全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第52話「飛鳥とこころとモカ」

 

 

 ある日のバンドリ学園。

 

「女の子同士が抱き合って泣くのって、良いよな」

 と、ファンの男子生徒Aが喋った。男子Bと男子Cが困惑する。

 

B「え、何だよいきなり」

A「萌え。あ、ちなみに可愛い女子に限る」

C「だ、だろうな…」

A「出来ればあと、その女子達が喧嘩をしてて、びしっと解決出来たらカッコよくね?」

B「ま、まあな…」

 

 と、そういう話をしているのを飛鳥、モカ、こころの3人が聞いていた。

 

飛鳥「……」

モカ「いかにも女をモノとして扱ってるのがよく分かるね~」

こころ「でもけんかを止めれる事はいい事だと思うわ!」

モカ「いやいや。あの人たちの場合、可愛い女の子しか止めないよ~。これで普通に男子同士の喧嘩も止めれたら考えるんだけどな~」

飛鳥(…あ、耳がダンボになった)

 

 モカの発言に男子たちの耳がダンボのようにでかくなった。

 

 ちなみに現在放課後であり、飛鳥はモカ、こころと共に下校しようとしていた。

 

 そして弦巻家の車に乗せられた…。

 

モカ「やっぱりこころちゃんちってお金持ちだね~」

こころ「これくらい普通よ?」

飛鳥「いや、普通ではない」

 

 と、相変わらず内装が豪華な弦巻家の車を見て飛鳥は困惑した。

 

モカ「…さて、本題に入ろうか~」

 飛鳥、こころ、モカの3人が向き合った。

 

モカ「改めて、飛鳥くんの正体を知っている子で集まっては見たけど、特に話す事ないね~」

飛鳥「そうだね。絶対に巻き込んだりはしないから」

 飛鳥が笑顔でそう言った。

 

こころ「でも何かあったらすぐに相談して欲しいわ!」

飛鳥「うん。人命救助が先だから弦巻家の方々の協力があると有難いね。というか寧ろ、弦巻家の力で事足りると思う」

モカ「それもそうだね~」

 

 と、そのまま談笑した。

 

飛鳥「そういやさっきの話じゃないけど、モカとこころってグループ内で喧嘩とかすんの?」

モカ「そりゃあするよ~。蘭やトモちんなんかしょっちゅう喧嘩してるよー。此間なんかモカちゃん、とばっちり喰らってまいったよー」

 モカが困った顔をした。

 

モカ「ほら、トモちんってまがった事が嫌いで男みたいでしょ? で、蘭は不器用で捻くれてる所あるからー」

飛鳥「あー。確かにぶつかる要素あるね」

こころ「でも二人ともいい個性だと思うわ!」

飛鳥「まあ、それで喧嘩になっちゃ元も子もないけど…」

モカ「でもまあ、喧嘩した後で二人とも冷静になって仲直り~」

 モカの言葉に飛鳥が苦笑いした。

 

飛鳥「ハッピーワールドは?」

こころ「あたし達は特に喧嘩はしないわ!」

モカ「でもたまに美咲ちん怒らせてるよねー」

こころ「そ、そうね…」

 こころが困った顔をした。

 

モカ「いやー。比較的平和だねー」

飛鳥「…他のグループは?」

モカ「あー…。Roseliaはしょっちゅう喧嘩するかなー。プロ意識高いからー」

 モカが困惑した。

 

モカ「此間白金さんが「皆が他の人の音を聞かない」って言って切れてたしねー」

こころ「意外だわ」

飛鳥「何となく想像できる…」

 飛鳥が困惑した。

 

飛鳥「まあ、そりゃあ喧嘩もするよね。一緒にいたら」

モカ「うちなんか蘭が意地っ張りだからねー」

こころ「仲良くできるのが一番いいわ!」

モカ「そうなんだけどねー」

 

 と、そのままお茶を続けた。

 

飛鳥「…で、このままお茶を続けても大丈夫なのかな?」

モカ「いいんじゃなーい。今回は事情を知っている人間同士で、ゆっくりしようよー」

飛鳥「そ、そう…」

モカ「そういやもう52回目だねー」

飛鳥「お陰様で」

モカ「沢山女の子たちを侍らせてきた感想はどう?」

飛鳥「それよりも、この現状をどう思う? 当事者として」

 飛鳥の言葉にモカは考えた。

 

モカ「まあ、そりゃあいつもと違う蘭たちを見れて楽しいけど、自分がその立場になるとやっぱり色々複雑だよねー」

飛鳥「そうだよね」

こころ「皆も恋をするとあんな感じになるのかしら」

モカ「こころちゃんもだよ」

 モカがこころに話しかけた。

 

モカ「まあ、やっぱりこれからもトラブルは起きるんだよね」

飛鳥「うーん…まあね…」

こころ「平和なのに越したことはないわ!」

飛鳥「そりゃそうだ。今みたいにのんびりしたまま終わって欲しいかな」

 

 と、車はずっと走っていた。

 

飛鳥「ところでバンドやってるけど、部活やバイトもしてるんだよね。忙しくない?」

モカ「忙しいけどね~」

こころ「一生懸命働いたり、部活動に参加する事はいい事だと思うわよ!」

モカ「飛鳥くんは部活入らないの~?」

飛鳥「入らないね。いつまでもここにいる訳じゃないから…」

 と、しんみりとした。

 

モカ「でもこの学校から出ていったら、このシリーズ終わっちゃうし、エンドレスだから部活やバイトをする機会あるかもよ~」

飛鳥「そりゃああるでしょうね」

モカ「でも普段はどうしてるの?」

飛鳥「賞レースに出て、体が鈍らないようにしてますね」

こころ「此間は飛行機のレースに出場したのよね!」

 こころの言葉にモカが驚いた。

 

モカ「改めて飛鳥くんが異世界の人間だという事が分かった」

飛鳥「そ、そう…。でも君達も似たようなものだと思うよ」

モカ「どういう意味?」

飛鳥「そりゃあ言うまでもない。Afterglowはバンドリ学園で有名だし、学校の外にも知られている。十分異世界の人間だと思いませんか?」

 飛鳥がモカを見つめる。

 

モカ「そうだね」

飛鳥「いや、認めるんかい」

 と、飛鳥が困惑するとモカとこころが笑った。

 

モカ「飛鳥くんおもしろ~い」

こころ「こうやってお話しすると楽しいわね!!」

 

 と、ずっと車の中でお喋りをしていたという。

 

 

飛鳥(本当に平和な回だった…)

こころ「またお話ししましょうね!」

飛鳥「うん」

 

 

おしまい

 


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