事を皆に教えてあげるわ…」
あこ「友希那さんが一番怖いよー!!!」
友希那の言葉にあこがツッコミを入れた。
紗夜「ところで湊さんは、今から放送する映画の内容を知ってるんですか?」
友希那「知らないわ。一丈字くんは知ってる?」
飛鳥「そうですね。『人豚』っていう映画をこれから見て頂きます」
リサ「何その如何にも怖そうなやつ!!」
飛鳥の言葉にリサが困惑して突っ込んだが、そのまま映画を見ることになった。ソファーは大きく分けて6つあり、グループごとに座っていて、飛鳥は一人で座ろうとしたが、モカに声をかけられて、Afterglowと一緒に見ることにした。
つぐみ「ち、ちなみにだけどどんな映画なの…?」
飛鳥「漢王朝の初代皇帝・劉邦の奥さんの話ですね」
蘭「劉邦…?」
飛鳥「まあ、怖いのは最後だけですので…」
巴「ど、どうなるんだよ」
モカ「トモち~ん。オチを聞くのは野暮だよ~?」
そんなこんなで映画の鑑賞会が始まっていたが、香澄は最初から怖がっていた。
香澄「きゃーっ!!」
有咲「落ち着け!! まだ映画始まってねーぞ!!」
ブザーの音だけでもビビる香澄だった。
リサ「ちょっと香澄やめてよぉ!!」
燐子「ど、どんな映画なんだろう…」
イヴ「ううう…せ、せめて木刀があれば…」
千聖「私たちが怖い目に合うからダメ!!」
薫「は、儚い…」
美咲「…薫さん。足すごく震えてますよ」
そして映画が進んでいき、そこそこの愛憎劇が繰り広げられていたが、一部のメンバーはなんとなく嫌な予感がした。
物語は後半に差し掛かり、物語の主人公である呂雉は皇帝となった息子の力を借りて、次々とやりたい放題し始めた。中でも映画で一番の肝となるのが、かつて夫が寵愛していた側室への復讐だった。側室の息子を呼び出しては殺害するシーンが行われた。
香澄「ぎゃあああああああああああああああああああああ!!! ぎゃあああああああああああああああああああああああああ!!」
香澄はパニック状態になっていた。
有咲「だ、だから落ち着けって香澄!! いたたたたたた!!」
蘭「こ、これ本当にどうなんの!? 最後どうなんの!?」
飛鳥「見てからのお楽しみです」
巴「教えてくれぇ!!!」
ひまり「ら、蘭も巴も落ち着いて…いたたたたたたた!!!」
イヴ「うぅぅぅぅぅ~…」
麻弥「だ、大丈夫ですよイヴさん…。ジブンにしっかり捕まっててください…」
イヴが暴れないように麻弥がしっかりガードしていた。
リサ「こ、これ下手なホラー映画より怖いよね!? 絶対怖いよね!?」
友希那「そうね。女の嫉妬は幽霊よりも怖いものよ」
紗夜・燐子「……!」
こころ「死んじゃったわ!」
美咲「こころ。お願いだからあなたはそのままでいて」
美咲はこの映画が原因でこころの何かが変わってしまう事を心配していた。
薫「か、花音、はぐみ! 怖いだろう。私にしっかり捕まるといい…」
花音「あ、はい…」
はぐみ「薫くんがはぐみに捕まってるよ?」
美咲「余計な事言わない!」
物語は終盤に差し掛かり、主人公は側室の息子を殺しただけでなく、側室を問答無用で投獄させ、奴隷にした。極めつけは誰もいないシーンで、側室の悲鳴と、手足が切断されたような生々しい音が聞こえた。もうこの時点でビビり組(香澄・蘭・巴・イヴ・リサ・薫)は死にかけていた。だが、通常組もそれなりにビビり始めている。
そしてラストシーン。主人公は自分の息子である皇帝を呼び出して、側室の成れの果ての姿を見せた。
側室の成れの果ての姿を見た次の瞬間、香澄達は今までにないくらい恐怖した。
Poppin‘Party
グロさにりみ、沙綾、有咲が絶叫し、香澄は泡を吹いて気絶。たえはちょっと引いていた。
Afterglow
蘭、巴、ひまりの3人が逃亡しようとしたが、鍵がかかっており出られず、つぐみが止めようとしたが、彼女もパニック状態になっており、飛鳥とモカが何とも言えない顔で見ていた。
Pastel*palettes
日菜ですら青ざめ、彩、千聖が絶叫してイヴは麻弥の胸に顔をうずめて映像を見ていないにも関わらずパニック状態に。麻弥一人で皆をなだめる羽目に。
Roselia
リサはもうイヤな予感がしてずっと目を閉じていたが、紗夜が悲鳴を上げた事で思わず見てしまい、そのまま涙を流して気絶。あこは燐子にずっと抱き着いていたが、燐子は映像を見て気分が悪くなってしまった。友希那は普通に引いていた。
ハロー、ハッピーワールド!
美咲がこころの目をふさいだが、4人は映像を見て絶叫した。薫は強がってごめんなさいと花音に泣いて謝り、はぐみも訳が分からず一緒になって謝っていた。
こうして、恐怖のホラー映画観賞は終わった。
つづく