全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第365話「絶対に家に入れない飛鳥さん」

 

 

 それはある日のバンドリ学園だった。

 

「おい、一丈字。正直に答えろよ…」

「……」

 

 飛鳥はいつものようにパスパレのファンである男子生徒たちに問い詰められていた。

 

「彩ちゃん達を家に連れ込んだりしてねぇだろうな!!?」

飛鳥「私の家すぐそこなので、連れ込んでたらすぐに分かると思いますけどね?」

 

 飛鳥が困惑しながらツッコミを入れた。

 

「そんな事言ってお前あれだろ。彩ちゃん達を家に連れ込んで…」

飛鳥「……」

 

「彩ちゃん達の匂いがしみついたカーテンとか絨毯とか堪能してるんだろ!!」

飛鳥「ちょっと何言ってるか分かりませんね」

 

 飛鳥は色々言いたい事はいっぱいあったが、なんかもう突っ込んではいけないような気もしたので、何も言わないことにした。

 

「今の季節、彩ちゃん達をこたつに入れてその中に自分も…」

飛鳥「あ、私の家炬燵無いんですよ」

「ないにしてもアレだろ! 暇だから来ちゃったとか言われたりとかしてんだろ!?」

飛鳥「さっき私が連れ込んだって言ってませんでした?」

「うるさーい!!」

「とにかくお前ばっかりパスパレと仲が良いからオレ達は怒ってるんだよ!!」

 

 と、とてつもない言いがかりをつけられて飛鳥は困っていた。

 

飛鳥「私はあなた方にいちゃもんをつけられて困ってます」

「あんな可愛い美少女たちといつも一緒にいられるんだから、それくらい我慢しろや!!」

 

 そんな時だった。

 

「一体何を騒いでるの?」

 

 パスパレ本人が現れて、千聖が話しかけた。

 

飛鳥「あ、取り込み中ですのでお引き取り願います」

「日菜ちゃん!! こいつに変な事されてないか!?」

「千聖ちゃん! こいつにエッチな事されてないか!!?」

「麻弥ちゃん! こいつと一緒にお風呂入ったりしてないよね!?」

「イヴちゃん! こいつと××××してないよね!!?」

「彩ちゃん! 今日数学の宿題あったけど、ちゃんとやってきてるよね!?」

千聖「どっからどう突っ込んだらいいの!!!」

彩「なんか私だけ普通の事言われてるんだけど!!」

イヴ「××××?」

麻弥「イヴさん。ちょっと、お静かに」

 

 イヴが何事も知らずに禁止ワードを言い放つと、麻弥が困惑して男子生徒たちが自分のスマホで録音しようとしたが、飛鳥が超能力を使って妨害した。

 

飛鳥「何も聞かない方がいいです」

「一丈字の家に連れ込まれたんじゃないか心配してただけなんだよ~!!」

日菜「あ、そういえば飛鳥くんね」

飛鳥「日菜先輩。その言い方は語弊が…」

「やっぱり何かしてたんじゃないか!!」

「人事じゃあ! 人事をよべぃ!!」

飛鳥「もうめんどくさいから、後はもう全部白鷺先輩に任せましょう」

千聖「やめて頂戴!! あと座長ならあきらめないの!!」

 

 飛鳥の言葉に千聖が慌てて突っ込んだ。

 

日菜「いや、飛鳥くんね。家に入れてくれないの」

 

 日菜の言葉に空気が止まった。

 

「いや、家に入れないのが普通だよ?」

「え? 日菜ちゃん?」

 

 アイドルとしてあるまじき発言に男子生徒たちが困惑したし、千聖は頭を抱えた。

 

飛鳥「質問なのですが、自分の家にパスパレの皆さんが行きたいって言ったらどうします?」

「そりゃあ来てもらうに決まってるだろ!!」

「来てもらうだけど、今その話してなくね?」

「え? 日菜ちゃん? アイドルだよね?」

飛鳥(あ、これなんだかんだで最終的に弱み握るタイプだ)

 

 飛鳥が日菜の失言を盾に男子生徒たちが好き勝手やろうと考えていた。

 

日菜「え? あたし一人じゃなくてパスパレの皆で行くんだよ?」

 

 日菜の言葉に空気が止まった。

 

飛鳥「通訳すると、日菜先輩は私に対してそんな気はないそうです」

「けど、結局家に行くんじゃん!」

「はい! それだったら僕も行きたいです!」

「オレもオレも!!」

 

 飛鳥は強引に超能力を使って記憶を消去させた。

 

***********************

 

 その夜

 

飛鳥「もう最近投げやりになってきた…」

 

 飛鳥は自室で超能力に頼ってばっかりの現実に嘆いてきた。

 

飛鳥「もうそろそろ潮時かなぁ…」

 

 なんて話していると、千聖から電話があって電話に出ることにした。

 

飛鳥「あ、お疲れ様です。一丈字です」

『お疲れ様。今いいかしら?』

 

 千聖から電話があった。

 

飛鳥「どうかされました?」

千聖『…あなた今日、思いっきりあの力使わなかった?』

飛鳥「使いました」

 

 飛鳥はあっさり認めた。

 

飛鳥「いや、なんか家荒らされそうな気もしたんで…」

千聖『まあ、日菜ちゃんやあの男子生徒たちの事を考えたらそうね…。それを聞きたかったのよ』

飛鳥「すいません。けどもう本当にこの力があって良かったなって」

千聖『そうね。それで結果的に私たちも何度も助けられたもの』

 

 千聖の言葉に飛鳥が一息ついた。

 

千聖「それはそうとモカちゃんやこころちゃんはあなたのおうちに行った事あるの?」

飛鳥「ないですね。入れると他の人たちも来る可能性があるので遠慮してもらってます」

千聖「そう…」

 

 そんなこんなでその日の会話は終わった。

 

**************************

 

 そしてまたある日の事。

 

「逆にお前、彩ちゃん達の家に行った事あるのか!?」

飛鳥「いやー。ないですねー」

 

 飛鳥は今日も男子生徒たちに問い詰められていた。

 

飛鳥「逆にあなた方はあるんですか?」

「あるわけねーだろ!!」

「あったらこんな事聞かんわい!!」

「千聖ちゃんの家の前を通ったことはあるけど…」

「犬にほえられたな…」

飛鳥「……」

 

 

 アイドルって大変だなと痛感する飛鳥だった。

 

千聖『いや、あなたの方が大変だから』

 

 

おしまい

 

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