全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第44話「一丈字飛鳥 VS 悪徳オリ主 完結編(前編)」

 檻主は一人部屋で憤慨していた。

 

 どうしてこんな事になった。こんな筈ではなかった。何でオレがこんな目に逢わなきゃいけないのか。

 

 学校に突如入ってきた不審者を倒したのはオレだ。

 

ヒーローであるオレの邪魔をしようとした一丈字が悪い。

 

彼女たちをつけ狙っていた不審者を倒したのなら、香澄たちはオレに礼を言うべきだし、オレをもてはやさなければならない。

 

 学校の連中もそうだ。何故不審者を倒したはずのオレを罵倒するのか。軽蔑するのか。何故そんな行動に走るのか理解できない。

 

 オレはヒーローの筈だ。オレはヒーローで今まで沢山の世界を救ってきた。チート無双もしてきた。ハーレムも作ってきた。だがこの世界では何もかもうまくいかない。

 

 一丈字飛鳥。奴のせいだ。

 

 あいつは「BanG Dream」にはいない存在だった筈。奴も転生者だとするなら話は分かる。奴も香澄たちを侍らせてハーレムを堪能したいに違っている。

 

 そうだ。オレは主人公なんだ。一丈字という悪者から操られている香澄たちを救う『ヒーロー』だったんだ。なあんだ。そういう事なら話が早い。それだったらさっさと一丈字をぶっ殺して香澄たちを救ってみせ、ハーレムを築き上げてみせる。なんてたってオレは…

 

 

「この世界を救うヒーローなのだから」

 

*****************

 

 …と檻主はそう言ってるが、彼はヒーローでも何でもなく、自己顕示欲と性欲に塗れた『屑』である。彼は今までいくつもの世界に転生し、チート無双とハーレムを堪能した。だが、あまりにもやり過ぎた行為は、転生の神の怒りを買い、遂に断罪の対象となった。

 

 この檻主に最後に待っているのは、かつての自分よりも惨めな『負け犬の生活』である。誰からも称賛される事もなく、女性からはずっと嫌われる生活を永遠に過ごす事になる。自殺も当然できず、寿命を迎えるまで寂しい生活を過ごす事となる。当然彼が一番の楽しみとしていた美少女キャラとのセックスはできる筈もなく、もう自分自身で性欲を発散させる事しか出来なくなってしまうのだ。

 

 そんな事もつゆ知らず、檻主はヒーローだのとのたまわっていた。

 

 そしてまだまだ彼の地獄は続く。

 

*******************

 

 バンドリ学園。

 

檻主「おはよう!」

 と、檻主がにこやかに挨拶したが、1組の生徒達は無視した。香澄たちも例外じゃない。人懐こかった香澄やこころ、はぐみですらもう檻主と話をしたくないと感じていた。

 

檻主「挨拶しろや!!」

 と、檻主が机を蹴ったが、

 

有咲「うっせーな!! 今まであんな事やっといてよく話しかけられたな!!」

 と、有咲が激怒した。

たえ「あのさ。クラスの雰囲気が悪くなるから喋らないでくれる?」

沙綾「何もしないだけでいいからさ」

りみ「……」

檻主「はぁ?」

 

 たえや沙綾の言葉が理解できず、悪態をつく檻主。

 

檻主「何でオレが黙ってなきゃいけねーんだよ」

美咲「皆あんたと喋りたくないのよ」

はぐみ「そーだよ! 飛鳥くんにあんな意地悪しといて! しかも謝ってないでしょ!」

こころ「飛鳥にちゃんと謝って」

檻主「何でオレがあいつに謝らないといけねーんだよ! あの不審者だってオレが…」

香澄「飛鳥くんに怪我をさせたでしょ。関係ないよ」

「!」

 香澄が言い放った。

 

香澄「そんなあなたに、キラキラドキドキなんてしないよ!」

イヴ「そうです! あなたのやってる事はブシドーなんかじゃありません!!」

 と、断罪すると…。

 

「なんでだよ…なんでだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 と、檻主が暴れ出した。

 

檻主「オレがヒーローなのに!!! オレがあいつを倒したのに!! 何でどいつもこいつもあいつばっかり見るんだ!!!」

 

 この時、余計な事をせずに飛鳥に突っかかっていればバレずに済んだが、自己顕示欲が高すぎるこの男は、とにかく称賛される事だけを考えていた。もうこの行為でクラスメイト達からの信頼はゼロである。

 

 遅れて飛鳥がやってきたが、1組の教室が騒がしい事に気づいた。

 

飛鳥「何だ?」

 

 するとAfterglowがやってきた。

 

ひまり「一丈字くん早く来て!!! 沙綾ちゃん達が大変なの!!」

飛鳥「!?」

 

 飛鳥がAfterglowを連れていくと、男子たちが気絶させられていて、女子達は怯えていた。

 

檻主「ったく、甘く見てやったらすぐコレだ。おい、これで分かっただろう」

香澄「だ、誰が…!!」

 香澄が人質に取られていた。

 

飛鳥「……」

 飛鳥がすぐさま超能力を使って、檻主を腹痛に刺せた。

 

檻主「…うっ…は、腹が…」

香澄「!!?」

檻主「だがこれで離すと思うなよ一丈字!! そこにいるんだろ!! チート能力でこのオレからハーレムを奪おうだなんていい気になるな!! いずれお前を…」

 飛鳥がこっそり指を動かすと、檻主の口が大きく口を開いた。

 

檻主「ああああああああああああああああああああああああ!!!!」

 檻主の顎が外れると、檻主は顎を抑える為に香澄を離した。

 

有咲「香澄!!」

檻主「逃がさな…」

 飛鳥が超能力で檻主の動きを止めた。

 

檻主(金縛りか!!? ていうか何で出ねーんだよ!! チート能力!! さてはあいつの能力か…!!?)

 

 飛鳥の能力縛りは自前である。

 

こころ「飛鳥!! 助けて!!!」

檻主「あ、あいふひはほふは!! みんはばまされているんは!!(あ、あいつに構うな! 皆騙されてるんだ!)」

美咲「騙されてようがあんたよりかはずっとマシよ!!!」

はぐみ「こんなことして…あんたなんか大っ嫌い!!!」

こころ「あたしも嫌いよ!!!」

イヴ「キライです!!」

 と、はぐみ達から拒絶された檻主。顎を元に戻した檻主は唖然とした。

 

檻主「な、なんで…」

飛鳥「それ以上は喋ったらいけませんよ」

 

 飛鳥が現れた。

 

 

つづく

 

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