全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第407話「お花見2022」

第407話

 

 それはある春の事だった。ちなみに4月である。

 

「お花見しよお花見!!」

 

 男子生徒たちが下心丸出しで、バンドガールズに言い放った。ちなみにここは1年1組で有咲や美咲が嫌そうな顔をしていた。

 

有咲「いや、男子だけでやって」

美咲「うちもパス…」

「こころちゃん!!!」

こころ「いいわねお花見! 皆で行きま…」

 

 こころが承諾しようとすると美咲が口を押さえた。

 

「いや、もう遅いから」

「こころちゃんOKしたから決定なー」

 

 と、こころのせい(?)で1年1組はお花見をすることになりました。

 

 1年2組

 

「お花見…」

蘭「絶対パス」

モカ「な~んか下心あるよね~」

ひまり「うーん…。親睦会って考えればいいと思うんだけど…」

巴「なんていうか…な」

つぐみ「い、いいんじゃないかな。行ってあげれば…」

「いよっしゃあああああ!!!」

 

 2年1組

「お花見行こうよ!!」

千聖「ごめんなさい。私用事が…」

彩「あれ? パスパレの仕事って今週入ってなかったよね?」

千聖「彩ちゃん?」

 

 千聖が黒い笑みを浮かべて彩を責めたが…。

 

「千聖ちゃん。そういうの良くないよ」

「そうそう」

「アイドルなんだからもうちょっと愛想良くやらなきゃ」

「という訳で決定ね。あ、ちなみに男子は任意だから、来たくない奴は来なくていいよ」

千聖「女子も任意でいいわよね?」

「良くねーに決まってんだろうがァ!」

 

 千聖の言葉に男子生徒Aがぐわっと目を大きく開いて激怒していた。

 

「同じこと何回も言わすな!!」

「え? もしかして千聖ちゃんって天然?」

「前からそういう噂は合ったけど…。それなら仕方ないか…」

 

 いつの間にか自分は天然キャラにされていたことに、千聖は激怒していた。

 

千聖「誰がそんな噂広めたのよ…!!」

 

 そして2年2組

 

「お花見行くよね?」

友希那「興味ないわ」

リサ「まあまあ。1回くらいこういう親睦会に参加してもいいと思うんだけど…」

「流石リサちゃん!」

「話分かるゥ!!」

「という訳だから女子は全員参加で、男子は任意な」

薫「全員で楽しもうじゃないか」

麻弥「そ、そうですねー…」

 

 とまあ、バンドガールズはそれぞれのクラスでお花見をすることになったが…。

 

 1年3組

 

飛鳥「あ、そんな予定は特にないです」

 

 イベントに対してとにかく消極的なクラスだったので、飛鳥は特にクラスメイトとお花見をする予定はなかった。

 

**********************:

 

 そんなこんなで飛鳥は次の休み、一人出かけていた。

 

飛鳥「どこもかしこも人がいっぱいいるなぁ…」

 

 せめて桜を見るくらいならと飛鳥は、近くの川沿いの桜並木を見に来たが、もう既にたくさん人がいて、お花見をしている人も沢山いたし、屋台も沢山出ていた。

 

飛鳥「見たところ、戸山さん達もいないみたいだし、ここでちょっと飯食べて帰るか」

 

 その時だった。

 

「ねえいいじゃん。オレ達とお花見しようよ」

飛鳥「……」

 

 どこからかイケメンボイスが聞こえたが、どう考えてもナンパをしているようで、飛鳥は嫌な予感がした。恐る恐る近づいてみると、そこにはGritter greenを含む3年1組の女子たちがお花見をしていて、イケメングループにナンパされていた。

 

飛鳥(あれは確か牛込さんのお姉さんと…3年生の人たちだ!)

 

 りみの姉であるゆりを含め、女子たちは皆嫌な顔をしていた。というのも、1年生や2年生があの手この手で女子達をお花見に連れていく中、このクラスは既に女子だけでお花見に行くという計画を立てていたのだ。去年結構男子がやらかしていたのである…。

 

飛鳥(ここは例の腹痛で…)

 

 飛鳥が超能力を遣おうとしたその時、グリグリのメンバーである二十騎ひなこが飛鳥に気づいた。

 

ひなこ「あっ! あそこにいるのりみちゃんのお友達じゃない?」

ゆり「え?」

飛鳥「!!?」

 

 ひなこが声をかけた事で注目が飛鳥に集まってしまい、超能力が使えなくなってしまった。

 

ゆり「一丈字くん!?」

飛鳥「あ、こ、こんにちは…」

 

 ゆりがそう言うと飛鳥は苦笑いしてあいさつしたが、イケメングループが飛鳥に気づいた。

 

飛鳥(とはいえ、注目をこっちに寄せることが出来た。仕方ない…)

 

「何? 君お友達なの? 君も可愛いね~」

「どっちかっていうと、美人系じゃね?」

「でもさっき、くんって言ってなかったか?」

「チッ、男かよ…」

 

 と、イケメングループがゴチャゴチャ話しているのを飛鳥は困惑しながら聞いていた。

 

「なあモブ男くん。オレ達は今からあの子達と遊ぶからさぁ。邪魔しないでくれるかなぁ?」

 

 そう言ってリーダー格が飛鳥に対して脅しをかけたが、飛鳥は困惑した。

 

飛鳥(いかにも漫画でありそうな絡み方だなぁ…)

 

 見たところそんなに強そうにも見えないし、飛鳥はどのように相手をしたらいいか分からなかった。

 

飛鳥「明らかに嫌がられてるの、分かっていないのですか…?」

リーダー「は?」

取り巻きA「てめぇ。黙って聞いてたら随分生意気な口を利くな」

取り巻きB「舐めてんのか」

 

 そう言って一斉に飛鳥に詰め寄ると、

 

「や、やめなさい! あなた達!!」

 

 グリグリのメンバーである鰐部七菜が止めようとするが、飛鳥は七菜の方を見ていた。

 

飛鳥「あ、私は大丈夫ですので、クラスの方々をお願いできますか?」

七菜「え?」

リーダー「舐めてんじゃねぇぞコラァ!!」

 

 リーダーが激怒して飛鳥に殴りかかったが、飛鳥は普通に受け止めて、そのままひねった。

 

リーダー「ああああああん!!! いったぁ~い!!!!!」

「!!」

 

 リーダーがとっても情けない声を出して痛がっていて、取り巻き達は恐れおののいていた。飛鳥としては「いや、そこまで強くやってないんだけど…」と困惑しながら取り巻き達を見ていた。

 

飛鳥「あのー…。私服警官がさっきパトロールをしているのを見たので、早く逃げた方がいいと思いますよ?」

取り巻きA「し、私服警官!?」

「私がその私服警官です」

 

 私服警官が現れて、リーダーたちは青ざめた。

 

警官「うら若き女子高生たちを全裸にして一列に並ばせて、ケツを一人ずつ叩こうとしていた愚か者共はこいつらか?」

飛鳥「そうだと思います」

取り巻きA「何なんだその変態的なプレイは!」

取り巻きB「それおっさんの趣味だろ!!」

リーダー「オレ達はただ単にセッ…」

 

 リーダーがそう言いかけると、空気が止まった。

 

警官「貴様らに人の心はないのか!!! さては、それに加えて壁に手をつかせたところを下からのぞき込んであの子たちの前の部分を…」

飛鳥「早く捕まえてくれませんかね」

 

 警官の言葉に飛鳥がツッコミを入れると、警官は仲間を呼んでリーダーたちを取り押さえた。

 

警官「オラァ! さっさと歩けこの変態共が!」

リーダー・取り巻きA・取り巻きB「それはあんただろーが!!!」

警官「ワシはもう40過ぎてるから、同じくらいの女がいい!!」

リーダー・取り巻きA・取り巻きB「聞いてねぇよそんな事!!」

 

 最後まで警官の変態ぶりに辟易する飛鳥とゆり達だったが、これで事件は解決した。

 

飛鳥「あ、お怪我はございませんか?」

ゆり「う、うん…。ありがとう…」

飛鳥「それでは私は失礼します」

 

 そう言って飛鳥はスーッといなくなった。

 

リィ「あれ!? いつの間にかいなくなってる!」

七菜「ほ、ほんとだ…」

 

 飛鳥が急にいなくなったことでゆり達は驚きを隠せなかった。

 

ひなこ「もしかしてあの子…エスパーだったりして」

ゆり「いや、それはないと思うけど…」

 

 それを聞いていた飛鳥は冷や汗をかいた。

 

飛鳥(あの人ただものじゃない…。ていうか、なんか雰囲気が孫さんに似てる…)

 

 しかし、ここから早く出ないと面倒なことになる為、飛鳥は早急に脱出した。

 

 その頃の香澄達

 

「ねえねえ、連絡先教えてよ~」

「食べさせてあげよっか!」

 

 男子たちがしつこく絡んできて、有咲や美咲はうんざりしていた。

 

たえ「グイグイくるね」

りみ「あ、あははは…」

 

 そんな中、香澄やこころやはぐみは普通に男子たちと仲良く歌っていたが、男子たちは普通ににおいを嗅いだりしていて、挙句の果てにはオスの本能を解き放っていた。どうなっているかは具体的に言わないが、有咲と美咲はその姿を見て、目を閉じて頬を染め、こう思っていた。

 

有咲・美咲(サイテー…!!/////)

 

**********************

 

 後日

 

ゆり「一丈字くん。此間は助けてくれてありがとう」

飛鳥「あ、いえ。あの後は大丈夫でしたか?」

七菜「お陰様で…」

 

 飛鳥はカフェテリアにいたが、グリッターグリーンに話しかけられて昨日の話をしていた。

 

ひなこ「でもあのまま残ってくれたら、ひなこちゃん的にポイント高かったんだけどなー」

リィ「あ、こいつのいう事気にしなくていいから。正直扱いにくいでしょ」

ひなこ「酷い!!」

 

 リィとひなこの会話を聞いて、飛鳥は苦笑いすると、

 

「あ、一丈字くん」

 

 沙綾やりみもやってきた。

 

飛鳥「山吹さんにりみさん。どうされたんですか?」

沙綾「いやー…。一丈字くんが先輩たちを助けたの、チスパも見ててたらしくて…」

飛鳥「あ、そうなんですか…」

りみ「ありがとうね?」

飛鳥「いえいえ」

 

 飛鳥が苦笑いすると、何かそわそわしていた。

 

ゆり「どうかしたの?」

ひなこ「おしっこ?」

飛鳥「ではなくてですね、そろそろ教室に戻らないとなんか大変なことになりそうな気がして…」

 

 飛鳥がそう言い放ったその時、3年1組の男子の一部が現れた。

 

飛鳥「ああ、来ちゃった」

「!」

 

「おぉい!! 聞いたぞ! 女子だけでお花見に行ったそうじゃないか!!」

「そういうの良くないよ!?」

「オレらなんかした!?」

グリグリ「した!」

 

 4人が一斉に突っ込むと、飛鳥・りみ・沙綾が顔を合わせた。

 

「それはまだいいよ! 結局一丈字がまた美味しい所持ってったじゃないか!!」

「そうだそうだ!!」

 

 とまあ、恒例の飛鳥に対するイチャモンがはじまった。

 

飛鳥「それで、先輩方は一番何をしたいんですか?」

「殴らせろ!!」

飛鳥「え、牛込先輩達とどこか遊びに行くのではなくて?」

「え!?」

「遊びに行かせてくれるの!?」

飛鳥「ですがもう私を殴る事に決定いたしました」

 

 そう言って飛鳥が前に出ると、そこに座り込んだ。

 

飛鳥「覚悟はできてます。さあ、煮るなり焼くなり好きにしてください!」

「潔い!!」

「でもこれ殴ったら殴ったで、余計に株下がる奴!!!」

 

 飛鳥の奇行に皆がツッコミを入れた。

 

「いや、もうお前殴るの良いから、ゆりちゃん達と遊びに行かせろよぉ!」

「1年や2年は十分に楽しんでたじゃねぇか!!」

「やっぱり滅茶苦茶良い匂いだったらしい…」

「3年生だけそんな美味しいイベントないなんて、ずるすぎる!!」

ゆり「いや、女の子の匂いの話されて、出かけたいなんて思わないんだけど…」

 

 ゆりの発言に飛鳥はごもっともと渋い顔をした。

 

ひなこ「ひなこちゃん的にはー。この子とお花見に行きたいなー」

飛鳥「光栄ですが、お気持ちだけ受け取っておきます」

リィ「あー。あいつらに気を遣わなくていいよ? 主役とかどうのこうの言ってたけど、セクハラしまくるからマジでないわ」

 

 とまあ、グリッターグリーンに気に入られる飛鳥であった。

 

飛鳥「あ、ちなみに1組のお花見どうでした?」

沙綾「有咲と美咲がもう嫌だって」

りみ「チョココロネ取られた…」

 

 

おしまい

 

 

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