有咲「一丈字!!」
檻主「てめぇ…!!!!」
飛鳥「用があるなら、私にどうぞ?」
檻主「一体どういうつもりだ!! お前もこの世界に転生して、ハーレムを手に入れようってか!!?」
と、檻主が叫んだが、皆が困惑した。
たえ「ハーレム…?」
檻主「よくもオレの邪魔をしやがって!! 大体あの神は何やってやがるんだ!! オレ以外の転生者を入れるなんて!! 寄越せ!!! 今すぐオレにハーレムをよこせ!!」
檻主が激怒してチート能力を使おうとしたが、出なかった。
檻主「あとオレの能力も返せよ!! どうせてめーの能力で封じ込めてんだろ!!! 返せよ!!!」
と、檻主がぎゃんぎゃん叫んでいたが、飛鳥は動じず、香澄たちを見ていた。
飛鳥「戸山さん達は、負傷者のケアをお願いします」
香澄「わ、分かった」
檻主「聞いてんのか!!!」
飛鳥「聞いてますよ。詳しい事を聞きたかったら、私について来て貰えますか?」
檻主「はぁ!? 何でてめーの言う事なんか…」
飛鳥「じゃあ教えられませんね。じゃ、そう言う事で」
「待て!!」
と、飛鳥が檻主を1組の教室から遠ざけさせた。
モカ「飛鳥くん!!」
Afterglowのメンバーが飛鳥を見つめた。
香澄「皆! だいじょうぶ!!?」
「あ、ああ…」
と、香澄たちが負傷した男子たちの様子を見た。
そして人気のない場所。
飛鳥「……」
檻主「逃がさないぞ…覚悟しろやぁ!!!」
と、檻主が完全に激昂したが、
「覚悟するのはお前の方だ。この愚か者め」
と、飛鳥の背後から神様が現れた。
「て、てめぇは!!」
飛鳥「神様!!」
「檻主太郎…いや、武左幾太郎」
檻主「その名前で呼ぶなぁ!!」
武左幾太郎。これが檻主の本名である。不細工で根暗で陰険な性格な為、友達は誰一人おらず、学校では常にいじめにあい、女子から気持ち悪がられていた。いつしか、学校全体を憎むようになったが、どうする事も出来ず、学校に絶望して自ら命を絶った。
こういう経歴を持っていた為、天国行きが許され、平和に過ごしていたが、天国にできた『転生センター』との出会いが彼の運命を大きく狂わせてしまった。
転生センターとは、ゲームセンターの転生版のようなもので、好きな世界に行く事が出来るものであり、とてつもなく大人気だった。
もともとは一定時間だけその世界に入れたが、悪徳ユーザーの手によってずっとその世界に入り浸る事ができるようになり、転生センターから魂そのものを転生先の世界に行かせるというバグを作り出してしまい、センターの関係者の頭を悩ませていた。
しかもそう言う事をしていたのが、檻主のような冴えない男性ユーザーが大半であり、飛鳥と檻主の前に現れた転生の神・羅城丸をはじめ、神様たちが呆れかえっていた。
檻主に至っては、最初はマナーを守って転生センターで遊んでいたものの、転生先での活躍で気を良くし、違法チップ(これを使うと半永久的に転生できる)の話を知り、自己顕示欲と性欲に目がくらんで、今回のような事態を引き起こしてしまった。
具体的に何をしたかというと、転生先で本来の男主人公を殺害し、ヒロインを寝取る。ましてやハーレムを作り上げる。ちゃんとマナーを守って遊んでいた転生者の世界に割り込んで、その転生者に攻撃し、そこでもヒロイン達を寝取る。まさにやりたい放題だった。
これに頭を悩ませた羅城丸は、自分が責任者となっていた転生センターを閉鎖しようとしたが、上から圧力をかけられて閉鎖できず、頭を悩ませていた。
そんな中、下界の様子を見ていて、転生の力に頼らないで強敵を倒す飛鳥の姿が見えた。すぐさま飛鳥の事を調べ上げ、転生世界にやっても問題ないと判断した羅城丸は飛鳥をスカウトして、飛鳥を生きた状態のまま「BanG Dream」の世界へ送り込んだのだ。
目的はただ一つ。転生の力が無くてもちゃんとハーレムを築き上げる事が出来る事。どんなに偽者の力を着飾っても、本物には勝てないという事を悪徳ユーザーたちに思い知らしめる事だった。
檻主「それはそうとどういう事だじじぃ!! オレはハーレムも要求していた筈だ!!」
羅城丸「フン。誰が悪徳ユーザーにそんな良い思いをさせるか」
羅城丸がそっぽを向いた。
檻主「てめぇえええ!!! オレをなめてるのかぁ!!」
羅城丸「ちなみにもうチート能力も使えんぞ」
檻主「え?」
羅城丸「嘘だと思うならやってみぃ」
と、羅城丸に言われるがまま、檻主はいつものようにやっていた必殺技を繰り出そうとしたが、一切出なかった。
檻主「な、何してくれてんだよ!!! 今すぐ元に戻せ!!」
羅城丸「その必要はない。もうお前には必要が無いからな」
檻主「!!」
羅城丸「そしてもう顔も元に戻していいじゃろ」
と、羅城丸が元に戻した。客観的に見てそんなに不細工ではないが、都合が悪いといつも人のせいにしてそうな顔だった。
飛鳥(どんな顔だよ)
檻主「戻せ!!!」
羅城丸「せめてもの情けとして、今日お前が起こした事は無かったことにしてやる」
「!!」
羅城丸「これでもうお前のチート無双ハーレム生活はおしまいじゃ。明日からは自分の力で頑張るがよい。女と交わる事のないこの世界で」
檻主「あ…ああ…!!」
檻主が絶望した。
檻主「ふざけんなよぉ!!! チートやハーレムがないなら、この世界にいる意味がねぇじゃねぇか!!!」
羅城丸「あれだけ「BanG! Dream」の世界に行きたがってたじゃろう」
檻主「オレは完璧な姿で香澄たちに囲まれたかったんだ!! こんなんで相手にする訳ないだろう!!」
と、檻主は羅城丸に泣き喚いていたが、羅城丸の態度は変わらない。
羅城丸「顔が醜いから相手にされないんじゃない。心が醜いから相手にされないんじゃ。自分が抱えている現実から目を背けるどころか誰かに当たり、何の努力もせん人間など、誰が相手するものか。自分自身に甘えすぎていたのがお前の最大の失敗じゃ」
そして羅城丸は消えていく。
羅城丸「それじゃあな。本当の意味で『来世』を楽しめよ」
檻主「そんな…そんなぁ―――――――――――――――――――――ッ!!!!」
羅城丸が消えていくと、檻主が泣き崩れると、飛鳥はそのまま歩き出した。
その後、飛鳥は香澄たちと合流したが、檻主が破壊した教室は元に戻っていた。そして怪我をしていた男子生徒達は元に戻っていた。香澄たちに聞いてみたところ、特に変化はなかったとあり、飛鳥は一安心した。
「これで任務は終わりじゃ。飛鳥くん」
「ええ」
飛鳥の部屋で、飛鳥と羅城丸が向き合った。
羅城丸「久しぶりの登場じゃ」
飛鳥「メタ発言やめてください」
羅城丸の事を知りたい場合は「ダシマ式ラブライブ! ~転生者 一丈字飛鳥 ~」を参照ください。
羅城丸「さて、君はもう帰るんじゃろう」
飛鳥「ええ。名残惜しいですけど」
羅城丸「そうか。寂しくなるのう」
飛鳥「そうですね」
飛鳥が苦笑いした。
羅城丸「あ、そうじゃ。ちょっと頼みがあるんじゃ」
飛鳥「何です?」
羅城丸「ちょっとこの世界で、お前さんは残しておきたいんじゃ」
飛鳥「この世界に残れって事ですか?」
羅城丸「違う違う。この世界は君も「BanG! Dream」の登場人物の1人という設定にしたいんじゃ」
飛鳥「いいんですか。そんなことして…」
羅城丸「問題ない!!」
飛鳥(著作権的に大問題だろ…)
と、飛鳥は様々な疑問を抱きながら、元の世界に帰っていった。
その後どうなったかというと、顔を元に戻され、チート能力が無くなった檻主は別人のように大人しくなった。当然友だちも出来ず、飛鳥への謝罪は最後までしなかった事から、香澄たちから避けられるようになってしまった。
ちなみに香澄たちや女性を襲おうとすると、何かしらトラブルが発生して手を付けられないという呪いがついた。女性を抱けなくなった事から檻主は毎晩惨めな思いをしていた…。
そして1か月あたりが過ぎたころ。飛鳥は羅城丸と再び出会った。
飛鳥「そういやあのバンドリの世界どうなりました?」
羅城丸「檻主は完全に負け犬になり下がったが、お前さんは凄いぞ。聞きたいか?」
飛鳥「いえ、結構です」
飛鳥は嫌な予感がしたため、聞かない事にした。
羅城丸「女の子たちから求婚されとる」
飛鳥「まーたなんか主人公補正とか入れたんでしょ。やめてくださいよ恥ずかしい」
羅城丸「そう思うじゃろ。ガチじゃぞ」
羅城丸が水晶玉から様子を見せていたが…。
こころ「飛鳥! あたしと結婚しましょ!!」
友希那「飛鳥と結婚するのは私よ」
蘭「一丈字…その…//////」モジモジ
彩「あの! 私アイドルだけど自分の気持ちに嘘はつけません!! 飛鳥くん! 好きです!!!//////」
香澄「飛鳥くん! 私と結婚しよ!」
飛鳥(転生)「……」
飛鳥は真っ白になって唖然としていた。転生世界の飛鳥も困った顔をしている。
羅城丸「ワシもたまに様子を見ておったんじゃが…。お前さんが男らしすぎてこの子達メロメロになってしもうたわい」
飛鳥「だとしても、こうはならんやろ…」
羅城丸「メスの本能が目覚めてしまったようじゃ」
飛鳥「バンドリ関係の皆さんごめんなさい!!!!」
皆さんも好きな子を振り向かせたいなら、それなりに努力しましょうね。
おしまい