全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第384話「アココレ(前編)」

 ある日の事。友希那、紗夜、リサ、燐子、そして飛鳥はライブハウス『サークル』にいた。ちなみにサークルの正式名称は「CiRCLE」であるが、タイピングが面倒なのでカタカナである。

 

リサ「いや、そこはちゃんとしよう!!?」

 

 リサが思いっきり突っ込むと、皆がリサを見た。

 

友希那「リサ。思い切りツッコミ役が様になってきたわね…」

リサ「言わないで友希那…」

紗夜「今井さんがツッコミ役だとするなら…」

 

 紗夜が考えると、紗夜はある事に気づいた。

 

紗夜「ツッコミ役が2人になってしまいますね」

友希那「何を言ってるの? あなたもボケよ?」

紗夜「いや、そんな筈はありません。私はツッコミです」

リサ「そ、そうだね…紗夜はツッコミ…」

燐子「……」

紗夜「すみません。せめてそのリアクションだけでもやめてもらっていいですか? 不愉快です」

 

 リサと燐子は遠回しに「おまえはどう考えてもボケやろ」という顔をしていたので、紗夜がイラっとした。

 

燐子「そ、そんな事よりあこちゃん、遅いですね」

 

 燐子が話題をそらそうとした。

 

友希那「そうね。一丈字くんに練習付き合えって言っておきながら、何をしているのかしら」

リサ「今日日直があるって言ってたよ…」

 

 その時だった。

 

「遅れてすみませぇ~ん…」

「!」

 

 あこがやってきたが、びしょ濡れだった。

 

リサ「どうしたのあこ! びしょ濡れじゃない!!」

あこ「もー。途中で雨が降ってきたんだよぉ。天気予報は晴だって言ってたのにー」

 

 あこは涙目でリサに文句を言っていた。

 

紗夜「早く着替えないと風邪引きますよ」

あこ「着替えも持ってないんですよー」

 

 あこがそう言ったその時、友希那が飛鳥を見た。

 

友希那「一丈字くん。あなた体操服を…」

飛鳥「持ってる事は持ってますけど…使ってない奴」

 

 友希那の反応に飛鳥が困惑していた。

 

あこ「じゃあ貸して!!」

飛鳥「サイズとか大丈夫ですかね…。私と宇田川さんって結構身長差が…」

あこ「着れればいいよ!」

 

 そんなこんなであこは飛鳥の体操服を借りて、元の服は乾きやすい場所に乾かしていた。

 

あこ「なんか男子の体操服ってしんせーん」

友希那「さあ、練習を始めるわよ」

 

 こうしてRoseliaのバンド練習が始まった。

 

リサ「そういや思ったけど、何気に演奏とかも出来てるよね…。このシリーズ…」

友希那「言われてみればそうね」

 

 そんなこんなで今回はちゃんと練習できた。

 

あこ「じゃあ飛鳥くん! 体操服洗って返すねー!」

飛鳥「あ、はい」

 

 結局元の服は乾かなかった為、あこは飛鳥の体操服を着たまま家に帰ったが、読者の皆さんはお察しの通り、ここからが本題です。

 

*****

 

 宇田川家

 

あこ「ただいまー」

「おう、おかえりあ…」

 

 あこが家に帰ってくると、姉である巴が出迎えた。だが、あこの格好を見て驚きを隠せなかった。

 

巴「あ、あこ! それ男子の体操服じゃねーか!」

あこ「うん。飛鳥くんから借りたんだ!」

巴「そ、そうか…」

あこ「何かおねーちゃんに服を借りてるみたい!」

巴「ま、まあ…一丈字とアタシってそんな背丈変わんねーからな…」

あこ「明日洗濯して返さなきゃ」

 

 そう言ってあこは自分の部屋の中に入っていったが、巴はあこと飛鳥の間に何があったのか気になってしょうがなかった。

 

******

 

巴「以下の理由により、我が妹と何があったのか説明して頂きたいのだが、説明会場はここで合っているでしょうか」

飛鳥「……」

 

 翌日、巴は飛鳥をカフェテリアに呼び出して事情聴取を行った。そしてAfterglowのメンバーもいた。

 

飛鳥「お姉さんなら心配ですよね…」

 

 飛鳥は困った顔をして巴に言い放った。

 

蘭「ていうか一丈字…。Roseliaと練習してたんだ…」

飛鳥「あこさんに練習見てほしいって頼まれまして」

モカ「へー。そうなんだー。モカちゃんも流石に知らなかったなー」

飛鳥「聞かれなかったので」

 

 モカの言葉に飛鳥は悪びれた様子もなく言い放った。

 

巴「今はそんな話は良いんだよ! 本当にあこと何もしてないんだなッ!?」

 

 巴がテーブルをバンっと叩いた。まるで刑事ものの取り調べである。

 

飛鳥「しておりませんよ。Roseliaの方々だって一緒にいましたし、手を出してようものなら、その時点で通報が行っている筈です」

 

 飛鳥も毅然な態度で巴と向き合うと、巴は静かに目を閉じた。

 

巴「よし分かった一丈字。その言葉を信じ…」

 

 その時だった。

 

「いや、巴ちゃん! こいつはあこちゃんに手を出していた!!」

 

 と、男子生徒達が現れた。

 

飛鳥「その理由を聞かせて頂きましょうか」

「そ、その理由って…」

飛鳥「そこまで言い切るなら、私や巴さんを納得させられるだけの証拠はあるんでしょうね?」

 

 飛鳥が笑みを浮かべてそう言い放ったが、目は一切笑っておらずモカ以外の4人が恐怖していた。

 

「しょ、証拠も何も…」

「オ、オレたちは確かに見たんだ!」

飛鳥「何を見たんですか?」

「お前があこちゃんに手を出してるのを!」

飛鳥「手を出してるというのは、具体的にどんな事をしてるんですか?」

「そ、それは…」

飛鳥「先に言っときますね。こうなるだろうと思って先ほどの罵声はスマホで録音させて頂きました。何事もなければ消去いたしますが…」

「はぁ!?」

「何勝手な事をして…」

飛鳥「無茶苦茶な事をされてるあなた方に言われたくありませんよ」

 

 男子生徒たちのヤジを飛鳥は簡単に一蹴したが、Afterglowは飛鳥が完全に怒っていると判断した。

 

ひまり「ほ、本当に一丈字くん…!?」

つぐみ「いつもと雰囲気が全然違う…!!」

蘭「こ、こわい…」

 

 ひまり、つぐみ、蘭は涙目で身を寄せ合っていた。

 

飛鳥「ちなみに…ウソをつかれている場合ですが」

「!」

飛鳥「ついた事が判明した後のあなた方の対応によって、被害届を出すかどうか判断させて頂きます」

 

 

つづく

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