全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第362話「天才の苦悩(後編)」

 

飛鳥「どちら様ですか?」

「オレはバスケ部に所属しているイケメンだよ。おい陰キャ」

飛鳥「紗夜先輩に対して失礼だと思わないんですか?」

「おめーに言ってんだよ!!」

 

 飛鳥の発言にイケメン…ではなくDQNがツッコミを入れた。

 

飛鳥「え? てっきり紗夜先輩に言ってるのかと思いましたよ」

DQN「んな訳ねーだろこのクソ陰キャが…」

紗夜「さっきから人の事を陰キャだなんて、何様のつもりですか!?」

DQN「そう怒るなよ。で、話は戻すけどお前…誰に断って、紗夜ちゃんと一緒にいるんだ?」

飛鳥「紗夜先輩ですが?」

 

 飛鳥が普通に言い返した。DQNにすごまれてるというのに飛鳥は全く動じなかった。

 

DQN「喋れば喋るほどムカつく奴だな…! いいか、紗夜ちゃんと一緒にいていいのはお前じゃない。このバスケ部のイケメンであるオレなんだ。さっさとどけ」

飛鳥「って言ってますけど」

紗夜「気にしなくて結構よ」

DQN「て、てめえ! さっきから紗夜ちゃんに意見を求めるなんて卑怯だぞ!!?」

飛鳥「顔がいいのを鼻にかけて好き勝手やってる方に言われましても説得力ないですよ」

DQN「んだとコラァ!!」

 

 DQNが飛鳥の顔を殴ろうとしたが、普通に受け止めた。

 

紗夜「!!?」

 

 そして飛鳥はそのままDQNの腕をひねった。

 

DQN「…いったぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~い!!!」

 

 DQNはそのまま情けない声を出して、悶絶した。

 

飛鳥「あ、紗夜先輩。今のうちに逃げてください。この方は私が始末しておきますので」

紗夜「え、えっと…」

「なにごとだ!!?」

 

 他の生徒たちが集まり始めていた。

 

「い、一丈字!!」

「お前ついに暴力行為を!!」

「キャー!! バスケ部の○○くんが!」

「どういう事か説明してもらおうか!」

 

 と、非難は飛鳥に集中したが、飛鳥は動じなかった。

 

紗夜「一丈字くんは悪くありません! この人が私にちょっかいをかけようとして守ってくれてるんです!」

 

 そう叫ぶと、飛鳥が紗夜の方を見た。

 

「えっ、そ、そうなのか…?」

「あー。確かにあいつ女癖悪いから…」

「言われてみれば一丈字くん、羽沢さんとかクラスの男子とか助けてるしね…」

「ていうか一丈字くん。普通に喧嘩強くない?」

 

 と、紗夜に言われて一部の生徒が冷静になった。

 

DQN「ち、違う! こいつが紗夜ちゃんに手を出そうしてオレが守ろうとしたんだ!」

飛鳥「あなたは紗夜先輩が皆に嘘をついてると?」

DQN「じ、実際そうだろうがよ! オレは悪くない!!」

 

 そう言うが、

 

「一丈字ィイイイイイイイイイイイ!!!」

 

 男子生徒軍団が現れた。

 

飛鳥「私を消しに来たようですね」

DQN「ちょ、ちょうどよかった! おいお前ら! オレを助けろ!!」

 

「一丈字もそうだが貴様もゆるせーん!!」

「そうだ! お前此間紗夜ちゃんの事を『日菜ちゃんと比べたら失敗作』とか言ってたじゃねーか!!」

 

 男子生徒軍団の発言に飛鳥は息の根が止まった。絶対嫌な予感がすると。案の定紗夜はショックを受けていた。

 

「あとこう言ってたよな! 日菜ちゃんと比べて貧乳とか!」

「こんな事も言ってた! 美人だけどあの性格がきつ過ぎるとか!」

「そういえばこんな事も言ってた! 一日で飽きると!」

「それから…」

飛鳥「すいません。あなた方は誰の味方なんですか」

「紗夜ちゃんの味方に決まってんだろバカタレ!!」

「バカタレはお前らだ!!!」

 

 紗夜の味方と言っておきながら、言わなくていい事まで言っていた。

 

DQN「そ、そんな事言ってねーぞ!! 適当な事言うな!! ぶっ殺すぞ!!」

紗夜「……」

 

 DQNがそう怒鳴るが、紗夜は俯いて泣きそうだった。特に日菜と比べて失敗作という言葉に。

 

飛鳥「まあ、本当に言ったのかどうかは分かりませんが、もし事実ならそう思ってるのはあなただけですよ」

「!」

 

 飛鳥が真剣な表情で言い放った。

 

飛鳥「思い上がりも大概にしなさいね。顔が良いかもしませんが、それでも紗夜先輩やRoseliaの足元には及びませんよ」

 

************************

 

 放課後、飛鳥はあの後先生に呼び出されて事情聴取を受ける羽目になった。

 

飛鳥「結局こうなったか…」

 

 飛鳥が生徒指導室から出てきた。すると紗夜や日菜、友希那、リサ、燐子が飛鳥を待っていた。

 

飛鳥「これはこれは…」

紗夜「……」

 

 飛鳥は紗夜を見つめた。

 

飛鳥「何か御用でしょうか」

友希那「御用でしょうかじゃないわ」

リサ「飛鳥くん。紗夜を助けてくれたんだってね。それで事情聴取を」

飛鳥「お気になさらずに。出れなかった授業のノートは隣の席の方に見せて貰います」

 

 リサが申し訳なさそうにすると、飛鳥は苦笑いした。

 

日菜「あの、おねーちゃんを助けてくれてありがとね!? 飛鳥くん」

飛鳥「いえいえ。今日はもう紗夜先輩の傍にいてあげてください」

日菜「それは勿論だけど…」

 

 飛鳥が紗夜を見つめた。

 

飛鳥「紗夜先ぱ」

紗夜「一丈字くん」

 

 紗夜が飛鳥を見つめて言い放った。

 

飛鳥「どうされました?」

紗夜「その、助けて頂いてありがとうございました」

飛鳥「お気になさらないでください」

 

 飛鳥が苦笑いした。

 

飛鳥「私はもうそろそろ行かないといけませんので、失礼しますね」

友希那「一つ聞きたい事があるの」

飛鳥「何でしょう」

 

 友希那が飛鳥を見つめた。

 

友希那「あなたはどうしてそんなに平然としてられるの?」

飛鳥「もう慣れたからです」

 

 友希那の質問に対して飛鳥が即答すると、皆が困惑した。

 

飛鳥「確かに私は敵も多いですし、色んな目に合ってますけど…それでも希望を捨ててないので。それでは失礼します」

 

 そう言って飛鳥は強引にその場を去っていった。

 

友希那「あの子…やっぱり普通じゃないわね」

リサ「そ、そうだね…」

飛鳥(正体バレそうだな。改ざんしとこ)

 

 飛鳥が超能力を使って、ある程度調整した。

 

**************************

 

 それからどうなったかというと、紗夜はいつも通りRoseliaのメンバーや1組のメンバーに囲まれて学園生活を送っていた。ちなみにDQNはというとあの騒動の後、彼に恨みを持っていた生徒に証拠の品を叩きつけられて、停学になったのちバスケ部も強制退部になってしまい、ぼっちになってしまったという。

 

 そして飛鳥はというと、

 

飛鳥「まあ、これで一件落着かな」

 

 皆に囲まれてる紗夜の様子を見た後そう呟いて、その場を後にした。

 

 

おしまい

 

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