大掃除終了後、事件が起きた。飛鳥が七不思議を利用としてリサ達を驚かせたという噂が学校中に広まってしまったのだ。
そのせいでアンチ達からは総スカンを食らったわけだが…。
飛鳥「元から総スカンを食らってるからどうって事ないんだけどさ」
飛鳥はどうして人はこうも噂を真に受けやすいんだろうと思いながら、河川敷で黄昏ていた。今回驚かせたメンバーの中に薫もいた為、女子生徒達からも総スカンを食らっていた。ちなみに薫のファンであるりみとひまりに関してだが、彼女たちも当初怒っていたものの、モカが冷静に対処した事で事なきを得た。
飛鳥「まあ、これで暫くは日菜先輩たちに近づけそうにないな…」
そう言って飛鳥が立ち上がって帰ろうとすると、何やら悪寒を感じていた。
飛鳥(な、なんだ!?)
飛鳥は悪寒がする方へ近づくと、他校の女子生徒が複数の男に囲まれて、車に連れて行かれそうになっていて、飛鳥が目を光らせて連れ込もうとしている車を故障させた。電磁パルスを使ったのである。
飛鳥(次はあの女子生徒を解放させないと…)
飛鳥が超能力を使っていつも通り男たちを腹痛にさせようとしたが、
「飛鳥くーん!!」
と、日菜が声をかけてきたが、飛鳥はお構いなしに超能力を使って男たちを腹痛にさせた。
「ぎゃああああああああああああああ!!!」
「は、腹が!! 腹がァ!!」
「う、うんこ…」
「オオオオオオオオオオオオオ…」
男たちは激しい便意に襲われて紗夜を離し、車に乗り込んでトイレのある場所まで移動しようとしたが、飛鳥が電磁パルスで車を故障させたため、動かなかった。
「く、くそう! なんで動かないんだ!!」
「おい、嘘だろ…?」
「まさかここで仲良く…」
「いやあああああああああああああああああああ!!!」
と、悲鳴を上げていた。
飛鳥「日菜先輩。一緒に来てもらえますか」
日菜「え?」
飛鳥「あそこに女子生徒が襲われてるんですよ」
日菜「わ、分かった!」
そう言って日菜と一緒に女子生徒の所に移動したが、飛鳥は日菜の後ろにいて、そこから自分を疑う心を消したのだ。
飛鳥(オレの事はどう思ってくれたって良い。この力で皆を守る。それが『能力者』としてのオレの役目だ!)
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そして飛鳥は日菜に女子生徒の介抱を依頼し、自身は警察に通報して女子生徒を誘拐しようとした男たちの逮捕と、女子生徒の保護を依頼した。男たちは便意をどうにかすることで頭がいっぱいになり、飛鳥達の存在に気づかなかったのだ。
その結果、男たちは逮捕され、女子生徒は無事に保護されたのだが…。
「くせえ!!」
「せめて処理させてくれ~!!!」
「脱糞して逮捕とか…」
「人生終わった…」
結局男たちは漏らしてしまい、その状態で逮捕されて警察官もすごく嫌そうな顔をしていた。それを見ていた飛鳥は困惑していた。
日菜「くさーい」
「良く見たらパスパレの氷川日菜もおる!!」
「やっぱり悪い事なんてするもんじゃないわ~!!!!」
アイドルにまで臭いと言われて男たちは絶望していた。ちなみに飛鳥の事は良く見えていなかった。
結果的に少女を救い出したとして、飛鳥と日菜はともに表彰されることとなった。飛鳥としては何とか改ざんできないか考えたが、目撃者がいた為、どうする事も出来なかった。
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そして学園でも飛鳥と日菜は表彰されることになり、飛鳥はもう何も言わずに教師から表彰されていた。飛鳥とは対照的に日菜は誇らしげだった。
麻弥「ま、まさか一丈字さんと日菜さんが…」
薫「儚い…」
リサ「やっぱり飛鳥くん…。ただ者じゃないんじゃ…」
蘭「……」
千聖(飛鳥くん…)
モカ(やっぱりこうなっちゃうよねー…)
こころ「とても凄いわ!」
千聖・モカは絶対バレるだろうなと思う中、こころだけは能天気だった。
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全校集会が終わった後、生徒たちの飛鳥の見る目が変わった。というかコロコロ変わる為、飛鳥はもう何も言う事はなかった。
「おい! 一丈字!!」
飛鳥「……」
飛鳥が振り向くと、そこにはAたちの姿があった。今度は超能力でごまかしたりせずに、相手することにした。
飛鳥「何か御用でしょうか」
A「ちょっと面貸せ」
飛鳥「面?」
飛鳥がそう言うと、Aの取り巻き達が飛鳥を連れて行こうと近づいたが、当然飛鳥はそのつもりはないため、即座にダッシュした。
「なっ!」
A「待てコラァ!!!!」
こうして飛鳥とAたちの追いかけっこが始まった。
2年2組の教室では日菜がクラスメイト達に囲まれていた。
日菜「やっぱり飛鳥くんは凄いなぁ…」
麻弥「なんか…日菜さんの言っていたことがなんとなくわかってきました」
薫「ミステリアスだね…彼は」
リサ「そう言われると…」
友希那「……」
そんな時だった。
「おい! 一丈字がAたちに追いかけられてるぞ!」
日菜「えっ!?」
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飛鳥「……」
「逃がさねーぞコラァ!!」
飛鳥が取り巻き達を軽々とかわしていき、そのまま逃亡を図る。だが、その目は完全に能力者の目をしており、表情も好戦的だった。
リサ「す、すごい…! Aくん達が完全に歯が立ってないよ…!?」
リサがそう言うと、日菜がすかさず教室を飛び出した。
麻弥「ひ、日菜さん!!」
麻弥がそう呼びかけると、彼女も日菜の後を追いかけた。
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A「く、くそう!! 捕まりやがれクソ野郎が!!」
Aも飛鳥を捕まえようとしたが、飛鳥の圧倒的なスピードについてこれなかった。そして取り巻き達は体力の限界を感じて、その場に座り込んだ。
「だ、だめだ…」
「あいつ速すぎる…」
A「チッ! 何お前らもへばってんだよ!!」
Aが自暴自棄になって周りに当たり散らしていた。
A「くそう…絶対あいつだ…あいつが余計な事しなければ今頃オレが…」
すると飛鳥は立ち止まってAの方を見つめていた。
A「…どこまでも余裕そうな面しやがって」
飛鳥「……!!」
A「そういう所がむかつくんだよてめーはぁ!!!!」
Aがそう怒鳴ると、外まで来ていた日菜が思わず立ち止まるも、飛鳥は臆することなく、Aを見つめ続けた。
つづく