それはある日のバンドリ学園だった。
「あーあ。Poppin‘Partyが家でオレの世話してくれたらなー…」
開口一番、最低な発言を言い放つ男子生徒。香澄達と同じクラスである。
B「馬鹿お前、同じクラスなだけでもありがたいと思えよ」
A「そりゃそうだけどさ。やっぱりもっと先に行きたいと思わんかね」
B「そりゃそうだけどさ…」
C「美少女な女子5人に色々世話されたいって、健全な男子なら思い浮かぶよな!」
A「そうだろ? それなのにあいつときたら…」
Aがある人物を思い浮かべた。
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A「お前、それでも男か!!」
「ちょっと話が良く見えてきませんねぇ」
カフェテリアでA達モブ3人と、飛鳥・ポピパの5人が向かい合っていて、Aの発言に飛鳥がツッコミを入れた。飛鳥としては何が言いたいか理解できていたが、あえてしらを切っていて、沙綾と有咲はまたか…という顔をして、うんざりしていた。
B「女の子達に囲まれているという事で、アレだろ。家に突然遊びに来られたりとかしてるんだろ!?」
飛鳥「してませんし、そういう事されるの嫌いなんですよ」
「き・ら・い!!?」
飛鳥の発言に皆が困惑していた。
A「何でこんな事言う奴が主人公やってるんだぁ!!」
B「え? 君マジで何しにこの学校に来てるの?」
飛鳥「学校生活を送る為」
飛鳥が堂々と言い放った。
飛鳥「仮に聞きますけど、もしあなた方が私の立場だったらどうするんですか?」
A「は? マジで喜ぶに決まってるだろ?」
B「そうだよ」
AとBのテンションに飛鳥、沙綾、有咲がドン引きした。
沙綾「あ、あの…。一応家の中に勝手に入ってこられるんだよ?」
有咲「友達でもこえーのに…」
C「香澄ちゃん達なら大歓迎さ!」
飛鳥「それ以外の人たちだったら? 例えば男子とか…」
A「は? 一発で通報じゃボケ」
B「損害賠償と慰謝料たっぷり請求してやるわ」
C「人様に迷惑を掛けたらいけないというのが分からないのかこのゴミムシが!!」
有咲「ゴミムシはお前らだ!!」
「「「ありがとうございます!!!」」」
有咲が罵声を浴びせると、A・B・Cが一斉にお礼を叫ぶと、有咲は青ざめて飛鳥の後ろに隠れた。
A「ああっ! 一丈字てめぇ!」
飛鳥「私がお相手しましょう」
B「てめぇ! 有咲ちゃんを怖がらせやがって!」
C「覚悟はできてんだろうなぁ!?」
飛鳥「そりゃあこっちのセリフだ!!」
完全に自分のやっている事が悪い事だと自覚していないというか、しらを切っているAたちに思わず飛鳥も言葉遣いが荒くなってしまった。
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A「なあ一丈字。正直に言えよ。オレらにだけは本当の事教えろよ…」
飛鳥「なんか、現実が見えてないような気が?」
たえ「やってるのかな?」
飛鳥「何を!?」
たえの発言に飛鳥が思わずツッコミを入れるが、有咲は完全に男子たちに怯えていた。
香澄「ね、ねえ! 有咲と飛鳥くん嫌がってるよ!?」
A「いや、香澄ちゃん。悪いのは一丈字なんだ」
B「そうだ。せめて一丈字を引き渡してくれないか?」
C「ここは男子だけで話を…」
沙綾「そんな事言って、いちゃもんつけるの分かってるからね? 前に2年生が同じことしてたから」
沙綾がびしっと止めると、Aたちはその2年生に対して「へましやがって…」と思っていた。
A「よ、よし分かった! それじゃ一丈字! せめてこれだけ教えてくれ!」
飛鳥「な、何でしょう…」
Aが飛鳥に向かってこう言った。
A「お前…ポピパの皆に自分の洗濯物洗わせてないだろうなぁ!?」
飛鳥「その前に家にも入れてないんで、洗わせようがないんですけど?」
飛鳥の言葉にポピパメンバーがなぜかたくなに家に入れないか理解できた。そう、ここで家に入れた事があれば、更に面倒くさい事になっていたからだった。
B「じゃあ家以外で洗わせたことは!? パンツとか!!」
飛鳥「その前に同級生の男子の下着を洗ってくれると思いますか?」
C「お前ら仲いいからそういうのやってるんだろ!? 男子と女子ってそういうのやってんだろ!?」
飛鳥「漫画の見過ぎですね」
飛鳥としては漫画の中でよくあるシチュエーションをA達は必ずやってくれるものだと勘違いしていた。実際はそんな訳がなく、よっぽどの事情がなければあり得ないのだ。その前に家族に絶対からかわれるので、あり得ないのである。
A「いいや! 絶対やってるに決まってる! だって仲いいもん!」
B「そうだ! あと主人公だし!!」
C「そういうのをやらないでハーレム小説とは言えませんよォ~!!?」
暴走するAたちを見て、飛鳥は困った様子で香澄達を見た。
沙綾「ゴメン。気持ちはわかるけど、私たちに言われても困る…」
たえ「…そんなに女の子に囲まれたいの?」
A・B・C「ええ! そりゃあもう!!」
Aたちの言葉にたえが困惑した様子で考えた。
たえ「でも座席は殆ど囲まれてない? 前と後ろの席は確かに男子だけど、横とその後ろと前は女子だよ?」
たえが1組の座席順を例に出すと、皆が困惑した。
飛鳥「…要するに、あなた方は戸山さん達ともっと仲良くなりたいと?」
A「もっと仲良くなりたいです!」
B「そうです!」
C「そのうえ、一丈字がずっと一緒にいるのでずるいのでこうやって声をかけてます!」
飛鳥としては「最初からそう伝え方をすれば香澄達も分かってくれたんじゃ…」と思ったが、本当の目的はいかがわしい事だというのは分かっていたので、これ以上は何も言わないことにした。
香澄「な、なんだー。そう言う事ならちゃんとそう言ってくれればいいのに…」
有咲「騙されるな香澄。そんな事言ってこいつら、アタシ達に対してエッチな事するつもりだぞ!」
香澄「そ、そうなの!?」
香澄が驚いた様子を見せたが、Aたちは何か期待している様子だった。そう、Aたちが思い描いていた様子はこうだった。
妄想香澄「もー。最初からそう言ってよ。私たちがいるんだよ?」
妄想沙綾「そーだよー。エッチだなぁー」
妄想りみ「お、男の子だもんね…////」
妄想たえ「いいよ。させてあげる♡」
妄想有咲「アタシのボディでメロメロにさせてやんよ。あ、でも一丈字はもうダメだぞ。あれだけ声をかけたのに…。こいつらとアタシ達がしてるのを見て、独り寂しくなんかしてな」
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自分がエロい目を見ても、彼女たちは笑って自分たちの思い通りにさせてくれる。そう思っていた…。
香澄「も、もぉ!/// いくら何でもそれはダメだよ!?////」
りみ「……////」
たえ「うん。普通にダメだね」
沙綾「ていうか、私たちとあなた達ってそんなに仲良い訳じゃないし…」
有咲「てか、ただでさえ人に嫌がらせするような奴に、良い思いをさせる訳ないだろ」
有咲もいつの間にか復活して、男子たちに辛辣な言葉をぶつけた。
A「んんんんん~!!! どうしてダメなのぉ!!?」
Aがやけになって地団駄を踏んだ。
B「一丈字にはさせてるじゃないか!!」
C「そうだ! どうせ一丈字にはさせてるし、したいって言ったらさせるんだろ!?」
香澄「し、しないよぉ!!」
りみ「う、うん…恥ずかしいし…////」
BとCの言葉に香澄とりみが反論した。
有咲「ちょっと男子と女子が仲良くしてるだけで、すぐそっちの方向を考えるなんて…変態だな」
沙綾「ちょ、有咲。そんな事言ったら…」
有咲の罵声に沙綾が困惑すると、Aたちはゾクゾクと身震いさせた。
有咲「もう一丈字!! なんなんだよこいつら~!!!」
飛鳥「…有名人になるリスクを表してるんですね」
たえ「あ、そうだ。こいつらを止める方法考えた」
「え?」
たえが飛鳥を見つめた。
飛鳥「どうしました…?」
たえ「もしこいつらがこれ以上変な事言ったら…」
たえの発言に香澄、りみ、沙綾、有咲が顔を真っ赤にした。
沙綾「お、おたえまさか!!?/////」
有咲「やめろ!! いくら何でもそこまでする事ねーだろ!!///// おい! 一丈字も止めろぉ!!////」
飛鳥「大丈夫だと思いますよ」
「え?」
たえ「今日の放課後、一丈字くんとハンバーグ食べに行く…」
たえの発言に空気が止まった。
有咲「ハ、ハンバーグって…」
A「うわああああああああああああああやめてくれぇえええええええええええええ」
B「いや、ちょっと待て!? おたえちゃんだけという事は他の4人は…」
C「仕方ない! 全員じゃないのは残念だが…」
そう言うと、
有咲「あっ! それだったらアタシも行きたいなー!!」
沙綾「私も。6人で行こうよ」
りみ「う、うん…」
香澄「行こう行こう!」
A「ちょ、ちょっと待て!!」
B「オレ達も連れてってくれ~!!!」
C「奢るから…」
3人が香澄達に縋ろうとしたが、
「お前達は放課後生徒指導室だ!」
「!」
Aたちが後ろを振り向くと、生徒指導の先生がいた。
A「な、なんでですか!!」
「これだけの事を聞かされて、行かせてたまるか! いますぐ来い!」
A「うわあああああ~いやだああああ~!!!!」
そう言って教師はAだけ連れて行き、BとCはそのまま逃亡した。
飛鳥「ありゃりゃ…」
有咲「はー疲れた」
飛鳥とポピパは疲れ切った表情をした。
飛鳥「助けてくださり、ありがとうございました」
沙綾「ううん。一丈字くんもお疲れ様」
たえ「あ、そうだ。本当にハンバーグ食べに行く?」
飛鳥「それは…」
たえの言葉に飛鳥が困惑すると、
たえ「それとも…やっぱりエッチがいい?/////」
飛鳥「ハンバーグ屋行きましょう」
おしまい