全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第480話「まるやまチャンネルに物申す!」

 

 

 それはある日の事。バンドリ学園の食堂にて彩、千聖、そして飛鳥が座っていたがどうも重たい空気だった。彩は気まずそうに俯いていて、千聖はどうすればいいかとこめかみをおさえ、飛鳥はただ困惑していた。

 

千聖「…彩ちゃんらしいといえば彩ちゃんらしいけど、正直に言うわ」

彩「……」

 

 千聖が立ち上がって彩を見た。

 

千聖「いくらなんでもポンコツすぎよ!! あれ、地上波でやったらただの放送事故よ!?」

 

 千聖がそう吠えたのには理由があった。彩は実は某動画サイトのストリーマーをやっていて、それなりに人気はあるのだが、千聖としては所々過ごせない部分があったのだ。そして飛鳥はそれに巻き込まれたという形である。

 

千聖「青汁飲んで無反応っていじりづらいでしょうが! もうちょっとリアクション取りなさいよ!」

彩「ご、ごめん…。すっかり忘れてた…」

千聖「忘れてたって何!?」

飛鳥「その前にあの青汁って本物なんですか?」

彩「そうだよ?」

飛鳥(相当苦労してたんだなぁ…)

 

 青汁を飲み込める当たり、相当飲んできたんだろうなと飛鳥は思っていた。

 

千聖「他にも色々あるわよ! ラテアート作って貰ったのに映さなかったり、心霊スポットに行って結局行かなかったり、もう中途半端にもほどがあるわよ! ああああ! もう虫唾が走るぅ!」

 

 撮られることを生業としている千聖としてはあまりにも虫唾が走っていた。

 

彩「うーん…。どうすればいいのかなぁ…」

 

 と、彩が困惑していると

 

飛鳥「その、動画を拝見させて貰ったんですけど丸山先輩…いつも一人でやってらっしゃいますよね?」

彩「え、そうだね…」

飛鳥「一度他の方に見て貰ったらどうですか?」

彩「あ、そっか!」

飛鳥「とはいえ、人気が全くない訳じゃないので急にやり方を変えると『どうして変えてしまったんだ』とか『前の方が良かった』とかっていうコメントも来るので、一旦前置きを置きながらですが…」

千聖「一丈字くん。申し訳ないんだけど、ちょっと力を貸して頂戴」

 

 と、飛鳥は彩の動画制作に協力する事になった訳だが…。

 

**************

 

飛鳥「まあ、言い出しっぺの白鷺先輩は出て貰いましょう」

千聖「わ、私が出るの?」

飛鳥「ええ。それだけでも再生回数は稼げますし、ご本人がいた方が信憑性も高いでしょう」

千聖「い、言われてみればそうね…」

飛鳥「まあ、折角ですから青汁の企画をもう一度やってみましょう」

彩「え? うん…」

 

 そしてオンエアされたのがこれである…。

 

「まるやまチャンネル~!!!」

 

 といういつものタイトルコールから始まったが…。千聖がサプライズで出ることが15秒程流れた。ちなみに『生配信』である。

 

『白鷺千聖 まるやまチャンネル参戦!』

 

彩「こんにちは~! まんまるお山に彩を! 丸山彩と~!!」

千聖「白鷺千聖です」

彩「宜しくお願いしま~す!!」

 

 2人が動画に映っていた。

 

彩「今回は千聖ちゃんも出てくれるんだ! 嬉しいな~!」

千聖「まあそうなのだけど彩ちゃん」

彩「なに?」

千聖「今回何故私がこのまるやまチャンネルに出た理由が分かるかしら?」

彩「え? どうして?」

千聖「それは…」

 

 ここでワンクッション置かれる。『白鷺千聖がまるやまチャンネルに来た理由とは!?』

 

千聖「此間の青汁の企画あったじゃない。ちょっとリアクションが薄すぎると思ったのよ」

彩「え!? そんなに!?」

 

 ここで先日撮った青汁を一気飲みする動画が再生される。一気飲みはしたものの、特にリアクションすることなく終わってしまったのだ。ちなみに青汁一気飲みすげぇというコメントはあったのだが…。

 

千聖「彩ちゃんらしいといえば彩ちゃんらしいのだけど、あれ普通に放送事故だからね?」

彩「そ、そんなぁ~」

千聖「それもそうだし、彩ちゃんはもしかしたらゲデモノドリンクに耐性があるんじゃないかという事で、今回はそれを試していくわよ!」

彩「えーっ!!?」

千聖「激辛やきそばよりかはマシでしょう?」

彩「た、たしかにそうだけどぉ~」

 

 という事で飛鳥が用意したドリンクを適当に用意した。

 

・ 青汁

・ マムシドリンク

・ ブラックコーヒー

・ コーラ

・ 乾汁

 

彩が普通に青汁を一気飲みした。

 

千聖「…どうなの? 彩ちゃん」

彩「美味しいです!」

千聖「いや、そうじゃなくて…」

 

 彩が天然ボケをかますと千聖が困惑していたが、放送自体はウケていた。

 

飛鳥(やっぱりいつもの丸山先輩らしさが受けてるんだな…)

 

 飛鳥はそれこそADとして2人に指示を出していた。今度は千聖が手本を見せるようにと…。

 

千聖「え? 私が青汁!?」

彩「あ、そうだね! 千聖ちゃんにお手本を見せて欲しいなー」

千聖「い、いや私は…」

彩「あ、やっぱり嫌がってるのに無理やりやらせたらダメだよね」

 

 だが、コメント欄はやれ白鷺というコメントがいっぱい出ていた。ちなみに先日のロケでめんどくさい事を人任せにしてばかりいた為、ちょっと評判が悪かったのだ。

 

千聖「わ、分かったわよ。やるわよ」

 

 千聖が青汁に挑戦する事になった。ちなみに一気のみじゃなくてもOKであるが、それだと良い画は撮れないと判断したのか、一気飲みを決行した。

 

飛鳥(プロだな…)

 

千聖「ぶふぇっ!!」

彩「ち、千聖ちゃん大丈夫!?」

千聖「だ、大丈夫よ…」

 

 ブルブル震える千聖を見てコメントは大盛り上がりだった。

 

彩「そ、そう! あと、コーラとか乾汁? とかあるからこれもやってみようよ!」

千聖「ひっ…!」

 

 彩の屈託のない笑顔が悪魔の笑顔に見えて千聖は青ざめて怯えていた。勿論受けた。

プロ根性で飲み切ったものの顔は真っ青、涙を流しながら飲んでいて、客の千聖に対する反応が少し改まった気がする。

 

彩「千聖ちゃんすごーい!!」

 

 ちなみに彩は普通に飲んでいたのであまり受けなかった…。

 

 まあ、そんなこんなで生配信が終わった。

 

飛鳥「お、お疲れ様です…」

千聖「ゼェ…ゼェ…」

彩「動画めちゃくちゃ伸びてるよ! 流石千聖ちゃんだね!!」

千聖「……」

 

 千聖は誓った。もう人のやる事に口出しをするのはやめようと…。ちなみに飛鳥にドリンクを飲ませようとしたが、飛鳥が超能力を使って逃亡した。

 

 

飛鳥「いや、主役代わっちゃいますし」

 

 

 

おしまい

 

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